仮想通貨 vs 新NISA、あなたはどっち派?2つの違いを徹底比較!
2024.11.01
これから投資を始めようと考えている方で、今年から始まった新NISAに投資すべきか、仮想通貨(暗号資産)に投資すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。そこで、この記事では新NISAと仮想通貨(暗号資産)それぞれの特徴や優れた点をまとめ、徹底比較します。また、仮想通貨(暗号資産)・新NISAそれぞれの投資に向いている人についても紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
仮想通貨(暗号資産)と新NISAについて
まず初めに、仮想通貨(暗号資産)と新NISAそれぞれがどういったものなのか簡単に解説します。
仮想通貨(暗号資産)とは?
仮想通貨(暗号資産)は、インターネット上でやり取りできる通貨のことです。ブロックチェーンと呼ばれるネットワークを介することで、取引内容の改ざんなどがされず、セキュリティを保ったまま取引ができます。ほかの特徴としては以下が挙げられます。
- 投資目的で保有する以外に、決済や海外への送金手段としての使い道がある
- 各国で発行している日本円や米ドルといった法定通貨と交換もできる
- 仮想通貨(暗号資産)の取引所に、取引用の口座を開設することで購入できる
代表的な仮想通貨(暗号資産)を挙げると、ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)といったものから、米ドルの価格と連動したテザー(USDT)などがあります。
新NISAとは?
一方で新NISAは、日本で2024年からスタートした株式投資を行う際に利用できる新制度です。別名少額投資非課税制度とも呼ばれ、日本国民の株式投資を通じた資産形成を後押しするために作られました。ほかの主な特徴としては以下が挙げられます。
- 国内外の株式やETFを購入する際にも利用できるが、レバレッジ型商品は対象外
- インターネット証券会社に新NISA口座を開設して、株式を購入することで利用できる
- 制度を利用して投資した株式は、無期限に非課税で保有できる
新NISA制度は国内外の株式・投資信託に投資できる成長投資枠と、長期のつみたて投資に向いた投資信託のみに投資できるつみたて投資枠の2つに分かれており、それぞれ以下のように利用できる上限金額があります。
成長投資枠 | つみたて投資枠 | |
1年間で投資できる金額 | 240万円まで | 120万円まで |
保有できる限度額 |
両方合わせて1800万円まで ※うち成長投資枠は1200万円まで |
|
投資できる対象 | 上場株式・投資信託 |
長期の積立・分散投資に 適した一定の投資信託 |
引用元:https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html
仮想通貨(暗号資産)の方が優れているポイント4選
新NISAを利用した株式投資に比べ、仮想通貨(暗号資産)の方が投資対象として優れているポイントとしては以下の4つが挙げられます。
- 短期間で大きな利益を得られる可能性がある
- 24時間365日取引できる
- 投資対象の数が非常に多い
- 超少額から投資できる
短期間で大きな利益を得られる可能性がある
仮想通貨(暗号資産)に投資する1番のメリットとして、短期間で投資資金を増やせるポテンシャルを持っていることが挙げられます。仮想通貨(暗号資産)には、株式と違って一日の値幅を制限するストップ高・ストップ安がありません。そのため値動きが株式と比べて断然大きく、一日で価格が何倍にも跳ね上がるケースもあります。例えば、シバイヌコイン(SHIB)という仮想通貨(暗号資産)の場合、2021年1月に上場してから、たった1年で約50万倍に価格が急騰しました。
そういった場合に仮想通貨(暗号資産)を保有していれば、あっという間に驚くほどの利益を得ることも可能でしょう。
24時間365日取引できる
仮想通貨(暗号資産)に投資する2つ目のメリットとして、24時間365日取引できることが挙げられます。新NISAを利用して株式投資した場合、株式市場が開いているときしか取引できません。日本市場であれば、平日の午前9時から午後3時までに限られています。
一方で、仮想通貨(暗号資産)ならば、24時間365日市場が開いているため、時間を気にせずトレードしたいときにできる利点があります。
投資対象の数が非常に多い
仮想通貨(暗号資産)に投資する3つ目のメリットとして、投資する対象の豊富さが挙げられます。新NISAで投資できる対象は、投資信託・国内外の企業の株式に限られます。そのうえ、新NISAのつみたて投資枠で投資する分については、金融庁から指定を受けた約300の投資信託商品に限定されます。
一方で仮想通貨(暗号資産)は、今や20000種類を超える投資対象があります。ビットコインなどの時価総額の大きいものから、金などの商品価格と連動し安定した値動きを見せるステーブルコイン、パロディーとして作られたミームコインに至るまで多彩なバリエーションをもっています。
超少額から投資できる
仮想通貨(暗号資産)に投資する4つ目のメリットとして、非常に少ない資金からでも投資できることが挙げられます。新NISA制度を利用して、日本企業の株式に投資する場合、100株単位で購入することになるため10万円以上の投資資金が必要なことがざらにあります。一方で、仮想通貨(暗号資産)の場合、最も取引量の多いビットコインでも、500円と少ない金額から投資できます。
新NISAの方が優れているポイント4選
一方で仮想通貨(暗号資産)に投資するのに比べて、新NISAを利用した株式投資が優れているポイントとして以下の4つが挙げられます。
- 投資で得た利益に税金がかからない
- 確定申告が必要ない
- 投資資金が万全のセキュリティで守られる
- もしもの時の保証が手厚い
投資で得た利益に税金がかからない
新NISAを利用した株式投資の1番のメリットとして、投資で得た利益に税金がかからないことが挙げられます。仮想通貨(暗号資産)に投資した場合、投資で得た利益は雑所得としてみなされます。そのため以下の表に示す通り、得た利益が大きいほど高い税金がかかり、最低でも利益の5%の税金を支払うことになります。
仮想通貨(暗号資産)で得た所得 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え1800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1800万円を超え4000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
引用元:https://www.tax-bestbalance.com/news78.html
一方で、新NISA制度を利用した株式投資で得た利益に対して一切税金はかかりません。
確定申告が必要ない
新NISAを利用した株式投資の2つ目のメリットとして、確定申告が必要ないことが挙げられます。仮想通貨(暗号資産)に投資して年間20万円を超える利益をあげた場合、確定申告をする必要があります。もし確定申告をしなかった場合は、脱税とみなされペナルティとしてより多くの税金を支払うことになります。
一方で、新NISAを利用して株式投資をする場合、どれだけ利益を上げても確定申告は不要なので手間がかかりません。
投資資金が万全のセキュリティで守られる
新NISAを利用した株式投資の3つ目のメリットとして、投資資金が強固なセキュリティで保護されていることが挙げられます。仮想通貨(暗号資産)も保有資産を守るセキュリティ技術が進歩してきているとはいえ、ハッキングなどを受けて仮想通貨(暗号資産)が盗まれる事例は発後を絶ちません。
新NISAを通じて株式投資すれば、仮想通貨(暗号資産)取引所に比べ、法制度が整備され厳しい基準で管理された証券口座で投資資金はしっかり守られます。
もしもの時の保証が手厚い
新NISAを利用した株式投資の4つ目のメリットとして、投資先の企業が破綻した時の保護制度が手厚いことが挙げられます。仮想通貨(暗号資産)取引所から投資した仮想通貨(暗号資産)が盗まれた場合、必ず盗まれた資金が補償されるような法制度は現状整っていません。
一方で新NISAを通じて株式投資すれば、もし証券会社が破綻しても、必ず1000万円までは補償されるよう法律で定められているので安心です。
それぞれの投資方法に向いている人
これまでに紹介したそれぞれの特徴・メリットをもとに、仮想通貨(暗号資産)投資に向いている人・新NISAを通じた株式投資に向いている人を分けて紹介します。
仮想通貨(暗号資産)に投資するのに向いている人
仮想通貨(暗号資産)は、日々の値動きが激しく24時間365日取引ができる特徴をもとに以下のタイプの方におすすめです。
- リスクをとっても短期間で一攫千金を狙いたい人
- 相場を見ながら短期トレードで稼ぎたい人
- 土日・祝日や夜間に取引がしたい人
- 新しい技術が好きな人
新NISAで投資するのに向いている人
新NISAを通じた株式投資は、一日の値動きが少なく、投資資金の保護が手厚い特徴をもとに以下のタイプの方におすすめです。
- 長期的目線でコツコツ資産を増やしたい人
- 頻繁に取引するのが面倒な人
- 投資でリスクをなるべく取りたくない人
- 心配性な人
まとめ
この記事では、これから投資を始めようと考えている方へ向け、仮想通貨(暗号資産)と新NISAのそれぞれのメリットと、それらを考慮し向いている方について解説しました。それぞれの特徴をおさらいすると、仮想通貨(暗号資産)は、日々の値動きが激しく、投資で得た利益に税金がかかるものの、短期間で大きな利益を生み出すチャンスがあります。対して新NISAは、投資した際の利益は仮想通貨(暗号資産)に比べればゆっくりとしか増えないものの、トレードをほとんどせずにほったらかして長期的に資産を増やしていくこともできる点が魅力です。
それぞれの投資対象の特徴を踏まえ皆さんが投資に求めるものやライフスタイルに応じて、自分に合った投資対象へ投資してみましょう。