マイニングは儲からない? 儲からない理由と儲けるためのコツとは
2024.11.01
仮想通貨(暗号資産)で稼ぐ方法の一つにマイニングがあります。一時期は個人でも莫大な仮想通貨(暗号資産)を稼げると話題になったのですが、最近は「マイニングは儲からない」という声が上がっているのも事実です。なぜマイニングは儲からないと言われるようになったのでしょうか。
本記事では、マイニングが儲からないと言われている理由や、これまでのマイニング価格推移、今後の見込み、マイニングで儲ける方法などについて解説します。「なんとかして仮想通貨(暗号資産)を増やしたい」「マイニングに興味があるけれど迷っている」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
仮想通貨(暗号資産)のマイニングとは
仮想通貨(暗号資産)のマイニングは、ネットワークの参加者が仮想通貨(暗号資産)の取引内容を検証・承認することで、対価として報酬を得る行為のことを指しています。
仮想通貨(暗号資産)はブロックチェーンというデータベースに保管されていますが、新しい取引ごとにブロックを生成しなくてはなりません。円やドルなど法定通貨のような管理者がいない仮想通貨(暗号資産)は、取引情報に不正がないかを有志のネットワーク参加者(マイナー)が検証・承認することで成り立っており、それによって新しいブロックを生成可能です。
またマイニングは大きく分けると以下の3種類があります。
マイニングの種類 | 概要 |
---|---|
ソロマイニング | 個人で行うマイニング ※自分でハードウェアを揃える必要がある |
プールマイニング | ハードウェアを持っている人が複数人でチームを作り、協力して行うマイニング |
クラウドマイニング | マイニングを行う組織や企業に出資し、配当として報酬を受け取るマイニング |
マイニングが儲からない理由は?
一時のマイニングは仮想通貨(暗号資産)を効率的に稼げる手法であり、多くのマイナーが誕生しました。しかし最近では「マイニングは儲からない」という声を耳にすることがあります。ここからは、なぜマイニングが儲からないと言われているのか、4つの理由を見ていきましょう。
初期費用と電気代がかかるため
ソロマイニングとプールマイニングの場合、自分でマイニングに使用するハードウェアや周辺機器を揃えなければなりません。初期のマイニングでは、一般的な家庭用パソコンのスペックでもマイニングに成功する可能性がありました。しかし取引量が激増している現在は、家庭用パソコンでのマイニングでは成功する可能性は非常に少ないです。ハイスペックな専用のハードウェアを揃えるためには、高額な初期費用がかかってしまいます。
またハイスペックなハードウェアを使用すると、電気消費量が大きくなり、ランニングコストとして電気代がかなりかかります。そのため、ハイスペックなハードウェアを用意してマイニングに成功しても「結局ランニングコストがかさんでしまい、ほとんど利益がない」という可能性も起こり得るのです。
仮想通貨(暗号資産)ごとのルールを決めるアルゴリズムコンセンサスにもよりますが、一般的にマイニングの成功には資金力が大きく影響します。大規模な組織がマイニングに参入している現在において、組織に負けないくらいの資金力がなければ、個人でマイニングで儲けることは難しいと言えるでしょう。
難易度が上昇しているため
マイニングによる利益を左右する要素の一つが、マイニングの難易度(Difficulty)です。
ビットコイン(BTC)を例に見てみましょう。ビットコイン(BTC)が誕生してしばらくは、Difficultyは低い状態でした。しかし、マイニング専用のハードウェア「ASIC」が誕生した2017年頃から一気にDifficultyが上昇し、2024年9月26日現在、ビットコインのマイニング難易度は88.40兆です。これは前日の91.78兆から3.68%の減少を示していますが、前年同時期の57.12兆からは約54.77%増加しています。過去には一時的にDifficultyが下がったこともありますが、全体的に見ると難易度は上がり続けている状態です。
なおDifficultyはマイナーの計算能力に基づいて、自動的に調整されるようになっています。基本的にはマイナーの数が増えると、難易度が上がる仕組みです。
ASICとは
仮想通貨(暗号資産)のマイニングとは?
日本はマイニングに不利な傾向にあるため
日本という土地柄も、マイニングが儲からないと言われる理由の一つです。
マイニングを行うためには、ハードウェアを24時間動かし続けなければなりません。膨大な計算を行えるハイスペックなハードウェアは電気消費量がかなり大きいです。そのため、同じ額の報酬を得られても、電気代が安い地域の方が収益は大きくなります。
なお一般的に石油採掘が可能な国は、電気代が安いです。気温が低い国は、ハードウェアを冷却するためにかかる電気消費量が小さくなるため、マイニングにかかる電気代が安くなる傾向にあります。
具体的にはアメリカや中国は電気代が安くなり、同じ報酬でも多くの利益を生み出せます。一方で日本は、世界的に見ても電気代が高く、夏場の気温が高い地域であるため、マイニングを行うには電気代がかかってしまいやすいです。そのため日本はマイニングに不利な地域であり、個人で高い利益を出すのは難しいと言われています。
これまでのマイニング価格推移
過去3年間のビットコイン(BTC)のマイニング収益の推移を見ると、2021年4月には一時6,000ドルを超えたのが最も高い時期でした。その後、収益は2,000ドル台にまで下落しましたが、2021年10月に再び6,000ドル台に回復しました。しかし、その後は再び低下傾向を示し、2023年4月には2,200ドル〜3,000ドル前後となっていました。2024年4月の半減期以降、ブロック報酬が減少したことも影響しており、9月時点では1,000〜2,000ドル台に留まっており、マイニングの競争が激化する中、依然として収益性は低い状態です
マイニング収益は、仮想通貨(暗号資産)の売却益によって左右されるため、仮想通貨(暗号資産)の価格が下がれば、マイニングで得られる収益も下がってしまいます。
ビットコイン価格の急変動と2024年のマイニング収益への影響
2024年はビットコイン価格の大きな変動が続いており、特に3月には73,500ドルを超えるピークを迎えました。しかし、その後の価格は一時57,000ドル前後まで下落しています。この価格変動により、マイニング業者の収益性も大きく揺れ動いています。マイニングの難易度が高まる中、最新のハッシュプライスは46.5ドル/PH/sまで回復しており、業者によっては設備投資の見直しが求められています。
今後もマイニングで儲けられる見込みは無いのか
さまざまな理由によって、儲けることが難しいと言われているマイニングですが、今後もこの傾向は続いていくのでしょうか。マイニングの難易度と価格の両面から、今後の見通しを考えてみましょう。
難易度の面
2022年12月から2023年1月にかけて、一時的にマイニングのDifficultyは下がっていました。しかし、それ以降は上昇している傾向にあります。
断言はできませんが、今後も難易度が上昇するのであれば、儲けられる可能性は低くなるでしょう。ちなみに、Difficultyは約2週間前後で自動調整されます。
価格の面
2024年に入り、ビットコイン(BTC)の価格は大きく変動しました。3月には一時73,500ドルまで上昇しましたが、その後は下落傾向に転じ、9月には57,000ドル台で推移しています。この回復の兆しを受けて、マイニング報酬の売却益が再び増加する可能性があり、ビットコインマイナーにとっては収益を上げる機会となっています。ただし、ビットコイン価格が上昇するにつれてマイニング難易度も増加しており、収益性を維持するにはさらに高度なマイニング設備や効率的な運営が求められる点に注意が必要です
マイニングで儲けたい場合はどうすればいい?
ここまでマイニングが儲からない理由などをご紹介してきましたが、マイナーが存在し続けているのも事実です。では、マイニングを行う場合、どうすれば儲けられる可能性があるのでしょうか。
ここからはマイニングで儲けるための6つのポイントを紹介します。
プールマイニングをする
冒頭でも紹介しましたが、プールマイニングは個人ではなく複数の人がチームとなってそれぞれの計算能力を集結させ、マイニング報酬獲得を目指す手法です。複数人が協力するプールマイニングは、個人の計算能力だけに依存するソロマイニングよりも、成功する確率が高くなります。
プールマイニングでマイニングに成功した場合、それぞれの計算能力に応じて報酬が分配されます。使用しているハードウェアのスペックが低ければ、得られる報酬は少なくなりますが、ソロマイニングよりも堅実に儲けられるでしょう。
クラウドマイニングをする
クラウドマイニングはマイニングをしている組織や企業に出資し、その組織や企業がマイニングに成功した際に、報酬が配当される手法です。クラウドマイニングの場合、自分でハードウェアを用意する必要はなく、ランニングコストである電気代がかかることもありません。自分でマイニングをする方法ではありませんが、出資という形でマイニングに参加可能です。資金力のある組織や企業に出資すれば、配当で儲けられる可能性は高まります。
ビットコイン(BTC)以外をマイニングする
本記事では、主にビットコイン(BTC)でのマイニングを中心に紹介してきましたが、他の仮想通貨(暗号資産)でもマイニングは可能です。ビットコインの場合は、PoW(プルーフオブワーク)というアルゴリズムコンセンサスを採用しており、マイニングの成功にはハードウェアのスペックが大きく影響します。
しかし、その他のアルゴリズムコンセンサスを採用している仮想通貨(暗号資産)であれば、ハードウェアのスペックに依存しないものもあります。ビットコイン(BTC)以外なら、マイニングで儲ける別の可能性を模索できるでしょう。
収益シミュレーションをしてみる
マイニングをする前に、使用するハードウェアと電気料金をもとに収益シミュレーションをしてみるのもおすすめです。インターネット上には、電気料金とハードウェアを入力すると、マイニングで得られる収益をシミュレーションできるサービスがあります。
まずはどの程度の収益が見込めるかをチェックした上で、マイニングを始めるか検討しましょう。
電気料金を確認してみる
繰り返しになりますが、マイニングを続けるには、常にハードウェアを動かし続けなければなりません。電気料金がどの程度かかるのかによって月々のコストが大きく変わってくるため、電気料金を確認してみることもおすすめです。
現在契約している電気料金プランより割安なプランがあれば、電気代を抑えてマイニングを行えます。
適切なハードウェアを選定する
ビットコインなどPoWのアルゴリズムコンセンサスを採用している仮想通貨(暗号資産)の場合、ハードウェアのスペックが成功を大きく左右します。
そのため、適切なハードウェアを選定することも、マイニングで儲けるには重要です。ハイスペックなハードウェアは価格も高くなりやすいですが、収益を見込めるのであればハードウェアにかかる費用は必要な投資と考えましょう。
またマイニングに適切なハードウェアは、仮想通貨(暗号資産)ごとに異なります。ハードウェアを購入する前に、マイニングする仮想通貨(暗号資産)を決めるようにしてください。
低コストで長期的な運用を考えるのであればレンディングという手法も
今回解説したように、現在マイニングで儲けられる可能性はゼロではないものの、なかなか厳しい状況が続いています。できるだけコストをかけず、長期的に仮想通貨(暗号資産)を運用したいと考えているのなら、レンディングを検討するのも一つの方法です。
レンディングは、所有している仮想通貨(暗号資産)を第三者に貸し付けることによって、金利を得られる運用方法です。仮想通貨(暗号資産)を預けるだけで運用できるため、コストもかからず、専門的な知識を身に付ける必要もありません。仮想通貨(暗号資産)の長期保有を考えており、なおかつ手堅く運用したいのであれば、レンディングを検討してみてはいかがでしょうか。
ビットレンディングでは以下の銘柄を以下の年率で運用することができます。
ビットコイン
BTC
8%
イーサリアム
ETH
8%
リップル
XRP
6%
USテザー
USDT
10%
USDコイン
USDC
10%
ダイ
DAI
10%
キンカゴールド
XNK
4.5%
まとめ
本記事では、仮想通貨(暗号資産)のマイニングが儲からないと言われる理由やマイニングの将来性、マイニングで儲けるための方法などについて解説しました。成功すれば高額な報酬を得られる可能性があるマイニングですが、初期費用や多額の電気代がかかってしまいます。またマイニング難易度が上がっているため、初期の頃よりも儲けられる可能性は少なくなってきています。マイニングに興味をお持ちの方は、本記事で紹介した儲けるためのポイントを参考にして、しっかり準備をしてから臨みましょう。
また「もっと簡単に仮想通貨を増やしたい」「しばらく仮想通貨を保有し続けるつもりだ」という方は、レンディングがおすすめです。「BitLending」は、国内企業が運営しているサービスであり豊富な経験を持つ提携先の金融機関が、リスクを抑えて仮想通貨(暗号資産)の資産マネジメントを行います。当面、仮想通貨(暗号資産)を売却する予定がない場合は、ぜひBitLendingのレンディングサービスの活用をご検討ください。