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倉本の国際経済の見どころ|国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説

倉本の国際経済の見どころ   

株式会社J-CAM金融コンサルタントの倉本佳光が40年以上金融業に従事してきた経験を元に国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説するコラムです。刻々と変化する相場のモメンタムをキャッチアップしていきます。

どうなる?米国長期金利

どうなる?米国長期金利

今週に入って米国の金融市場は落ち着いた展開が続いています。

米国株式市場は3指数(NYダウ平均、S&P500、NASDAQ)とも3日連騰となりました。

また米国10年国債利回りも先週一時付けた4.3%台から4.1%程度へ低下しています。

先週行われたジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長の講演内容がショッキングなものではなく、従来の考え方を改めて確認するような内容であったことがポイントと思われます。市場参加者は「米国経済は堅調でインフレは鈍化傾向となり、懸念されたハードランディングではなく、ソフトランディングに向かっている」との認識を強めつつあるようです。

今週発表された経済指標の中で、S&Pケースシラー住宅価格指数6月は前月比+0.7%となり、5ヶ月連続上昇でしたが前年同月比では-0.02%でした。また米労働省の発表した雇用動態調査7月で非農業部門求人件数が予想の950万件や前月の916.5万件を大きく下回り882.7万件でした。

 

 さらにCB(コンファレンスボード)消費者信頼感指数8月は前月比-7.9と2年ぶりの大きな下げを記録しました。これは雇用の増加や賃金の上昇が鈍化傾向を示し、失業率も上昇気味で消費者の自信の低下が反映されたと思われます。

 このような指標の発表の後押しもあり、市場での「ソフトランディング」の認識はさらに強まりつつあり、「利上げは年内のあと1回」の見方が浸透しているようです。

今週末9/1に発表される雇用統計8月と13日の米国CPI(消費者物価指数)8月の結果が今後の方向性を占うものと考えられます。