ブロックチェーンゲームとは?仕組み・稼ぎ方から市場の現状まで解説【2026年最新】
監修:株式会社J-CAM 金融アドバイザー AFP認定者 倉本 佳光 Yoshimitsu Kuramoto
慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。その後、メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバー、岡三アセットマネジメント株式会社理事などを歴任。
執筆:BitLending編集部 更新日:2026年9月4日
ブロックチェーンゲームは、ゲーム内で手に入れたアイテムやキャラクターを、プレイヤー自身が実質的に所有し、売買もできる新しいゲームの形態です。スクウェア・エニックスやUbisoftといった大手ゲーム会社が参入したことでも話題になりました。
結論から言うと、話題になったこれらの参入事例の多くは、2025年から2026年にかけてサービス終了や開発中止という形で区切りを迎えています。一方で、日本のゲーム会社が継続して関わり続けているプロジェクトもあり、市場全体としては縮小と再編が同時に進んでいる段階です。この記事では、大手企業の参入事例が実際にどうなったか、「稼ぐ」仕組みの実態と始める前に確認すべき点、2026年時点の市場データを順に確認します。
免責事項(投資助言ではありません)
本記事は、仮想通貨(暗号資産)に関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。
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ブロックチェーンゲームとは?
ブロックチェーンゲームは、ブロックチェーン技術を使って開発されたゲームの総称です。従来のオンラインゲームでは、ゲーム内で手に入れたアイテムやキャラクターの記録は運営会社のサーバー内に閉じていましたが、ブロックチェーンゲームではこれらをブロックチェーン上に記録することで、プレイヤー自身が実質的な所有権を持てるという点が最大の特徴です。獲得したアイテムはNFT(非代替性トークン)として発行され、プレイヤー同士で売買・交換できます。
ブロックチェーンとは
ブロックチェーンは、取引記録を1か所のサーバーではなく、多数の参加者のコンピュータへ分散して保持する仕組みです。一部の参加者がダウンしてもシステム全体は止まらず、記録された内容はサービス提供者であっても後から改ざんや消去ができません。この改ざんへの耐性が、ゲーム内アイテムの所有権を証明する土台になっています。
💡 用語解説:NFT(非代替性トークン)とは? ▼ 開く
■ NFTとは?
NFT(Non-Fungible Token)は、ブロックチェーン上に記録される、他のものと代替できない唯一無二のデジタルデータです。
- 確認点:1枚ごとに固有の識別情報を持つため、同じ見た目のアイテムでも「どのプレイヤーの、いつ発行された、どの1点か」を区別・証明できます
- 注意点:NFTを保有すること自体が価格の値上がりを保証するものではなく、ゲームの利用者数や運営の継続状況によって取引できる価値は変動します
この記事での読み方
以降の「ゲーム会社の参入事例」「稼ぐの仕組み」の各セクションは、このNFTの仕組みを前提に説明します。NFTと仮想通貨の関係をより詳しく知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。
従来のゲームと何が違うのか?
ブロックチェーンゲームと従来のゲームの違いは、主に次の3点に整理できます。
ゲーム内アイテムを仮想通貨(暗号資産)に交換できる
ブロックチェーンゲームでは、ゲーム内で獲得したアイテムやキャラクターがNFTとしてブロックチェーン上に記録されるため、NFTマーケットプレイスを通じて仮想通貨(暗号資産)に交換できます。従来のゲームでは、多くの場合アイテムの取引は運営会社が用意した仕組みの中に限られていました。
ブラウザで遊べるタイトルが多い
ブロックチェーンゲームには、専用のゲーム機やゲーミングPCを必要とせず、ブラウザやスマートフォンから遊べるタイトルが多くあります。対応するウォレットさえ用意すれば参加できるため、参入のハードルが低いという特徴があります。
運営会社による一元管理を前提としない設計
ブロックチェーンゲームは、分散型台帳技術を活用することで、アイテムの所有権や取引記録を運営会社の管理から切り離せる設計を目指しています。プレイヤー同士が直接取引できる自由度がある一方、後述のとおり、ゲーム自体のサービス継続はやはり運営会社の判断に左右されます。
ゲーム会社の参入事例と現在地
スクウェア・エニックスやUbisoftなど、有名なゲーム会社がブロックチェーンゲームへ参入したことは大きく報じられました。ただし、参入を発表したタイトルの中には、その後サービスを終了したものが複数あります。ここでは代表的な2つの事例と、日本のゲーム会社が関わり続けているプロジェクトを確認します。
| 企業・タイトル | 参入時期 | 2026年9月4日確認時点の状況 |
|---|---|---|
| スクウェア・エニックス「SYMBIOGENESIS」 | 2022年11月発表 | サービス終了(2025年7月31日) |
| Ubisoft「Champions Tactics: Grimoria Chronicles」 | 2024年10月配信開始 | サービス終了予定(2026年10月30日) |
| セガ公認「CODE OF JOKER EVOLUTIONS」 | 開発中 | 開発中止(2025年12月29日発表) |
スクウェア・エニックス「SYMBIOGENESIS」のその後
スクウェア・エニックスは、キャラクターNFTを軸にしたオンチェーンアドベンチャー「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」を配信していましたが、2025年5月13日、メインストーリーの完結にあわせてゲームサービスを終了する具体的なスケジュールを公式に発表し、2025年7月31日にサービスを終了しました。当初から全6章という有限のストーリーとして設計されており、完結後のサービス継続は予定されていなかったタイトルです。
《出典》
ワールドミッションまでのスケジュールおよびメインストーリー完結に伴うゲームサービス終了のお知らせ|スクウェア・エニックス サポートセンター
Square Enix to wind down its Web3 venture Symbiogenesis in July|Cryptopolitan
Ubisoft「Champions Tactics: Grimoria Chronicles」のその後
Ubisoftが2024年10月に配信を始めたNFT対応の戦術RPG「Champions Tactics: Grimoria Chronicles」は、2026年5月にNFT要素を外した無料版「Champions Tactics: Reforged」をSteamで配信し立て直しを図りましたが、同時接続数はローンチ直後のピークでも1,500人未満にとどまりました。この結果を受け、2026年10月30日にサービスを終了することが発表されています。
《出典》
Ubisoft’s NFT tactics game is shutting down in October|PC Gamer
Controversial Ubisoft RPG Is Shutting Down After Just 2 Years|ComicBook.com
セガ公認タイトルの開発中止と、日本発「Oasys」の現在地
国内では、セガが公認したブロックチェーンゲーム「CODE OF JOKER EVOLUTIONS」の開発が、2025年12月29日に中止と発表されました。開発元は理由として「WEB3ゲーム市場環境の変化」を挙げています。
一方で、日本のゲーム会社は、個別タイトルへの参入とは別に、ゲーム特化型ブロックチェーン「Oasys」の基盤運営(バリデータ)という形でも関わってきました。セガ、バンダイナムコ研究所、スクウェア・エニックス、KDDI、Ubisoftなどがバリデータとして名を連ね、2025年12月にはホットリンクグループのNonagon Capitalが新たにバリデータ運用を始めるなど、関与は継続しています。個別タイトルの成否だけでなく、こうした基盤への企業の関与が続いているかどうかも、市場の実態を見るうえでの一つの目安になります。Oasysの現状については、以下で詳しく解説しています。
日本のゲーム会社が支えるブロックチェーン「Oasys」の現在地
《出典》
セガ公認Web3ゲーム『CODE OF JOKER EVOLUTIONS』開発中止、NFT市場72%縮小の余波|Innovatopia
スクウェア・エニックス、ゲーム特化ブロックチェーン「Oasys」の初期バリデータに|CoinPost
「稼ぐ」の仕組みと始める前の注意点
ブロックチェーンゲームは「Play to Earn」と呼ばれる仕組みにより、プレイヤーがゲームをプレイして得たアイテムやキャラクターを売買することで、結果的に仮想通貨(暗号資産)を得られる場合があります。ただし、得られる金額はゲームの人気やアイテムの需要によって変動し、確実な収益を保証するものではありません。始める前に、収益が不確実であることと、税務上の扱いを確認しておく必要があります。
得た仮想通貨・NFTをどう扱うか
ゲームを通じて得た仮想通貨やNFTを売却して得た利益は、日本の税制上、原則として所得として扱われ、確定申告の対象になり得ます。また、すぐに使う予定のない仮想通貨については、売却以外に、貸し出して利息を得る「レンディング」という運用方法もあります。それぞれの詳細は以下で解説しています。
ゲームのプレイ以外の方法も含めた、NFTで収益を得る具体的な方法や注意点は以下にまとめています。
市場の現状と今後の見通し
ブロックチェーンゲームを含むWeb3ゲーム市場は、2026年時点で市場規模自体は拡大を続けている一方、個別プロジェクトの継続率という点では厳しい状況にあります。ある調査会社の分析を業界メディアが伝えたところによると、2020年以降にローンチされたWeb3ゲーム関連プロジェクトのうち約93%が実質的に稼働していない状態にあり、300以上のタイトルが既にサービスを終了したとされています。数値は本記事の確認時点(2026年9月4日)のものであり、最新の状況は出典先でご確認ください。
《出典》
Summer Game Fest 2026前夜、Web3ゲーム市場183億ドル成長の裏で93%が休止状態という矛盾|ブロックチェーンゲームインフォ
資金調達の構造とトークン価格の関係
プロジェクトが稼働を止める背景には、ゲーム関連トークンの発行を主要な資金調達手段としてきた構造があります。2025年に新規上場したゲーム関連トークンの90%超が、上場後に当初の評価額を維持できなかったと報じられており、トークン価格の下落がスタジオの財務基盤を直接揺るがす構図になっていました。この状況を受け、業界ではステーブルコインでの決済や、需要が確認できてからネイティブトークンを発行する段階的な設計への転換が模索されています。
技術面の課題:スケーラビリティと相互運用性
技術面では、多くの参加者が同時に取引を行う際の処理能力(スケーラビリティ)と、異なるブロックチェーン間でNFTや資産を移動できる相互運用性の向上が課題として残っています。この課題はビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など主要な仮想通貨(暗号資産)にも共通する課題であり、利用者の増加に伴うシステム負荷の増大という形で表面化しています。時期を明言できる解決策は確認されていませんが、各プロジェクトが独自の改善を続けている段階です。
ブロックチェーンゲームの課題とリスク
ここまでの内容を踏まえると、ブロックチェーンゲームを始める前に確認しておきたい課題は、主に次の4点に整理できます。
- サービス継続のリスク:大手企業が参入したタイトルであっても、採算が取れなければサービスが終了する可能性があります。参入企業の知名度だけで継続性を判断しないことが重要です
- 収益の不確実性:「稼げる」仕組みはあっても、金額はゲームの人気やアイテムの需要に左右され、保証された収益ではありません
- 法的な位置づけの曖昧さ:ゲーム内トークンやNFTが法律上どのように扱われるかは案件ごとに異なり、ゲーム内トークンが仮想通貨(暗号資産)に該当するかどうかは、その設計や使われ方によって個別に判断されるため、一律の基準では説明できません
- セキュリティ:ウォレットの管理やマーケットプレイスの利用にあたっては、通常の仮想通貨取引と同様に、フィッシングや不正アクセスへの対策が必要です
よくある質問
ブロックチェーンゲームとは、一言で言うと何ですか?
ゲーム内で得たアイテムやキャラクターをNFTとしてブロックチェーン上に記録し、プレイヤー自身が実質的な所有権を持って売買・交換できるゲームのことです。
スクウェア・エニックスのブロックチェーンゲームは、もうプレイできませんか?
代表的なタイトルであった「SYMBIOGENESIS」は、2025年7月31日にサービスを終了しています。個別タイトルの稼働状況は変わることがあるため、参加を検討する際はその時点の公式情報を確認してください。
ブロックチェーンゲームで本当に稼げますか?
ゲームを通じてアイテムやキャラクターを得て、それを売却すれば結果的に仮想通貨(暗号資産)を得られる場合があります。ただし金額はゲームの人気やアイテムの需要によって変動し、確実な収益を保証するものではありません。得た利益は課税対象になり得る点もあわせて確認しておく必要があります。
始める前に何を確認すればよいですか?
参入企業の知名度だけでなく、サービスが実際に稼働し続けているか、収益が保証されたものではないこと、ゲーム内トークンやNFTの法的な位置づけ、ウォレットのセキュリティ対策の4点を確認することをおすすめします。
まとめ
ブロックチェーンゲームは、ゲーム内アイテムの所有権をプレイヤー自身が持てるという新しい価値を提示しました。ただし、この記事で確認したとおり、話題になった大手企業の参入事例の多くは2025年から2026年にかけてサービス終了や開発中止という区切りを迎えており、市場全体としても稼働プロジェクトの縮小と再編が進んでいます。
一方で、個別タイトルの成否とは別に、日本のゲーム会社がブロックチェーン基盤の運営に継続して関わっている例もあります。参入企業の知名度だけで判断せず、サービスが実際に稼働し続けているか、収益が保証されたものではないことを踏まえたうえで、関わり方を検討することをおすすめします。
ゲームを通じて得た仮想通貨をどう運用するか検討する際は、以下もあわせてご確認ください。
《参考サイト》
ブロックチェーンゲームインフォ|ブロックチェーンゲーム、WEB3ゲーム、NFTゲームの最新ランキングや、NFT(非代替性トークン)検索を提供中