これは宮崎県の私の地元だけのお話しかもしれない。学生時代、女子のことを呼ぶ際には苗字で呼ぶという暗黙のルールがあった。女の子を下の名前で呼べるのは付き合っている彼氏だけの特権なのである。どんなに大好きでも「〇〇(苗字)さん」と呼ぶのがマナーだった。(※一部家族ぐるみの幼馴染みの付き合いは除外)そういうわけで気になるあの子を下の名前で呼ぶ日が来ることはこの上ない喜びであり同時に競争に勝ったことを意味した。

そんな環境で18年も過ごしていたので、未だに結婚して苗字が変わった地元の女友達の事はどうしても旧姓で呼んでしまう。新しい苗字を言われても1ミリたりとも頭に入らない。なんなら旦那さんも奥さんも知っている友達同士が結婚したパターンでさえ奥さんの方は旧姓で呼んでしまう。

本日7月25日と明日、クリプト界隈ではwebXというweb3カンファレンスが東京で行われる。(https://webx-asia.com/ja/)信じるか信じないかは貴方次第だがそんな日にTwitterのロゴが「X」に変わった。先週末のアナウンスから数日の出来事だ。理由はイーロン・マスク氏が「X」が好きだからとのこと。

twitterのスクリーンショット

Twitterが創業されたのは2006年。日本でサービスを開始したのは2008年4月。つまり日本では15歳、中学3年生だ。中3と言えば思春期真っ只中。そりゃ名前くらい変えたくなるだろう。

男性の皆さんは思い出して欲しい。悩みに悩んでブリーフからトランクスへ変わったあの日の出来事を。あのX DAYを。たかだか下着の種類を変えただけでこれまでの子供としての引力から解き放たれ、新しい自分に生まれ変わり、なんなら自分が男としてカッコよく思えた瞬間があっただろう。キャラクター物のトランクスのくせに。

因みに私は小学6年生の大事な日(体育祭)に気合を入れてブリーフで参加したのはこっそり伝えておく。あのフィット感はとても速く尚且つ安心を感じながら走れる。

マジックテープのスニーカーから紐の靴へ変わったあの日もXDAYのひとつだろう。そんないくつものXDAYを踏みながら人は成長していくのだが、きっとTwitterもそんな感じと思う。このXへの変更はマーケティング戦略だ!と語っている方も居るが、なんとなく変えたくなることって世の中割とあるものだ。異次元の金持ちの考えることなんかわかるわけない。もしかしたら今後また名前が変わるかもしれない。Twitter界隈では鳥のアイコンが無くなったことに対して多くの悲しみの声が寄せられている。それでも結局、先の女友達の旧姓の話と同じで私含め多くの方が今後もTwitterと呼び続けていくだろう。

さて、ここからが今日の本題。そんな「X」の話題に関連して今日はTwitterで出会ったある人とのエピソードを書かせて頂く。

昨晩、あるカンファレンスのチケットを購入した。毎年9月にシンガポールで開催されるクリプトの大規模カンファレンス、TOKEN2049だ。(https://www.asia.token2049.com/

TOKEN2049

このチケットは高くて嫌になる。昨年は1枚のチケットに15万も払った。今回は少し早く買ったので安く済んだがそれでも5万ほどかかった。クリプト民らしくビットコインで買ったが。決済完了の通知が来るまで時間差があるので、スキャムじゃないかな?と購入ページのドメインを何度も確認したりしてドキドキだった。

昨年の9月はビットレンディングも創業してまだ半年ほど。私自身もクリプト関係の知り合いはほぼ居なかった。イベントの前夜祭でoasysさんのイベントへ行った際も他の参加者は会社は違えど元同僚だったり、お互いによく知った関係値の人が多かった。私はこんな性格だが結構人見知りなので既に出来上がっている人間関係の輪に入れず30半ばにしてとても気まずい思いをしながらほどほどに名刺交換をしていた。

ただ名刺交換をしただけでその後がつながることはないことは私も分かっている。なんなら会いたい方ほど名刺は持ち合わせていないものだ。有名な方ほど沢山人が寄ってくるので当然。だからこそ出会いのストーリーは大事だ。

そんなことを考えながらとりあえず食事へ向かった。海外での過ごし方として仕事以外の時間はご当地グルメを巡り、締めの一杯は私が信頼している素敵なBARリストである「The World’s 50 Best Bars」のノミネート店を巡るのがマイルーティンだ。 (https://www.worlds50bestbars.com/list/1-50))

The world's 50 Best Bars

このランキングはミシュランのBARバージョンと言えば理解しやすいだろう。実はシンガポールにはこのリスト入りをしているBARがわりと多い。あの日のことははっきりと覚えている。

2022年のランキングで69位にノミネートされているNo Sleep Clubで一杯飲んで店を出た時、ふとTwitterを見たらある方がツイートしていた。(https://www.nosleepclub.sg/

No Sleep Club

「沢山の方が日本からシンガポール入りしている関係でオフラインミーティングで忙しく、結局TOKEN2049にはほとんど顔出せそうにない。」

シンガポール在住でクリプト業界の弁護士として活躍されている森和孝先生のツイートだ。実はシンガポールに行くにあたり会いたい人リストを作成しており、森先生はその中の一人であった。

「どうすればお会いできますか?」そもそも相互フォローしていないとDMを送れないので、すかさずコメントを入れた。

特に絡みがあるわけも無いのでダメ元だったが奇跡的に返信を頂くことができ、翌日会えることになった。

てっきり2人でお茶でもするのかと思っていたが指定されたホテルに行くと数人が待っていた。ほどなくして迎えの車が来た。合計7人、ある方の自宅へ向かうとのこと。もちろん知り合いはひとりもいない超絶アウェーな状況。

だが、話を聞いて驚いた。向かう先はなんと私が会いたいリストに入れていたA社長のご自宅だったのだ。A社長は有名な日本人の経営者の方でもちろん私は接点も無く単に一方的にTwitterをフォローしているだけだ。

20分ほど車を走らせ到着したのは豪邸。中へ入りよくわからない状況で自己紹介をし、ワインを頂いた。その後も続々と日本人が来て1時間後には合計30人ほどに。みなさんTOKEN2049に参加する為にシンガポールへ来ており、A社長に会いに集まっていた。

ほぼ全てがクリプト関係者でTOKEN2049へ行かなくても日本側はほぼ完結できるのではと思うくらい豪華な顔ぶれだった。

そんなウルトラでミラクルな出来事から森先生との親交も始まり、実は今月28日に発売する弊社のweb3雑誌であるIolite(アイオライト)の9月号にてインタビューをさせて頂くことができた。

クリプト業界の弁護士先生と言えば森先生と言っても過言では無いほどに様々なプロジェクトに古くから携わっている方で、UAEとシンガポールと日本の3拠点で活動をしている お立場だからこそ知りうる業界の動きはとても興味深いものだったので是非「クリプトジャーニー」を見て欲しい。

Iolite9月号