ポリゴン(Polygon/POL)とは?MATICから名称変更した理由と将来性をわかりやすく解説【2026年最新】
監修:株式会社J-CAM 金融アドバイザー AFP認定者 倉本 佳光 Yoshimitsu Kuramoto
慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。その後、メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバー、岡三アセットマネジメント株式会社理事などを歴任。
執筆:BitLending編集部 更新日:2026年9月3日
ポリゴン(Polygon)は、2024年9月4日にトークンの名称が「MATIC」から「POL」へ変わりました。イーサリアムの拡張性・手数料の課題を解決するレイヤー2として登場し、現在は複数のブロックチェーンを束ねる「AggLayer」という仕組みを中心に開発が進んでいます。一方で、「ポリゴン 仮想通貨 オワコン」と検索されるように、名称変更や価格の動きに戸惑っている方も少なくありません。
この記事では、MATICからPOLへ名称が変わった理由、現在の特徴・将来性、そして「オワコンと言われる理由」を一次情報にもとづいて整理します。価格を当てにいくのではなく、ご自身でポリゴン(POL)を値踏みするための判断材料をお伝えします。
免責事項(投資助言ではありません)
本記事は、仮想通貨に関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。
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ポリゴン(Polygon/POL)とは?なぜMATICから変わったのか
ポリゴン(Polygon)は、イーサリアムブロックチェーンの拡張性と効率性を向上させるために開発された、レイヤー2と呼ばれる技術です。イーサリアム単体が抱えていた「取引の遅延」「手数料の高騰」という課題に対処するために作られました。
開発者は、イーサリアムのセキュリティを損なわずに、高速かつ低コストな分散型アプリケーション(DApps)を構築できます。仮想通貨取引所では、ブロックチェーン名称の「Polygon」とトークンの表記が併用されることが多いため、本記事では「ポリゴン(Polygon/POL)」という表記で紹介します。
2024年9月4日、基軸トークンの名称が「MATIC」から「POL」へ変わりました。ブロックチェーン自体の名称である「Polygon」は変わっていません。イーサリアム自体の仕組みについては、イーサリアムの基本的な仕組みもあわせて確認しておくと理解しやすくなります。
なぜMATICからPOLに変わったのか
名称変更の背景には、大きく2つの技術的な理由があります。
1つ目は、発行方式の変更です。MATICには100億枚という固定の発行上限がありましたが、POLでは年率2%の新規発行(インフレ方式)に切り替わりました。新規発行分は、半分がステーキング報酬、半分がコミュニティ・トレジャリーに充てられる設計です。
2つ目は、「Polygon 2.0」という構想の一環という位置づけです。POLは、Polygonが開発を進める複数のブロックチェーンを束ねる「AggLayer(アグリゲーション・レイヤー)」上で、単一のトークンとして複数のチェーンのバリデーション(検証)に関わることを想定して設計されています。
Polygon PoSチェーン上でMATICを保有していた場合は自動的にPOLへ切り替わっており、取引所や外部ウォレットで保有していた分についても、多くの場合手続きを通じてPOLへ交換できる移行期間が設けられています。
ポリゴン(POL)はオワコンって本当?現状を整理
「ポリゴン オワコン」と検索される背景には、価格が振るわないことへの不安があると考えられます。ここでは、価格予想や煽りではなく、確認できる事実だけを整理します。
2026年8月20日時点で、POLの時価総額ランキングは58位、価格は1POLあたり約13.04円でした。POLへの移行直後は上昇した場面もありましたが、その後はアルトコイン市場全体の不調も影響し、下落傾向が続いています。これは確認時点の参考値であり、価格は常に変動します。
《出典》
仮想通貨POL(ポリゴン/旧MATIC)とは?将来性や購入可能な取引所・買い方を徹底解説!|CRYPTO INSIGHT powered by ダイヤモンド・ザイ
価格が振るわない一方で、技術開発は継続している
一方で、Polygonの技術開発自体は2025〜2026年も継続しています。2025年10月8日には、処理性能の向上を目的とした「Rioハードフォーク(VEBloPアップグレード)」がメインネットで実施されました。
さらに2026年には、ネットワークの基盤ソフトウェアである「Heimdall」が大幅に刷新され(Heimdall v2)、公式Xの発表によると、取引の確定(ファイナリティ)にかかる時間が従来の約1分から約5秒へ短縮されたとされています。
「価格が下がっている=開発が止まっている」とは限りません。価格の動きだけで判断せず、こうした技術面の進捗もあわせて確認したうえで、ご自身なりに値踏みすることをおすすめします。
《出典》
Bor v2.3.0 and Heimdall v0.4.0 release (Rio Hard Fork for VEBloP upgrade)|Polygon公式フォーラム
Heimdall v2アップグレードに関する発表|Polygon公式X(@0xPolygon)
ポリゴン(POL)の特徴
ポリゴンは、イーサリアムの拡張性と柔軟性を高めることを目的に作られています。イーサリアムと高い互換性を保ちながら、複数のブロックチェーンを接続できるプラットフォームである点が特徴です。代表的な特徴は次のとおりです。
- イーサリアムとの互換性
- レイヤー2ソリューション
- チェーン開発キット(CDK)
- AggLayerによる相互運用性
イーサリアムとの互換性・レイヤー2ソリューション
ポリゴンはイーサリアムのスマートコントラクトと互換性があるため、開発者は既存のエコシステムを維持したまま、ポリゴン上へアプリケーションを移行・展開できます。
処理の高速化・低コスト化には、プラズマチェーン、ZKロールアップ、オプティミスティックロールアップといった複数のスケーリング技術が使われています。ZKロールアップはゼロ知識証明を使って取引を検証する方式で、プライバシーを保ちながらスループット(処理能力)を高められる点が特徴です。
チェーン開発キット(CDK)とAggLayer
「チェーン開発キット(CDK)」は、開発者が独自のブロックチェーンネットワークを容易に構築できるフレームワークです。必要な機能を選んでカスタマイズでき、イーサリアムとの互換性を重視して設計されています。
CDKで作られた複数のチェーンを、まるで1つのネットワークのように扱えるようにする仕組みが「AggLayer(アグリゲーション・レイヤー)」です。異なるチェーン間でも資産や情報をやり取りしやすくすることを目指しており、現実資産(RWA)のトークン化のように、複数のチェーンをまたいだ活用が想定される分野とも相性が良いとされています。RWAの考え方自体については、RWA(現実資産)のトークン化で詳しく解説しています。
ポリゴン(POL)のメリット・デメリット
ここまでの特徴を踏まえ、メリットとデメリット・リスクを対比して整理します。良い面だけでなく懸念点もあわせて確認することが、正しく値踏みする第一歩です。
メリット
最大のメリットは、取引が数秒程度で処理され、手数料もごくわずかで済む点です。イーサリアムのネットワークが混雑している場合でも、ポリゴン上ではほぼ影響を受けずに取引できます。DeFi・NFTを中心に幅広いDApps(分散型アプリケーション)が構築されていることも、エコシステムの広さというメリットにつながっています。
デメリット・リスク
デメリット・リスクとしては、次の3点が挙げられます。
- イーサリアム自体の性能向上という競合要因:イーサリアムは「The Surge」と呼ばれるアップグレードを計画段階で進めており、将来的にイーサリアム自体の処理性能が向上した場合、ポリゴンの相対的な優位性が薄れる可能性があります(2026年時点では計画・検討段階であり、実施時期は確定していません)。
- 価格変動の大きさ:「オワコンって本当?」のセクションで触れたとおり、時価総額ランキングは以前より下がっており、アルトコイン市場全体の地合いに影響を受けやすい状態です。
- 国内での取扱いがまだ限定的:POLを取り扱う国内取引所は増えてきているものの、主要な取引所すべてが対応しているわけではありません。
他のアルトコインとあわせて比較検討したい場合は、将来性のあるアルトコインの比較も参考にしてください。
ポリゴン(POL)の将来性
将来性については、価格予想ではなく、実際に進んでいる技術・エコシステム面の動きから確認します。
AggLayerを軸にしたエコシステムの拡大
2025年1月には、インドの通信大手Jio Platforms社が、Polygon Labsと連携してWeb3関連のサービスを展開すると発表しました。対象となるJioの利用者は4億5,000万人を超えるとされており、実現すればポリゴンの実利用者数を大きく押し上げる可能性がある取り組みです。
また2025年3月には、ブラジルの暗号資産取引所Mercado Bitcoinが、Polygon Labsと連携し、ラテンアメリカで2億ドル相当の現実資産(RWA)をトークン化する計画を発表しました。同社はすでに1億8,000万ドル相当の資産をトークン化しており、これによりトークン化資産の規模が倍以上になる見込みとされています。
いずれも「発表・計画段階」の取り組みであり、実際の利用者数や資産規模がどこまで拡大するかは今後の進捗次第です。過度に期待せず、進捗を継続的に確認することをおすすめします。
《出典》
Jio Platforms Ltd. is Collaborating with Polygon Labs|Polygon公式ブログ
Mercado Bitcoin and Polygon Labs Partner on $200M Tokenization Push in Latin America|CoinDesk
ステーキングという運用の選択肢
POLは、AggLayerを支えるバリデーター(検証者)としてステーキングする仕組みも備えています。ステーキングは、資産を貸し出すレンディングとは仕組みやリスクが異なるため、違いを理解したうえで選ぶことが大切です。両者の違いはステーキングとレンディングの違いで詳しく解説しています。
ポリゴン(POL)でできること
ポリゴンを使うことで、開発者は高速でコスト効率の良いブロックチェーンアプリケーションを構築できます。ゲーム、ソーシャルネットワーク、マーケットプレイスなど、さまざまな分散型アプリケーション(DApps)がポリゴン上で開発されてきました。
DeFi・NFTでの活用
ポリゴンは、分散型ファイナンス(DeFi)プラットフォームやNFTプロジェクトにとっても、手数料の低さから利用しやすい環境です。DeFiの基本的な仕組みについてはDeFi(分散型金融)の基本を、NFTと仮想通貨の関係についてはNFTと仮想通貨の関係をあわせて参考にしてください。
実社会での活用事例(過去の事例)
2023年には、トヨタが主催するモータースポーツイベント「トヨタGRカップ」で、Polygonチェーン上のデジタル・トロフィーが授与された事例があります。これは2023年時点の一つの活用事例であり、現在進行中の継続的な提携を意味するものではない点にご注意ください。
購入後の運用の選択肢
POLを購入・保有した後の選択肢の一つとして、保有資産を貸し出して利息を得る仮想通貨レンディングという運用方法もあります。仕組みや銘柄ごとの対応状況、リスクについては仮想通貨レンディングの基本で確認できます。
ポリゴン(POL)の買い方・保管方法
2026年時点で、POLは国内の複数の暗号資産取引所で取り扱われています。確認できた主な取引所は次のとおりです。
- Coincheck(コインチェック)
- bitbank(ビットバンク)
- OKCoin Japan(OKJ)
- SBI VCトレード
- bitFlyer(ビットフライヤー)
なお、旧記事で紹介していたDMM Bitcoinは、2024年の不正流出を経てサービスを終了しており、口座資産はSBI VCトレードへ移管されています。BITPOINTは2026年4月にSBI VCトレードと合併し、統合が進んでいる状況です。取引所を選ぶ際は、最新の運営状況もあわせて確認してください。
購入の手順と最低購入額
基本的な流れは、(1)取引所で口座を開設する、(2)日本円を入金する、(3)取引画面で「POL」(取引所によっては「MATIC」表記の場合もあります)を選択し、数量を指定して購入する、という3ステップです。多くの取引所で数百円程度から購入でき、bitbankのように1POL単位で購入できる取引所もあります。仮想通貨自体が初めての方は、仮想通貨を始めるための基本手順もあわせてご確認ください。
保管方法と税金の注意点
取引所で購入したPOLは、取引所のウォレットで保管する方法と、MetaMaskなどの外部ウォレットへ移して自分で管理する方法があります。まとまった金額を長期間保有する場合は、外部ウォレットでの自己管理も選択肢になりますが、秘密鍵の管理は自己責任になる点に注意が必要です。
また、POLを売却して利益が出た場合や、他の暗号資産と交換した場合は、原則として課税対象になります。確定申告が必要になるケースもあるため、仮想通貨の税金の基本を事前に確認しておくことをおすすめします。
よくある質問
ここまでの内容を、よくある質問の形で簡潔に整理します。
ポリゴン(POL)はいくらから購入できますか?
多くの国内取引所で数百円程度から購入できます。具体的な最低購入額は利用する取引所によって異なるため、各取引所の公式サイトで確認してください。
ポリゴン(POL)はどうやって購入できますか?
POLを取り扱う国内の暗号資産取引所で口座を開設し、日本円を入金したうえで、取引画面から「POL」(取引所によっては「MATIC」表記の場合もあります)を選択して購入します。2026年時点では、Coincheck、bitbank、OKCoin Japan(OKJ)、SBI VCトレード、bitFlyerなどが取り扱っています。
MATICとPOLは別のコインですか?
別のコインではありません。2024年9月4日に、ポリゴンのネットワークを支えるトークンの名称がMATICからPOLへ変更されました。Polygon PoSチェーン上で保有していたMATICは自動的にPOLへ切り替わっており、取引所や外部ウォレットで保有していた分も、多くの場合手続きを通じてPOLに交換できます。詳しい手続きは、保有している取引所・ウォレットの案内を確認してください。
ポリゴン(POL)はオワコンなのですか?
2026年8月時点の時価総額ランキングは58位で、以前と比べて順位は下がっています。ただし、Rioハードフォークやファイナリティを大幅に短縮したHeimdall v2など、技術開発は2026年も継続的に行われています。価格の動きだけでなく、こうした開発状況もあわせて確認することをおすすめします。
ポリゴン(POL)は購入した後に運用できますか?
保有した資産の運用方法の一つとして、仮想通貨レンディングの仕組みと注意点を確認したうえで検討する選択肢があります。銘柄ごとの対応状況や利率、リスクはサービスによって異なります。
まとめ
ポリゴン(Polygon)は、2024年9月4日にトークンの名称がMATICからPOLへ変わりました。発行上限の撤廃やAggLayerによる複数チェーンの連携など、Polygon 2.0という構想に沿った技術的な理由があっての変更です。
2026年時点の時価総額ランキングは以前より下がっているものの、Rioハードフォークやファイナリティを大幅に短縮したHeimdall v2アップグレードなど、技術開発は継続しています。Jio Platforms社やMercado Bitcoin社との連携のように、エコシステムを広げる取り組みも進行中です。
「オワコンかどうか」を価格だけで判断するのではなく、名称変更の背景や技術開発の進捗という事実を踏まえたうえで、ご自身なりに値踏みしていただければと思います。本記事は投資を勧めるものではありません。購入・保有を検討する際は、最新の情報をご自身でも確認してください。