イミュータブル(IMX)の将来性は?オワコン説とImmutable X統合の今を解説
監修:株式会社J-CAM 金融アドバイザー AFP認定者 倉本 佳光 Yoshimitsu Kuramoto
慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。その後、メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバー、岡三アセットマネジメント株式会社理事などを歴任。
執筆:BitLending編集部 更新日:2026年8月27日
結論から言うと、イミュータブル(Immutable X/IMX)は「サービス終了」ではなく「チェーンの統合」が進んでいる段階です。2025年4月に発表されたImmutable XとImmutable zkEVMの統合は2026年2月から本格的に進み、従来のImmutable Xの機能は縮小しています。
一方で、運営元のImmutable社は2026年6月にゲーム開発体制を大きく縮小し、AI活用の成長支援プラットフォーム「Immutable Audience」へ経営資源をシフトすると発表しました。チェーンの統合と、会社としてのゲーム開発体制の縮小は別の出来事ですが、どちらも「イミュータブルはオワコンなのでは」という不安の背景になっています。
本記事では、これらの事実を一次情報から整理したうえで、IMXトークンの現在の使い道、特徴、コインチェックでの買い方まで、将来性を判断するための材料をまとめます。価格の予想は行いません。
免責事項(投資助言ではありません)
本記事は、暗号資産に関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。
利益相反に関する開示:本記事を掲載するBitLendingは、暗号資産レンディングサービスを提供しています。記事内には当社サービスへの導線が含まれる場合がありますが、特定の投資行動や暗号資産の貸出を推奨するものではありません。
イミュータブル(IMX)とは?基本と今の姿
イミュータブル(Immutable/IMX)とは、NFTやWeb3ゲームに特化したブロックチェーン「Immutable」で使われるネイティブトークンです。開発元はオーストラリア・シドニー拠点のImmutable社で、イーサリアムの取引処理を補うレイヤー2ソリューションとして設計されています。
国内ではコインチェックが2023年9月21日に販売所での取扱いを開始し、同年10月下旬には取引所形式での取扱いも始まりました。当時は「Immutable X」と呼ばれる、ガス代なしでNFTを売買できるチェーンが主軸でした。
現在のIMXは、当時のImmutable Xとはチェーンの構成が変わっています。2025年4月に発表された統合により、Immutable XはImmutable zkEVMへ集約され、単一のチェーン体制への移行が進んでいます(詳しくは次章で解説します)。
IMXは数ある暗号資産の一つです。仮想通貨全体の種類や選び方を先に確認したい場合は、仮想通貨(暗号資産)の種類一覧!将来性がある優良銘柄もあわせてご覧ください。
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| トークン名 | IMX(イミュータブル) |
| 現在のチェーン | Immutable zkEVM(旧Immutable Xは統合済み) |
| 総発行上限 | 20億IMX(2,000,000,000IMX) |
| 開発元 | Immutable(オーストラリア・シドニー拠点) |
| 国内取扱い開始 | 2023年9月21日(コインチェック販売所) |
《出典》
暗号資産(仮想通貨)イミュータブル(Immutable/IMX)とは 特徴と買い方を解説|Coincheck
Tokenomics|$IMX Token
Immutable X→zkEVM統合で何が変わったのか
Immutableは2025年4月8日、それまで別々に運用してきた「Immutable X」と「Immutable zkEVM」という2つのチェーンを1つに統合する計画を発表しました。理由として、2つのチェーンを並行運用することで生じていた資産の流動性の分散、開発の複雑さ、利用者の混乱を解消する狙いが挙げられています。
統合は2026年に入って本格化しました。2026年2月11日からブリッジコントラクトのアップグレードが始まり、同月25日ごろには資産の自動移行が実施されています。この移行以降、Immutable Xの書き込み機能は停止し、APIは参照専用(読み取り専用)に切り替わりました。
これはサービスの終了ではなく、2つのチェーンを1つへ集約する運営判断です。ERC-20資産は同じウォレットのままImmutable zkEVM上で利用でき、利用者側で特別な移行作業は基本的に必要ありません。一方でNFTの扱いはゲーム・プロジェクトごとに対応が異なるため、保有しているタイトルの案内を個別に確認する必要があります。
Immutable zkEVMは、イーサリアムの拡張を目的としたレイヤー2チェーンの一つです。イーサリアム自体の基本を先に押さえたい場合は、イーサリアムとは?仕組みや将来性について解説もご覧ください。
《出典》
Immutable X Deprecation|Immutable Docs
Immutable Will Combine Its Ethereum Gaming Networks Into One|Decrypt
💡 用語解説:Immutable X・Immutable zkEVMとは? ▼ 開く
■ Immutable X
ゼロ知識証明(zk)技術を基盤にした、NFTのミント・取引をガス代なしで行える初期のImmutableのレイヤー2チェーンです。2026年の統合後は書き込み機能が停止し、読み取り専用になっています。
■ Immutable zkEVM
イーサリアム互換(EVM互換)のレイヤー2チェーンで、2024年初頭に稼働を開始しました。統合後は、こちらがImmutableの唯一のチェーンとして機能します。
■ この記事での読み方
「Immutable X」はチェーンの名称であり、IMXトークンそのものではありません。チェーンが統合されても、IMXトークン自体がなくなるわけではない点を区別して読んでください。
イミュータブル(IMX)の特徴と今の使い道
Immutable zkEVMは、ゼロ知識証明(zk)技術を使ったレイヤー2チェーンで、NFTやWeb3ゲームに特化した設計になっています。2024年初頭の稼働開始から2026年前半までに、累計で約1億5,000万件超のトランザクションを処理したと報じられており、稼働実績自体は積み上がっています。
IMXトークンとしての現在の主な用途は、次の3つです。
- ガス代:Immutable zkEVMのコアガス通貨として使われる設計で、プロトコル手数料の20%はIMXで支払う仕組みになっています
- ステーキング:IMXをステーキングすることで、プロトコル手数料の一部(20%)を報酬として受け取れます
- ガバナンス:Snapshot上で公開される提案に投票し、プロトコルの方針決定に関わることができます
旧Immutable Xでは「NFT取引のガス代が不要」という点が大きな特徴として紹介されていましたが、チェーン統合後はIMX自体がガス通貨としての役割を持つ設計に変わっています。「ガス代が一切かからない」という説明をそのまま鵜呑みにせず、実際に利用するアプリ側の案内を確認することをおすすめします。
NFTと仮想通貨の関係を基礎から確認したい場合は、NFTと仮想通貨(暗号資産)の関係とは?もあわせてご覧ください。
《出典》
Tokenomics|$IMX Token
Immutable Will Combine Its Ethereum Gaming Networks Into One|Decrypt
イミュータブル(IMX)はオワコンなのか?将来性の判断材料
「イミュータブルはオワコンではないか」と言われる背景には、主に次の3つがあります。
- Immutable X→zkEVMのチェーン統合を「サービス終了」と誤解する声があること
- ゲーム内で使われる通貨・アイテムの価値変動が大きく、資産性が不安定に見えること
- 2026年6月22日、Immutable社が社内のゲーム開発体制を大幅に縮小すると発表したこと
このうち1点目は、前章で説明したとおり「統合」であって「終了」ではありません。一方で3点目は、実際に運営方針が変わった事実であり、無視できません。次の項で詳しく確認します。
《出典》
‘Radical reshaping’: $3.5b unicorn Immutable scraps crypto gaming teams|Forbes Australia
ゲーム開発の縮小とAI事業へのシフト
Immutable社は2026年6月22日、ゲーム開発チームの人員29名を削減し、「Gods Unchained」「Guild of Guardians」の開発を外部へ委託すると発表しました。同社の共同創業者は、この再編を「より広いゲーム市場全体へ製品を届ける機会に向けた、根本的な再構築と再集中」と説明しています。
再編後、経営資源はNFT特化ではなく、Web2・Web3を問わずゲームパブリッシャー向けにプレイヤー獲得・分析を支援するAI活用サービス「Immutable Audience」へシフトしています。これは「ブロックチェーン事業をやめる」という発表ではなく、「自社でゲームを作る事業を縮小する」という発表である点には注意が必要です。報道の時点では、Immutable zkEVMチェーンそのものの運営を終了するとは明言されていません。
《出典》
‘Radical reshaping’: $3.5b unicorn Immutable scraps crypto gaming teams|Forbes Australia
判断材料として確認したいポイント
現時点の事実だけで「オワコン」か「まだ将来性がある」かを断定することはできません。今後の判断材料としては、次のような点を継続的に確認することをおすすめします。
- Immutable Audienceが実際に収益を生み、経営が安定するか
- 外部委託後もGods Unchained・Guild of Guardiansの運営が継続するか
- Immutable zkEVM上で新規ゲーム・NFTプロジェクトのローンチが続くか
- IMXのステーキング参加率やガバナンス提案の活発さ
価格そのものは市場全体の需給や投資家心理にも左右されるため、事業の実態と切り分けて確認することが重要です。仮想通貨全般に共通する見極め方を先に押さえたい方は、仮想通貨はやめとけ?理由と後悔しない判断基準も参考になります。
イミュータブル(IMX)の買い方
2026年8月時点で、IMXは国内取引所ではコインチェックで取扱いがあります(2023年9月21日に販売所での取扱いを開始)。他の国内取引所での対応状況は変更される可能性があるため、購入前に各取引所の公式サイトで確認してください。
1. 取引所で口座を開設する
コインチェックの口座開設には、本人確認書類や顔写真などを使ったオンラインでの本人確認が必要です。審査が完了すると口座が有効化され、入金・購入が可能になります。
2. 日本円を入金してIMXを購入する
口座に日本円を入金し、販売所または取引所でIMXを購入します。販売所は操作が簡単な一方、取引所形式に比べてスプレッド(買値と売値の差)が大きくなる傾向がある点は留意してください。
コインチェック自体の特徴やセキュリティ体制を詳しく知りたい場合は、Coincheck|日本の仮想通貨(暗号資産)取引所を徹底分析!もご覧ください。
イミュータブル(IMX)に関するよくある質問
IMXの名称や統合、購入について、よくある疑問を整理します。
Immutable XとIMXは同じものですか?
同じではありません。Immutable Xはチェーン(ネットワーク)の名称、IMXはそのエコシステムで使われるトークンの名称です。チェーンがImmutable zkEVMへ統合されても、IMXトークン自体がなくなるわけではありません。
チェーン統合で保有しているIMXはどうなりますか?
ERC-20としてのIMXは、同じウォレットのままImmutable zkEVM上で引き続き利用できます。特別な移行作業は基本的に不要ですが、NFTを保有している場合は、対象プロジェクトの案内を個別に確認してください。
IMXの発行上限は何枚ですか?
総発行上限は20億IMX(2,000,000,000IMX)です。
IMXはオワコンですか?
2026年6月にImmutable社がゲーム開発体制を縮小し、AI活用の成長支援事業へ資源をシフトしたことは事実です。一方でチェーン自体の運営終了は明言されておらず、統合後の稼働実績や新規プロジェクトの継続状況を見て判断する必要があります。断定はできず、今後の推移を確認することが重要です。
まとめ
イミュータブル(IMX)は、Immutable X→Immutable zkEVMへのチェーン統合が進み、旧チェーンの機能は縮小しています。ただしこれはサービス終了ではなく、2つのチェーンを1つに集約する運営判断です。
一方で、運営元のImmutable社は2026年6月にゲーム開発体制を大きく縮小し、AI活用の成長支援プラットフォームへ経営資源をシフトしました。チェーン統合と会社の事業方針転換は別の出来事ですが、どちらも「オワコンではないか」という見方の背景になっています。
IMXトークンはガス代・ステーキング・ガバナンスといった用途を持ち続けており、統合後の稼働実績やプロジェクトの継続状況が今後の判断材料になります。国内で購入できる主な銘柄と比較したい場合は、おすすめの仮想通貨もあわせてご覧ください。
購入後は、仮想通貨の税金の仕組みも早めに確認しておくと安心です。