ビットコインETFとは?日本で買える?認可の最新状況・メリット・価格への影響を解説

監修:株式会社J-CAM 金融アドバイザー AFP認定者 倉本 佳光 Yoshimitsu Kuramoto

慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。その後、メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバー、岡三アセットマネジメント株式会社理事などを歴任。
執筆:BitLending編集部 更新日:2026年8月25日

倉本 佳光

ビットコインETFとは、ビットコインの価格に連動するよう設計され、証券取引所で株式のように売買できる金融商品です。日本で認可・上場されれば、暗号資産交換業者の口座や秘密鍵を自分で管理せず、普段の証券口座からビットコインの値動きにアクセスできる可能性があります。投資家保護のルールや情報開示のもとで比較しやすくなり、制度設計によっては税務上の扱いが整理されることも期待されます。

一方、2026年8月執筆時点では、日本国内で一般投資家が購入できるビットコインETFの承認・上場は確認できません。2026年7月に暗号資産関連の改正法が成立し、制度整備は大きく前進しましたが、法律の成立と、ETFの組成・商品承認・上場・証券会社での取扱開始は別の段階です。

本記事では、現物ETFと先物ETFの違い、日本で現在買えるのか、認可はいつになり得るのかを解説します。国内認可で期待されるメリット、税制・NISA、価格への影響、手数料やリスクも整理するので、期待先行の情報を見分ける判断材料としてご活用ください。

免責事項(投資助言ではありません)

本記事は、ビットコイン・暗号資産ETFに関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。

利益相反に関する開示:本記事を掲載するBitLendingは、暗号資産レンディングサービスを提供しています。記事内には当社サービスへの導線が含まれる場合がありますが、特定の投資行動や暗号資産の貸出を推奨するものではありません。

ビットコインETFの基本的な仕組みを示すイメージ

ビットコインETFとは

ETFは「Exchange Traded Fund」の略で、証券取引所に上場し、株式のように市場価格で売買できる投資信託です。ビットコインETFは、ビットコインの価格への連動を目指すETFを指します。

投資家が保有するのはETFの受益権や持分であり、ビットコインそのものではありません。そのため、ビットコインを直接ウォレットへ送ったり、決済に使ったりすることはできません。一方で、商品が国内で認可・上場されれば、証券口座を通じて売買し、秘密鍵を自分で管理せずに価格変動へアクセスできる点が特徴になります。

「仮想通貨ETF(暗号資産ETF)」は、ビットコインやイーサリアムなど暗号資産を投資対象とするETFの総称です。ビットコインETFは、そのうちビットコインを対象とする商品です。

《出典》
ETF:いーてぃーえふ|金融経済教育推進機構(J-FLEC)
ETFの仕組み|日本取引所グループ

💡 用語解説:ETF・ETP・カストディとは? ▼ 開く

■ 似た用語の読み分け

記事や国によって商品分類が異なるため、名称だけでなく実際の仕組みを確認します。

  • ETF:証券取引所に上場する投資信託です。
  • ETP:取引所で売買される金融商品を広く指す表現で、ETFより広い概念です。米SECの一次資料では、現物ビットコイン商品をETPと表現しています。
  • カストディ:資産を保管・管理する業務です。ETFでは投資家自身ではなく、商品設計上の管理主体がビットコインを保管します。

この記事での読み方

検索者に一般的な「ビットコインETF」を基本表現としつつ、米国制度を説明する箇所では公式資料の「ETP」という区分も尊重します。

ビットコイン現物とETFを比較するイメージ

現物ETF・先物ETF・ビットコイン現物の違い

ビットコインETFには、主に現物型と先物型があります。現物ETFは運用主体がビットコインを保有し、その価値への連動を目指します。先物ETFはビットコイン先物を保有し、限月を乗り換えながら運用します。

「現物ETF」は価格変動で損をしない商品という意味ではありません。ビットコイン価格が下がればETFも値下がりし得ます。「現物」という言葉は、主な裏付け資産や運用方法の違いを表しています。

比較項目 現物ETF 先物ETF ビットコイン現物
主な連動方法保有するビットコインの価値先物価格現物市場の価格
取引場所証券取引所証券取引所暗号資産交換業者など
取引時間証券取引所の取引時間証券取引所の取引時間原則24時間365日
継続コスト信託報酬など信託報酬、先物乗り換えの影響など取引・送付・保管に関するコスト
送金・決済できないできないできる
秘密鍵管理投資家自身は不要投資家自身は不要保管方法によって必要

先物ETFでは、期近の先物を売って次の限月を買う「ロール」が必要です。先物価格の並び方によってコストや利益が生じ、現物価格との差が広がることがあります。現物ETFでも信託報酬や市場需給などにより、ビットコイン価格と完全には一致しません。

《出典》
Statement on the Approval of Spot Bitcoin Exchange-Traded Products|U.S. Securities and Exchange Commission

ビットコインETFは日本で買える?

2026年8月執筆時点では、日本国内で暗号資産ETFの組成・販売が開始されたことは確認できません。したがって、国内上場のビットコインETFを一般的な国内証券口座から買う方法は、現時点ではありません。

米国などで上場するビットコインETFが存在しても、海外市場に上場していることと、日本の証券会社が日本居住者向けに取り扱えることは別問題です。金融庁は2025年10月31日時点で、日本国内では暗号資産ETFの組成・販売が認められていないとの見解を示していました。その後、制度整備は進みましたが、国内の具体的な商品承認・上場・取扱開始は個別に確認する必要があります。

ETFを待たずにビットコインそのものを保有する場合は、金融庁・財務局へ登録された暗号資産交換業者を利用する方法があります。手順や取引所の違いは、現在の国内での暗号資産購入手順で確認できます。

直接購入では、本人確認、購入方法、保管、送金先の確認など、ETFとは異なる準備が必要です。購入前にはビットコインを直接買う前に必要な準備も整理しておきましょう。

《出典》
金融商品取引業等に関するQ&A(暗号資産ETF関係)|金融庁
暗号資産の利用者のみなさまへ|金融庁

ビットコインETFの日本での制度整備を示すイメージ

日本ではいつ認可される?制度整備の現在地

日本でビットコインETFがいつ認可されるかについて、具体的な上場日や販売開始日は公式に確定していません。ただし、「検討されるか分からない」という段階から、関連法と税制を含む具体的な制度整備の段階へ進んでいます。

金融庁によると、金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律は、2026年4月10日に提出され、同年7月15日に成立しました。暗号資産取引を投資商品としての実態に即して規律し、情報提供、業者規制、不公正取引規制などを整備する内容です。

一方、金融庁の2026年度税制改正資料では、暗号資産ETFについて「投信法施行令の改正を前提」として組成可能にし、分離課税の対象とする方針が示されています。この前提があるため、改正法の成立だけをもって「ビットコインETFが承認された」とは判断できません。

段階 2026年8月執筆時点の見方
関連する改正法2026年7月15日に成立
投信法施行令などETF組成に必要な具体的整備を確認する段階
個別商品の申請・承認国内ビットコインETFの承認は未確認
国内上場上場日・銘柄は未確認
証券会社での取扱い具体的な開始発表は未確認

今後の判定が変わるサインは、関係政令等の公布・施行、金融庁や取引所による商品制度の発表、運用会社の申請、個別商品の承認、上場日と取扱証券会社の公表です。「検討」「法案提出」「成立」「承認」「上場」を区別して確認することが重要です。

《出典》
国会提出法案等|金融庁
令和8(2026)年度税制改正について|金融庁

証券口座からビットコインETFを購入するイメージ

日本で認可された場合に期待されるメリット

国内でビットコインETFが認可・上場されれば、ビットコインへアクセスする経路が増えます。主なメリットは、証券口座で売買できる可能性と、秘密鍵を自分で管理しなくてよいことです。

  • 既存の証券口座を利用できる可能性:取扱証券会社で、株式や一般的なETFに近い操作で売買できるようになることが期待されます。
  • 秘密鍵管理の負担を抑えられる:投資家自身がウォレットやシードフレーズを管理する必要がありません。
  • 商品同士を比較しやすい:信託報酬、運用方針、カストディ、基準価額、市場価格などの情報開示をもとに比較できます。
  • 投資主体の参加経路が広がる:運用規程などにより暗号資産を直接保有しにくい投資家にも、アクセス経路が生まれる可能性があります。

ただし、証券口座を持っていれば必ず購入できるわけではありません。上場市場、証券会社の取扱い、顧客区分、商品の適合性などによって利用可否は異なります。

税制が整理される可能性がある

金融庁の2026年度税制改正資料では、一定の暗号資産取引と暗号資産ETF等を申告分離課税の対象とする方向性が示されています。ただし、金融商品取引法等の改正や投信法施行令の改正が前提です。

将来の税制方針を、現在すでに適用されている税率として扱わないことが重要です。施行日、対象商品、損益通算や繰越控除の範囲などは、実際の法令・商品条件を確認する必要があります。

現在の暗号資産現物取引に関する税務は、現在の仮想通貨取引にかかる税金で詳しく解説しています。

《出典》
令和8(2026)年度税制改正について|金融庁

NISAで買えるようになるとは限らない

国内でビットコインETFが認可・上場されても、NISAの対象になることが自動的に決まるわけではありません。NISAでは、成長投資枠・つみたて投資枠それぞれに対象商品の要件があります。

「国内上場」「分離課税」「NISA対象」は別々の判定です。商品が登場した場合は、金融庁や投資信託協会等の対象商品一覧、運用会社、取扱証券会社の公式情報を確認してください。

《出典》
つみたて投資枠対象商品|金融庁

ビットコインETFの制約とリスクを示すイメージ

ビットコインETFのデメリットとリスク

ETFになることで売買経路や保管方法は変わりますが、ビットコインに由来する価格変動はなくなりません。ETFは管理負担を移す仕組みであり、元本保証やリスク消滅を意味するものではありません。

  • 価格変動:ビットコイン価格の下落に連動して、ETFも大きく値下がりする可能性があります。
  • 取引時間:ビットコイン現物市場が動いていても、証券取引所の閉場中はETFを売買できません。
  • 保有コスト:信託報酬や売買手数料、外国商品なら為替関連コストが生じる場合があります。
  • 価格のずれ:信託報酬、先物のロール、市場需給などにより、ビットコイン価格との追跡誤差が生じます。
  • 管理主体への依存:運用会社、受託者、カストディアン、取引所など複数の主体に依存します。
  • ビットコインとして使えない:ETFの持分をウォレットへ送金したり、決済に利用したりすることはできません。

ビットコイン自体の価格変動や取引上の注意点は、ビットコイン価格と取引に共通するリスクで確認できます。

プロトコル、交換業者、個人管理の違いは、取引所・個人・ビットコイン自体の安全性の違いを参照してください。

《出典》
Statement on the Approval of Spot Bitcoin Exchange-Traded Products|U.S. Securities and Exchange Commission

ビットコインETF承認と市場への影響を示すイメージ

承認されたらビットコイン価格は上がる?

ビットコインETFの承認・上場は、証券口座を通じた新しい購入経路を生みます。ETFへの純資金流入に伴って運用主体がビットコインを取得する設計であれば、需給面の追い風になり得ます。

しかし、「承認されたら価格が必ず上がる」とは判断できません。承認期待が事前に価格へ織り込まれる場合があり、上場後にETFから資金が流出すれば下押し要因にもなります。金利、景気、世界的な流動性、規制、為替、投資家心理なども同時に価格へ影響します。

米国では2024年1月10日に複数の現物ビットコインETPが承認されましたが、SECは承認がビットコインそのものの推奨を意味しないと注意を促しました。米国市場の規模や投資家構成は日本と異なるため、米国承認後の値動きをそのまま日本へ当てはめることもできません。

価格への影響を検証する際は、承認日の前後だけでなく、ETFの純資金流入、運用主体による保有量、マクロ環境、市場全体の出来高を分けて確認します。ETFを含む過去の材料と値動きはETF承認を含むビットコインの価格推移で確認できます。

足元の相場はETF以外の材料でも変化します。現在の判断はビットコインの最新相場と今後の注目材料をご覧ください。

《出典》
Statement on the Approval of Spot Bitcoin Exchange-Traded Products|U.S. Securities and Exchange Commission

ビットコインETFと現物購入はどちらが向いている?

ETFと現物購入のどちらが適するかは、「値動きだけを取り込みたいのか」「ビットコインそのものを保有・利用したいのか」で変わります。ただし、日本ではビットコインETFの国内販売が確認できないため、現時点で両者を同じ条件で選べるわけではありません。

重視すること 仕組み上の選択肢
証券口座内で管理したい国内認可・取扱開始後のETFが候補
秘密鍵を自分で管理したくないETFまたは交換業者での預託が候補
24時間売買したいビットコイン現物
送金・決済に使いたいビットコイン現物
自分のウォレットで保管したいビットコイン現物
保有資産を貸し出したいサービス条件を満たす暗号資産現物

ETFはビットコインそのものの代用品ではなく、価格へのアクセス手段の一つです。直接保有した暗号資産を活用する仕組みとしてはレンディングもありますが、貸出先の信用リスク、サービス条件、返還条件などを確認する必要があります。詳しくは保有する暗号資産を貸し出す仕組みをご覧ください。

ビットコインETFに関するよくある質問

日本での購入可否、認可時期、NISA、価格への影響について、現在の判定を簡潔にまとめます。

日本でビットコインETFは買えますか?

2026年8月執筆時点では、国内で一般投資家向けに承認・上場されたビットコインETFは確認できません。海外で商品が上場していても、日本の証券会社による取扱いは別に確認する必要があります。

日本ではいつ認可されますか?

具体的な認可日や上場日は確定していません。2026年7月に関連する改正法は成立しましたが、関係政令等の整備、個別商品の申請・承認、上場、証券会社の取扱開始は別の工程です。

ビットコインETFはNISAで買えますか?

国内でETFが上場しても、自動的にNISA対象になるわけではありません。対象商品の要件と公式一覧に掲載されるかを確認する必要があります。

ETFならハッキングや損失を防げますか?

投資家自身の秘密鍵管理は不要になりますが、運用会社やカストディアンなど別の管理主体へ依存します。また、ビットコイン価格の下落による損失は防げません。

現物ETFと先物ETFはどちらが安全ですか?

一律にどちらが安全とはいえません。現物ETFには価格変動、保管、運用主体などのリスクがあり、先物ETFにはそれらに加えて先物のロールや価格乖離の影響があります。商品ごとの仕組みと費用を確認してください。

ビットコインETFが承認されたら価格は必ず上がりますか?

必ず上がるとはいえません。新しい資金流入経路は追い風になり得ますが、期待の事前織り込み、上場後の資金流出、金利や景気など他の要因でも価格は変動します。

ビットコインETFのまとめ

ビットコインETFは、証券取引所を通じてビットコイン価格への連動を目指す金融商品です。国内で認可・上場されれば、証券口座から売買でき、秘密鍵を自分で管理しなくてよいというメリットが期待されます。

2026年8月執筆時点では、日本の関連制度は前進したものの、国内ビットコインETFの個別承認・上場・販売開始は確認できません。今後は、関係政令等、商品承認、上場日、取扱証券会社を順番に確認する必要があります。

認可は価格上昇や安全性、税制優遇、NISA対象化を保証するものではありません。ETFと直接保有の違い、費用、取引時間、価格変動、利用目的を比較し、公式情報に基づいて判断することが重要です。