高揚感のある暗号資産市場の相場に浮き足立つ状況は、注意が必要であると思いつつも、現時点ではビットコインの相場に好影響を与える要素が多い。

 いわずもがな、4月20日頃に予定されているビットコインの半減期は再注目の要素だろう。これによりマイニングが成功した際のビットコインの報酬は6.25BTCから3.125BTCへと半減。ビットコインのブロック生成は平均して約10分ごとに行われるため、1440分(1日)÷10分=144個に報酬のビットコインをかけた数字、1日の発行総量は900BTC弱から半減期によって450BTC弱に減少する。

 八木編集長FOCUS

 ビットコインのマイニング報酬は、210,000ブロックが生成される毎に半減するようにプログラムされているため、正確な日付はビットコインネットワーク上でのブロック生成の速さに依存するが現時点では、4月20日頃に行われる見込みとされている。この半減期の仕組みが現在のビットコイン現物ETFの需要と重なると、供給量の不足により価格が押し上げられる要因になり得るだろう。

ビットコインへの止まらぬ資金の流れ

ビットコイン現物ETFには、2ヵ月足らずで100億ドル以上の純流入を記録しているようだ。この資金流入は、同じ記録を打ち立てるのに、ゴールドETFが承認から約2年、S&P500は約3年かかっていることを考えれば、大方の予想を上回る規模の資金流入があったことが伺える。

 

 ここ数日はビットコイン現物ETFへの流入よりも流出が多い状況が続いているものの、米資産運用会社ブラックロック(BlackRock)のビットコイン現物ETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」が保有するビットコイン(BTC)が、米マイクロストラテジー(MicroStrategy)の保有量を上回っていることからも、依然としてビットコインが買われやすい環境であることに変わりはないと思っている。

半減期や米FRBによる利下げ観測によって、ビットコインの価格は一度大きめの調整をする可能性はある。このタイミングがいつ怒るのかという点が今市場が注視している点ではないだろうか。

ブラックロックの保有ビットコイン、マイクロストラテジーを上回る

[Iolite記事]
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