話は結論から短く簡単に伝える。わかっていても、知識が増えれば理屈っぽく前置きが長くなってしまうこともある。

フランスの哲学者パスカルは、長い手紙を友人に書いた。そして「短い手紙を書く時間がなかったので、代わりに長い手紙を書きました。」と結んだ。

有名な「パスカルの手紙」というエピソードは、物事を簡潔にまとめることがどれほどコストのかかることであるかを暗に語っている。よく考えられた短い文章はむしろ、真心のこもったギフトであると捉えることもできるだろう。

八木編集長FOCUS

編集者の仕事は企画、キャスティング、クオリティの担保等、ライターとは異なる性質を持っている。誌面に反映される文章はライターから編集者にわたり、編集の過程を通ってから入稿される。編集者の仕事はパスカルの手紙でいうところの短い手紙を書く作業である。本はそんな真心のこもった文章が詰め込まれた贅沢品ともいえるかもしない。

  Iolite 1st Anniversary

先日雑誌の入稿を終えた。読者の方からお声がけをいただいて、食事をする機会にサインを求められた。たいそうな人間ではないが恐れ多くも雑誌に書かせていただいて、本当に嬉しそうに大事そうに雑誌を抱えてくれている姿をみて、この仕事をやってきてよかったと心の底から思った。

今号でIolite(アイオライト)は、創刊からちょうど1周年を迎えることとなる。Iolite創刊号では、Web3.0領域の実業家にインタビューを行ったが、1周年を迎える今号は同企画をオマージュしてWeb3.0領域の事業者、全18社にインタビューを行った。

全ての取材において現地取材を行い、編集部が総力をあげて真心を込めた本誌では、Web3.0領域の第一線で挑戦する事業者の視座と今後の展望をみてほしい。

Iolite(アイオライト) 最新号 3月29日(金)発売!

[Iolite記事]
Iolite(アイオライト) 最新号 3月29日(金)発売!