ステラルーメン(XLM)とは? 将来性や購入のメリットを解説
2024.11.29
ステラルーメン(XLM)は、ステラブロックチェーン上でステラ財団によって発行される仮想通貨(暗号資産)です。低コストで高速な点が特徴で、個人間や国際間の送金をより便利にする目的で開発されました。数ある仮想通貨(暗号資産)の中でも時価総額は高い方なので、注目している方もいるでしょう。
ステラルーメン(XLM)を運用するなら、概要や将来性を把握しておくことが欠かせません。そうでないと、利益を出すのが難しいのはもちろん、損失を生み出すリスクが高まります。
そこで本記事では、ステラルーメン(XLM)の概要や仕組み、メリット・デメリットを解説します。加えて、仮想通貨(暗号資産)を運用するなら気になる将来性や、他のおすすめの仮想通貨(暗号資産)もご紹介するのでぜひ参考にしてください。
ステラルーメン(XLM)
- XLM/JPY:68.59 円
- 銘柄名(通貨単位):ステラルーメン(XLM)
- 暗号資産時価総額ランキング: 16位
- 過去24hの価格の変化:1.25 円
- 時価総額:2,080,241,149,442 円
- 過去24hの時価総額の変化:35,655,228,423 円
- 過去24hの最高値:71.87 円
- 過去24hの最安値:65.26 円
- 最終更新:2025/01/03 07:49
- DATA by CoinGecko
ステラルーメン(XLM)の現在価格・リアルタイムチャート
それでは、ステラルーメン(XLM)の現在の値動きから確認していきましょう。
ステラルーメン(XLM)のリアルタイムテクニカル分析
ステラルーメン(XLM)のチャートにおける20種以上のテクニカル分析手法が示すシグナル[売り・中立・買い]をリアルタイムで集計してマーケットのトレンドを示しています。
ステラルーメン(XLM)とは
ステラルーメン(XLM)は、ステラ財団によって運営されるブロックチェーンであるステラ(Stellar)のネイティブトークンです。時価総額は約 2 兆円で、時価総額ランキングでは16位にランクインしています。
ステラルーメン(XLM)の開発の背景には「個人間の送金をより安く、速く提供する」という考えがあります。従来の送金の課題点である、金銭的・時間的コストの損失が生まれないよう、プロジェクトが発足しました。
ステラルーメンは2014年の8月にブラジルの暗号資産取引所に初上場をはたしました。ステラネットワークでは送金は数秒で行われ、0.00001XLMの手数料で送金することができます。これまでのステラルーメンの最高値は2021年の5月16日に対円で86円、対ドルで0.799ドルを記録しています。
発行されるXLMの最大数は1,050億枚で、そのすべてが既に発行されています。新たな発行は予定されていません。ただし、2019年11月に550億XLMを焼却(バーン)したため、現在の流通総数は500億XLMです。そのうち300億XLMはステラ開発財団が保有しています。
低コストかつ高速で取引ができる仮想通貨(暗号資産)にはいくつかあるため、機能向上や差別化が課題です。しかし、大企業や政府との提携も進んでおり、今後普及する可能性を秘めています。
ステラルーメン(XLM)と似たプロジェクトに、リップル(XRP)があります。それぞれの違いを見ていきましょう。
リップル(XRP)との違い
リップル(XRP)もステラルーメン(XLM)と同じく、国際送金をより低コストかつ高速で行うことを目指したプロジェクトですが、いくつかの点で違いが見られます。
まず挙げられるのが、コンセンサスアルゴリズムの違いです。ステラルーメン(XLM)がSCP(Stellar Consensus Protocol)を採用しているのに対し、リップル(XRP)はPoC(Proof of Consensus)を採用しています。
PoCでは、リップル運営元が選出したバリデーターの80%の合意が得られると、取引が承認されます。限られたバリデーターが承認作業に関わるかつ、同意の割合も高く設定されているので、取引速度が速く信頼度が高い点が特徴です。ステラルーメン(XLM)のコンセンサスアルゴリズムの詳細は、後ほど解説します。
また、対象とするユーザーが異なる点も、リップル(XRP)とステラルーメン(XLM)の違いの一つです。リップル(XRP)は法人や大手金融機関向けのサービスを提供しているのに対し、ステラルーメン(XLM)は個人向けサービスとしての普及を目指しています。
ステラルーメン(XLM)の買い方
ステラルーメン(XLM)は、以下の手順に従って購入しましょう。
- 仮想通貨(暗号資産)取引所の口座を開設する
- 日本円を入金する
- ステラルーメン(XLM)を選択し購入する
国内仮想通貨(暗号資産)取引所では、CoincheckやbitFlyer、GMOコイン、DMM Bitcoin, SBI VCトレードなどで取り扱いがあります。各取引所で手数料が異なるので、違いを把握した上で口座を開設してください。
また、購入する際はタイミングにも気をつけましょう。ステラルーメン(XLM)はボラティリティが大きいので、参入タイミングによっては利益を期待できる一方、損失を出すリスクもあります。過去チャートや将来的な価格推移を予想して運用するよう、心がけてください。ステラルーメン(XLM)の価格推移や将来性は後ほど詳しく解説します。
いくらから購入できる?
ステラルーメン(XLM)の最低購入金額は、仮想通貨(暗号資産)取引所によって異なります。以下は、各取引所の最低購入金額をまとめた表です。(2024年3月時点)
取引所名 | 最低購入金額 |
---|---|
Coincheck | 500円相当額 (0.001BTC相当額) |
bitFlyer | 1円から (最低注文数量は0.0000001 XLM) |
GMOコイン | 1XLM |
DMM Bitcoin | 1XLM |
SBI VCトレード | 1XLM |
GMOコインやDMM Bitcoin、SBI VCトレードでは最低購入金額が1XLMなので、価格変動の影響を受けます。
ステラルーメン(XLM)の仕組み
ステラルーメン(XLM)の特徴的な仕組みは、以下のとおりです。
- 中央集権的な仮想通貨(暗号資産)
- 独自のコンセンサスアルゴリズムSCPを採用
- 発行上限に達している
各特徴を詳しく見ていきましょう。
中央集権的な仮想通貨(暗号資産)
ステラルーメン(XLM)は先述したように、ステラ財団が発行・管理している中央集権的な仮想通貨(暗号資産)です。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの銘柄は、中央管理者が存在せずユーザー同士で管理し合う体制を取っています。
これらの銘柄では、意思決定に時間がかかる他、時にコミュニティが分断される可能性が否めません。一方でステラルーメン(XLM)は、運営が一元管理しているため、意思決定を素早く行えるメリットがあります。
独自のコンセンサスアルゴリズムSCPを採用
またステラルーメン(XLM)は、独自のコンセンサスアルゴリズム「SCP(Stellar Consensus Protocol)」を採用しています。これは信頼できるバリデーターを選出し、承認作業を行ってもらう方式です。
一般的な仮想通貨(暗号資産)では、承認作業に不特定多数のユーザーが関与します。そのため、時には決済速度や取引速度が遅くなるケースもあります。ステラルーメン(XLM)の場合は承認作業に関わる人が制限されており、合意に至る割合が低くても承認が可能となるので、取引と決済の速度が向上する点が特徴です。
すでに発行上限に達している
さらに、発行上限に達している点も特徴的な仕組みの一つです。ステラブロックチェーンが構築されたときに1,000億XLM発行されましたが、現在は500億XLMでこの内200億XLMが市場に供給されています。残りの300億XLMは運営が保有しており、ステラブロックチェーンの発展や新たな機能追加のための資金に利用されます。
ステラルーメン(XLM)に将来性はある?
仮想通貨(暗号資産)を運用する際に気になるのが、その銘柄の将来性です。ステラルーメン(XLM)の明るい将来性は、以下のように予想されています。
- 大企業や政府と連携し送金ネットワークが拡大する
- ステーブルコインを発行するプラットフォームになる
- 一般ユーザーの活用が進む
大企業や政府と連携し送金ネットワークが拡大する
ステラルーメン(XLM)は大企業と連携しており、送金ネットワークの拡大が期待されます。2019年には世界的IT企業のIBMとパートナーシップを結んでいます。今後も大企業がステラブロックチェーンをビジネスに活用する動きが進めば、ステラルーメン(XLM)にも自ずと注目が集まるでしょう。そうなると、価格に好影響を及ぼすと考えられます。
ステーブルコインを発行するプラットフォームになる
また、ステーブルコインを発行するプラットフォームになるとも期待されています。2025/01/03時点で時価総額第4位のステーブルコインであるUSテザー(USDT)は、ステラブロックチェーン上で取引可能です。2021年にはペルーの法定通貨に連動して価格推移するステーブルコインも、ローンチされています。今後、ステーブルコインを発行できるプラットフォームとしての活用が進めば需要が増し、価格が上昇するでしょう。
一般ユーザーの活用が進む
さらに、一般ユーザーの活用が進む点も期待されています。東南アジアやアフリカ圏には、貧しさから銀行口座を持てない人がいますが、そういったユーザーでも利用できるのが、ステラルーメン(XLM)です。この流れで新たな市場を開拓できれば、将来的な価値向上につながります。
ステラルーメン(XLM)の懸念点
一方で、将来性を不安視する声があるのも事実です。
そのうちの一つに、新世代のブロックチェーンが台頭してきている点が挙げられます。ステラルーメン(XLM)は低コストかつ高速で送金できますが、リップル(XRP)やソラナ(SOL)など、似たようなプロジェクトはいくつかあります。今後、ステラルーメン(XLM)がさらに普及するためには、新機能の追加やアップデートを行い、差別化を図る必要があるでしょう。
ステラルーメン(XLM)の過去の価格推移と価格動向予想を解説するので、運用の際に役立ててみてください。
ステラルーメン(XLM)の過去の価格推移
2014年にリリースされたステラルーメン(XLM)の過去最高額は、2018年1月に記録した74円台でしたが、2024年の大統領選でトランプ陣営が勝利したことを受けて、これまで厳格な規制強化を訴えてきたSEC(米国証券取引委員会)のゲンスラー議長が辞任することが報じられると、市場心理が大きく改善しました。その結果、XLMの価格は急騰し、2024年11月24日には1XLM=99円を記録しました。
ステラルーメン(XLM)の価格動向予想
ステラルーメン(XLM)の将来的な価格動向は、いくつかのメディアで予想されています。
ビットコインに関する情報を発信しているメディア「BitcoinWisdom」によると、2030年のステラルーメン(XLM)の価格は最高で約0.9ドル(日本円にして約135円)になる予想です。
また、人工知能を駆使して価格を予想している「Price Prediction」は、2030年のステラルーメン(XLM)の価格を1.87ドル(日本円にして約278円)になると予想しています。
ステラルーメン(XLM)のメリット
ステラルーメン(XLM)のメリットは、以下のとおりです。
- 低コストで素早く送金できる
- ブリッジ通貨として利用できる
- バーンで供給量が調整されている
低コストで素早く送金できる
ステラルーメン(XLM)の送金にかかる手数料は0.0001XLMと安く、トランザクション処理も5秒ごとに行われます。ビットコイン(BTC)が1ブロックあたりの承認にかかる時間が最低でも10分である点を考えると、かなり高速だと分かるでしょう。
ブリッジ通貨として利用できる
低コストかつ高速で送金できるため、ブリッジ通貨として利用できる点もステラルーメン(XLM)のメリットです。ブリッジ通貨は、異なる通貨の橋渡しをする役割を持ちます。
国際送金で銀行を介すと、金銭的・時間的コストがかかります。そこで日本円をドルに変換する際に、「1.日本円をステラルーメン(XLM)に変換する」「2.ステラルーメン(XLM)をドルに変換する」というステップを踏めば、コストを抑えつつ、素早い送金が可能です。
バーンで供給量が調整されている
またステラルーメン(XLM)は、バーンにより供給量が調整されています。元々1,000億XLM発行されていましたが、2019年にバーンが行われ、合計500億XLMに減少しました。バーンが行われると永久に市場に供給されなくなるため、残った分の価値が上がったり、価格が安定したりする効果が期待できます。
ステラルーメン(XLM)のデメリット
ステラルーメン(XLM)のメリットを解説しましたが、実際に運用するにあたっては、デメリットも押さえておくべきでしょう。
ステラルーメン(XLM)は先述したように、中央集権的な仮想通貨(暗号資産)です。中央集権型の管理には、意思決定の速度が速かったり、トラブルに迅速に対応できたりするメリットがあります。しかし、リスクがあるのも事実です。
中央集権型で管理されると、運営の意向や方針に大きく左右されます。ユーザーに利益がない施策でも、実行される可能性があるでしょう。取引の透明性も損なわれるため、ユーザーの不信感が強まる点も指摘されています。
その他のおすすめの仮想通貨(暗号資産)
ステラルーメン(XLM)以外にも、多くの仮想通貨(暗号資産)があります。その中でも、以下の3つの銘柄はおすすめです。
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- USテザー(USDT)
各銘柄の概要や特徴を見ていきましょう。
ビットコイン(BTC)
ビットコイン(BTC)は、世界で初めて誕生した仮想通貨(暗号資産)です。時価総額は約 302 兆円であり、数ある仮想通貨(暗号資産)の中で長年トップに君臨しています。
ユーザー同士が直接取引するP2P(Peer to Peer)の形式が取られており、匿名性が高く、ネットワークが安定している点が特徴です。過去の取引はブロックチェーンと呼ばれる分散型台帳に記録されており、誰でも自由に閲覧できます。これにより、ビットコインの取引の透明性の高さが確保されています。
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イーサリアム(ETH)
イーサリアム(ETH)は、DApps(分散型アプリケーション)の開発が行えるブロックチェーン、イーサリアムの基軸通貨です。時価総額は約 65.1 兆円で、ビットコインに次いで第2位の銘柄です。
イーサリアムブロックチェーン上では、スマートコントラクトと呼ばれる、あらかじめ定められたルールに従って取引を実行するプログラムを実装できます。スマートコントラクトを実装すると、契約内容の改ざんや契約不履行を防止できる他、契約を自動化できるなどのメリットが得られます。
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USテザー(USDT)
USテザー(USDT)は、米ドルと連動して価格変動するステーブルコインです。時価総額は約 21.6 兆円で、仮想通貨(暗号資産)全体で第 4位、ステーブルコイン部門ではトップです。
一般的に仮想通貨(暗号資産)はボラティリティが大きく、価格予想が難しいですが、ステーブルコインのUSテザー(USDT)の価格は安定しています。スイスのルガーノ市では事実上の法定通貨として採用されており、同市では税金や公共サービスの支払いに利用できます。
仮想通貨(暗号資産)テザー(USDT)とは?
メリット・デメリットや今後の動向を解説
仮想通貨(暗号資産)の運用に不安が残るならプロに任せよう
ステラルーメン(XLM)は、ステラ財団によって発行・管理される中央集権的な仮想通貨(暗号資産)です。個人間の送金をより利便性高く行えるように開発が進められており、低コストかつ高速で送金できます。
新たな仮想通貨(暗号資産)が誕生してきているので、アップデートにより機能向上を図ったり、差別化したりする必要はあるものの、将来的には価格が上昇すると予想されています。
取引所によっては1円から購入できるので、気になる方は購入をご検討ください。
なお、本記事ではステラルーメン(XLM)の概要やメリット・デメリット、将来性を幅広く解説しました。ステラルーメン(XLM)は現物取引やレバレッジ取引での運用が可能ですが、仮想通貨(暗号資産)運用初心者ならメジャー銘柄やステーブルコインを安全に運用するのもおすすめです。
運用方法の選択肢の一つに、レンディングが挙げられます。レンディングとは、保有する仮想通貨(暗号資産)を第三者に貸し出し、利息を得る運用手法です。難しい知識は不要かつ、運用する手間がかかりません。それでいて、銀行預金よりも高い利率で資産を運用できます。
レンディングサービスを提供するBitLendingでは、以下の銘柄を表示の利率で運用できます。
ビットコイン
BTC
8%
イーサリアム
ETH
8%
リップル
XRP
6%
USテザー
USDT
10%
USDコイン
USDC
10%
ダイ
DAI
10%
キンカゴールド
XNK
4.5%
時価総額ランキング上位のビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)・リップル(XRP)に加えて、価格が安定して推移するステーブルコイン、USテザー(USDT)・USDコイン(USDC)・ダイ(DAI)も取り扱っています。仮想通貨(暗号資産)運用に少しでも不安の残る方は、プロの手によるレンディングのご利用をぜひご検討ください。