オプティミズムとはどんな仮想通貨(暗号資産)?特徴や取得リスクについても解説!
2024.11.01
ブロックチェーン技術はビットコイン(BTC)から生み出され、続いて登場したのがイーサリアム(ETH)です。しかし、イーサリアム(ETH)自体は多くの派生コインを生み出したものの、その機能については徐々に陳腐化しており、システム上の問題も生じ始めました。
具体的にはスケーラビリティ問題と呼ばれる、トランザクション(取引データ)の数が限られていることによる処理能力問題もあります。
このような状況の中、陳腐化し問題化したイーサリアム(ETH)の改善を目的に開発されたのが仮想通貨(暗号資産)のオプティミズム(OP)です。
今回は、オプティミズム(OP)についてどのような仮想通貨(暗号資産)か解説していきましょう。
仮想通貨(暗号資産)オプティミズム(OP)とは?
オプティミズム(OP)とは、冒頭で触れたようにイーサリアム(ETH)の処理能力に関する問題を解決することを目的に開発されたブロックチェーンです。簡単に言えば、効率の良い処理と安価なガス代、つまり取引手数料の安さを提供しています。 ただ、安易にこういったシステムのブロックチェーンを構築するとセキュリティに問題が生じ、ブロックチェーンを乗っ取られてしまうリスクもあります。
しかし、オプティミズム(OP)ではそういったセキュリティ問題に対してもこれまで利用されているイーサリアムのような高いセキュリティを構築することを目的にしています。 次の項目では、このような目的で開発されているオプティミズム(OP)について、その特徴を確認しましょう。
オプティミズム(OP)の特徴について解説
オプティミズム(OP)の主な特徴として次の3点を挙げられます。
- 2つのブロックチェーンで高速取引
- 手数料を節約し不正取引を検出するシステム
- イーサリアム(ETH)との高い互換性
これら3点についてそれぞれどのようなものか解説しましょう。
2つのブロックチェーンで高速取引
オプティミズム(OP)ではブロックチェーンの中にブロックチェーンを入れています。これは、レイヤー2ブロックチェーンと呼ばれるもので、オプティミズム(OP)の場合は、イーサリアム(ETH)やビットコイン(BTC)のブロックチェーン上に追加のプロトコル層としてレイヤー2ブロックチェーンを追加しているのが特徴です。
この構造を採用することで、レイヤー1ブロックチェーン、つまりベースとなるイーサリアム(ETH)のブロックチェーンの負担を軽減させます。
このことからレイヤー1ブロックチェーン上でオプティミズム(OP)のブロックチェーンを動かすことで本来負担するはずのイーサリアム(ETH)への負荷が一気に下がるのです。このようにブロックチェーンの上にオプティミズム(OP)独自のブロックチェーンを構築することで処理能力を向上させられます。
簡単に仕組みを説明すると、処理をオプティミズム(OP)の持つレイヤー2のブロックチェーンで一時的に集め、定期的に送信します。このように独自のブロックチェーンで処理しつつベースのイーサリアム(ETH)とも綿密につながっているのが特徴です。
手数料を節約し不正取引を検出するシステム
オプティミズム(OP)はガス代と呼ばれる取引手数料を軽減する機能を持っているのも特徴です。先ほど紹介したレイヤー2と呼ばれる独自のブロックチェーンを利用することで、そのブロックチェーン内の処理については手数料をほとんど発生させずに処理しています。
しかし、この構造のブロックチェーンでは、不正取引の温床になりやすく、セキュリティに問題が発生するリスクも大きくなります。セキュリティ上のリスクを軽減するために採用されているのが「Optimistic Rollup技術」です。
この技術は取引が全て有効なものであると仮定し、その仮定が誤っていることを証明するという仕組みで不正取引を発見する独自の不正取引発見システムです。誰でも不正証明を提出できる民主的なシステムでもあり、提出された不正証明に意義があれば不正証明プロセスと呼ばれる不正かどうかの照明が行われます。
そして問題がなければそのまま処理されますが、不正取引であることが発見された場合は、ロールアップの状態が更新され取引が否定されます。
このようにシステムで不正取引をチェックしつつ、オプティミズム(OP)のユーザーも不正取引の監視ができるという二重セキュリティ構造で安全な取引を目指しているのも特徴です。
イーサリアム(ETH)との高い互換性
先ほどから触れてきたようにオプティミズム(OP)はイーサリアム(ETH)をベースにして取引を行うブロックチェーンです。そのため、イーサリアム(ETH)のバーチャルマシンと呼ばれるシステムと親和性が高いのも特徴です。
この特徴によって、イーサリアム(ETH)の技術、たとえばスマートコントラクトやDAppsのコードをほとんどそのままにオプティミズム(OP)独自のブロックチェーンへ移行できるメリットがあります。簡単にいえば、イーサリアム(ETH)の環境と同じような環境でオプティミズム(OP)が利用でき、しかも安い取引手数料と高速な取引を実現してくれる点が特徴といえるでしょう。
オプティミズム(OP)を取得する際のリスクは?
オプティミズム(OP)は、イーサリアム(ETH)の良いところを継承しつつ、高速な処理と安価な手数料が魅力のブロックチェーンです。しかし、取得にあたっては次のリスクを考慮しておく必要があります。
- 資金引き出しがしにくい
- スマートコントラクトの制限が気になる
- イーサリアム(ETH)の価格変化の影響を受けやすい
これらの点について解説しましょう。
資金引き出しがしにくい
オプティミズム(OP)のレイヤーの外、つまりレイヤー2から資金を引き出す際に時間の遅延が発生します。たとえばオプティミズム(OP)のブロックチェーン以外のところへ送金する場合、時間の遅れが発生するため、オプティミズム(OP)の持ち味である高速な取引が疎外されてしまうのです。
オプティミズム(OP)のレイヤー2内であれば十分メリットを享受できる反面、その外へ引き出しをしようとすると、途端に処理が遅くなってしまうため、仮にオプティミズム(OP)から資金を引き上げようとする際に思った以上の時間がかかってしまうリスクもあります。
スマートコントラクトの制限が気になる
イーサリアム(ETH)には自動取引機能がついています。これはスマートコントラクトと呼ばれるもので、イーサリアム(ETH)の特徴の一つです。しかし、オプティミズム(OP)ではセキュリティ機能によってスマートコントラクトの機能が制限されています。
この制限によってスマートコントラクトが利用できるものの、取引を完了させるのに遅延やトラブル発生のリスクがあります。
イーサリアム(ETH)の価格変化の影響を受けやすい
オプティミズム(OP)はイーサリアム(ETH)と高い互換性を持ちます。その特徴はイーサリアム(ETH)の価格変化が良い方向に進んだ場合、価格にポジティブな影響を与えます。
一方でイーサリアム(ETH)の価格が下落すると、その影響は大きく、場合によってはオプティミズム(OP)の下落幅の方が大きくなることも少なくありません。このように価格の変化が激しいため、取得にあたってのリスクととらえる必要があります。
仮想通貨オプティミズム(OP)の将来性
オプティミズム(OP)の将来性について有望な将来性、悲観的な将来性を解説したうえで、実際の将来性を紹介しましょう。
有望な将来性
有望な将来性として、信頼性の向上が挙げられます。これは、Fault Proofと呼ばれるセキュリティの強化施策によって信頼性の高まりが期待されていることです。信頼性が高まりオプティミズム(OP)自体のブロックチェーンに参加するユーザーや開発者の数が増えることも期待されています。
悲観的な将来性
悲観的な将来性として挙げられるのが競合です。レイヤー2と呼ばれるイーサリアム(ETH)ブロックチェーンの上にもう一つの独自ブロックチェーンを広げるアイデアはオプティミズム(OP)だけではありません。オプティミズム(OP)はこの競合に勝たなければならず、競合に敗れた場合、ブロックチェーンとしての価値を失います。
オプティミズム(OP)の将来性は?
結論をいえば、競合との結果が左右すると言えます。残念ながらオプティミズム(OP)は競合に比べると規模が小さく3番手に甘んじています。
このレイヤー2ブロックチェーンの競合に勝利することが、オプティミズム(OP)に課せられた至上命題といえるのです。言い換えれば、この競合に勝つことで将来が一気に開けるでしょう。
仮想通貨オプティミズム(OP)の購入方法
オプティミズム(OP)は日本国内の仮想通貨取引所で直接購入するのがおすすめです。具体的には、bitbank、バイナンスジャパンで取り扱いがあるので、それらのいずれかでアカウントを作成して入金します。bitbankで購入する場合の方法を確認しましょう。
bitbankでオプティミズム(OP)を購入する方法
bitbankでオプティミズム(OP)を購入する方法として、まず公式サイトへアクセスします。そしてメールアドレスを入力して登録ボタンをクリックしてください。仮登録メールから本登録のリンクを開き、利用規約や契約締結交付書面に同意して利用開始をすることで口座が開設されます。
口座が開設されたら、ログインを行いましょう。ログインして現金を入金し、オプティミズム(OP)の「トレード画面」の注文フォームへ進み、「成行注文」「指値注文」「逆指値」のいずれかを選択します。
そしてオプティミズム(OP)を購入すれば取得完了です。海外のアルトコインとしては比較的取得しやすいのが魅力です。
bitbankの取り扱い銘柄についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
https://bitlending.jp/crypto-media/bitbank/
オプティミズム(OP)以外のおすすめ仮想通貨(暗号資産)
オプティミズム(OP)以外のおすすめ仮想通貨(暗号資産)としてポリゴン(MATIC)が挙げられます。では、どういった点でおすすめなのか確認しましょう。
ポリゴン(MATIC)に注目
ポリゴン(MATIC)をおすすめする理由としてイーサリアム(ETH)との互換性だけでなく、時価総額でオプティミズム(OP)を上回っている点が挙げられます。
レイヤー2ブロックチェーンを構築している仮想通貨(暗号資産)では、最も時価総額の高く、このコンセプトのコインでも最有力でもあります。
このジャンルの通貨としては比較的価格の変動が緩やかであり、メジャーな通貨以外に投資してみたいという人にも取り扱いしやすい点も注目です。また、オプティミズム(OP)との分散投資という意味でも有効な投資先です。
まとめ
オプティミズム(OP)はレイヤー2ブロックチェーンと呼ばれる仕組みでイーサリアム(ETH)の課題の解決を目指したブロックチェーンです。今回は、その特徴についてまとめました。
イーサリアム(ETH)の代替としての機能が期待されているオプティミズム(OP)は、追加のブロックチェーンを追加することにより手数料をより安価にし、さらに処理能力についてもオリジナルのイーサリアム(ETH)を超えます。
しかし、ブロックチェーン外の処理能力に課題が残ることや競合する類似のコンセプトを持つブロックチェーンなど問題を抱えているのも事実です。それでも、オプティミズム(OP)の魅力は大きく、今回紹介したbitbankでも容易に購入できます。
オプティミズム(OP)は国内でも購入できる仮想通貨(暗号資産)なので、そのリスクや将来性などについても熟知したうえで購入を検討してみましょう。