BTC最高値更新!揺れる世界経済と暗号資産市場の行方|ビットコイン予測 今週のポイント2025.5/26-6/01
2025.05.29
先週の暗号資産市場の動向
先週の暗号資産市場は、米国資産からの逃避を受けたBTCへの資金流入が見られ、ドルベースでの市場最高値更新もありましたが、週末にかけてEUへの関税問題から下落して終わる上下動きのある週となりました。
週初の米国国債格下げとBTCの反応
前週末5月16日(金)にムーディーズによる米国国債格付けの引き下げにより、週初19日(月)のBTCは103,100ドル(約1,500万円)近辺から始まりました。一方、株式市場では前週の米中関税合意のモメンタムが続き、格付けの問題がありましたが、NYダウ平均で+137ドルと堅調な動きを見せ、BTCも反発に転じ106,600ドル(約1,545万円)程度まで上昇しました。
金融市場の変動とBTCのドル建てでの史上最高値更新
翌20日(火)は利下げ期待が後退し株式市場が小安い展開となり、BTCも105,500ドル(約1,520万円)近辺の動きとなりました。21日になると長期金利が大きく上昇したことを嫌気した株式市場は下落し、議会での減税法案やECB金融安定報告の厳しい内容を受けて、株式市場はさらに大きく下げ幅を拡大し、NYダウ平均は-816ドルとなりました。
しかし、ドル資産からの逃避マネーがビットコインへと流入し、BTCは日本時間21日(水)の夜から22日(木)未明にかけて大きく上昇。22日には一時110,788ドル(約1,595万円)に達し、ドル建てでの史上最高値を更新しました。
さらにその勢いは日本時間23日(金)未明まで続き、BTCは一時的に112,000ドル(約1,610万円)に達し、記録を再び塗り替えました。この急騰は、テキサス州で暗号資産を州の準備資産として戦略的に保有する法案が通過したことや、BTC現物ETFへの機関投資家による資金回帰が確認されたことが背景にあります。これにより、ビットコインが制度的な資産として本格的に認識されつつあるという市場の期待が高まりました。
週末の市場変動とBTC終値
22日の日中は目立った経済指標もなく、株式市場は方向感に欠ける動きとなる中で、BTCは110,000ドル(約1,580万円)付近での高値圏を維持しました。しかし、23日にトランプ大統領がEUへの関税率について「50%が妥当」と発言したことで、株式市場・暗号資産市場ともにリスクオフの動きが強まり、BTCは急反落しました。
その結果、BTCは週末には107,300ドル(約1,530万円)で取引を終えています。ETHやXRPはBTCほどの値動きはなかったものの、同様に23日の関税発言以降に下落し、ETHは2,520ドル(約36万円)近辺、XRPは2.25ドル(約320円)台後半で週を終えました。
今週の経済イベントカレンダー
Calendar of Economic Events This Week
月 | 日 | 曜日 | 日本時間 | 国 | 経済イベント | 重要度 |
---|---|---|---|---|---|---|
5 | 27 | 火 | 21:30 | 米国 | 耐久財受注4月 | ★★★★☆ |
5 | 27 | 火 | 22:00 | 米国 | S&P ケースシラー住宅価格指数3月 | ★★★☆☆ |
5 | 27 | 火 | 23:00 | 米国 | CB(コンファレンスボード)消費者信頼感指数5月 | ★★★★☆ |
5 | 28 | 水 | 23:00 | 米国 | リッチモンド連銀製造業指数5月 | ★★★☆☆ |
5 | 28 | 水 | 27:00 | 米国 | FOMC 議事録 | ★★★★★ |
5 | 29 | 木 | 06:00頃 | 米国 | エヌヴィディア決算発表※ | ★★★★★ |
5 | 29 | 木 | 21:30 | 米国 | 第1四半期実質GDP | ★★★★☆ |
5 | 29 | 木 | 21:30 | 米国 | 新規失業保険申請件数5/11-5/17 | ★★★☆☆ |
5 | 30 | 金 | 21:30 | 米国 | PCE(個人消費支出)価格指数4月 | ★★★★☆ |
5 | 30 | 金 | 22:45 | 米国 | シカゴ購買部協会景気指数(PMI)5月 | ★★★☆☆ |
5 | 30 | 金 | 23:00 | 米国 | ミシガン大学消費者信頼感指数5月 | ★★★☆☆ |
今週の注目ポイント
今週は、27日(火)にCB(コンファレンスボード)消費者信頼感指数、30日(金)にミシガン大学消費者信頼感指数と米国PCE(個人消費支出)価格指数の発表があり、現時点での消費者の考え方、行動とインフレ動向が注目されます。
また28日(水)には前回のFOMC議事録公表もあり、今後の金利動向について金融市場の反応が注目されます。トランプ大統領による関税政策の主要国との交渉は続いており、交渉期限とされる7月9日まで最終的な方向性が確認できず、今週行われる日本との交渉状況が参考とされるかもしれません。
また27日から29日(木)にラスベガスで開催されるイベント「Bitcoin2025」でバンス米副大統領が講演をする予定となっていますので、先週テキサス州議会の上下院でビットコイン準備法案が可決された後だけに、政権筋からどのような発言があるのか注目されます。
今週の見通しと投資家へのメッセージ
先週のBTCは週末にはEUとの関税問題の影響で下落しましたが、ドル資産市場からの資金流入が加速しており、その動きは続くものと見られるだけに、今週も米国金融市場とBTCの関係性を注視していきたいと思います。
BTCは先行した金とともにドル資産からの逃避先として認知されてきており、今週も上値へのチャレンジが期待されます。
投資家の皆さまには、今週も経済指標や金融市場の動向を注視するとともに、この先の期待感を持ってBTCの動きを見ていただければと思います。
BTC積立企画
2023年6月から月毎に10万円分の暗号資産を実際に積み立てていき、そのポートフォリオを公開する企画です。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、日本の取引所でも取り扱われており、米ドルとペッグ(連動)するステーブルコインであるダイ(DAI)を対象としています。
これまでの暗号資産積み立ての状況
Accumulation Status
[期間:2023.06.05 〜 2025.06.30]
ポートフォリオの現在の資産価値
円
含み益(現在の資産価値 - 合計積立金額)
円
利益率
%
積み立て回数
16 回
合計積立金額
1,600,000 円
ポートフォリオの構成
ポートフォリオ
銘柄 | シンボル | 対円レート | 保有数量 | 日本円換算 | 構成比 |
---|---|---|---|---|---|
ビットコイン | BTC | [BTC/JPY]円 | 0.1523 BTC | 円 | % |
イーサリアム | ETH | [ETH/JPY]円 | 1.8884 ETH | 円 | % |
ダイ | DAI | [DAI/JPY]円 | 80 DAI | 円 | % |