アルトコインに移る 期待感
2024.05.29
5月22日、米下院において、21世紀のための金融イノベーションとテクノロジー法案、「FIT21(Financial Innovation and Technology for the 21st Century Act)」が賛成多数で可決した。ゲンスラーSEC委員長は、長文の声明で「既存の証券規制を危険に晒す」と反対を表明したものの、このまま上院での審議へと進行する。
ethereum現物ETF8銘柄が承認
世界のほかの地域に比べて、暗号資産規制の確立が遅れているともされる米国だが、5月24日米国証券取引委員会(SEC)はイーサリアム現物ETF8件を承認した。VanEck、Franklin、Grayscale、Fidelity、Bitwise、ARK Invest & 21Shares、BlackRock、Invesco & Galaxyなどの企業が含まれている。個人的には年末あたりがイーサリアムの現物ETFの承認時期なのではないか、と想定していたためこのタイミングでの承認は驚いたが、5月20日にBloombergのアナリストが指摘して一気に雰囲気が変わった。まさに急展開だ。
この動きは、SECが暗号資産市場に対する姿勢を多少緩和した兆候と見られていますが、それでも規制の厳しさは続いており、暗号資産市場に対する監視は依然として厳格だ。今後の市場の反応やETH価格の動向に注目が集まっている。
ビットコインのみならず、アルトコイン(特にイーサリアム)の現物ETFの承認は、暗号通貨市場にとって重要なマイルストーンだ。これにより、他のアルトコインの現物ETFへの期待感が高まるでしょう。特に、先日日本国内でも発足された「Superteam Japan」が普及を促進するソラナ(Solana)は、既に注目の的となっている。
現物ETFの承認は、特定の暗号通貨が規制の枠組みの中で正式に認められることを意味し、投資家に対してその信頼性が高まる。これにより、アルトコインへの関心がさらに高まり、EthereumやSolanaのようなレイヤー1ブロックチェーンがますます重要視されることが予想される。こうしたアルトコインの現物ETF承認が進めば、市場の成熟が進み、投資家にとってより安定した投資手段が提供されるだろう。
アルトコインへの関心のシフトは、Web3プロジェクトへの投資を推進する重要な要素となる。Web3は、分散型アプリケーション(DApps)やスマートコントラクトを利用して、新しいインターネットの構築を目指しており、EthereumやSolanaなどのアルトコインがその基盤を形成している。これにより、Web3時代の到来が加速し、より便利で分散化されたインターネット環境が実現されることが期待される。
今後も規制当局や市場関係者の動向に注目しながら、暗号通貨市場の発展に期待したい。現物ETFの承認が続けば、暗号通貨市場はさらに多様化し、成熟していくだろう。このような市場環境の変化は、投資家にとって新たな機会を提供するとともに、暗号通貨が主流の金融資産として認知される重要なステップとなる。
[Iolite記事]
SEC、イーサリアム現物ETFの上場申請を承認 8銘柄を一挙承認