注目の仮想通貨(暗号資産)Starknet(STRK)について解説
2024.11.01
新規上場する仮想通貨(暗号資産)の中から、目覚ましい成長を遂げるものを見つけ出し取引したい方へ向け、2024年注目すべき仮想通貨(暗号資産)と目されている「STRK」についてこの記事で解説します。この記事を読めば、STRKとはどんな仮想通貨(暗号資産)なのか、またその魅力について理解できるはずです。ぜひ参考にしてください。
STRKとはどういった仮想通貨(暗号資産)なのか?
引用元:https://www.starknet.io/en
STRKの概要
STRKは、今年2月に米国の取引所に上場して間もない仮想通貨(暗号資産)であり、イスラエル発のIT企業「StarkWare」社によって開発され、スタークネット財団により運用されています。その特徴としては以下の通りです。
- イーサリアムレイヤー2に分類される仮想通貨(暗号資産)
- 独自のゼロ知識証明技術「zk-STARKs」
各項目について順番に解説していきます。
イーサリアムレイヤー2に分類される仮想通貨(暗号資産)
STRKは、イーサリアムレイヤー2に分類される仮想通貨(暗号資産)です。イーサリアムレイヤー2とは、取引情報を高性能な別のネットワークで事前にまとめて処理した上で、イーサリアムのネットワークに乗せ市場に流通させる技術のことです。つまり、イーサリアムのネットワークの負荷を低減できる技術ということです。
仮想通貨アイコン引用元:https://twitter.com/Starknet
イーサリアム(ETH)とは?仕組みや将来性について解説|bitlending
強固なセキュリティを持つイーサリアムを、STRKのメインのネットワークとして使っているため、セキュリティを維持しながら高速でまとめて処理できます。仮想通貨(暗号資産)の時価総額ランキング2位とメジャーな仮想通貨(暗号資産)であるイーサリアムについてより詳しく知りたい方は、ぜひ以下のページを参考にしてみてください。
独自のゼロ知識証明技術「zk-STARKs」
STRKのもっとも重要な特徴が、独自技術の「zk-STARKs」にあります。zk-STARKsにはゼロ知識証明という技術が使われています。これはパスワードを知っていることを、パスワードが何かを明かさずに証明するような技術のことをいいます。この技術のおかげで、STRKのネットワーク上で取引が正常に処理されたことをイーサリアムのネットワークに受け渡す際に迅速に証明でき、取引処理の高速化を実現しています。
STRKが登場した背景
STRKが仮想通貨(暗号資産)として登場したのは、イーサリアムの取引量の増加に処理能力が追い付かなくなり、以下の弱点が浮き彫りになってきたためです。
- 取引処理増加に伴う高い取引手数料
- 取引処理の遅さによる取引のリアルタイム性の欠如
挙げた項目について順番に説明していきます。
取引処理増加に伴う高い取引手数料
イーサリアムは、NFTゲームなどの用途で取引量が増加の一途をたどっており、取引処理を行うたびにガス(Gas)と呼ばれる手数料がかかります。イーサリアムの取引処理はこの手数料を高く支払ってくれる取引を優先して処理がなされるため、おのずと手数料が高くついてしまう問題があります。
取引処理の遅さによる取引のリアルタイム性の欠如
既存のイーサリアムのネットワークの処理能力では、1秒間あたり15件しか取引を処理できないといわれています。イーサリアムを入金、出金しようとした際、このイーサリアムのネットワーク処理能力の不足によって決済処理が遅れます。これに取引量の増加が拍車をかけているため、イーサリアムを取引しようとしたとしても、取引処理がいつ終わるのか不透明になる問題が生じています。
このようなイーサリアムのネットワークの問題を解決するために作られた仮想通貨(暗号資産)の1つがSTRKです。
STRKのメリット
引用元:https://starkware.co/starknet/
STRKに適用されている独自のゼロ知識証明ロールアップ技術「StarkNet」には以下のメリットがあります。
- まとめて処理することでガス代(取引手数料)を格段に安く抑えられる
- 取引処理の高速化により取引のリアルタイム性を確保できる
挙げたメリットについて順番に説明していきます。
取引をまとめて処理することで、ガス代(取引手数料)を格段に安く抑えられる
STRKは、イーサリアムのレイヤー2の仮想通貨(暗号資産)なので、高性能なSTRKのネットワーク上で多数の取引をまとめて処理できます。そうすることにより、イーサリアムのネットワーク上に多数の取引をまとめて1つの取引としてのせられるので、手数料を安く抑えられるということです。
実際に、STRKの1回の取引当たりにかかる取引手数料は 0.01ドル未満を実現しており、ほかのイーサリアムレイヤー2の仮想通貨(暗号資産)と比べても屈指の取引手数料の安さを誇ります。
取引処理の高速化で、取引のリアルタイム性を確保できる
STRKの取引処理能力の高さは、取引の処理時間にも影響します。イーサリアムを取引する場合は、処理能力の不足しているイーサリアムのネットワークですべての処理が実行されるので、取引処理時間が長くかかってしまいます。しかしSTRKであれば、イーサリアムのネットワーク外で先に処理を進めておけるので、その分取引のリアルタイム性を確保できるということです。イメージにすると下図のようになります。
仮想通貨アイコン引用元:https://twitter.com/Starknet
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既存のイーサリアムネットワークをうまく使いながら、取引手数料を極限まで抑え取引速度も確保した暗号資産(仮想通貨)がSTRKということです。
STRKの現状と今後
STRKの現状
STRKの現状についてですが、2024年3月現在までのSTRKの価格の値動きは以下となっており、2024年2月20日の上場時に¥405の最高値を付けてからは、上下動を繰り返しながらも¥340台近辺で落ち着いています。
引用元:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/starknet-token/
STRKは2024年2月に米国の主要取引所に上場したばかりにもかかわらず、現在の時価総額は68位と中堅レベルの位置を維持しており、今後の成長に期待が持てます。ただし、現在日本の取引所での取り扱いはなく、Bybitなどの外国の取引所を経由して購入する必要があるため注意が必要です。代表的なSTRKの購入までの流れを紹介しておきます。
【STRK購入までの流れ】
- 国内の取引所に口座を開設する
- リップル(XRP)など取引手数料の安く送金スピードが速い仮想通貨(暗号資産)を購入する
- 海外の取引所(Bybit)に口座を開設する
- 海外取引所の口座に国内取引所で購入したXRPなどの仮想通貨を送金する
- 送金したXRPなどを仮想通貨(暗号資産)USDTとトレードする
- USDTを元手にSTRKを購入する
STRKの今後
STRKの今後について、2024年2月22日にSTRKの開発元StarkWareはPolygon Labsとの提携をX上で発表しています。
引用元:https://x.com/0xPolygon/status/1760397202675970257?s=20
Polygon Labsは別のイーサリアムレイヤー2の仮想通貨(暗号資産)であるPolygonの開発元企業であり、この提携によって新しく構築される暗号証明技術「Circle STARK」を適用すれば、さらに取引証明速度が改善できる見込みがあります。これによりさらにSTRKの取引手数料が下がり、取引する価値が向上すると想定されます。
STRK以外のおすすめの仮想通貨(暗号資産)
今回紹介したSTRK以外で2024年に注目すべき仮想通貨(暗号資産)として、同じイーサリアムレイヤー2の仮想通貨(暗号資産)の中から、Optimismをおすすめします。こちらも今回紹介したSTRKに劣らず取引手数料を0.01ドル未満の安い水準に抑えられている点が魅力です。
引用元:https://l2fees.info/
もっとメジャーな仮想通貨(暗号資産)を取引したい方には、王道のBitcoinをオススメします。Bitcoinは2024年に入ってからも好調な値動きを続けており、年初来70%以上の上昇を見せています。Bitcoinについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ以下のページを参考にしてみてください。
https://bitlending.jp/crypto-media/about-btc/
まとめ
今回の記事では、2024年注目の仮想通貨(暗号資産)であるSTRKについて解説しました。内容をおさらいすると、STRKはイーサリアムレイヤー2に分類される仮想通貨(暗号資産)です。イーサリアムのネットワークに生じている以下の問題を解決するため,イスラエルのIT企業「StarkWare」によって開発されました。
- 取引量増加に対する処理能力不足に伴う高いガス代(取引手数料)
- 取引処理の遅さによる取引のリアルタイム性の欠如
STRKでは、メインとするイーサリアムのネットワーク外で取引処理の大部分をまとめて行う技術によって、以下のメリットを生み出しています。
- 取引をまとめて処理することで、ガス(取引手数料)を格段に安く抑えられる
- 取引処理の高速化により、取引のリアルタイム性を確保できる
現状STRKの時価総額は68位と中堅レベルの位置を維持しています。今後は同じイーサリアムレイヤー2の仮想通貨(暗号資産)を開発するPolygon labsとの提携により、STRKのさらなる取引速度の向上・取引手数料の低減ができる見通しが立っており、今後の成長が期待できます。