ANAグループが独自NFTマーケットプレイスをオープン
2023.08.03
学生時代に野球部の主将として、多くのチームメイトと向き合う過程で意識し始めたこと。先日、実業家で評論家でもある岡田斗司夫氏が自身のYouTube内で話していた動画を見て、非常に分かりやすく言語化され再認識できたことがあった。
頭の回転が速いということを「スピード」、思考を巡らせ理解を深めるということを「パワー」と例えると、2つはトレードオフの関係にあるという主旨の話であった。一語一句ここに綴るには限界があるので、私なりの解釈として受け取ってもらえると幸いだが、車などの構造で考えると理解しやすい。人の思考であっても、物理の法則・宇宙の法則に則る可能性は高いだろう。
私自身もインタビューをする上で、このパワーの方に重きを置いて取材をするように心がけている。「傾聴力」も同様、後者に分類されるだろう。相手が話している内容から、本音と建前を理解し展開できるように今もなお勉強中だ。対象者の本音を引き出したり、他のメディアでは取れなかったような内容を吐露してもらえたりした際には、この上ない喜びを感じる。
日常でもニュースやトピックから、あたらしい情報に触れる機会は多々ある。より早く効率的に情報収集することとは別に、なぜこの事象が起こっているのか思考を巡らせることをこれからも意識的に行うようにしていきたい。
NFTプラットフォームの乱立
5月30日ANA NEOと全日本空輸(ANA)は、NFT事業を開始した。詳細は下記のニュース記事より確認できるので省略させていただくが、ANAグループのプレスリリースでは、『今後日本各地の特産品などのNFT商品化を視野に入れながら、「ANA GranWhale NFT MarketPlace」を通じて、地域や海外を含めたお客様体験価値の向上を目指してまいります。』とした。
今回のメルマガのコンセプトでもあるため、このニュースで私なりに少し思考を巡らせてみたい。ANAグループがコストをかけて自前のマーケットプレイスをリリースした理由を考えよう。私は2つの理由があると考えている。
1つ目が、ANAグループがNFTをどのように活用するかという立場で考えたときに、完全に切り離して事業をするという方針はグループの意思決定が下りづらいということはあるだろう。あくまで“ANAがNFTを活用する”という方向性に則った上での事業展開なのだろう。
2つ目が、実際にANA GranWhale NFT MarketPlaceに登録をしてみると、マイページから決済方法の設定で、クレジットカードの登録とウォレットの接続が選べる。購入したNFTはANAのマーケットプレイス上で日本円とETHで出品できるほか、指定したウォレットに出庫もできる。これにより、ユーザーはANAのマイページ及び自身のウォレットで購入したNFTを管理できるという複数の選択肢も持てる。
抽象的な表現かもしれないが、NFTをNFTと認識せずに活用できる状況、いわゆるマスアダプションを達成するためには、自己責任を伴うノンカストディアルに加えて、安心できるカストディアルなプラットフォームがマスに利用されることが重要な要素であると思っている。これが実現した先に、航空券がNFTとして発行され、マイルの還元率が変動するNFTも発行されるといったあたらしい体験が実際にできるようになるだろう。リテラシーに応じて利用方法を選択できることは、非常に重要であると思う。これからNFTが利活用されるために、あなたはどのような方法が有効だと考えますか?
[Iolite記事]
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