仮想通貨(暗号資産)を保有するうえで欠かせない「メタマスク(MetaMask)」についてご存じでしょうか。メタマスクは保有している仮想通貨(暗号資産)を安全かつ便利に管理できるアプリのことです。この記事では、メタマスクについての特徴や利便性、使う上での注意点に至るまで詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

メタマスクとは? 初心者でもわかるMetaMaskの基本

メタマスクとは、 仮想通貨やNFTを安全に管理し、ブロックチェーン上のさまざまなサービスと簡単に接続できるウォレット(財布)アプリです。

ブラウザ拡張機能やスマホアプリとして利用でき、世界中で数千万ユーザーが利用している代表的な「Web3ウォレット」のひとつです。

近年では、NFTの売買やDeFi(分散型金融)サービスの利用、暗号資産の送受信など、ブロックチェーンを使うあらゆる場面でメタマスクが欠かせない存在になっています。

自分の資産を自分で管理できる「非カストディアル型ウォレット」としての仕組みや、イーサリアムを中心に複数のチェーンへ対応している点も人気の理由です。

メタマスクとは?」「どう使えば安全なの?」「インストール方法や注意点を知りたい」――この記事では、そんな疑問を持つ初心者にもわかりやすく、メタマスクの仕組み・特徴・使い方・注意点を最新情報とともに解説します。

メタマスクのキツネのアイコンとお金が流れる仕組みを説明した様子

図引用元:https://metamask.io/  https://lp.snpit.xyz/

非カストディアル型ウォレット

非カストディアル型ウォレットとは、 銀行や取引所などの第三者に資産を預けず、自分自身で暗号資産(仮想通貨)の秘密鍵を管理するタイプのウォレットのことです。 つまり、資産の保管・送金・利用における「鍵」を自分で持つため、完全に自己管理ができる仕組みになっています。

代表的な非カストディアル型ウォレットがメタマスク(MetaMask)です。

メタマスクでは、仮想通貨の送受信だけでなく、NFTの取引やDeFi(分散型金融)サービスへの接続など、ブロックチェーン上のさまざまなアプリを直接利用できます。

一方で、秘密鍵やリカバリーフレーズを紛失すると、誰も資産を復元できません。

このように、高い自由度と自己責任のバランスが特徴であり、ブロックチェーンの「自分の資産を自分で守る」という理念を体現するウォレットと言えます。

メタマスク(MetaMask)とは?概要と利用される背景

メタマスクとは、仮想通貨(暗号資産)やNFTを安全に管理する財布(ウォレット)代わりとなってくれる便利なアプリです。パソコン・スマートフォンどちらでも使えるようになっており、無料で利用できます。以下のURLからダウンロードしてインストールすれば使うことができます。

https://metamask.io/download/

直感的に操作できるようにアプリが整備されているので、誰でも簡単に使いこなせるようになっています。

メタマスクでできること

メタマスクを使えば、例えば以下のような活用の仕方ができます。

  • 仮想通貨(暗号資産)の購入や送金/受け取りができる
  • ほかの仮想通貨(暗号資産)と両替できる
  • ステーキングができる
  • NFTゲームやNFT購入に使用できる

仮想通貨(暗号資産)の購入や送金/受け取りができる

メタマスクでは、取引所を介さず仮想通貨(暗号資産)を購入することができ、さらにほかの人への仮想通貨(暗号資産)の送付や受け取りもできます。仮想通貨(暗号資産)の購入はクレジットカードやデビットカードを登録して行えます。ただし、取引所と比べて、購入時の手数料が割高となってしまうことには注意が必要です。

ほかの仮想通貨(暗号資産)とスワップできる

メタマスク上で、自分の保有している仮想通貨(暗号資産)をほかの仮想通貨(暗号資産)とスワップ(両替)できます。スワップ先もイーサリアムブロックチェーンを利用している仮想通貨(暗号資産)でさえあれば、すべて対応しているので非常に便利です。

ステーキングやレンディングができる

メタマスクは、ステーキングサービスも提供しており、保有している仮想通貨(暗号資産)を一定期間預けることで増やすことができます。

NFT購入・NFTゲームに利用できる

メタマスクは、保有している仮想通貨(暗号資産)をNFTの購入やNFTゲームに使うことができ、手に入れたNFTもメタマスク上で管理できます。NFTの購入やオークション出品ができるNFTマーケット「OpenSea」や写真を撮影して仮想通貨(暗号資産)を稼ぐことができる「SNPIT」のほか、「Axie Infinity」ような人気ゲームに接続し利用できます。

メタマスク対応の人気ゲームアイコン

メタマスクが利用される理由

メタマスクが広く利用されている理由は、ブロックチェーン上のさまざまなサービスと簡単に接続できるからです。

これまでのインターネットサービスは、ログインや決済に中央管理の仕組み(ID・パスワード・銀行口座など)が必要でした。一方、メタマスクはウォレットそのものが「あなたの身分証」となり、ブロックチェーンの世界に直接アクセスできます。

たとえば、NFTマーケットプレイスで作品を購入したり、DeFi(分散型金融)サービスで仮想通貨を運用したりするとき、メタマスクを接続するだけで取引が完了します。ウォレットアドレスがそのまま「支払い手段」であり「アカウント」でもあるため、登録や承認の手間がほとんどありません。

また、メタマスクはイーサリアムをはじめ、複数のブロックチェーンに対応しており、さまざまなトークンやアプリを一つのウォレットで管理できます。この「自由度の高さ」と「操作の手軽さ」が、世界中のユーザーに選ばれている大きな理由です。

メタマスクの主な特徴・メリット

メタマスク(MetaMask)は、単なる仮想通貨ウォレットではなく、ブロックチェーンの世界をスムーズに体験できる「Web3の入り口」としての機能を持っています。ここでは、メタマスクの代表的な特徴とメリットを紹介します。

[特徴01]メタマスクのマルチチェーン対応

メタマスクは複数のブロックチェーンネットワークに対応しており、イーサリアム(Ethereum)だけでなく、BNBチェーン、Polygon、Avalanche、Arbitrumなどの主要チェーンを追加して利用できます。

メタマスクが対応するブロックチェーンネットワークの例

・Ethereum ・Polygon ・BNB Smart Chain ・Optimism ・Arbitrum One ・Base ・Gnosis ・Linea ・Avalanche ・Solana ・Fantom ・Gnosis Chain ほか

これにより、異なるチェーン上のトークンやNFTをひとつのウォレットでまとめて管理することが可能です。

マルチチェーン対応によって、メタマスクは「複数の世界をつなぐハブ」として多くのユーザーに選ばれています。

ただし、最もメジャーな仮想通貨(暗号資産)であるビットコインについては、メタマスクでは対応していないため注意してください。

分散型金融とマルチチェーン対応のイメージ

[特徴02]メタマスクのスワップ機能(トークン交換)

メタマスクには、ウォレット内で直接トークンを交換できるスワップ機能が搭載されています。

通常、取引所を経由して通貨を交換する必要がありますが、メタマスクのスワップ機能では複数の分散型取引所(DEX)を自動で比較し、最も有利なレートでトークンを交換してくれます。

この機能を使えば、イーサリアム系トークン(ERC-20)を簡単に交換でき、手数料(ガス代)もウォレット内で一括表示されるため初心者でもわかりやすい設計です。メタマスクを開くだけで交換まで完結する手軽さが、多くのユーザーに支持されています。

[特徴03]メタマスクのDApps接続機能

メタマスクの最大の魅力のひとつが、DApps(分散型アプリ)への接続機能です。

メタマスクを接続するだけで、NFTマーケットプレイス、DeFiサービス、ブロックチェーンゲームなど、さまざまなWeb3サービスをすぐに利用できます。

たとえば、OpenSeaでNFTを購入したり、Uniswapで仮想通貨を交換したりする場合も、メタマスクを接続して署名するだけで取引が完了します。メールアドレスやパスワード登録が不要で、ウォレットアドレスがそのまま「あなたのアカウント」になるのが特徴です。

[特徴04]メタマスクは非カストディアル型ウォレット

メタマスクは非カストディアル型ウォレットであり、秘密鍵(シークレットリカバリーフレーズ)を自分で管理する仕組みです。取引所のように第三者に資産を預ける必要がなく、ウォレット内の暗号資産を完全に自分の管理下に置けます。

この構造により、取引所のハッキングやサービス停止などの影響を受けにくく、自分の資産を安全に守ることができます。一方で、秘密鍵を紛失すると復元が不可能になるため、安全な保管とバックアップが重要です。メタマスクは「自由と自己責任」を両立した、信頼性の高いウォレットです。

[特徴05]メタマスクのセキュリティとプライバシー保護

メタマスクでは、ウォレットの秘密鍵がユーザーのデバイス内で暗号化して保管され、外部サーバーへ送信されることはありません。また、トランザクションごとに署名内容を確認できるため、不正送金や意図しない操作を事前に防ぐ仕組みが整っています。

さらに、メタマスクはオープンソースとして公開されており、世界中の開発者コミュニティによって継続的に監査・改善が行われています。こうした「安全性」「透明性」「ユーザー主体」の設計思想により、信頼性の高いウォレットとして広く利用されています。

次の章では、メタマスクのセキュリティ機能をより詳しく掘り下げ、具体的な保護メカニズムやリスク対策について解説します。

メタマスクの強固なセキュリティのイメージ

メタマスクのセキュリティ

メタマスク上で仮想通貨(暗号資産)を管理するうえで最も重要と言っても過言ではない、メタマスクのセキュリティ機能について解説します。メタマスクには以下の優れたセキュリティ機能があります。

  • シードフレーズ・秘密鍵による保護
  • ログインパスワードによる保護
  • 定期的なセキュリティ監査

上に挙げた3点について順番に解説していきます。

シークレットリカバリーフレーズ・秘密鍵による保護

シークレットリカバリーフレーズによる2重のセキュリティ

メタマスクでは、ウォレット全体を復元するために「シークレットリカバリーフレーズ(通常12単語)」が設定されます。このフレーズは、ウォレット内のすべてのアカウントの秘密鍵を生成する基盤となるもので、非常に重要な情報です。

各アカウントには固有の「秘密鍵」が存在し、トランザクションの署名(送金の承認など)に使用されます。つまり、

  • シークレットリカバリーフレーズ → ウォレット全体を管理する“鍵の元”
  • 秘密鍵 → 各アカウントを操作するための個別の鍵

という関係で、メタマスクはウォレット全体とアカウント単位の双方を保護する仕組みを備えています。

ログイン時のパスワード・指紋認証による保護

ブラウザーやアプリからメタマスク上の自分のウォレットにログインするためには、ログインパスワードの入力もしくは指紋認証が必要になります。強固なパスワードや指紋認証を設定しておきましょう。またメタマスクには、一定時間操作がされなければ自動でログインパスワードの再入力が必要になる機能も備わっているのでさらに安心です。

定期的なセキュリティ監査

メタマスクは定期的に専門のセキュリティチームによる監査を受けており、常に最新のセキュリティ環境を維持しています。さらに、メタマスク上の脆弱性を見つけた人には報奨金が出る制度も備えており、セキュリティ向上に向けて余念がありません

メタマスクのインストールのイメージ

メタマスクの導入手順:インストールからウォレット作成まで

メタマスク(MetaMask)は、PCでもスマホでも無料で使えるウォレットアプリです。ここでは、初心者でも迷わず始められるように、インストールからウォレット作成までの流れを順番に解説します。

メタマスクのインストール方法(PC版)

まずはPCブラウザにメタマスク拡張機能を追加します。対応しているブラウザは、Google Chrome・Firefox・Brave・Edgeなどです。

手順:

  1. 公式サイト(https://metamask.io)へアクセス
  2. 「Download for Chrome」など、利用中のブラウザを選択
  3. 拡張機能を追加 → ブラウザ右上にキツネのアイコンが表示されれば完了
  4. 「Get Started(開始)」をクリックしてウォレット作成へ進む

注意:メタマスクの偽サイトも多いため、検索経由ではなく公式URL(metamask.io)から必ずアクセスしましょう。

メタマスクアプリのインストール(スマホ版)

スマホでも同様に、MetaMask公式アプリをダウンロードできます。対応端末は iOS(App Store) および Android(Google Play)。

手順:

  1. 各ストアで「MetaMask」を検索し、公式アプリをダウンロード
  2. アプリを開き、「ウォレットを作成」または「既存ウォレットをインポート」を選択
  3. 指示に従ってパスワードを設定

ポイント:スマホアプリでは、カメラ機能を使ってQRコードでDAppsと接続できるなど、PC版よりも直感的に操作しやすいのが特徴です。

メタマスクのウォレット作成手順

新しくウォレットを作成する場合は、次のステップに従います。

手順:

  1. 「新しいウォレットを作成」を選択
  2. 利用規約を確認し、「同意する」をクリック
  3. 任意のパスワードを設定(最低8文字以上推奨)
  4. 「ウォレット作成」ボタンを押すと、MetaMaskが自動的に新しいアドレスを生成

ポイント:作成直後に表示される「シークレットリカバリーフレーズ(12語)」は、ウォレットの復元に必要な非常に重要な情報です。

メタマスクのリカバリーフレーズ保管方法

リカバリーフレーズ(秘密鍵)は、あなたの資産を守る最後の鍵です。この12語のフレーズがあれば、どの端末からでもウォレットを復元できます。逆に言えば、これを失くすと永久に資産へアクセスできなくなります。

安全な保管方法:

  • 紙に書き留めてオフラインで保存(スクリーンショットは避ける)
  • クラウドストレージやメールに保存しない
  • 第三者に絶対に教えない

補足:メタマスクでは、秘密鍵をブロックチェーンやサーバー上に保存していません。自分自身が唯一の管理者である点が、非カストディアル型ウォレットとしての最大の特徴です。

メタマスク導入後の初期設定(ネットワーク追加)

メタマスクを導入したら、まずはイーサリアムメインネットがデフォルトで設定されています。他のチェーン(例:PolygonやBNB Chain)を利用したい場合は、ネットワークを手動で追加します。

設定方法:

  1. 右上のネットワーク選択メニューをクリック
  2. 「ネットワークを追加」を選択
  3. 各チェーン情報(RPC URL・チェーンIDなど)を入力
  4. 保存して切り替え

これで、複数のブロックチェーンをメタマスクひとつで管理できるようになります。

メタマスクの使い方

メタマスクの基本的な使い方

メタマスク(MetaMask)は、仮想通貨を送受信したり、NFTやDeFiなどのブロックチェーンサービスに接続したりできる便利なウォレットです。ここでは、インストール後すぐに使いこなせるように、基本操作を4つのステップに分けて解説します。

メタマスクへの入金方法(仮想通貨の受け取り)

メタマスクを利用するには、まずウォレットに仮想通貨を入金(受け取り)する必要があります。イーサリアムやUSDTなどを取引所から送金して、DAppsで使える状態にします。

手順:

  1. メタマスクを開き、「アカウント名の下にあるウォレットアドレス」をコピー
  2. 取引所(例:bitFlyer、Coincheckなど)で「送金」画面を開く
  3. 宛先アドレスにコピーしたメタマスクのアドレスを貼り付け
  4. ネットワーク(例:Ethereum)を選択して送金

メタマスクからの送金方法

ウォレットに資産が入ったら、他のウォレットや取引所へ送金できます。

手順:

  1. メタマスクを開き、「送信(Send)」をクリック
  2. 宛先アドレスと金額を入力
  3. ガス代(手数料)を確認し、「次へ」をクリック#
  4. 内容を確認して「確認(Confirm)」を押すと送金完了

メタマスクはブロックチェーン上で直接送金が行われるため、銀行のような営業時間に制限されません。

注意:ただし、ガス代が高騰している時間帯は手数料が上がる点に注意しましょう。

メタマスクでトークンスワップを行う方法

メタマスクには、ウォレット内で通貨を交換できるスワップ機能が標準搭載されています。取引所を介さず、ウォレットから直接トークンを交換できるのが特徴です。

手順:

  1. メタマスクを開き、「スワップ(Swap)」を選択
  2. 交換したいトークンと受け取りトークンを選ぶ
  3. 「スワップを確認」をクリック
  4. 提示されたレートと手数料を確認し、実行

メタマスクは複数のDEX(Uniswap、1inchなど)を自動で比較して、最も有利な交換レートを提示してくれるため、初心者でも安心して使えます。

メタマスクをDApps(分散型アプリ)に接続する方法

メタマスクの大きな魅力が、NFTマーケットやDeFiサービスなどのDAppsと接続できる機能です。

接続の流れ:

  1. OpenSeaやUniswapなど、利用したいDAppの公式サイトを開く
  2. 画面右上の「Connect Wallet(ウォレット接続)」をクリック
  3. 「MetaMask」を選択
  4. メタマスクが起動し、接続の許可を求められる → 承認

ポイント:DAppを利用する際は、公式サイトURLを必ず確認しましょう。偽サイトに接続するとウォレットが不正アクセスされるリスクがあります。

メタマスクでトークンを追加・表示する方法

メタマスクでは、一部のトークンが自動で表示されないことがあります。その場合は手動で追加が可能です。

追加方法:

  1. メタマスクのホーム画面下部で「トークンをインポート」をクリック
  2. トークンのコントラクトアドレスを入力
  3. シンボルと桁数を確認 → 追加

補足:コントラクトアドレスは必ず公式サイトや信頼できる情報源からコピーしましょう。

スマートフォン画面への警告マーク表示写真

メタマスクを使う上での注意点

これからメタマスクを使い始めようとしている方へ向け、メタマスクを使う上で覚えておかなければならない注意点について解説します。主な注意点としては以下の3つがあります。

  • シークレットリカバリーフレーズや秘密鍵の管理は厳重に
  • 仮想通貨(暗号資産)を取引するときの手数料に注意
  • 見知らぬ仮想通貨(暗号資産)・NFTには触らない

上記3つについて順番に解説していきます。

シークレットリカバリーフレーズや秘密鍵の管理は厳重に

メタマスクのセキュリティとして機能するシークレットリカバリーフレーズや秘密鍵・ログインパスワードを絶対に他人に知られてはいけません。これらさえあれば、皆さんのウォレット内の仮想通貨(暗号資産)やNFTは自由に引き出せてしまうためです。これらを狙って巧妙にダイレクトメッセージや偽のサイトを通じて、情報を盗み取る事例が後を絶ちません。

どんな相手やサイトであっても自分のメタマスクのセキュリティ情報は入力せず、常に自分のウォレットが狙われている自覚をもって厳重に保管しましょう。より安全に保管しておくためにハードウエアウォレットを使用したり、用途ごとにウォレットを複数用意しておくことで盗まれた時のリスクを最小化しておくのもおすすめです。

仮想通貨(暗号資産)を取引するときの手数料に注意

メタマスク上で仮想通貨(暗号資産)の購入や両替などの取引を行う際には必ずガス代(手数料)が発生します。このガス代は取引処理が多い時間帯ほど高くなります。そのため、仮想通貨(暗号資産)を取引する際には、必ず取引手数料がいくらかかるか確認したうえで、手数料が安い時間帯を狙って実施するようにしましょう。取引手数料はメタマスクのアプリ上に以下のように表示されます。

メタマスク上での取引手数料の表示例の写真

引用元:https://matsumoto-inc.co.jp/nft-media/metamask/

見知らぬ仮想通貨(暗号資産)・NFTには触らない

メタマスクに保管されている仮想通貨(暗号資産)やNFTは、セキュリティ機能により勝手に引き出されないように守られていますが、他人のメタマスク内に仮想通貨(暗号資産)やNFTを送り付けることは自由にできるようになっています。この方法を悪用し、他人のメタマスク内に悪質な仮想通貨(暗号資産)やNFTを送り付け、それをユーザーに受け取らせることで情報を抜き取る事例が発生しています。くれぐれも自分のウォレット内の見知らぬ仮想通貨(暗号資産)やNFTには触らないようにしましょう。

メタマスクの未来のイメージ

メタマスクの最新機能

メタマスク(MetaMask) は、単なる仮想通貨ウォレットから、Web3時代の“金融プラットフォーム”へと進化しつつあります。ここでは、2025年11月時点で注目されている最新機能について紹介します。

メタマスクの新機能①:エアドロップ確認機能

2025年に入り、メタマスクには「エアドロップ確認機能」が追加されました。これは、ユーザーが保有しているウォレットアドレス宛に配布されたトークン(エアドロップ)を自動で検出し、ウォレット内で直接確認・請求できる便利な機能です。

これまでエアドロップを受け取るには、専用サイトやSNSの告知をチェックする必要がありましたが、この新機能により、詐欺リンクを踏むリスクを減らしながら安全にエアドロップを受け取れるようになっています。

トレンドポイント:NFTやDeFi関連プロジェクトの増加に伴い、エアドロップ配布が活発化しています。この機能は、初心者にも安全でわかりやすい“受け取り口”として注目されています。

メタマスクの新機能②:スマート・トランザクション機能

もう一つ注目のアップデートが、「スマート・トランザクション」機能です。これは、トランザクション(送金)を実行する前に、成功率や手数料の変動を自動で最適化してくれる仕組みです。

従来のブロックチェーン取引では、ガス代(手数料)の高騰や処理の遅延で失敗することもありました。しかしメタマスクのスマート・トランザクション機能では、AI的な最適化ロジックにより、送信タイミングや価格を自動調整してくれるため、より確実で効率的な送金が可能になっています。

トレンドポイント:この進化により、メタマスクは単なるウォレットを超えた「次世代Web3ゲートウェイ」としての地位を確立しつつあります。

メタマスクの今後の展望

Web3の中心的役割を期待されているメタマスクの今後の展望・将来性についてご紹介します。

メタマスクの今後の展望①:ネイティブトークン($MASK)の可能性

以前から噂されているのが、メタマスク独自のトークン(通称:$MASK)の発行です。開発元のConsensys社は、エコシステムの拡大に合わせて、メタマスクユーザー向けの報酬やガバナンス機能を備えたトークンを検討していると報じられています。

注目ポイント:もし実現すれば、メタマスクを使うだけでポイント還元や投票権が得られるようになる可能性もあり、Web3時代の「利用者が主役の経済圏」として期待が高まっています。

メタマスクの今後の展望②:ステーブルコイン・DeFiとの連携強化

今後、メタマスクはステーブルコインやDeFiとの連携強化にも注力すると見られています。2025年11月現在、USDCやDAIなどのステーブルコインはブロックチェーン上の主要通貨として定着しており、メタマスクはこれらの資産をウォレット内で直接スワップ・運用できる仕組みを進化させています。

また、L2(レイヤー2)ネットワークとの統合も進み、低手数料・高速処理の環境でNFTやDeFiを利用できるようになる見込みです。

注目ポイント:これにより、メタマスクは「資産を保管するウォレット」から、「資産を運用・活用するプラットフォーム」へと進化していくと考えられています。

メタマスクのFAQ

メタマスクのよくある質問(FAQ)

メタマスク(MetaMask)をこれから使い始める人に向けて、よくある疑問をQ&A形式でまとめました。初心者でも安心して利用できるよう、基本から注意点まで解説します。

Q1. メタマスクは無料で使えるの?

はい、メタマスクは基本的に無料で利用できます。

ウォレットのインストール・作成・接続などに料金はかかりません。ただし、ブロックチェーン上でトークンを送信したり、スワップしたりする際には、「ガス代(ネットワーク手数料)」が必要になります。

これはメタマスクの利用料金ではなく、ネットワークの利用コストです。取引の混雑状況により手数料が変動する点に注意しましょう。

Q2. メタマスクは日本でも使えますか?

はい、メタマスクは日本国内でも問題なく利用できます。

ブラウザ拡張機能やスマホアプリは日本語に対応しており、多くの日本ユーザーがNFTやDeFiの利用にメタマスクを活用しています。

ただし、仮想通貨の購入や日本円の出金はメタマスク内ではできません。そのため、国内の仮想通貨取引所(例:bitFlyer、Coincheckなど)と連携して、通貨を入出金する形で利用するのが一般的です。

Q3. メタマスクのリカバリーフレーズとは何ですか?

リカバリーフレーズ(シークレットリカバリーフレーズ)とは、ウォレットを復元するための12個の英単語のセットです。これがあれば、スマホやPCを紛失しても、別の端末からウォレットを再インポートできます。

逆に言えば、これを他人に知られると資産を奪われる可能性があります。スクリーンショットやオンライン保存は避け、紙に書いて安全な場所に保管しておきましょう。

Q4. メタマスクを使うときに気をつけることは?

メタマスクを安全に使うためには、以下の3点に注意が必要です。

  1. 偽サイト・偽アプリに注意する(公式URLは https://metamask.io)
  2. 秘密鍵・リカバリーフレーズは絶対に他人に教えない
  3. 不審なDAppsとの接続や署名は避ける

これらを守ることで、ハッキングやフィッシング詐欺などのリスクを大幅に減らせます。メタマスクとは「自分で資産を守るウォレット」でもあるため、自己管理意識が大切です。

Q5. メタマスクのネットワーク設定がわかりません

メタマスクは最初、イーサリアムネットワークのみが表示されていますが、Polygon(ポリゴン)やBNBチェーンなど他のネットワークも簡単に追加できます。

設定手順:

  • メタマスク右上のネットワークメニューを開く
  • 「ネットワークを追加」をクリック
  • RPC URL・チェーンID・シンボルなどを入力(公式情報を使用)
  • 保存して完了

これで複数のブロックチェーンをひとつのメタマスクで利用可能です。

Q6. メタマスクを使っても失敗しないためには?

メタマスクで失敗しないコツは、次の3つを意識することです。

  1. 最初は少額でテスト送金を行う
  2. ガス代が安い時間帯を選ぶ(混雑時は手数料が上がる)
  3. 常に公式情報・信頼できるプロジェクトを利用する

また、メタマスクは進化の早いツールなので、定期的にアップデート内容を確認しましょう。2025年11月現在では、エアドロップ確認機能スマート・トランザクションなど、初心者にもやさしい安全設計が強化されています。

メタマスクのまとめ

まとめ:メタマスクとは?安全にWeb3を始める第一歩

メタマスクとは、 仮想通貨やNFTを安全に保管・管理しながら、DeFiやブロックチェーンゲームなどのWeb3サービスに接続できるウォレットです。

この記事では、

  • メタマスクの基本と仕組み(非カストディアル型ウォレット)
  • 便利な機能やメリット(マルチチェーン対応・スワップ・DApps接続)
  • 安全に使うための注意点(秘密鍵・偽サイト対策など)

を詳しく解説してきました。

メタマスクを使えば、取引所を介さずに自分の資産を直接管理でき、ブロックチェーンの世界を自分の手で自由に体験できるようになります。

2025年現在では、エアドロップ確認機能やスマート・トランザクションなど、使いやすさと安全性を両立したアップデートも進んでおり、初心者にも始めやすい環境が整っています。

まずは公式サイト(https://metamask.io) からメタマスクをインストールしてみましょう。ウォレットを作成し、少額の仮想通貨で操作を試してみれば、NFT購入やDeFi運用など、Web3の新しい世界がぐっと身近に感じられるはずです。

メタマスクとは?——

それは「あなた自身が資産を守り、自由に使うためのWeb3の入り口」。今こそ、自分のウォレットを持って次のインターネットの時代を体験しましょう。