イーロン・マスクとXの動向について~新仮想通貨発表の可能性を示唆?~
2024.11.12
EVやロケット、そしてX(旧Twitter)で革新を起こし続けているテクノロジー界の風雲児イーロン・マスクの動向が仮想通貨の投資家や業界関係者の間で大きな話題となっています。
また、その投稿は、仮想通貨市場に衝撃を起こす可能性を秘めており、わずかな発言が仮想通貨市場の価格に影響を与えてしまうケースも少なくありません。
そんなイーロン・マスク自身は、自らの手で仮想通貨を開発するのでしょうか?
イーロンマスクとXが仮想通貨にどのようなアクションを起こすのか、自ら仮想通貨を開発するのか、その展望を解説します。
また、X(旧Twitter)に搭載される仮想通貨(暗号資産)に関係する機能についても解説しますので参考にしてください。
イーロン・マスクは仮想通貨を作る?
イーロン・マスクといえば、冒頭のようにロケットやEVなど製造業系の実業家というイメージがあります。
しかし、もともと彼は、決済サービスのPayPalで実績を上げてきた経緯もあり、仮想通貨のような分野も全く縁がないことはありません。実際、ドージコインへの影響やXプラットフォームでの仮想通貨発行の噂など様々な話題があります。ここではそれらについて解説しましょう。
ドージコインで影響を与えた
イーロン・マスクといえば、2021年1月のXでドージコイン(DOGE)について言及したことが記憶に新しいのではないでしょうか。もともと同コインは、仮想通貨業界を風刺する目的で開発した仮想通貨です。実際柴犬のミーム(拡散されたコンテンツ)であるドージをモチーフにしていたことからも、ジョークのような背景で開発されたものといっても過言ではありません。
しかし、イーロン・マスクがテスラの支払いにドージを可能にする計画があるなど、たびたび発言をしたことから、一気に注目を浴びて時価総額も急騰しました。
このようにもともとマイナーで草コインといわれるような価値の乏しいコインで終わる可能性もあったドージコインへ暗号資産としての大きな価値を与えたことから、決して仮想通貨とイーロン・マスク、そしてその情報拡散元となったXは無関係と言い切れません。さらに2023年4月4日にXのアプリに表示されるロゴが、もともとの青い鳥からドージコインのロゴに変わったことで大きな話題となったことも記憶に新しいのではないでしょうか。
X(旧Twitter)で独自通貨を発行する可能性は低い
現状、イーロン・マスクは独自通貨を発行する可能性が低いとされています。その理由は、Xで発行に見解を行っていることです。
2023年8月にドージコインのグラフィックデザイナーとして知られるドージデザイナーがXの独自通貨発行の噂について否定的な意見をX上で行いました。もちろんドージデザイナーの言葉だけであれば信ぴょう性は薄いといえますが、この発言に対してイーロン・マスク本人が「これからも(永遠に発行することはない)」と反応しているのです。確かにXのライバルともいえるFacebookが自社独自の仮想通貨Diem(旧Libra)の開発を様々な懸念によって中止した経緯から、大企業主導による仮想通貨開発は困難であることがわかっていますから、この反応は自然といえるでしょう。
仮想通貨とX
このようにXでは現状、仮想通貨を独自に発行する可能性は低いといえます。しかし、仮想通貨を利用しないというわけではありません。ここでは、Xが今後仮想通貨とどのように接していくのかについて解説しましょう。
新機能にかかわり
結論をいえば、将来的にXで仮想通貨を運用する可能性は十分あります。その理由として、関連会社のテスラで仮想通貨を取り扱っていること、そしてイーロン・マスク自身が仮想通貨に興味を持っていることです。
ロゴ引用元:https://twitter.com/x_payments
X Paymentsで送金事業を行う?
X PaymentsはXが導入準備を行っている新機能です。その機能は基本的に決済を目的としたもので、Xの新しい収入源として注目されています。この機能は、米ドルなどの法定通貨による送金や決済を可能にする予定で、全米50州のうち25州で既に送金ライセンスを取得しています。X Paymentsは、Xを単なるSNSに留まらせず、スーパーアプリとしてさまざまな金融サービスを提供する目的の一環として開発されています。今後、仮想通貨の利用拡大も期待されています。
Xでの仮想通貨利用が進む?
X Paymentsの導入は、SNS「X」における仮想通貨利用の拡大に対する期待を高めています。現在、X Paymentsは法定通貨による送金を主に想定していますが、仮想通貨も追加される可能性があります。イーロン・マスクの関心と、関連企業であるテスラのビットコイン導入の経緯から、Xにおいて仮想通貨が実際に取り扱われる可能性も考えられます。
ただし、仮想通貨送金には法的な制約が多く、特にアメリカではライセンス取得が厳しいため、仮想通貨が本格的に利用されるかどうかは不透明です。それでも、Xがスーパーアプリ構想を進める中で、決済手段としての仮想通貨は長期的に注目されるでしょう。
まとめ
Xとイーロン・マスク、そして仮想通貨とのかかわりを紹介しました。現状Xのサービスで仮想通貨の独自発行は検討しておらず、将来実装予定の新サービスにおいても仮想通貨の決済手段は用意していません。そのため、今のところはXと仮想通貨とのかかわりは希薄なものといえます。
ただ、今後イーロン・マスクの剛腕によって方針が一気に転換する可能性は否定できません。現状は2024年にサービスが開始されるといわれているX Paymentsに期待しましょう。