監修:株式会社J-CAM 金融アドバイザー AFP認定者 倉本 佳光 Yoshimitsu Kuramoto

慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。その後、メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバー、岡三アセットマネジメント株式会社理事などを歴任。
執筆:BitLending編集部 更新日:2026年9月4日

倉本 佳光

「暗号資産に興味はあるけれど、何から手をつければいいのかわからない」という方のために、この記事では専門用語をできるだけ使わずに、口座を開くところから実際に購入するところまでの流れと、使ううえで知っておきたい考え方を順番に説明します。

難しい言葉が並ぶと不安になりがちですが、手続き自体はネット銀行の口座を作る作業と大きくは変わりません。一つずつ順番に進めれば大丈夫です。

まずは「暗号資産とは何か」という基本から、口座開設〜購入までの流れ、使ううえで理解しておきたいこと、そして買った後の選択肢まで、この1本でひととおり把握できるようにまとめました。迷ったときは、このページに戻ってきていただければと思います。

免責事項(投資助言ではありません)

本記事は、暗号資産(仮想通貨)に関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。

利益相反に関する開示:本記事を掲載するBitLendingは、暗号資産レンディングサービスを提供しています。記事内には当社サービスへの導線が含まれる場合がありますが、特定の投資行動や暗号資産の貸出を推奨するものではありません。

そもそも暗号資産とは?

暗号資産(仮想通貨)は、国や中央銀行を介さずに、インターネット上でやり取りできる電子データです。「新しい種類のお金」というより、送金・保管・取引の記録の仕組みが、これまでの通貨とは異なる資産だと考えると理解しやすくなります。

代表的な銘柄はビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)で、取引量や知名度の面で市場の中心的な存在です。国内の登録取引所で扱われている銘柄には金融庁に関わる一定の基準があり、どの銘柄でも自由に上場できるわけではありません。基準の詳細は国内の取引所で扱える銘柄の基準で解説しています。

ここから先は、「実際にどう始めるか」「使ううえで何を知っておくべきか」という、より実践的な内容に進んでいきます。

《出典》
暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?|日本銀行

口座開設から購入までの5ステップ

暗号資産を買うには、まず国内の登録取引所で口座を開設する必要があります。難しく感じるかもしれませんが、実際の手続きは次の5つのステップに分けると、それほど複雑ではありません。一つずつ順番に見ていきましょう。

ステップ1:取引所を選ぶ

まず、口座を開設する取引所を決めます。選ぶときに最も大切なのは、金融庁に登録された国内の暗号資産交換業者であることです。そのうえで、アプリの操作しやすさや取扱銘柄数、手数料などを自分の重視するポイントで比較するとよいでしょう。

複数の取引所やアプリを横断的に比較したい場合は取引所・アプリの選び方比較を、手数料を細かく比較したい場合は取引所10社の手数料を比較するを参考にしてください。

ステップ2:口座を開設する(アカウント登録)

取引所を決めたら、公式サイトまたはアプリから口座開設(アカウント登録)を申し込みます。メールアドレスとパスワードを設定するだけで、この段階の手続きは完了です。ネット銀行やフリマアプリの新規登録と、進め方はほとんど変わりません。

ステップ3:本人確認(eKYC)を行う

アカウント登録の次は、本人確認の手続きに進みます。多くの取引所では、スマートフォンで本人確認書類と顔を撮影する「eKYC(オンライン本人確認)」で完結するため、郵送物のやり取りを待つ必要がありません。審査に時間がかかったり差し戻されたりする主な原因は、書類の光の反射やピンボケ、申込フォームと書類記載の住所の不一致です。撮影前に、書類全体が写っているか、文字がはっきり読めるかを確認しましょう。

なお、現在主流のこの撮影方式(いわゆる「ホ方式」)は、犯罪収益移転防止法の施行規則改正により、2027年4月1日からマイナンバーカードなどのICチップ読み取りを中心とした方式へ段階的に移行する見込みです。対応スケジュールは事業者ごとに異なるため、より詳しい手順や変更点は本人確認の詳しい手順と2027年の変更点で確認してください。

《出典》
改正事項に関する資料|JAFIC 警察庁

ステップ4:口座に日本円を入金する

本人確認が完了すると、口座に日本円を入金できるようになります。銀行振込やコンビニ入金など、取引所が対応する方法から選べます。最初は数千円程度の少額で、操作の流れを確認するだけでも十分です。

ステップ5:暗号資産を購入する

入金が反映されたら、いよいよ購入です。買いたい銘柄と金額を選んで注文を出すと、購入が完了します。数百円程度の少額から購入できる取引所が多いため、いきなり大きな金額を用意する必要はありません。

「いくら用意すればよいか」という金額の考え方は、この記事では最小限にとどめています。具体的な金額の目安は、後の「よくある疑問」でもあわせて紹介します。

暗号資産を使ううえで大切な4つのこと

口座開設や購入の手順とあわせて、暗号資産という資産の性質そのものについても、あらかじめ知っておくと安心です。難しい専門知識ではなく、「知らずに使うと不安になったり、損をしたりしやすいポイント」に絞って4つ紹介します。

1. 価格が大きく変動すること

暗号資産は、株式や外国為替と比べても価格の変動が大きい資産です。短期間で大きく値上がりすることもあれば、その逆もあります。値動きを常に追いかける必要はなく、生活資金に影響が出ない範囲で、余裕を持って向き合うことが大切です。

2. 送金は基本的に取り消せないこと

暗号資産の送金は、宛先アドレスや対応するネットワークを間違えると、原則として取り戻せません。銀行の振込のように、後から組み戻しを依頼することはできない仕組みです。初めて送金する際は、少額でテスト送金を行う、宛先アドレスを目視とコピー&ペーストの両方で確認する、といった対策が有効です。

3. 「絶対に儲かる」という話は存在しないこと

価格が変動する資産である以上、「必ず儲かる」「元本保証」といった話は成立しません。SNSやメッセージアプリを通じた投資の勧誘、非公式な自動売買ツールの紹介などには、特に注意してください。

《出典》
暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルにご注意ください|消費者庁

4. 利益が出たら、税金の申告が必要になることがあること

暗号資産の売買などで得た利益は、原則として雑所得に区分され、他の所得と合算して総合課税の対象になります。給与所得者の場合、暗号資産の利益を含む年間の所得が一定額を超えると確定申告が必要です。レンディングで得た利益の申告方法を具体的に知りたい方はレンディング収益の確定申告のやり方で解説しています。

《出典》
暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について|国税庁

💡 用語解説:「ウォレット」「秘密鍵」って何? ▼ 開く

■ ウォレットとは?

暗号資産を保管する場所(財布に近いイメージ)のことです。取引所に口座を開くと、取引所が用意したウォレットで暗号資産を預かってもらう形になるため、初心者のうちは自分でウォレットを用意する必要はありません。

■ 秘密鍵とは?

ウォレットの中身を動かすための、いわば「暗証番号」にあたる情報です。取引所の口座を使っている間は、取引所側が安全に管理しています。将来、自分専用のウォレットを持つ場合は、この秘密鍵を絶対に他人に教えない・紛失しないことが重要になります。

最初に整えておきたい安全対策

「買う前に守る」を鉄則にしましょう。購入する暗号資産の金額にかかわらず、口座開設が完了した時点で次の対策を済ませておくと、不正利用のリスクを大きく減らせます。

  • 二段階認証(2FA)をオンにする
  • 他のサービスと同じパスワードを使い回さない
  • 生体認証(顔認証・指紋認証)をオンにする
  • フィッシングサイト・偽の勧誘メールに注意する
  • 慣れないうちは少額から始める

口座開設の前後にあわせて確認しておきたい安全チェックの詳細は口座開設前後に確認しておきたい安全チェックを、取引所・個人それぞれのセキュリティの技術的な仕組みを詳しく知りたい方は取引所・個人それぞれのセキュリティの仕組みをご覧ください。

《出典》
フィッシング対策|警察庁Webサイト
「FX取引・暗号資産投資の勧誘」にご注意|金融庁

買った後の選択肢|「持って、使って、貸して増やす」

暗号資産を購入した後、多くの初心者が悩むのが「その後どうすればいいか」です。値動きを予測して売買で利益を出す「トレード」は、プロでも安定して勝ち続けるのが難しいとされています。チャートを見続けることに疲れてしまい、結局そのまま放置してしまうケースも少なくありません。

まず選択肢として、購入した暗号資産をそのまま長期的に保有する方法や、決済・送金の手段として日常的に使う方法があります。使い道の具体例は買った後の使い道や運用方法で紹介しています。

そしてもう一つ検討したいのが、保有する暗号資産を貸し出して利息を得る「レンディング(貸暗号資産)」です。価格の上下を予測する必要がなく、精神的な負担が小さいことがトレードとの大きな違いです。デメリットや比較すべきポイントを含めた判断材料はレンディングのデメリットや選び方の判断材料にまとめています。

2026年7月には、暗号資産のレンディングを金融商品取引法の規制対象に含める改正法が成立しており、事業者の安全管理体制などが今後さらに問われるようになる見込みです。BitLendingを含む事業者を選ぶ際の安全性の確認先として、BitLendingの安全性と金融庁登録の有無もあわせてご覧ください。

「買って、貸して、増やす」という流れをシンプルに実行したい方は、BitLending(レンディング)をチェックすることもできます。

初心者のよくある疑問

暗号資産を始める前後で、多くの初心者が気になる質問にまとめて回答します。専門用語はできるだけ使わずに説明します。

いくらから始められますか?

取引所によりますが、数百円程度の少額から購入できるところが多く、まとまった資金を用意する必要はありません。まずは少額で操作に慣れてから、金額を増やすかどうかを考える進め方がおすすめです。金額の目安はいくらから買うべきか、金額別の目安で詳しく解説しています。

借金を背負うことはありますか?

購入した金額の範囲内で保有する「現物取引」であれば、価格が下落しても投資した金額以上の損失を負うことは基本的にありません。借金を負う可能性が生じるのは、レバレッジ(信用)取引など、自己資金以上の金額を取引する手法を利用した場合です。この記事で説明した口座開設・購入の範囲では、レバレッジ取引には触れていません。

今から始めても遅くないですか?

「早いか遅いか」は将来の価格予測に依存する話であり、断定はできません。一方で、口座開設の手続きやセキュリティ対策、税金の基本といった仕組み面の知識は、いつ始めても必要になる判断材料です。始める時期に迷うより先に、少額でまず操作に慣れておくという考え方もあります。

取引所はどうやって選べばいいですか?

まず確認すべきは、金融庁に登録された国内の暗号資産交換業者であることです。そのうえで、アプリの操作しやすさ、取扱銘柄数、送金手数料などを自分の重視するポイントで比較するとよいでしょう。詳しい比較は「口座開設から購入までの5ステップ」のステップ1でも紹介しています。

本人確認(審査)に落ちてしまいました。なぜですか?

書類の画質不足、住所の記載不一致、有効期限切れの書類などが主な原因です。エラー内容を確認し、撮影のやり直しや記載内容の修正をしたうえで再申請しましょう。改善しない場合は、取引所のサポート窓口に直接問い合わせるのが確実です。

SMS認証コードが届きません。

電波状況や迷惑メール・SMSフィルターの設定が原因のことが多いです。数分待っても届かない場合は、電話番号の入力ミスがないかを確認し、「再送信」を試してください。改善しない場合はアプリの再起動やサポートへの連絡が有効です。

入金したのに反映されません。

銀行振込は着金確認まで時間がかかる場合があります。特に金融機関の営業時間外や休日をまたぐ入金は、反映まで時間を要することがあります。振込名義や金額に誤りがないかを確認し、一定時間経過しても反映されない場合はサポートへ問い合わせましょう。

スマートフォンを紛失したらどうなりますか?

多くの取引所では、二段階認証の再設定やログイン端末の変更手続きにより、本人確認のうえで別の端末からログインし直すことができます。慌てず、まずは取引所のサポート窓口や公式サイトの案内に沿って手続きを進めましょう。日頃から二段階認証のバックアップ方法を確認しておくと、いざというときに安心です。

パスワードを忘れてしまいました。

ログイン画面の「パスワードを忘れた方」から、登録したメールアドレス宛にパスワード再設定の案内が届く仕組みが一般的です。案内メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダを確認したうえで、取引所のサポート窓口に問い合わせてください。

取引所が破綻したら、預けた資産はどうなりますか?

国内の登録取引所には、利用者から預かった金銭や暗号資産を自社の資産と分けて管理する「分別管理」が法律で義務づけられています。そのため、取引所が経営破綻した場合でも、利用者の資産が直ちに失われるわけではありません。ただし返還までに時間がかかる可能性はあるため、登録の有無をあらかじめ確認しておくことが安心につながります。