金融庁から令和5年度(2023)税制改正要望が提出されています。今回の要望では岸田内閣が進めようとしている「資産所得倍増プラン」に関連する要望として「NISA制度の改正」が出されました。「簡素で分かりやすく、使い勝手の良い制度」となることを目指しています。

 【 要望の内容のポイント 】

1) NISA制度の恒久化
2) 非課税保有期間の無期限化
3) 年間投資枠の拡大
4) 非課税限度額の拡大
5) 「成長投資枠(仮称)※」を導入
6) つみたてNISAの対象年齢を未成年者まで拡

 NISA制度は2014年に少額から投資を行うための非課税制度としてスタートしました。

【 現行NISA制度の概要 】

つみたてNISA一般NISA ジュニアNISA
 投資可能期間2042年まで2028年まで2023年まで
 非課税保有期間20年間5年間5年間
 年間投資枠40万円120万円80万円
 非課税限度額800万円600万円400万円
 対象年齢20歳以上20歳以上20歳未満
 対象商品長期の積立・分散投資に適した株式・投資信託上場株式・ETF・REIT・株式投信上場株式・ETF・REIT・株式投信

 このように現行の制度は複雑化して分かりにくく、使い勝手も今ひとつの印象があり、それらを改正しようとするものです。「老後の2,000万円問題」の話題からつみたてNISAを中心として口座開設が大きく増加しています。