ビットコインが1,000万円突破!過去最高値は?価格上昇の背景と経緯とは?
2024.09.18
ビットコインが1,080万円に到達したニュースは、仮想通貨(暗号資産)市場に参加する方なら誰もが驚かれたでしょう。背景には、ビットコイン現物ETFの承認や経済状況などさまざまな要因があります。
この記事では、ビットコインが1,000万円に到達した背景や、価格が上昇する理由、下落する理由について解説し、ビットコイン投資の可能性とリスクを考察します。ビットコイン投資の際に参考にしてみてください。
ビットコイン、1,000万円突破!
2024年3月5日、ビットコインの価格が1,000万円を超えました。
2023年9月5日の¥3,808,153円から、半年で約600万円もの上昇です。
価格上昇の背景には、2024年1月に承認されたビットコイン現物ETFの影響があります。ビットコイン現物ETFとは、ビットコインを投資対象に含めた投資信託です。ETFが承認を受けると、公式な金融商品として認可を得られ、信頼性が向上します。
過去に米証券取引委員会(SEC)が仮想通貨(暗号資産)を未登録の投資商品であるとして何度となく訴訟しています。ETFの承認によって、規制当局による仮想通貨(暗号資産)を肯定的に捉える動きが期待できます。
ビットコインの価格は上昇を続け、2024年3月14日、約1,080万円に達しました。
デジタルゴールドとしてのビットコイン
ビットコインは、希少性、価値の保存機能、非中央集権性という特徴を持つ点が金と類似しているため、「デジタルゴールド」とも呼ばれています。金の価格は、金ETFの上場前である2003年時点では約400ドル/tozでした。2023年時点では約2,000ドル/toz前後で推移し、20年間で約400%の上昇をしています。
投資銀行からのファンダメンタル情報も価格高騰を後押し
米暗号資産業界の投資銀行であるギャラクシー・デジタルは、ビットコイン現物ETFが上場した場合、1年目に144億ドル、3年目には386億ドルもの新規資金流入が見込まれると予想しています。
ETF承認後の最初の年にビットコインの価格が74%上昇する可能性があるという分析を示しました。資金流入が増えれば、ビットコインの価格が上昇するため、価格上昇に多くの投資家から期待が集まります。
ビットコインが600万円に達成した経緯
2021年12月以来の高値を記録した2023年12月4日、ビットコインは2年ぶりに600万円を突破しました。
2023年10月24日に500万円を超えて年初来高値を更新してからわずか1カ月後のことでした。価格上昇の背後には、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言による金利低下への期待や、デジタル資産ファンドへの資金流入がありました。
香港で仮想通貨(暗号資産)の取引が解禁
2023年6月に香港で仮想通貨(暗号資産)の取引が急きょ解禁になりました。
香港の証券先物委員会(SFC)は2023年6月1日から仮想通貨(暗号資産)取引所向け新規制を発表しています。香港での取引が認められるとデジタル資産市場へ資金が流入し、取引額が増加したことが引き金になっています。
FTXとTerraの破綻と創業者の逮捕・提訴
2022年11月、大手仮想通貨(暗号資産)取引所であるFTXが経営破綻しました。
共同創業者のサム・バンクマンフリード氏が詐欺容疑で逮捕され、2023年11月には顧客から預かった資金の不正利用に対する詐欺とマネーロンダリングの有罪判決を受けます。
2022年5月に急落したステーブルコインと呼ばれる仮想通貨(暗号資産)「テラUSD」があります。
2023年2月16日、米証券取引委員会(SEC)は、「テラUSD」の運営会社である韓国のテラフォーム・ラブズと創設者ド・クォン氏を価格操作による詐欺で提訴しました。
ステーブルコインとは、法定通貨と連動した価格を維持するコインで、「テラUSD」はUSDとコインのバーン(消化)を連動させることで価格を維持するコインでした。
大手取引所とステーブルコインの詐欺が明らかになり、ビットコインの持つ改ざんできない特徴は投資家からの信用を集めました。
ビットコインが690万円を超えた背景
2023年2月9日、ビットコインの価格は690万円を超えました。
ビットコインの価格が690万円に達したのは、現物ETFの取引が開始した翌日の1月12日以来でした。現物ETFの取引が始まって以降、ビットコイン価格は下落します。一時570万円台まで下落しましたが、徐々に回復し、2月8日に急上昇を見せます。そして、2月9日には再び690万円を超えています。
ビットコインの現物ETFは、2023年2月7日に総取引額が10億ドル(約1,500億円)に到達したと公表されました。世界最大の資産運用会社であるブラックロックのビットコイン現物ETF「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)」は、わずか1日で3,412万ドル(約50億7,500万円)の取引を行ったとのことです。
ビットコインが900万円を突破した流れ
2024年2月28日、ビットコインの価格は900万円を突破しました。
レンジ相場が続き価格が安定したところから、27日に一気に上昇し、800万円を超え、そのまま900万円に到達しました。2月26日には、世界最大のビットコイン保有企業といわれる米マイクロストラテジー社が、ビットコインの買い増しを発表しました。マイクロストラテジー社の買い増しによって、ビットコイン価格は900万円に達しています。
2024年4月に半減期を迎える予定なのもビットコインを後押しする要因です。半減期とはビットコインの新規供給量が半数へ減少するタイミングを意味します。
新規に発行されるビットコインの量を時間とともに減少させ、通貨の希少性を高め、インフレを防ぐのが目的です。ビットコインの上限枚数は2,100万コインに達するまでで、半減期は約4年ごとに発生します。
ビットコインの過去最高値は?
ビットコインの過去最高値は、2021年11月8日に約776万円を付けています。
2021年10月15日に米国証券取引委員会(SEC)がビットコインの先物ETFを承認します。2021年10月29日にはFacebook創業者マーク・ザッカーバーグ氏が社名を「Meta」へ変更すると発表し、世界的な注目を集めました。
Metaは、VRやメタバース市場へ注力すると発表したことで、仮想通貨(暗号資産)市場はNFTを中心に期待が高まります。
2015年6月19日からパソコン向けにメタバースサービスを提供しているThe Sandboxで利用されるトークンの「SAND」は、約100円から約1,000円の価格上昇を見せています。
将来的に最高値を更新するのか?
ビットコインが将来的に最高値を更新する可能性はあります。
ビットコインの価格は、半減期を代表とする供給量、世界的な経済状況、技術的進化、規制の変化など、多くの要因から影響を受けます。ブロックチェーン技術の進歩や暗号資産に対する法的な枠組みの整備は、市場の信頼性を高め、より多くの投資家が投資対象にします。
経済の不確実性やインフレの懸念が高まる中で、ビットコインはデジタルゴールドとしての役割を強化し、価値保存手段としての魅力もあります。いくつかの要因が複合的に影響し、ビットコインは最高値の更新に向かう可能性があります。
ビットコインの価格がさらに高まるかどうかは、供給の制約、経済の変動、技術革新、法的規制の進展など、さまざまな要因に依存します。これらの要因が合わさることで、ビットコインはデジタルゴールドとしての位置を確立し、価値保存の手段としての魅力を高め続ける可能性があります。
この先、これらの要因がどのように進展するかが、ビットコインの未来を左右する重要な要素となります。
ビットコインの価格が上がる理由とは?
ビットコインの価格が上がる主な理由には、限定された供給量、ニーズの高まり、決済機能としての魅力によるものです。
ビットコインは、設計時に最大2,100万コインを上限としていて、希少性の担保をする機能を持ちます。決済機能だけでなく、デジタルゴールドとしての役割が認識されるにつれて、企業や個人によるマイニングや投資が進んでいます。
金融危機や通貨のインフレに対する懸念が高まると、多くの投資家がビットコインを資金の避難所として利用します。
ビットコインの価格が下がる理由とは?
ビットコインの価格が下がる理由としては、規制の厳格化、市場の過熱、技術的な問題などが挙げられます。
各国政府が暗号資産に対する規制を強化すると、市場への不安が広がり価格が下落することがあります。また、投機的なバブルが形成された際には、バブルの崩壊が価格の急落を引き起こす可能性があります。
さらに、ビットコインのネットワークにおけるセキュリティ問題や、取引の遅延などの技術的な問題も、投資家の信頼を損ね、価格を下げる原因となり得ます。これらのリスクは、ビットコインの価格変動の一因となっています。
ビットコイン運用はレンディングが初心者にもおすすめ
ビットコインを運用する方法の中で、初心者におすすめなのがレンディングです。
レンディングとは、自分の持っているビットコインを他のユーザーに貸し出し、利用料として利息を受け取る仕組みです。レンディングは比較的リスクが低く、定期的な収入を得ることができるため、ビットコイン投資の入門として最適です。また、レンディングはビットコインの価格変動に左右されにくいため、市場の不安定さを避けながら暗号資産市場に参入したい方にも適しています。
取引所については、以下の記事をご参考ください。
まとめ
ビットコインはその登場以来、多くの注目を集め、価格の急騰と急落を繰り返してきました。将来的に最高値を更新する可能性はありますが、リスクや不確実性もあるといえるでしょう。
ビットコインの価格が上下する要因を理解し、レンディングなどの比較的安全な運用方法を検討してみてください。ビットコインに関する理解とニュースなどの情報を得ながら行う適切なリスク管理が、ビットコインという変動性の高い市場に投資する上でのポイントです。