NFTアートとは?売れたNFTイラストや買い方、最新トレンドを初心者向けに解説【2026年版】

監修:株式会社J-CAM 金融アドバイザー AFP認定者 倉本 佳光 Yoshimitsu Kuramoto

慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。その後、メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバー、岡三アセットマネジメント株式会社理事などを歴任。
執筆:BitLending編集部 更新日:2026年9月10日

倉本 佳光

NFTアートとは、イラストや写真などの作品に関する情報を、NFT(非代替性トークン)としてブロックチェーン上で扱えるようにしたものです。画像をコピーできなくする技術ではなく、どのNFTを誰が保有し、どのように移転してきたかを確認しやすくする仕組みです。

実際に高額で売れた作品はありますが、その価格は作者の実績、希少性、歴史性、コミュニティ、販売方法などが重なった結果です。高額事例が、そのまま一般的なNFTイラストの相場になるわけではありません。

この記事では、普通のデジタルイラストとの違い、実際に売れた作品、買い方、購入後の使い道、作り方、売れる条件・売れない理由、著作権や手数料、税金まで順番に整理します。

免責事項(投資助言ではありません)

本記事は、NFTアート・暗号資産に関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。

利益相反に関する開示:本記事を掲載するBitLendingは、暗号資産レンディングサービスを提供しています。記事内には当社サービスへの導線が含まれる場合がありますが、特定の投資行動や暗号資産の貸出を推奨するものではありません。

NFTアートとデジタル作品の関係を表したイメージ

NFTアートとは?普通のデジタルイラストとの違い

NFTは「Non-Fungible Token」の略で、日本語では非代替性トークンと呼ばれます。同じ規格の暗号資産が通常は同じ単位同士で交換できるのに対し、NFTには個別のトークンIDや取引履歴を持たせられます。

NFTアートは作品画像そのものではなく、作品に関する情報と結び付いたNFTを取引する仕組みです。画像を保存・複製できることと、特定のNFTをウォレットが保有していることは別に考える必要があります。

NFTと暗号資産の役割から確認したい場合は、NFTと仮想通貨の違い・関係も参考にしてください。

《出典》
Non-fungible tokens(NFT)|ethereum.org

💡 用語解説:ミントとメタデータとは?▼ 開く

■ ミントとは?

作品に対応するNFTをブロックチェーン上で発行する処理です。画像をブロックチェーンへ保存することと同じとは限りません。

メタデータとは?

NFTの名称、説明、画像の参照先、属性などを記録したデータです。保存方式によって、作品の表示を長く維持できる条件が異なります。

NFTを買っても著作権が自動で移るわけではない

文化庁は、NFTとコンテンツは別のものであり、NFTを保有してもコンテンツの所有権や著作権まで直接取得するわけではないと案内しています。

購入者が取得するのは、基本的にはNFTの保有・移転に関する地位と、販売条件で明示された利用許諾です。SNSアイコンへの利用、商用利用、グッズ制作、二次創作などが認められる範囲は作品ごとに異なるため、購入前に販売ページと利用規約を確認してください。

《出典》
令和8年度著作権テキスト(「コンテンツに関するNFT」p.109)|文化庁

NFTアートには何がある?イラスト・写真・動画の例

NFTアートの対象は、デジタルイラストだけではありません。写真、動画、音楽、3D作品、プログラムによって生成される作品などもNFTと結び付けられます。

作品の種類確認したい点
デジタルイラスト作者、発行元、利用許諾、同一画像を使った偽物の有無
写真撮影者の権利、被写体の肖像権、商用利用の範囲
動画・音楽再生データの保存先、公開範囲、第三者素材の権利
3D・生成作品生成規則、出力物の権利、保有者が利用できる機能

形式が珍しいだけで価値が決まるわけではありません。誰が発行したか、どのような権利や体験が付くか、買い手がいるかを合わせて確認する必要があります。

NFTアートの代表的なコレクションを表したイメージ

実際に売れたNFTアートと価格がついた理由

代表例として、デジタルアーティストBeepleの「EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS」は、2021年3月11日にChristie’sのオンライン競売で6,934万6,250米ドルで落札されました。大手オークションハウスが扱った純粋なデジタルNFT作品として注目され、作者が長年継続して発表した5,000作品をまとめた一点物であることも背景にあります。

また、CryptoPunksは初期のNFTコレクションとして歴史性が評価され、2021年には9点がChristie’sで合計約1,696万ドルで落札されました。

高額落札は「NFT画像の一般的な相場」ではありません。作者の実績、作品の歴史性、供給量、買い手同士の競争、販売会場などが重なった個別事例として読む必要があります。

《出典》
Beeple作品の落札結果|Christie’s
CryptoPunks 9点の落札結果|Christie’s

売れた作品から確認できること

売れた作品を見るときは、絵柄だけをまねるのではなく、作者の活動履歴、発行数、販売方法、購入者が得る権利、コミュニティの実態まで確認しましょう。過去の最高価格よりも、直近の取引時期、成立件数、出品数と買い手の数を比べる方が、現在の売れやすさを判断する材料になります。

NFTアートを買ってどうする?購入後にできること

NFTアートの購入後にできることは、作品と契約条件によって異なります。主な用途は、ウォレットやマーケットプレイスでの鑑賞、対応サービスでのプロフィール表示、保有者向けコミュニティやイベントへの参加、第三者への再販売などです。

  • 鑑賞・収集:ウォレットやマーケットプレイスで保有作品を確認する
  • プロフィール利用:規約で認められた範囲でSNSなどに表示する
  • 保有者特典:限定コンテンツ、イベント、コミュニティなどを利用する
  • 再販売:対応する市場へ出品する。ただし、売却成立は保証されない

「NFTを保有していること」と「画像を自由に商用利用できること」は別です。用途を期待して購入する場合は、その用途が利用規約に書かれているかを先に確認してください。

《出典》
令和8年度著作権テキスト(「コンテンツに関するNFT」p.109)|文化庁

NFTアート購入前に用意する取引所・ウォレット・マーケットプレイス

NFTアートの買い方

NFTアートは、作品が発行されたチェーンに対応するウォレットとマーケットプレイスを使って購入します。Ethereum上の作品ならETH、Solana上の作品ならSOLというように、支払いとネットワーク手数料に使う資産も異なります。

OpenSeaは2025年5月にOS2を正式公開し、複数チェーンのNFTやトークンを扱う構成へ移行しました。対応チェーン、購入方法、手数料は変わることがあるため、実際の購入画面で最新条件を確認してください。

《出典》
OS2正式公開のお知らせ|OpenSea

1.ウォレットと支払用の暗号資産を準備する

利用するチェーンに対応したウォレットを用意し、国内暗号資産交換業者などで購入した暗号資産を送ります。初めて送るアドレスには少額をテスト送金し、チェーンと着金を確認してから必要額を送る方法があります。

Ethereum系の操作を詳しく確認する場合は、MetaMaskの使い方と主なリスクを確認してください。

ウォレット送金からNFTアート購入までの流れ

2.公式コレクションと取得できる権利を確認する

検索結果やSNS広告から直接購入ページへ入ると、公式ページに似せた偽サイトへ誘導されることがあります。作者・プロジェクトの公式サイトからマーケットプレイスへ進み、コレクション名だけでなくコントラクトアドレスも照合します。

OpenSeaへの接続で迷った場合は、OpenSeaへの接続・ログイン方法を参照してください。

3.総支払額と署名内容を確認して購入する

表示された作品価格に加え、ネットワーク手数料、マーケットプレイスの手数料、クリエイター収益などが発生する場合があります。購入確定前に、ウォレットへ表示された支払総額、接続先ドメイン、承認対象を確認します。

Ethereumのネットワーク手数料は混雑などで変動するため、Ethereumのガス代と最新の目安も確認できます。

4.購入履歴と利用条件を保存する

購入後は、ウォレットとマーケットプレイスでNFTが表示されるかを確認します。取引日時、支払数量、当時の円換算額、ガス代、取引ハッシュ、販売ページ、利用規約を保存しておくと、再販売や税務確認の際に役立ちます。

NFTイラストを作って販売する方法

NFTとして販売できるのはイラストだけではありませんが、どの作品でも、まず自分が利用・販売する権利を持っているかを確認します。他人の作品、キャラクター、写真、音源などを無断で使ってNFTを発行すると、著作権や肖像権を侵害するおそれがあります。

  1. 作品を用意する:表示形式、容量、解像度、権利関係を確認する
  2. 販売条件を決める:発行数、価格、購入者に許諾する利用範囲を決める
  3. NFTを発行する:チェーン、保存方法、発行費用を確認してミントする
  4. 出品する:説明文、公式リンク、利用規約、手数料条件を明示する
  5. 取引記録を残す:売上、費用、受け取った暗号資産、円換算根拠を保存する

収益化の方法を詳しく検討する場合は、NFTで利益を出す方法と条件で、販売以外の方法も含めて確認できます。

《出典》
令和8年度著作権テキスト(「コンテンツに関するNFT」p.109)|文化庁

販売条件と利用許諾を分かりやすく示す

購入者ができることを曖昧にすると、購入後のトラブルにつながります。個人鑑賞、SNS掲載、商用利用、二次創作、グッズ制作などについて、認める範囲と禁止事項を販売ページや規約に明記します。

二次販売時のクリエイター収益も、常に自動で受け取れるとは限りません。OpenSeaでは、コントラクトの互換性などにより、クリエイター収益が任意の場合と強制できる場合があります。

《出典》
クリエイター収益の設定方法|OpenSea Help Center

NFTアートが売れる条件・売れない主な理由

NFTアートの売れやすさは、絵の上手さや流行の絵柄だけでは決まりません。作品の独自性、作者の活動履歴、発行数、利用価値、価格、購入者との接点、コレクションの信頼性などが組み合わさります。

確認項目売れやすさに関係する理由
作者と作品の背景継続的な活動や制作意図が、発行者への信頼につながる
供給量需要に対して発行数が多すぎると、買い手が分散しやすい
価格と総費用作品価格に手数料を加えた負担が購入判断に影響する
権利・特典利用許諾や保有者特典が明確なら、購入後の価値を判断しやすい
取引状況販売履歴、最終取引日、出品数、買い手の数から流動性を確認できる

「売れる絵」を探すより、誰が何のために買う作品かを具体化することが重要です。

NFTアートが売れない主な理由

  • 作品や作者を知る入口がなく、買い手へ届いていない
  • 同じような作品が多く、選ぶ理由が伝わらない
  • 発行数や価格が需要に合っていない
  • 著作権や商用利用の条件が分からない
  • 公式リンクや発行元を確認できず、偽物か判断できない
  • 購入後の用途や継続的な活動方針が見えない
  • ネットワーク手数料を含めると購入負担が大きい

出品しただけで販売が成立するわけではありません。値下げだけで解決しようとせず、作品説明、対象読者、権利条件、発行数、販売場所が合っているかを見直します。

購入・販売前に確認したい費用とリスク

NFTアートの損益は、売買価格の差だけでは決まりません。購入・送金・発行・出品・売却で発生した費用と、受け取った暗号資産の価値をまとめて確認します。

  • ネットワーク手数料:送金、購入、ミント、承認などで発生する場合がある
  • マーケットプレイス手数料:販売成立時などに差し引かれる場合がある
  • クリエイター収益:二次販売時の支払い条件は市場・コントラクトで異なる
  • 暗号資産の価格変動:NFT価格が同じでも円換算損益が変わる
  • 流動性:希望価格で買い手が見つかるとは限らない

偽物・フィッシング・危険な署名に注意する

同じ画像や名前を使った偽コレクション、公式を装ったサイト、不審なNFTを送り付けて外部サイトへ誘導する手口があります。知らないNFTのリンクを開いたり、意味が分からない署名・承認を実行したりしないでください。

利用するページは公式サイトからたどり、頻繁に使う正規ページはブックマークします。暗号資産を使った勧誘や偽サイトの一般的な見分け方は、暗号資産を使った詐欺の見分け方でも確認できます。

《出典》
Ethereum security and scam prevention|ethereum.org

NFTアートの売買・制作収入と税金

国税庁は、暗号資産など財産的価値を持つ資産と交換できるNFTを用いた取引について、所得税の課税対象になると案内しています。ただし、所得区分は取引の内容によって異なります。

NFT制作の対価、一次販売、保有NFTの譲渡、継続的な販売などでは、事業所得、雑所得、譲渡所得、一時所得などの判定が関係する場合があります。個別の状況を一律に判断せず、必要に応じて税務署や税理士へ確認してください。

少なくとも、取得日・譲渡日、NFTと暗号資産の数量、取引時の円換算額、ガス代や販売手数料、取引ハッシュを保存します。暗号資産取引を含む考え方は、仮想通貨取引を含む税金の全体像も参考になります。

《出典》
No.1525-2 NFTやFTを用いた取引を行った場合の課税関係|国税庁

NFTアートについてよくある質問

購入・制作を検討するときに生じやすい疑問を整理します。

NFTアートと普通のデジタルイラストは何が違いますか?

NFTアートでは、作品に関する情報と結び付いたNFTの発行・保有・移転履歴をブロックチェーン上で確認できます。ただし、画像のコピーを防ぐ仕組みではなく、NFTと作品データが同じものとは限りません。

NFTアートを買うと著作権も取得できますか?

原則として、NFTを購入しただけで作品の著作権が自動的に移転するわけではありません。商用利用、SNS掲載、二次創作などができる範囲は、販売ページや利用規約で確認してください。

NFTアートを買った後は何に使えますか?

鑑賞、対応サービスでの表示、保有者向けコミュニティや特典の利用、再販売などが考えられます。実際にできることは作品ごとの利用条件によって異なり、再販売できても買い手がつく保証はありません。

NFTアートは現在も売れますか?

取引が成立する作品はありますが、出品すれば必ず売れるわけではありません。作者の信頼、作品の独自性、価格、発行数、権利や特典、買い手の需要、直近の取引状況を確認する必要があります。

写真や手描きイラストもNFTにできますか?

デジタルデータとして用意でき、必要な権利を自分が持っていればNFTと結び付けられます。被写体、キャラクター、背景素材、フォントなど第三者の権利を含む場合は、販売前に利用許諾を確認してください。

NFTアートを始める前に確認すること

NFTアートは、デジタル作品に関する発行・保有・移転履歴を扱いやすくする仕組みです。一方、NFTを買うことは、画像、著作権、商用利用権、将来の値上がりを一括して取得することではありません。

購入者は、発行元、取得できる権利、作品データの保存方法、総支払額、署名内容、流動性を確認しましょう。販売者は、作品の権利、対象となる買い手、発行数、価格、利用許諾、費用と税務記録を整理します。

売れた作品の価格だけで判断せず、自分が取得するもの・負担する費用・売買が成立する条件を分けて確認することが大切です。

《参考サイト》

NFTで稼ぐための戦略とは?アート作品を成功させる集客方法と稼げない理由を紹介 | ロロント株式会社

生成AIが創る新たな表現!映像・音楽・アートの未来はどうなるの?|ソロ活@自由人BLOG