トランプシフトが金融市場と暗号資産市場に与える影響|ビットコイン予測 今週のポイント2024.7/15-21
2024.07.16
今週のビットコイン市場のポイント
2024.7/15 〜 21
暗号資産積立ポートフォリオについて
毎月一度、10万円分の暗号資産を購入し積み立てていきます。
購入する銘柄は「ビットコイン」と「イーサリアム」、そして米ドルペッグ通貨である「ダイ」の中から選択します。積立ポートフォリオはマーケットの動向に対して最適となるよう銘柄の構成比を調整していきます。
先週のビットコイン市場の振り返り
パウエルFRB議長の議会証言と市場の反応
先週の米国金融市場は、9日(火)と10日(水)にパウエルFRB議長による上下院での議会証言を控え、週初は慎重な動きとなりました。議会証言でパウエル議長は「米国経済はもはや過熱していない」とし「インフレだけがリスクではない」と景気への配慮を見せ、「(利上げについて)そんな方向はありえない。ありそうなのは物価抑制がさらに進展し、適切なタイミングで利下げを始めることだ。」と述べました。このようにパウエル議長は利下げの時期など具体的な話はしなかったものの、景気への配慮と利下げへの前向きな姿勢を示し、米国株式市場は大きく上昇しました。
米国消費者物価指数の発表とその影響
米国経済指標では、11日(木)に発表された6月の消費者物価指数(CPI)が前月比で-0.1%となり、5月の横ばいや市場予想の+0.1%を下回りました。また、前年同月比では+3.0%で、5月の+4.0%を大きく下回り、市場予想の+3.1%も下回っています。特に前月比が2020年5月以来4年ぶりにマイナスに転じました。これを受けて、米国金融市場では「9月利下げ」の予想が強まり、債券市場では米国10年債利回りが4.16%まで低下し、株式市場でNYダウ平均が+247ドル、S&P500が+30、NASDAQが+115と堅調な動きとなりました。
暗号資産市場の動向とトランプシフトの影響
暗号資産市場では、先週の下値探りを意識した動きから、8日(月)にBTCが55,000ドル割れまで下落する場面がありましたが、その後は57,000ドル周辺でのもみ合いが続いています。12日(金)はBTCが911万円近辺、ETHが49万円台、XRPが73円程度となっています。
また、共和党大統領候補ドナルド・トランプ氏が銃撃を受けたにもかかわらず、力強く振る舞ったことで支持率が上昇しました。これは、言い間違い等で高齢が心配される民主党候補ジョー・バイデン氏とは対照的であり、市場はトランプ氏が次期大統領になる可能性を織り込み始めました。この「トランプシフト」により、ビットコイン価格も上昇傾向にあります。
今週の注目の経済イベント
中国の3中全会とユーロ圏のインフレ動向
今週は中国で3中全会が開催され、今年後半に向けた景気への対策がどのようになるのか注目されます。また利下げ後のユーロ圏でのインフレの動向が注目されるほか、特に米国で地区連銀報告に注目が集まります。
米国のFOMCと日本銀行の金融政策
米国では7月30日~31日にFOMCが開催されますが、ここでの利下げは考えにくく、当面は経済指標をにらんでの動きとなりそうです。一方日本銀行も金融政策決定会合を7月30日~31日に開催します。前回から先送りされた国債買い入れ減額の詳細について決定し、発表される予定ですが、「円安阻止」に向けた日銀による利上げがあるのかも大きな注目点になります。
米国金融市場の動向
米国金融市場では、当面は新たな材料もなく、「金融当局による利下げ」と「米国景気の減速(リセッション)」のせめぎあいが続きそうです。ただ米国景気や企業業績の思わぬ悪化に対してのリスク対応は必要と考えます。
今週のビットコイン・暗号資産マーケットの見通し
今週の暗号資産市場は、目先の下値を固める動きが見られると予想されます。以下の要因が市場に影響を与えると考えられます。
市場を動かす要因
ドイツ政府によるBTC大量売却の峠越え
ドイツ政府によるビットコインの大量売却が一段落したことで、市場に安定感が戻りつつあります。この売却の影響が薄れることで、ビットコイン価格の下値が固まりやすくなっています。
Mt.Goxの市場消化
Mt.Goxの返還プロセスが順調に進んでいることも、市場の安定を後押ししています。これにより、ビットコイン市場への過剰な売り圧力が軽減されています。
米国金融市場の楽観的見方
米国の金融市場では楽観的な見方が支配的となり、投資家がリスクを取る余裕がある状態です。この影響は暗号資産市場にも波及し、ビットコインを含む暗号資産全体の市場にポジティブな影響を与えています。
BTC現物ETFへの堅調な資金流入
ビットコイン現物ETFへの資金流入が堅調に続いていることが、市場の安定と成長を支える要因となっています。この資金流入は投資家のビットコインに対する信頼感を示しており、価格のサポート要因となります。
トランプ次期大統領の影響
ドナルド・トランプが次期大統領に再選された場合、暗号資産市場全体に対して以下のような影響が予想されます。
規制環境の変化
トランプ政権下では、暗号資産に対する規制が緩和される可能性があります。彼のビジネス重視の政策により、暗号資産市場への投資環境がより整備されることが期待されます。
税制政策
トランプ政権は減税政策を推進しており、暗号資産に対する税制優遇が期待されます。これにより、投資家が暗号資産をより積極的に活用する動機が強まる可能性があります。
国際貿易と暗号資産
トランプの貿易政策が暗号資産市場に与える影響も無視できません。特に、ドルの価値に影響を与える政策が暗号資産市場に波及する可能性があり、ビットコインなどの暗号資産が国際的な価値の保存手段として注目されることが考えられます。
経済政策の不確実性
トランプ政権の政策はしばしば予測不可能であり、その不確実性が市場に波乱をもたらすこともあります。これにより、暗号資産がリスク回避の手段として一時的に注目される可能性もあります。
これらの要因を考慮すると、トランプ次期大統領が暗号資産市場に与える影響は複合的であり、市場の動向を注視することが重要です。
暗号資産ポートフォリオの変更
2月・3月・4月・5月・6月はBTC・ETHを割高とみて、積立をスキップし、キャッシュでプールしています。
これまでの暗号資産積み立ての状況
Accumulation Status
[期間:2023.06.05 〜 2024.11.27]
2023年6月から月毎に10万円分の暗号資産を実際に積み立てていき、そのポートフォリオを公開する企画です。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、日本の取引所でも取り扱われており、米ドルとペッグ〔連動〕するステーブルコインであるダイ(DAI)を対象としています。
ポートフォリオの現在の資産価値
円
含み益(現在の資産価値 - 合計積立金額)
円
利益率
%
積み立て回数
16回
合計積立金額
1,600,000円
ポートフォリオの構成
ポートフォリオ
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銘柄 | シンボル | 対円レート | 保有数量 | 日本円換算 | 構成比 |
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ビットコイン | BTC | [BTC/JPY]円 | 0.1523 BTC | 円 | % |
イーサリアム | ETH | [ETH/JPY]円 | 1.8884 ETH | 円 | % |
ダイ | DAI | [DAI/JPY]円 | 80 DAI | 円 | % |