仮想通貨(暗号資産)の世界に足を踏み入れる際、初めての投資額として10万円でビットコイン(BTC)を購入するのはよく見られる投資額です。

しかし、その10万円分のビットコイン(BTC)は現在どのくらいの価値を持っているのでしょうか?価値の算出にはさまざまな要素が関わります。

それぞれの価値を解き明かし、ビットコイン(BTC)の世界をより深く理解しましょう。

そもそもビットコインとは?

ビットコインは、インターネット上にある「世界中の誰でも使えるお金」です。

スマホやパソコンがあれば、誰でも簡単に使うことができます。銀行や国に頼らず、個人同士が直接送ったり受け取ったりできるのが大きな特徴です。

ポイントを3つでまとめると:

  1. インターネット上のお金:アプリやサービスを使えば、誰でもすぐに使えます。
  2. 銀行いらずで世界中に送金できる:相手がどこの国にいても、直接ビットコインを送れます。
  3. 数量が限られている:全部で約2,100万枚しかないので、「デジタルの金(ゴールド)」とも言われています。

つまり、ビットコインは「世界共通のネットマネー」のような存在です。インターネットがあれば誰でも使えて、国や銀行に縛られない、新しいお金のかたちです。

ビットコインネットワークのイメージ

ビットコイン(BTC)は最低いくらから買える?

ビットコイン(BTC)などの仮想通貨(暗号資産)を購入するには販売所から購入する方法と取引所で取引するやり方があります。

販売所と取引所の違い

販売所で購入する

販売所は、仮想通貨を運営している会社から直接ビットコインを買う仕組みです。

お店で商品を買うような感覚で、欲しい分をすぐに買えるため、初心者でもわかりやすく、手軽に始められます。

ただし、その分、見えない手数料(スプレッド)が含まれているため、取引価格がやや割高になることがあります。

販売所(かんたんに買える)
  • 相手は取引所の会社(例:CoincheckやBITPOINT)
  • お店で商品を買うような感覚
  • すぐに買えて初心者向け
  • ただし、手数料(スプレッド)がやや高め

取引所で取引する

一方の取引所は、ビットコインを持っている他のユーザーと直接売買する場です。

自分が買いたい価格や数量を指定して注文するため、販売所よりも安く購入できる可能性があります。

ただし、仕組みがやや複雑で、使い方に慣れるまでは少し時間がかかることもあります。

取引所(ユーザー同士の売買)
  • 相手は他のユーザー
  • オークションのように、「買いたい値段」を自分で決めて注文
  • 手数料は安め
  • ただし、操作に慣れが必要

つまり、販売所は「かんたん・すぐ買える」が特徴、取引所は「価格を自分で決めて安く買える」が魅力です。

ビットコインを初めて買う方には、まず販売所で少額から始めてみるのが安心でしょう。慣れてきたら、取引所の利用も検討すると良いでしょう。

比較項目 販売所 取引所
買う相手 取引所の会社 他のユーザー
使いやすさ ◎(初心者向け) △(慣れが必要)
手数料 高め 安め
注文方法 金額を指定してすぐ買える 値段と数量を指定して注文

最低いくらから買える?

ここではCoincheckとBITPOINTを例に比較していきます。

両取引所での最小取引金額とビットコイン(BTC)の最小取引単位について詳しく見ていきましょう。

まず、Coincheckでは、販売所での最小取引単位は500円相当額(円建て)、または0.001BTC(BTC建て)です。

一方、取引所では500円相当額かつ0.005BTCから取引が可能です。

BITPOINTでは、販売所での最小取引単位は500円相当額、取引所では0.0001BTCからの取引ができます。

これらの情報を踏まえ、以下の表でCoincheckとBITPOINTの最小取引金額とビットコイン(BTC)の取引単位を比較してみましょう。

取引所 販売所の最小取引金額 取引所の最小取引金額 販売所の最小BTC単位 取引所の最小BTC単位

Coincheck

500円相当額 500円相当額かつ0.005BTC 0.001BTC 0.005BTC
BITPOINT 500円相当額 0.0001BTC 0.0001BTC

引用(Coincheck): https://coincheck.com/ja/article/242#i4-1
引用(BITPOINT) : https://www.bitpoint.co.jp/column/tips17/

この表から、Coincheckでは販売所と取引所の両方で500円から取引が始められることがわかります。

BITPOINTでは、取引所での取引が特に低い単位から可能であることが見て取れます。

仮想通貨(暗号資産)投資を始める際には、これらの最小取引単位を考慮に入れることが重要です。

ビットコイン(BTC)の最小単位

さらに、ビットコイン(BTC)の最小単位であるsatoshiについても触れておきましょう。

1satoshiは0.00000001BTCに相当し、これがビットコイン(BTC)で扱える最小単位です。

このように、ビットコイン(BTC)は非常に細かい単位で取引が可能であり、少額からでも投資を始めることができるのが大きな魅力の一つです。

投資を始める際には、自分の投資スタイルや資金計画に合わせて、適切な取引所と取引単位を選ぶことが成功への第一歩となります。

ビットコイン(BTC)に最小単位が存在するのはなぜ?

ビットコイン(BTC)に最小単位が存在する理由は、その通貨の発行量に上限があるためです。

ビットコイン(BTC)は最大2,100万枚までしか発行されず、この限定された供給量がデフレ通貨としての性質を持つことになります。

そのため、ビットコイン(BTC)は小数点以下の単位で使用されることが多く、最小単位として「satoshi」が設定されています。

ビットコイン(BTC)の歴史について詳しく知りたい方はこちらの記事で詳しく解説しています。

ビットコインを購入するイメージ

10万円を資金にした場合ビットコイン(BTC)はいくら買えるのか

10万円をビットコイン(BTC)に投資すると、現在の市場価格に基づいてどれだけのビットコイン(BTC)を購入できるか、その計算方法を詳しく解説いたします。

まず、ビットコイン(BTC)の現在価格を確認します。2025/07/06時点の情報で、ビットコイン(BTC)の価格は1BTCあたり約15,737,706円です。

この価格を基に、10万円で購入できるビットコイン(BTC)の量を計算すると、10万円(投資額) ÷ 約15,737,706円(1BTCの価格) = 約BTCとなります。

つまり、10万円で約のビットコイン(BTC)を購入ができるわけです。

この計算はビットコイン(BTC)の価格が常に変動しているため、実際の購入時には価格を再確認する必要があります。

また、取引所によっては手数料がかかる場合があるため、手数料を考慮に入れた上で購入計画を立てることをお勧めします。

2018年に10万円分のビットコイン(BTC)を購入していたら?

2018年はビットコイン(BTC)の価格が大きく下落した年で、一方で2025年は価格が大きく上昇しています。

具体的には、2025年6月15日時点での1BTCの価格は約15,000,000円となっており、2018年の1BTCの価格である2,177,871円と比較すると約6.9倍の価格上昇を達成しています。

ざっくり言えば、2018年に10万円分のビットコイン(BTC)を購入していれば現在、約69万円の価値になっていたといえます。

ビットコインのチャートのイメージ

ビットコイン(BTC)の価格はどのようにして変化するのか

ビットコイン(BTC)の価格変動は、さまざまな要因によって引き起こされます。ここでは代表的な2つの例を挙げて解説します。

需要と供給による変化

ビットコイン(BTC)の流動性は、取引所が保有するBTCの量の減少により、注目されています。BTCの価格は、半減期のサイクルや市場の流動性の変化など、多くの要因によって影響を受けます。

例えば、取引所のBTC残高が減少すると、市場の流動性が低下し、BTCの価格が上昇する可能性があります。また、長期保有されたBTCの流動性が枯渇するまで、BTC価格の上昇トレンドが続くとも考えられます。

半減期の存在

2024年4月、ビットコイン(BTC)は重要な節目を迎えました。この時期には、ビットコインの半減期が発生し、新たに供給されるビットコインの量が半分に減少しました。

これはマイニング報酬が半分になる現象で、ビットコインのインフレを防ぐために4年に一度実施される仕組みです。2024年4月20日に実施されたこの半減期を前に、市場は活発に動き、ビットコインの価格は大きく上昇しました。

実際、2023年末には1BTCあたり約400万円前後だった価格が、半減期直前の2024年4月には1,000万円を超える水準まで急騰。多くの投資家や機関投資家の注目を集め、「半減期前は買い」とする強気な見方が市場を支配しました。

このように、ビットコインの半減期は単なる技術的イベントではなく、市場に大きな価格変動と注目をもたらす重要な転機となっています。

ビットコイン(BTC)の半減期について詳しく知りたい方は参考記事へ

ビットコインにセキュリティを施すイラスト

ビットコイン(BTC)を購入する際の注意点

ビットコイン(BTC)の購入は、その便利さと可能性に魅力がある一方で、いくつかの重要な注意点があります。投資する際には市場の動向をしっかりと理解し、リスク管理を徹底することが必要です。

価格が減少する可能性もあるので少額での取引を行う

価格が下落するリスクを考慮すると、少額取引を選択することは賢明な戦略です。これにより、万が一市場が不安定になった場合でも、損害を最小限に抑えることができます。

投資においては、リスク管理が成功への鍵となるため、このようなアプローチを行うことは有効な手段と言えるでしょう。

セキュリティ対策を行う

ビットコイン(BTC)を扱う際には、以下のようなセキュリティ対策を行うことで、詐欺や不正ログインから身を守ることができます。ここでは最近被害が増加しているフィッシング詐欺や、自分ですぐにできるセキュリティ対策について触れていきます。

フィッシング詐欺に注意する

ビットコイン(BTC)の送金を求める怪しいメールや、「不測の事態が起きたので至急ユーザー情報の確認が必要です」といった取引所を装ったメッセージには注意が必要です。

これらはフィッシング詐欺の可能性があります。ユーザー情報の確認については偽のサイトにアクセスさせ、IDとパスワードを入力させて盗み取る手法が最近話題になっています。

そのようなメッセージが届いても、本当にその取引所からのメッセージなのか確認するのがよいでしょう。

二段階認証を行う

取引所にもよりますが可能であれば、二段階認証(2FA)を設定しましょう。これにより、パスワードだけでなく、自分の携帯電話に送られる一時的なコードも必要となり、セキュリティが強化されます。

強固なパスワードを使う

パスワードは長く、複雑で、予測不可能なものにしましょう。大文字、小文字、数字、記号を組み合わせたパスワードが理想的です。連番や、文字の初めから何番目までをパスワードに使うといった方法は簡単に予測されてしまうので推奨しません。

また一度強固なパスワードを作り、そのパスワードを他のアカウントのパスワードに使うのも危険です。攻撃者が他のアカウントのパスワードを盗み出し、さまざまなサイトでアクセスを試すリスト型攻撃の標的になる可能性もあります。

攻撃から防ぐ対策としては、各アカウントごとに違うパスワードを使用することが一番効果的なのでそれぞれ異なるパスワードを設定するように心がけましょう。

まとめ

ビットコインと価格のグラフが映っているイラスト

本記事では、10万円で購入可能なビットコイン(BTC)の量、ビットコイン(BTC)価格の変動メカニズム、購入時の注意点について解説しました。

現時点では、10万円で約BTCのビットコイン(BTC)を購入ができる状態でしたが、ビットコイン(BTC)はその性質上、市場の動向や時代の変化によって価格が大きく変動する仮想通貨(暗号資産)です。

現在、ビットコイン(BTC)は過去最高値を更新しており、デジタル産業の更なる活性化が予想される中で、その価値は今後も大きく伸びる可能性があります。

しかし、他の仮想通貨(暗号資産)の動向や社会情勢の変化によって価値が下落するリスクも存在します。ビットコイン(BTC)を購入する際には、市場のトレンドをしっかりと理解し、一度に大量購入するのではなく、自己の財政状況に無理のない範囲で購入するようにしましょう。