OpenAI CEO復帰 サム・アルトマンがみせたカリスマ性
2023.11.29
今朝は鳥も目覚めないような、異常に早い時間に起きてしまった。誰もいない時間帯に日課のジョギング。普段はその日の気分に合わせて、イヤフォンで聴く動画を選択しているが、岡田斗司夫さんが話されていた「あたらしいアイディアを生み出す方法」として紹介された動画が面白かったのでシェアしたい。
その動画のなかで紹介されていたのは、少女漫画を創るためのアイディアをどのように生み出すか、という内容であった。結論からいえば、自分のすごく好きな漫画を無理やり少女漫画仕様に変換するという方法だ。彼は動画内で「デスノート」を参考にして、物語に対する解像度を上げて、骨子を少女漫画に変えてみせた。ミソだと思ったのは、漫画のなかの「少女漫画」というカテゴリから同じコンテンツを選択するのではなく、死神のノート「デスノート」を使って理想の世界を作り上げたい主人公と、世界一の名探偵の頭脳戦を描いた男性向けの人気作品の骨子を分析し、変換していた所だと思う。
作品に出てくるキャラクターの関係図を描き、それぞれを構成する要素を少女漫画仕様に変換していく。デスノートを「ラブスマホ」に、デスノートを使う上での制約ももちろん変換だ。ラブスマホを使うには電話番号を知らなければならず、スマホを通して尋ねたことに対して相手は必ず本音を話し、話した内容はすべて忘れる。しかし、1分の使用で使用者は1年の寿命が奪われる。「死神リューク」をオマージュした命の取立て人が縮まる寿命を管理しているといった感じだ。
この「ラブスマホ(仮)」という物語を読んだ編集者は、まずデスノートをオマージュした作品であろうとは思わないだろう。加えて、細かい部分までの設定がそれほど時間をかけずに次々と浮かんでくる。今回はあたらしい漫画のアイディアを考える1つの方法として紹介されていたが、この視点はビジネスにも応用が効くという意味で面白かった。
あたらしいアイディアといえば、スティーブ・ジョブズやイーロン・マスクなど、独創的なアイディアと行動力を持った経営者がいる。ChatGPTの生みの親、OpenAI社のCEO サム・アルトマンもその1人だろう。 先日のニュースには驚いた。取締役の一部がサムと共同創業者で社長のグレッグ・ブロックマンを追放したように思えた直後、主要株主であるMicrosoft社は、サムとグレッグをAI部門の強化のために迎え入れた。これに加えて、OpenAI社の優秀なエンジニアたちは猛抗議し、最終的にはOpenAI社に戻ったのだ。
約5日間で起こった目まぐるしい変化のなかで、Microsoft社のCEO サティア・ナデラ氏の采配とサムのカリスマ性をみた。いつか映画になるのではと思うほどの出来事の渦中には、2024年もあらたな革新を提供するであろう人物がいた。今後も少なくともAI領域においてはサムを中心に出来事が起こりそうだ。
[Iolite記事]
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