仮想通貨(暗号資産)のポリゴン(Polygon/MATIC)とは?将来性や特徴について
2024.09.13
ポリゴン(Polygon/MATIC)は、イーサリアムブロックチェーンの進化を代表するトークンです。主な特徴は、高速な取引処理と低い取引コストにあります。
分散型アプリケーション(DApps)の開発者は、革新的なアプリケーションを開発を進めており、ポリゴン(Polygon/MATIC)を採用したプロジェクトもつぎつぎに登場しているのです。
そういった技術や将来性にユーザーから期待が寄せられており、注目の仮想通貨(暗号資産)の1つになっています。本記事では、ポリゴン(Polygon/MATIC)がどういったものか解説していますので、参考にしてみてください。
ロゴ引用元:https://polygon.technology/
ポリゴン(Polygon/MATIC)とは?
ポリゴン(Polygon/MATIC)は、イーサリアムブロックチェーンの拡張性と効率性を向上させるために開発されたトークンです。イーサリアムの問題点であったトランザクションの遅延や高額な手数料への対処が目的です。
分散型アプリケーション(DApps)の開発者がイーサリアムのセキュリティを損なわず、高速かつコスト効率の良いアプリケーションを構築が可能です。
また、2021年2月にブロックチェーンの名称を「Polygon」、基軸通貨を「MATIC」と呼ぶようになりました。仮想通貨取引所ではMATICトークンをブロックチェーン名称の「Polygon」と表記するケースが多いため、本記事では「ポリゴン(Polygon/MATIC)」という表記で紹介します。
ポリゴン(Polygon/MATIC)を活用したプロジェクト
ポリゴン(Polygon/MATIC)を採用したプロジェクトで日本でも話題となったタイトルの例は以下の通りです。
- 元素騎士オンライン|3D CGRPG
- Pegaxy(ペガクシー)|競馬NFTゲーム
- メイプルストーリーN|MMORPG
- Crypt Busters(クリプトバスターズ)|サバイバルアクションゲーム
- PolkaFantasy(ポルカファンタジー)|2次元に特化したNFTゲーム
- League of Kingdoms(リーグオブキングダム)|MMO戦略シミュレーション
ポリゴン(Polygon/MATIC)の技術により、MMO型のプロジェクトが発足し安定稼働が実現できています。ポリゴン(Polygon/MATIC)は、開発者が利用しやすいようさまざまツールやフレームワークを提供する中で、ポリゴン(Polygon/MATIC)を利用しやすいインフラ構築を進めてきました。
テラ(Terra/LUNA)の暴落
2022年5月にテラ(Terra/LUNA)の暴落により、テラ基盤を活用したプロジェクトは移行を余儀なくされます。2022年7月にはテラ基盤を用いた48以上のプロジェクトがポリゴン(Polygon/MATIC)基盤へ移行しています。
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ポリゴン(Polygon/MATIC)のメリット
ポリゴン(Polygon/MATIC)のメリットは、イーサリアムブロックチェーンの拡張性に関する問題を解決し、トランザクションの遅延防止と手数料の削減をしている点です。
主なメリットは以下の通りです。
- 高速な取引処理
- 低い取引コスト
- 高いセキュリティ
高速な取引処理
ポリゴン(Polygon/MATIC)は、サイドチェーンやプラズマチェーン、zkロールアップなど、複数のスケーリング技術を組み合わせることで、大量のトランザクションを効率的に処理できます。
トランザクションは数秒内に処理され、イーサリアムのネットワークでは数分を要する場合があります。さらに、DApps(分散型アプリケーション)のユーザーエクスペリエンスを向上させます。
イーサリアムとの高い相互運用性を持つため、既存のイーサリアムDApps(分散型アプリケーション)をポリゴン(Polygon/MATIC)上に移行することが可能です。
低い取引コスト
イーサリアムのガス代(取引手数料)は市場の混雑状況によって変動し、非常に高額になる場合があります。ポリゴン(Polygon/MATIC)上での取引では、ほんのわずかな費用で済むため、小額取引も気軽に可能です。
高いセキュリティ
ポリゴン(Polygon/MATIC)はイーサリアムのセキュリティ機能を利用しているため、強固なセキュリティを持っています。ポリゴン(Polygon/MATIC)は、「ウォッチャー」と呼ばれるエージェントを持ち、イーサリアムなどのメインチェーンとポリゴン(Polygon/MATIC)間の通信を監視します。このエージェントが不正な活動を検出する仕組みを備えています。
ポリゴン(Polygon/MATIC)のデメリット
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高速な取引処理などが魅力のポリゴン(Polygon/MATIC)ですが、デメリットが無いわけではありません。将来的なことを考えた上で、ポリゴン(Polygon/MATIC)はどういった問題を抱えているのか確認してみましょう。
技術的な問題
ポリゴン(Polygon/MATIC)のプラットフォームが提供するスケーリング技術を使用するために、開発者は提供されたポリゴン(Polygon/MATIC)が持つ独自のアーキテクチャーを新たを学ぶ必要があります。
さらに、ポリゴン(Polygon/MATIC)が提供する技術やアーキテクチャの互換性が将来的に問題として発生する可能性も考慮が必要です。
ユーザーとしてできることは、ポリゴン(Polygon/MATIC)のプロジェクト進捗を注視することです。新しい技術は規制される可能性もあり、法的成約が生まれることもあります。
仮想通貨(暗号資産)全体の法的な変化も注目しながら、ポリゴン(Polygon/MATIC)に投資することが望ましいです。
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ポリゴン(Polygon/MATIC)の将来性
ポリゴン(Polygon/MATIC)は、イーサリアムのブロックチェーンにおけるスケーラビリティ問題を解決するために開発されたプラットフォームです。では、ポリゴン(Polygon/MATIC)の将来性はどのような希望が持てるのかチェックしてみましょう。
イーサリアム上で展開されるプロジェクトとの関わり
独自のアーキテクチャにより、トランザクションの処理速度を大幅に向上させ、手数料の削減が可能です。
分散型ファイナンス(DeFi)、非代替トークン(NFT)、分散型アプリ(DApps)など、イーサリアム上で展開されるさまざまなプロジェクトがあります。イーサリアム上で展開されるさまざまなプロジェクトにとってポリゴン(Polygon/MATIC)は魅力的な選択肢です。これらの要因から、ポリゴン(Polygon/MATIC)の将来性は明るいと考えられています。
開発の遅延が発生しないとは限りませんが、大企業がポリゴン(Polygon/MATIC)を採用する可能性もあり、仮想通貨(暗号資産)として需要の高まりが期待できるでしょう。
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ポリゴン(Polygon/MATIC)の特徴
ポリゴン(Polygon/MATIC)は、「イーサリアムのインターネット」とも呼ばれ、イーサリアムの拡張性と柔軟性を高めることを目的に作られました。イーサリアムと完全に互換性がありながらも、複数のブロックチェーンを接続できるプラットフォームです。複数のブロックチェーン間でスムーズにデータや価値を転送できるように設計されています。
ポリゴン(Polygon/MATIC)の特徴として、代表的な例は以下の通りです。
- イーサリアムとの互換性
- レイヤー2ソリューション
- チェーン開発キット(CDK)の提供
イーサリアムとの互換性
ポリゴン(Polygon/MATIC)はイーサリアムとの互換性があり、イーサリアムのスマートコントラクトプラットフォームとの連携が可能です。
開発者はポリゴン(Polygon/MATIC)上に開発が可能なため、移行によるコストが低く、既存のエコシステムを維持したままスケーラビリティを実現できます。
レイヤー2ソリューション
ブロックチェーンの処理を外部で行い、処理結果をブロックチェーンに記録する技術を用いています。ポリゴン(Polygon/MATIC)がサポートするスケーリングソリューションは以下のように複数の選択肢があります。
- プラズマチェーン
- ZKロールアップ
- オプティミスティックロールアップ
「プラズマチェーン」はイーサリアムのメインチェーンとは別の領域でトランザクション処理を行い、処理結果をメインチェーンに記録する方法です。トランザクションのスループットを向上させ、大量のトランザクションを効率的に処理できます。
「ZKロールアップ」は、ゼロ知識証明を使用してトランザクションの検証を実施します。検証済みのデータは一括してイーサリアムにコミットされ、プライバシーの保護と同時にスループットが大幅に向上します。
「オプティミスティックロールアップ」は、計算とステート保存をオフチェーンに移動させる技術です。データ費の削減やエンドユーザーの費用削減につながる効果があります。
チェーン開発キット(CDK)
ポリゴン(Polygon/MATIC)の核となるのは、チェーン開発キット(CDK)の提供です。チェーン開発キットは、フレームワークとして機能し、開発者が独自のブロックチェーンネットワークを容易に構築できるようにするツールです。開発者は必要な機能を選択し、カスタマイズできます。プロジェクトの要件に合わせてフレキシブルな設計が可能です。
CDKはイーサリアムとの互換性を重視して作られました。イーサリアムのスマートコントラクトやDAppsをポリゴン(Polygon/MATIC)プラットフォームへ移行や連携もスムーズにできます。
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ポリゴン(Polygon/MATIC)でできること
ポリゴン(Polygon/MATIC)を使用することで、どういったことができるようになるのでしょうか?さきほどの将来性を補足するような情報について解説します。
効率の良いブロックチェーンアプリケーションの構築
開発者は高速でコスト効率の良いブロックチェーンアプリケーションを構築することが可能になります。例えば、ゲーム、ソーシャルネットワーク、マーケットプレイスなど、さまざまな分散型アプリケーション(DApps)がポリゴン(Polygon/MATIC)上で開発されています。
DeFiやNFTプロジェクト
ポリゴン(Polygon/MATIC)は分散型ファイナンス(DeFi)プラットフォームやNFTプロジェクトにとっても理想的です。低コストでNFTを扱いたい人にとってもポリゴン(Polygon/MATIC)は、魅力的案存在です。NFTに関する情報はこちらの記事を参考にしてみてください。
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ポリゴン(Polygon/MATIC)に関するFAQ
仮想通貨(暗号資産)をこれから始めようとしている人は、まだよく分からないことも多く、不安に感じることもあるでしょう。
ポリゴン(Polygon/MATIC)に関するよくある質問に以下のようなものがあります。
- ポリゴン(Polygon/MATIC)はいくらから購入できる?
- どうやって購入できる?
ポリゴン(Polygon/MATIC)はいくらから購入できる?
ポリゴン(Polygon/MATIC)の購入は、数百円から購入できます。多くの取引所では、数百円からの購入ができますが、取引所によって最低購入額が設定されていることがあります。具体的な最低購入額は、利用する取引所のウェブサイトで確認できます。
どうやって購入できる?
まず、ポリゴン(Polygon/MATIC)を取り扱っている仮想通貨(暗号資産)取引所を探し、アカウントを作成します。次に、資金を入金します。最後に、取引画面からMATICを選択し、購入希望量を指定して取引を行います。日本国内の仮想通貨(暗号資産)には以下があります。
- BITPOINT(ビットポイント)
- DMM Bitcoin
- Coincheck
- GMOコイン
- 楽天ウォレット
仮想通貨(暗号資産)の購入に関する流れは、下記の記事で詳しく解説しています。仮想通貨(暗号資産)を始める際に必要な書類などについても説明していますので、参考にしてみてください。
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まとめ
ポリゴン(Polygon/MATIC)がイーサリアムブロックチェーンの問題をどのように解決しているか解説しました。ポリゴン(Polygon/MATIC)の採用する高度なスケーリング技術は、トランザクションの高速度化と低コスト化を実現し、多くの分散型アプリケーション(DApps)の開発を促進しています。
その結果、イーサリアムのセキュリティを損なわずに、多くのプロジェクトがポリゴン(Polygon/MATIC)で開発されました。ポリゴン(Polygon/MATIC)は仮想通貨(暗号資産)市場で重要な役割を果たしており、採用範囲は今後さらに広がることが期待されます。
以下の記事ではポリゴン(Polygon/MATIC)以外のおすすめ仮想通貨(暗号資産)について解説しています。仮想通貨(暗号資産)は資金を分散することでリスク回避につながります。ポリゴン(Polygon/MATIC)とあわせて、他の仮想通貨(暗号資産)に関する情報もチェックしてみてください。