ビットコインとイーサリアムの違いは?買うならどっちか7項目で比較

監修:株式会社J-CAM 金融アドバイザー AFP認定者 倉本 佳光 Yoshimitsu Kuramoto

慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。その後、メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバー、岡三アセットマネジメント株式会社理事などを歴任。
執筆:BitLending編集部 更新日:2026年9月15日

倉本 佳光

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は、どちらも代表的な暗号資産ですが、役割と価値を支える仕組みは異なります。

発行上限が決まったデジタル資産としての性質を重視するならビットコイン、アプリケーションを動かすネットワークの利用拡大を重視するならイーサリアムが比較対象になります。ただし、どちらが常に優れているという答えはなく、価格が上がる保証もありません。

この記事では、用途・発行枚数・合意形成・手数料・ネットワーク利用・値動き・リスクの7項目で違いを比較します。最低購入金額や両方を保有する場合の注意点も確認し、自分の目的に合うかを判断できる状態を目指しましょう。

免責事項(投資助言ではありません)

本記事は、ビットコインとイーサリアムに関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。

利益相反に関する開示:本記事を掲載するBitLendingは、暗号資産レンディングサービスを提供しています。記事内には当社サービスへの導線が含まれる場合がありますが、特定の投資行動や暗号資産の貸出を推奨するものではありません。

コインケースに入ったビットコインとイーサリアムのイメージ

ビットコインとイーサリアム、買うならどっち?

買うならどっちかは、値段の安さではなく、どの価値の根拠を理解して保有できるかで決まります。BTCとETHは1枚単位で買う必要がないため、「1ETHの方が安いから買いやすい」と単純に判断する必要はありません。

重視すること 比較対象
発行上限が明確な資産を持ちたいビットコイン
価値保存という比較的シンプルな役割を重視したいビットコイン
アプリや金融サービスを動かす基盤の成長を重視したいイーサリアム
ステーキングやネットワーク利用を理解して評価したいイーサリアム
どちらの価値の根拠もまだ説明できない購入を急がず学ぶ

両方に魅力を感じる場合は両方を保有する選択肢もあります。ただし、BTCとETHは暗号資産市場全体の影響を同時に受けることがあり、2銘柄に分けるだけで十分な分散になるとは限りません。預貯金や株式などを含む資産全体の中で、失っても生活に影響しない範囲かを先に確認することが大切です。

ビットコインとイーサリアムを比較するイメージ

ビットコインとイーサリアムの違いを7項目で比較

ビットコインは、中央の管理者を置かずに価値を移転・保存する仕組みとして始まりました。Ethereumは、スマートコントラクトと呼ばれるプログラムを動かす基盤で、ETHはその利用料やネットワーク維持に使われる暗号資産です。

比較項目 ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH)
1. 主な役割価値の移転・保存アプリケーションを動かす基盤と利用料
2. 発行枚数上限2,100万BTC固定上限なし。新規発行とバーンで変動
3. 合意形成PoWPoS
4. 手数料取引データ量や混雑状況などで変動処理内容とネットワーク需要などでガス代が変動
5. ネットワーク利用主に送金・保有送金、DeFi、NFT、L2など多用途
6. 値動きの材料需要、金融環境、規制、半減期など金融環境に加え、利用状況、アップグレード、競合など
7. 主なリスク価格変動、規制、保管・送金ミスなど価格変動、規制、スマートコントラクト、技術変更など

より詳しい仕組みは、ビットコインの仕組みと価値の基礎と、イーサリアムの仕組みと発行枚数で確認できます。

《出典》
Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System|bitcoin.org
Technical intro to ether|ethereum.org

💡 用語解説:PoWとPoSとは? ▼ 開く

■ ネットワークが正しい記録を選ぶ方法

PoWとPoSは、中央管理者のいないネットワークで取引を検証し、共通の記録を作るための合意形成方式です。

  • PoW:計算資源を投入するマイナーがブロック作成を競います
  • PoS:ETHを預け入れたバリデーターが検証とブロック作成を担います

この記事での読み方

方式が違うため、ネットワークを維持する参加者、報酬、エネルギー消費、固有の攻撃リスクも異なります。ただし、方式名だけで投資対象としての安全性や価格の優劣は決まりません。

新聞紙の上に置かれたビットコインのイメージ

ビットコインが向いている人と注意点

ビットコインは、発行上限と価値保存という比較的シンプルな保有理由を重視する人が検討しやすい暗号資産です。新規発行は約4年ごとの半減期で段階的に減り、最終的な発行上限は2,100万BTCと定められています。

ビットコインを比較対象にしやすい人

  • 供給上限が明確な資産を重視する
  • アプリの利用より、価値の移転・保存という役割を重視する
  • 頻繁な機能追加より、変更を慎重に進める設計思想を評価する
  • PoWとマイニングによるネットワーク維持を理解できる

発行上限があっても値上がりは保証されない

供給が限られていても、需要が減れば価格は下落します。半減期も新規供給を減らす仕組みであり、特定の時期の値上がりを保証するものではありません。市場の流動性、金融政策、規制、取引サービスの障害なども価格と利用環境へ影響します。

《出典》
Bitcoin Halving Countdown|bitcoin.org

積み上げられたイーサリアムのコインのイメージ

イーサリアムが向いている人と注意点

イーサリアムは、ETHそのものだけでなく、Ethereum上で動くアプリケーションとネットワーク利用の成長を評価したい人が比較しやすい暗号資産です。ETHは送金だけでなく、スマートコントラクトの実行手数料やPoSのステーキングにも使われます。

イーサリアムを比較対象にしやすい人

  • DeFi、NFT、L2などを支える基盤の利用拡大を重視する
  • ステーキングとPoSの仕組みを理解して評価したい
  • ネットワークの継続的な機能改善を成長要因として見る
  • 技術変更や競合ネットワークのリスクも追跡できる

ETHの供給は発行上限の有無だけでは判断できない

ETHにはBTCのような固定発行上限がありません。一方、PoSの検証報酬として新しいETHが発行され、取引手数料の一部はバーンされます。したがって、総供給量が増えるか減るかは、発行量とバーン量の差によって変わります。バーンがあることだけで、供給減少や価格上昇を断定することはできません。

アップグレードは成長材料であると同時に確認事項

Ethereumでは、Pectraが2025年5月7日、Fusakaが同年12月3日にメインネットへ実装されました。次のGlamsterdamは2026年第4四半期の実装が予定されていますが、日付は確定していません。処理能力や利用体験の改善が進む一方、保有者は予定と実装済みの事実を区別し、変更内容や関連サービスへの影響を確認する必要があります。

ETHのステーキングとリスクは、単純な保有やレンディングとは仕組みが異なります。

《出典》
How The Merge impacted ETH supply|ethereum.org
Glamsterdam|ethereum.org

価格変動する暗号資産市場のイメージ

値動きとリスクはどう違う?

BTCとETHは別の資産ですが、世界的な金融環境、暗号資産規制、大手事業者の障害、市場参加者のリスク回避など、共通材料で同時に下落することがあります。両方を持つことは銘柄の分散にはなっても、暗号資産という資産区分への集中は残ります。

ビットコインで確認したい材料

  • 現物市場や上場商品の資金需要
  • 半減期後の新規供給とマイナーの動向
  • 各国の保有・決済・取引規制
  • ネットワーク利用と取引手数料

イーサリアムで確認したい材料

  • EthereumとL2の利用状況
  • 新規発行量とバーン量
  • アップグレードの実装状況と不具合
  • 競合ネットワーク、スマートコントラクト、ブリッジなどのリスク

短期的な買い時を一つの曜日やニュースだけで決めず、暗号資産を買うタイミングの考え方も確認しましょう。

世界で取引されるビットコインとイーサリアムのイメージ

購入単位と最低購入金額の違い

ビットコインもイーサリアムも、1BTC・1ETH未満の少数単位で購入できます。1枚あたりの価格が高いか安いかは、少額購入の可否や割安・割高を直接示すものではありません。

用語 意味
表示単位BTC・ETHなど、数量を表す単位
最小単位プロトコル上で表現できる最小の数量
最低注文数量取引所が注文ごとに定める最小数量
最低購入金額取引所や販売所が定める最小の注文金額

イーサリアムの最低購入金額は一律ではなく、利用する国内取引所、取引所形式か販売所形式か、注文方法によって異なります。口座開設前に、最低注文数量だけでなく売買手数料、スプレッド、入出金手数料、ETH送金時のネットワークも確認してください。

具体的な条件は国内取引所の手数料と注文方法の比較で確認できます。初めて購入する場合は、口座・保管・送金の準備も先に整理しておきましょう。

ビットコインとイーサリアムの選び方を考えるイメージ

迷ったときは5つの質問で選び方を整理

「どちらが上がりそうか」だけではなく、次の質問へ自分の言葉で答えられるか確認しましょう。

  1. 何に価値を感じるか:発行上限と価値保存か、ネットワーク利用と機能拡張か
  2. 何が起きたら考えを変えるか:需要減少、規制変更、技術上の問題などの無効化条件を決めているか
  3. どこまでの下落に耐えられるか:生活資金を使わず、損失許容額を金額で決められるか
  4. 購入後に管理できるか:二段階認証、記録、送金先、秘密鍵などを適切に扱えるか
  5. 判断を急いでいないか:仕組みを説明できない段階で、価格上昇への焦りだけで買おうとしていないか

どちらの価値の根拠も理解できない場合は、購入を見送ることも選択肢です。購入する場合も、最初から大きな金額を投じる必要はありません。購入回数を分ければ高値で一括購入するリスクは抑えられますが、価格下落そのものを防げるわけではありません。

ビットコインとイーサリアムに関する疑問のイメージ

ビットコインとイーサリアムのよくある質問

最後に、購入前に生じやすい疑問を整理します。

初心者はビットコインとイーサリアムのどちらを選ぶべきですか?

初心者だから一律にどちらがよいとは決められません。発行上限と価値保存という比較的シンプルな保有理由を重視するならビットコイン、アプリケーション基盤としての利用や継続的な技術変更まで理解して評価したいならイーサリアムが比較対象になります。どちらも説明できない場合は、購入を急がず基礎から確認しましょう。

ビットコインとイーサリアムは両方買った方がよいですか?

両方を買う必要はありません。両方に分ければ一方だけを保有する場合より銘柄固有の影響を分散できますが、暗号資産市場全体の下落時には同時に値下がりすることがあります。両方を持つかよりも、資産全体に占める暗号資産の金額と許容損失を確認することが重要です。

ビットコインとイーサリアムはどちらの方が安全ですか?

安全性は一つの順位では表せません。ビットコインにはPoW、価格変動、保管・送金などのリスクがあり、イーサリアムにはPoS、スマートコントラクト、アップグレード、関連アプリなどのリスクがあります。取引所へ預ける場合は、銘柄の仕組みとは別に事業者の管理体制も確認してください。

イーサリアムは最低いくらから買えますか?

最低購入金額は取引所ごとに異なり、取引所形式と販売所形式でも条件が変わります。1ETHをまとめて買う必要はなく、少数単位で購入できます。最新の最低注文数量、最低注文金額、手数料、スプレッドを利用予定の取引所公式サイトで確認してください。

1BTCや1ETHを買える資金がなくても購入できますか?

はい。どちらも1BTC・1ETH未満に分割して購入できます。ただし、注文できる最小数量や最小金額は取引所が定めます。1枚あたりの価格だけで買いやすさや将来の上昇余地を比較しないようにしましょう。

イーサリアムには発行上限がないため価値が下がり続けますか?

発行上限がないことだけで価値が下がり続けるとは判断できません。ETHはPoSの報酬として新規発行される一方、取引手数料の一部がバーンされます。供給量は発行とバーンの差で変化し、価格にはネットワーク需要や市場環境なども影響します。

イーサリアムがビットコインを超える可能性はありますか?

「超える」が1枚の価格、時価総額、利用件数、手数料収入のどれを指すかで答えが変わります。両者は供給量と役割が異なるため、1枚あたり価格だけの比較には大きな意味がありません。将来の順位や時期は断定できず、Ethereumの利用状況とBTCへの需要を継続的に比較する必要があります。

ビットコインとイーサリアムの買い時はいつですか?

価格が必ず上がる買い時を事前に特定することはできません。好材料の発表後でも材料出尽くしで下落する場合があり、急落後もさらに値下がりする場合があります。購入するなら、生活資金を除いた予算と許容損失を決め、一括購入と複数回購入の違いを理解して判断してください。

ビットコインやイーサリアムは購入するだけで税金がかかりますか?

日本では、暗号資産を日本円で購入して保有するだけなら、通常はその購入時点で売却益への課税は生じません。その後、日本円へ売却したとき、商品・サービスの支払いに使ったとき、ほかの暗号資産へ交換したときなどは、利益が課税対象になる場合があります。

詳しい計算と申告要否は、暗号資産で課税対象になる取引を確認してください。

《出典》
暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について|国税庁

ビットコインをイーサリアムへ交換すると税金がかかりますか?

日本では、暗号資産同士の交換も、保有していた暗号資産をいったん時価で売却して別の暗号資産を取得したものとして計算するのが原則です。BTCからETH、またはETHからBTCへ交換した時点で利益が生じていれば、課税対象になる場合があります。取引日時、数量、円換算額、手数料を記録してください。

《出典》
暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について|国税庁

ETHを持っているだけでステーキング報酬を受け取れますか?

ETHを保有しているだけで自動的に報酬が発生するわけではありません。自分でバリデーターを運用する方法や、取引所などのサービスを利用する方法があり、必要数量、手数料、拘束条件、事業者リスクは異なります。利用前に報酬率だけでなく、返還条件と損失が生じる条件を確認してください。

《出典》
Proof-of-stake (PoS)|ethereum.org

ビットコインとイーサリアムではどちらの手数料が安いですか?

常にどちらが安いとは決められません。BTCの送金手数料は取引データ量やネットワークの混雑状況などで変わり、ETHのガス代は実行する処理の複雑さやネットワーク需要などで変わります。さらに、取引所から出庫する場合は取引所独自の送金手数料が設定されることがあります。

まとめ:価格ではなく価値の根拠で比較する

ビットコインは発行上限と価値の移転・保存、イーサリアムはアプリケーション基盤とネットワーク利用に軸があります。どちらを選ぶ場合も、価格上昇の予想だけではなく、価値の根拠、考えが変わる条件、許容できる損失を説明できることが大切です。

一律の正解はありません。理解できる方だけを少額で検討する、両方を資産全体の一部として持つ、どちらも買わないという判断を含め、自分の条件から選びましょう。