Q1: 暗号資産は分離課税ですか?

暗号資産(仮想通貨)の利益は、現在のところ総合課税の対象です。2026年3月の税制改正や同年7月の改正金商法の成立により、将来的に申告分離課税(税率約20%)へ移行することが正式に決定しました。ただし、実際に新しい税制が適用されて一般の投資家にスタートするのは、施行後の2028年1月頃が見込まれており、当面はこれまで通り総合課税が適用されるため注意が必要です。2026年3月には分離課税の導入に向けた動きが進みましたが、実際に適用が始まるのはまだ先になる見込みです。

現在は総合課税、2026年3月の制度改正で分離課税導入へ前進

暗号資産の利益は、原則として雑所得に区分され、給与所得などほかの所得と合算して課税されます。こうした状況に変化の兆しが見えたのが、2026年3月です。暗号資産の利益を株式のように一定の税率で計算する「申告分離課税」の導入に向けて、制度改正の動きが進みました。

ただし、制度改正が進んだからといって、すぐに税率が変わるわけではありません。実際に分離課税が始まるまでには、関連制度の整備や施行に向けた準備が必要になると考えられます。現時点では、2026年分や2027年分の利益について、これまでどおり総合課税として計算する可能性が高いでしょう。

出典:「No.2220 総合課税制度」(国税庁)
(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2220.htm)

Q2: 暗号資産の税率はどれくらいですか?

現行の総合課税では、所得税と住民税をあわせて最大55%程度の税率がかかる場合があります。新制度の申告分離課税では、一律20.315%程度になる見込みです。

所得額と住民税により変動する税負担

現行の総合課税では、所得税に5%から45%までの累進税率が適用されます。さらに住民税が加わるため、所得が大きくなるほど税負担も重くなる仕組みです。給与所得と暗号資産の利益を合算して計算するため、取引による利益が増えると、想定以上に税率が高くなる場合があります。

一方、新制度の申告分離課税では、所得の大きさにかかわらず一定の税率が適用される方向です。所得税15%に復興特別所得税が加わり、住民税5%とあわせて20.315%程度(国内登録業者での売却に限られる)になると見込まれています。株式投資に近い税率となれば、利益確定を検討しやすくなる可能性があります。

たとえば、ビットレンディングのように、暗号資産を貸し出して貸借料を得るサービスを利用している場合も、税率の違いが手元に残る資産へ影響することが考えられます。今後示される制度の詳細を確認しながら、こうした運用方法もあわせて検討してみるとよいでしょう。

出典:「令和8年度税制改正の大綱」(財務省)
(https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/0026004-015.pdf)

▶ビットレンディングの詳細はこちらから

Q3: 暗号資産は株と同じ損益通算ができますか?

現行制度では、暗号資産の損益を株式投資の損益と通算することはできません。新制度では、一定の暗号資産の取引同士で、損益通算や損失の繰越控除が認められる可能性があります。

株式との通算は不可、暗号資産同士は新制度で可能になる見込み

現行制度では、暗号資産の利益は原則として雑所得に区分されるため、株式投資の損失と相殺することはできません。また、暗号資産の取引で損失が出ても、原則として翌年以降への繰越控除は認められない仕組みです。

分離課税が導入される新制度では、対象となる暗号資産取引同士での損益通算や、繰越控除の利用が可能になる見込みです。ただし、この分離課税制度の適用は「国内の登録業者(暗号資産取引業者)」を通じて「特定暗号資産」を売買することが条件となる点に注意が必要です。株式やFXなど、異なる種類の金融商品との損益通算まで認められるとは限りません。対象となる取引や暗号資産の範囲は、今後の制度設計を確認する必要があります。

つまり、海外取引所やDEX(分散型取引所)、個人間取引などで行った売買については、引き続き分離課税の対象外(これまで通り総合課税)となる可能性が高いのです。

また、株式やFXなど、異なる種類の金融商品との損益通算が認められるかについては現時点で限定的です。対象となる取引の範囲や条件については、今後の詳細な制度設計を注視しておく必要があります。

出典:「No.2250 損益通算」(国税庁)
(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2250.htm)

Q4: 暗号資産の分離課税はいつから適用されますか?

暗号資産の分離課税は、2028年1月からの適用が有力視されています。ただし、正式な開始時期は関連法令の成立や施行時期によって変わる可能性があります。

関連制度の整備後、2028年1月からの適用が有力

暗号資産へ申告分離課税を適用するには、税制だけでなく、暗号資産を金融商品として位置づけるための関連制度も整える必要があります。法改正後も、事業者や利用者が新しい制度へ対応するための準備期間が設けられると考えられます。

実際の適用は、関連制度が施行された年の翌年1月1日以後になる可能性があります。そのため、現時点では2028年1月からの開始が有力とされていますが、確定した時期ではありません。2026年や2027年に得た利益については、従来どおり総合課税として申告する可能性が高いため、最新情報を確認しましょう。

また、レンディングサービスで得た貸借料についても、受け取った時点では雑所得として扱われる可能性があります。その後、受け取った暗号資産を売却して生じた値上がり益が分離課税の対象となるかは、新制度の対象範囲によって異なります。貸借料と売却益で課税関係が分かれる可能性があるため、制度の詳細を確認することが大切です。

Q5: 暗号資産で確定申告が必要になるのはどんな場合ですか?

年末調整を受けた会社員は、暗号資産を含む給与以外の所得が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。売却だけでなく、交換や決済によって利益が生じた場合も申告の対象になることがあります。

一定額以上の所得で必要になる確定申告

会社員が暗号資産を売却し、給与以外の所得が年間20万円を超えた場合は、原則として確定申告が必要です。暗号資産同士を交換した場合や、暗号資産を買い物の決済に使った場合も、その時点で利益が生じていれば課税対象になる可能性があります。

なお、給与以外の所得が20万円以下でも、住民税の申告が必要になる場合があります。また、医療費控除や住宅ローン控除などのために確定申告を行う場合は、20万円以下の暗号資産所得も含めて申告する必要が生じることがあります。

取引回数が増えるほど、損益の計算は複雑になりがちです。海外取引所を利用している場合も、日本の税務上の取り扱いを確認し、年間の取引履歴をこまめに整理しておくとよいでしょう。

出典:「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」(国税庁)
(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm?sd=Z2)

Q6: 暗号資産の税金で不安がある場合はどうすればいいですか?

暗号資産の税金に不安がある場合は、取引履歴を整理し、必要に応じて税理士へ相談しましょう。取引の種類や規模によって課税関係が異なるため、早めの確認が大切です。

取引履歴の整理と税理士への相談

DeFiやNFT、ステーキング報酬などは、取引の形態によって課税関係の判断が難しくなる場合があります。海外取引所や複数のウォレットを利用している場合は、損益計算がさらに複雑になることもあるでしょう。

実際、株式会社NEXERとビットレンディングが、ビットコインの半減期の仕組みを理解している男女100名を対象に実施した調査では、暗号資産を中長期で運用する際に求める情報やサービスとして「税務面のサポート」が42.0%で最多となりました。

暗号資産の運用では、価格変動だけでなく、利益の計算方法や申告手続きに不安を感じる人も少なくないことがうかがえます。

まずは年間の取引履歴を整理し、売却や交換、報酬の受け取りなど、取引ごとの利益と損失を把握することが大切です。判断に迷う場合や取引額が大きい場合は、暗号資産の税務に詳しい税理士へ相談するとよいでしょう。

アンケート引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002883.000044800.html

まとめ

暗号資産の利益は現在、原則として総合課税の対象ですが、申告分離課税の導入に向けた制度整備が進んでいます。適用時期や対象取引は今後変わる可能性があるため、最新情報を確認しながら、取引履歴を整理して適切に申告することが重要です。

ビットレンディングは、国内企業が運営する暗号資産レンディングサービスで、日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)の会員でもあります。運用レポートを公開するなど透明性を重視しているため、税制の変化を見据えながら暗号資産を活用したい方は、貸借料率や利用条件を公式サイトで確認のうえ、会員登録を検討してみてください。

▶新規会員登録はこちらから