エイダコイン(ADA)とは? 6つの特徴と将来性などについて解説
2024.11.01
数ある仮想通貨(暗号資産)の中で、エイダコイン(ADA)は時価総額で常に上位にランクインしている、注目度の高い銘柄です。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などのメジャー通貨に加えて、運用を始めてみようと考えている方もいるでしょう。
実際に運用を始める前に重要なのは、エイダコイン(ADA)の概要や特徴、将来性などを押さえておくことです。理解しておかなければ、利益を出すのが難しくなるのはもちろん、損失を生み出すリスクもあります。
そこで本記事では、エイダコイン(ADA)の概要や特徴、購入方法などを詳しく解説します。記事後半では、エイダコイン(ADA)の将来性や「やばい」と言われる2つの理由もご紹介するので、購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
エイダコイン(ADA)の現在価格・リアルタイムチャート
それでは、エイダコイン(ADA)の現在の値動きから確認していきましょう。
[通貨ペア:ADA/USD]
エイダコイン(ADA)のリアルタイムテクニカル分析
エイダコイン(ADA)のチャートにおける20種以上のテクニカル分析手法が示すシグナル[売り・中立・買い]をリアルタイムで集計してマーケットのトレンドを示しています。
通貨ペア[ADA/USD]
エイダコイン(ADA)とは?
エイダコイン(ADA)とは、分散型アプリケーション(Dapps)の開発が行えるブロックチェーン「カルダノ」の基軸通貨です。エイダコイン(ADA)を理解するには、カルダノの概要を押さえておく必要があるので、見ていきましょう。
カルダノは「Making The World Work Better For All(すべての人々のために世界をより良くする)」というモットーに掲げ、ポジティブな変化をもたらそうと開発されました。開発の中心となっているのは、Cardano Foundation・INPUT OUTPUT・EMURGOの3つの独立した組織です。
カルダノは、オンラインカジノを公平に運用する目的で活用されていましたが、汎用性の高さからさまざまなプロジェクトに応用されつつあります。
なお、詳しくは後述しますが、カルダノ独自のコンセンサスアルゴリズムやウォレットを用いており、他のブロックチェーンにはない特徴を兼ね備えています。そのため、基軸通貨であるエイダコイン(ADA)に対する投資家や市場からの注目度は高く、数多くの種類がある仮想通貨(暗号資産)の中で、時価総額は第7位です。
エイダコイン(ADA)の特徴6つ
エイダコイン(ADA)の特徴は、以下の6つです。
- スマートコントラクトが実装されている
- 承認方法に「PoS」を採用している
- オンラインカジノ「カルダノ」で利用できる
- 専用ウォレットの「Daedalus」を利用している
- サイドチェーンとの接続により利便性が高い
- さまざまな企業や団体と提携している
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
1.スマートコントラクトが実装されている
エイダコイン(ADA)には、独自のスマートコントラクト言語「Plutus」により、スマートコントラクトが実装されています。スマートコントラクトとは、あらかじめ定められたプログラムに従って取引が自動で行われる仕組みです。スマートコントラクトを活用すれば、分散型アプリケーションを構築できます。
Plutusスマートコントラクトは、ブロックチェーン上で実行されるオンチェーンコードと、ユーザー側のマシンで実行されるオフチェーンコードに分かれています。いずれもHaskellというプログラミング言語がベースです。
Haskellは学習難易度が高く、金融や医療など正確性や信頼性、セキュリティの高さが求められる領域で活用されています。そのためPlutusは、従来のブロックチェーンに比べてセキュリティが高い点がメリットです。
2.承認方法に「PoS」を採用している
エイダコイン(ADA)は、ウロボロスと呼ばれ「PoS(Proof of Stake)」を用いた独自のアルゴリズムであるウロボロスを、承認方法(コンセンサスアルゴリズム)に採用している点が特徴です。PoSを採用した仮想通貨(暗号資産)には、エイダコイン(ADA)の他にイーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などがあります。
ビットコイン(BTC)のマイニングの承認方法には、PoW(Proof of Work)が採用されています。データの改ざんが非常に困難である一方、消費電力が膨大な点や、51%リスクとよばれるセキュリティリスクがある点が問題視されています。
エイダコイン(ADA)はPoSを応用したウロボロスを採用し、PoWの抱える消費電力の問題を解消しつつ、一部のユーザーに権力が集中するのを防いでいます。
3.オンラインカジノ「カルダノ」で利用できる
エイダコイン(ADA)は、オンラインカジノ「カルダノ」で利用可能です。
従来のオンラインカジノは、運営側に有利になるようなしくみであっても透明性が低いため、ユーザーが見抜くのは難しい点が問題です。そこでオンラインカジノのプラットフォームであるカルダノは、スマートコントラクトを実装し、公平で透明性の高い取引が行われるよう、開発が進められました。
オンラインカジノの市場規模は拡大傾向にあり、2028年には1,300億米ドルを超えるとされています。公平な運営がなされるオンラインカジノの先駆けとなったエイダコイン(ADA)は、オンラインカジノへの需要の高まりとともに、価格上昇が期待できるでしょう。
4.専用ウォレットの「Daedalus」を利用している
エイダコイン(ADA)は、専用ウォレットの「Daedalus」を利用しています。
Daedalusの特徴の一つに、そのセキュリティの高さが挙げられます。仮想通貨(暗号資産)領域では、たびたびハッキングや盗難被害が出るので、気になる方もいることでしょう。
Daedalusはフルノードウォレットと呼ばれ、すべての取引記録が独立して検証・承認されます。これにより、最高水準の安全性に加えて、中央に管理者を必要としない分散型のネットワークが実現します。HD(hierarchical deterministic)ウォレットを活用しているため、バックアップ機能とリカバリー機能を用いれば、資金を回復させることも可能です。
また、Daedalusを介せば、カルダノネットワークに参加することになるので、エイダコイン(ADA)のステーキングもできます。
5.サイドチェーンとの接続により利便性が高い
エイダコイン(ADA)はサイドチェーンとの接続を行うと、より利便性が高まります。サイドチェーンとは、メインチェーンとは別にトランザクションを処理する技術です。仮想通貨(暗号資産)の機能向上や課題解決のために、サイドチェーンは活用されています。
2022年3月から、カルダノにはサイドチェーンの「Milkomeda(ミルコメダ)C1サイドチェーン」が接続されました。ブロックチェーンの開発に人気のあるプログラミング言語「Solidity」を活用し、EVM互換性を実現しています。
これにより、イーサリアム(ETH)上で構築した分散型アプリケーションを容易に転用できます。また、ユーザーはエイダコイン(ADA)をカルダノチェーンとMilkomeda(ミルコメダ)C1サイドチェーン間で、移動させることが可能です。
6.さまざまな企業や団体と提携している
エイダコイン(ADA)は、以下に示すようにさまざまな企業や団体、政府と提携しているのも特徴です。
株式会社Emurgoと東京理科大学インベスト・マネジメントは、カルダノブロックチェーン上におけるハッカソンを実施しました。ハッカソンとは、ハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語で、特定のテーマを元に開発が進められるイベントです。ブロックチェーン領域では、開発者育成のためにたびたびハッカソンが行われます。
また、株式会社Emurgoとメタップスプラスは2018年に韓国にて、世界初のADAカードをローンチしています。初の試みということもあり、大きな注目を集めました。
さらに、カルダノブロックチェーンはエチオピアやタンザニアなどのアフリカ諸国の教育現場で活用されています。生徒と先生にIDを割り当てることで、学習到達度や出席具合などの把握が可能です。
エイダコイン(ADA)の将来性
実際に運用するにあたって、気になるのがエイダコイン(ADA)の将来性です。エイダコイン(ADA)の将来性については、以下のように予想されています。
- ロードマップに従って開発が進められている
- 日本の仮想通貨(暗号資産)取引所での取り扱いが増加している
- 新しく発行されるステーブルコインに注目が集まっている
- ブロックチェーンによる偽造防止技術が普及している
- 開発プラットフォーム内での競争が激しい
- 市場全体の値動きの影響を受ける
各項目の内容を把握し、運用する際に役立ててみてください。
ロードマップに従って開発が進められている
エイダコイン(ADA)は以下の5期に分かれロードマップが敷かれ、それに基づいて開発が進められています。
基礎の構築 Shelley(シェリー):
分散化の実現 Goguen(ゴーグエン):
スマートコントラクトの統合 Basho(バショウ):
スケーラビリティの改良・相互運用性の開発 Voltaire(ボルテール):
ガバナンスの充実化
上記のように各ステージでは、特定の機能のアップデートや拡張が行われます。
また、開発の方法は「学術研究」「プロトタイピング」「技術仕様」「形式手法による開発」「関数型プログラミング」の5つです。
日本の仮想通貨(暗号資産)取引所での取り扱いが増加している
エイダコイン(ADA)は2021年にビットポイントが日本で初めて取り扱いを開始して以来、GMOコインやbitbank、SBI VCトレードなど、徐々に上場先が増加しています。
エイダコイン(ADA)を取り扱う仮想通貨(暗号資産)取引所が増えれば、需要が拡大すると考えられ、価格上昇に期待できるでしょう。
新しく発行されるステーブルコインに注目が集まっている
2023年1月、カルダノブロックチェーン上で新しいステーブルコイン「Djed(ジェド)」がローンチされました。エイダコイン(ADA)が担保にされ、SHENを準備金とすることで米ドルとベッグしています。
ローンチされた直後の2023年3月に、イーサリアム(ETH)やBNBチェーンなどのブロックチェーン上でも展開されると発表されました。これには、DeFiエコシステムに、安定しているかつ信頼性の高いステーブルコインを供給する目的があります。
ブロックチェーンによる偽造防止技術が普及している
カルダノブロックチェーンは、透明性のあるオンラインカジノ運営を目的にしたと先述しましたが、汎用性の高さからさまざまなプロジェクトに活用されています。その一例に、ブロックチェーンによる偽造防止技術が挙げられます。
2019年10月、カルダノブロックチェーンの開発担当企業のIOHKの協力により「New Balance Realchain」が開発されました。シューズを購入した際「Realchain card」が配布され、カードに記載されているコードを読み取ります。これにより所有者がブロックチェーン上に記録されるため、偽造を防止できます。
このシステムはシューズの真贋判定のみならず、金融や医療など幅広い分野での応用が可能です。カルダノブロックチェーンへの需要が高まれば、その基軸通貨であるエイダコイン(ADA)の価格上昇にも期待できるでしょう。
開発プラットフォーム内での競争が激しい
ブロックチェーンはイーサリアム(ETH)やリップル(XRP)などのメジャーなものに加えて、日々、新たなものが開発されています。当然、他のブロックチェーンより機能が劣ると判断されると、淘汰される可能性があります。
エイダコイン(ADA)の価格を推測するには、カルダノブロックチェーンのロードマップを追い、今後の機能拡張やどのようなアップデートが行われるかなどを把握しておきましょう。
市場全体の値動きの影響を受ける
エイダコイン(ADA)に限らず、仮想通貨(暗号資産)は市場全体の値動きに左右されます。
エイダコイン(ADA)は2021年8月から9月にかけて過去最高額を更新していますが、その後仮想通貨(暗号資産)市場全体の冷え込みとともに下落し、価格が50円台付近となっています。エイダコイン(ADA)に投資するなら、仮想通貨(暗号資産)市場全体のトレンドを把握しておきましょう。
エイダコイン(ADA)が「やばい」と言われる2つの理由
エイダコイン(ADA)は時価総額で上位にランクインしており、投資家や市場全体からの注目度の高さがうかがえます。しかし「エイダコイン(ADA)はやばい」と言われているのも事実です。その理由は、主に「価格や宣伝方法に問題があった」「開発に時間がかかり公開が遅れた」の2つです。
実際に運用する際は、なぜそう言われているのかの詳細を理解しておくことが重要となります。詳細を見ていきましょう。
価格や宣伝方法に問題があった
エイダコイン(ADA)は、ICO時の価格や宣伝方法に関する懸念が指摘されました。ICOとはInitial Coin offering(イニシャル・コイン・オファリング)の略で、新規で仮想通貨(暗号資産)を発行し取引所を介さず、投資家から直接資金を集める手法です。
エイダコイン(ADA)はプレセール時、最低購入額1,000ドル(当時の日本円にして約11万円)と、比較的高額な設定価格で販売されました。当時、巷で広まっていたICO詐欺と同様に運営や販売者が調達資金を持ち逃げするのではと不安視されていました。
また、宣伝方法にはMLM(マルチレベルマーケティング)が用いられていました。MLMは会員が新たな会員を勧誘したり商品を販売したりすると報酬が得られる仕組みです。一般的にいいイメージを抱く人は少なく、認知が拡大する中で誇大広告のようなものも登場したため、詐欺だと疑われました。
開発に時間がかかり公開が遅れた
エイダコイン(ADA)は公開が半年も遅れた事例があります。開発が遅れた際は「資金を持ち逃げしたのでは」「詐欺コインなのではないか」などと疑われ、投資家からの不安が強まりました。
実際のところは、運営が持ち逃げしたのではなく開発に時間がかかったのが原因です。現在もロードマップに従って開発が進められているうえ、透明性を意識したプロジェクトである点を考慮すると、ネガティブな意味での「やばい」は必ずしも当てはまるものではないでしょう。
エイダコイン(ADA)の購入方法
エイダコイン(ADA)は、以下の手順に従って進めていってください。
- 仮想通貨(暗号資産)取引所の口座を開設する
- 口座に日本円を入金する
- エイダコイン(ADA)を選択し、購入する
仮想通貨(暗号資産)取引所の口座開設にあたって、本人確認を行う必要があります。運転免許証やパスポートなど、身分を証明できるものを手元に準備しておきましょう。
取引所によって、最低購入金額や取引手数料は異なります。運用を開始する際は、事前に違いを把握しておきましょう。
まとめ
エイダコイン(ADA)は、カルダノと呼ばれるブロックチェーンのネイティブトークンです。2023年12月時点で時価総額は第8位と、数ある仮想通貨(暗号資産)の中でも注目を集めています。
独自のスマートコントラクトやウォレットを採用しており、多くの企業や団体、政府と連携している点が特徴です。ロードマップに従って開発が進められている他、日本での取り扱いが増えているため、将来性にも期待できるでしょう。
一部では「やばい」とする声もありますが、その理由を把握し、実際の運用に役立ててみてください。
なお、本記事ではエイダコイン(ADA)をご紹介しましたが、仮想通貨(暗号資産)初心者なら、まずはメジャーな銘柄を安全に運用するのもいいでしょう。いくつかある運用方法のうち、初心者にはレンディングがおすすめです。
レンディングとは、自身の保有する仮想通貨(暗号資産)を第三者に貸し出し、利息を得る運用方法を指します。運用にあたって難しい知識は不要でありながら、年利10%近い銘柄もあるなど、銀行預金より高い利率で運用できる点が魅力です。
仮想通貨(暗号資産)のレンディングサービスを提供するBitLendingでは、以下の銘柄を取り扱っています。
ビットコイン
BTC
8%
イーサリアム
ETH
8%
リップル
XRP
6%
USテザー
USDT
10%
USDコイン
USDC
10%
ダイ
DAI
10%
キンカゴールド
XNK
4.5%
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などのメジャー通貨に加えて、価格が安定しているステーブルコインもあります。仮想通貨(暗号資産)運用に不安を感じる方は、ぜひプロの手によるレンディングでの運用をご検討ください。