免責事項(投資助言ではありません)

本記事は、ビットコイン(BTC)に関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。

今週のビットコイン相場について、先週のマーケットの振り返り、注目された経済イベント、短期的な値動きの材料を整理しています。

先週(2026.06/15-21)のビットコイン(BTC)は、日米の金融政策イベントと中東情勢の急変に翻弄され、結局は方向感を欠いたまま64,000ドル近辺で週を終えました。週初は前週末に伝わった米国とイランの和平に向けた枠組み合意を好感し、一時65,900ドル台まで上昇しましたが、17日のFOMCで示されたタカ派的な見通しを受けて63,000ドル台まで反落。週末はホルムズ海峡の「再閉鎖」を巡る不透明感が残るなか、64,000ドル前後で下げ渋りました。

注目された日銀は16日に政策金利を1.00%へ引き上げ、FOMCは3.50〜3.75%で据え置きました。ただ市場の関心は、利上げ・据え置きという「結果」よりも、両中銀が示した今後のスタンスに集まりました。とりわけFRBはドットチャート※を大幅に上方修正し、年内利下げ観測を事実上打ち消しています。

ドットチャート :FRBメンバーが今後の適正な政策金利水準を予測し、点(ドット)で示したグラフ。金融政策の方向性(利上げ・利下げ)を探る重要指標。

今週(2026.06/22-28)は大きな金融政策イベントが一巡し、相場の主役は「ホルムズ海峡を巡る中東情勢」と「25日に予定される5月の米PCE(個人消費支出物価指数)」に移ります。BTCが64,000ドル台を固め直し、66,000ドルを回復できるかが、本格的な反発に向けた最初の関門です。

出典:
Summary of Economic Projections, June 17, 2026|Federal Reserve Board
Bitcoin holds near $64,000 as a renewed Hormuz threat clouds US-Iran ceasefire talks|CryptoNews

先週の金融市場:日銀利上げ・FOMC・中東情勢が同時に動いた1週間

先週の金融市場は、週前半の地政学リスク後退による楽観と、週後半の金融政策を巡る警戒感が交錯する展開となりました。前週末(14日)に米国とイランが合意成立を発表したことで、週明けはリスクオンでスタートし、株式・原油・暗号資産が一斉に反応しました。原油はホルムズ海峡の再開期待から大きく下落し、インフレ懸念の後退がリスク資産を支えました。

しかし、17日のFOMCで経済見通し(SEP)とドットチャートが想定以上にタカ派的な内容となると、流れは一変しました。利下げ再開を織り込んでいた市場は梯子を外される形となり、暗号資産を中心にリスク資産は売りに押されました。

BTCは、合意を好感した買いで一時65,900ドル台まで上昇したものの、FOMC後は63,000ドル台まで反落。さらに19日には、予定されていたスイスでの署名式が見送られ、イスラエル・ヒズボラ間の停戦発効など中東情勢が再び動意づいたことで、週末にかけては神経質な値動きとなりました。

日付 主な材料 株式市場の動き BTCへの影響
15日(月) 前週末の米・イラン合意成立を好感。ホルムズ海峡の再開期待で原油は急落 株式・原油・暗号資産が一斉にリスクオンで反応 BTCは65,000ドルを回復し、一時65,900ドル台まで上昇
16日(火) 日銀が政策金利を0.75%→1.00%へ利上げ。翌日のFOMCを控え様子見 小動き。為替は会合後の反応を見極める展開 65,000ドル前後でもみ合い、上値の重い展開
17日(水) FOMCは据え置き(12対0)も、ドットチャートが大幅にタカ派化。年内利下げ観測が後退 株式・金・銀が下落。発表後に幅広い資産で売り 64,350ドルの節目を割り込み、63,000ドル近辺をテスト
18日(木) 株式は中東情勢の改善を好感する一方、BTCは金融政策を意識し方向感が分かれる S&P500・NASDAQはイラン合意を好感し上昇 BTCは63,900ドル近辺で軟調。ETFは前日に純流出
19日(金) スイスでの署名式が見送り。イスラエル・ヒズボラ停戦が発効 リスクオフの地合い。原油は週間で大幅安 BTCは一時63,000ドルを割り込む場面

週を通じて見ると、BTCは63,000〜66,000ドルのレンジ内で上下し、週ベースではほぼ横ばいで着地しました。これは、中東情勢の改善期待というリスクオン材料と、タカ派化したFRBの政策見通しという逆風が同時に働き、上下どちらにも振れにくい状況になったためです。

特に重要なのは、先週のBTCが単独で動いていたわけではなく、株式市場、米金利、原油価格、為替市場といったマクロ要因に強く影響されていた点です。ビットコインは長期的には独自の需給構造を持つ資産ですが、短期的にはNASDAQなどのリスク資産と同じ方向に動きやすく、金融政策や地政学リスクの変化に敏感に反応します。実際、18日には株式がイラン合意を好感して上昇する一方、BTCはFRBの政策見通しを嫌気して下落するという「ねじれ」も見られました。

出典:
U.S. and Iran reach framework deal to end war and reopen the Strait of Hormuz|NBC News
Federal Reserve issues FOMC statement, June 17, 2026|Federal Reserve Board
Bitcoin holds near $64,000 as a renewed Hormuz threat clouds US-Iran ceasefire talks|CryptoNews

今週の経済イベント:中東情勢と5月PCEが最大の焦点

先週、日米の中央銀行による重要会合が通過したことで、今週は大きな金融政策イベントが一巡します。市場の関心は、ホルムズ海峡を巡る中東情勢の行方と、25日(木)に予定される5月の米PCE(個人消費支出物価指数)に移ります。次回FOMCは7月28〜29日であり、それまでの間はインフレ指標と原油価格の動向が相場の方向性を左右しそうです。

まず、先週確定した政策の中身を整理しておきます。日本では16日、日銀が政策金利を0.75%から1.00%へ引き上げました(利上げ幅+0.25%)。これは2025年12月以来の利上げで、政策金利としてはおよそ31年ぶりの高水準です。今回は植田総裁が体調不良で入院中のため不在となり、氷見野副総裁が議長を務め、記者会見は内田副総裁が代行するという異例の会合となりました。採決は、植田総裁を除く8名のうち7名が賛成し、浅田委員1名が反対しました。市場の関心はすでに「次の利上げ時期」に移っており、年内であれば12月が有力との見方が出ています。日銀が段階的な金融正常化を続ける姿勢を示し、円高方向へ振れた場合は、円建てのBTC(BTC/JPY)価格にも下押し圧力がかかる可能性があります。

一方、米国では17日にFOMCが開催され、政策金利は3.50〜3.75%で据え置かれました(4会合連続の据え置き、採決は12対0の全会一致)。ウォーシュ新FRB議長(5月22日就任、第17代)にとって初めての会合となりましたが、市場を動かしたのは金利水準ではなく、同時に公表された経済・金利見通しでした。

ドットチャートは3月時点から一変しました。年末の政策金利見通し(中央値)は3.4%から3.8%へ引き上げられ、18人中9人が年内に少なくとも1回の利上げを予想(うち6人は2回)しました。3月時点では利上げを見込む委員はゼロだったため、わずか1四半期で見通しが反転した形です。PCEインフレ見通しも2.7%から3.6%へ大幅に上方修正されました。背景には、中東情勢に伴うエネルギー価格上昇がインフレ全体に波及しているとの判断があります。

さらにウォーシュ議長は、従来のフォワードガイダンス(先行きの政策方針の示唆)を撤廃し、声明文を大幅に簡素化したほか、自身のドット(金利見通し)の提出も見送りました。これは「市場に明確な道筋を約束せず、入ってくるデータに応じて判断する」というデータ重視の姿勢を強く印象づけるもので、結果として暗号資産を含むリスク資産にはやや逆風となりました。

出典: Transcript of Chairman Warsh’s Press Conference — June 17, 2026|Federal Reserve Board
Summary of Economic Projections — June 17, 2026|Federal Reserve Board
What happened at Kevin Warsh’s first Fed|J.P. Morgan Wealth Management

今週注目すべき経済指標

曜日日本時間経済イベント重要度
06 22 10:00 中国 中国最優遇貸出金利(LPR)6月 ★★★☆☆
06 23 17:00 ユーロ 製造業・サービス業PMI(速報値)6月 ★★★☆☆
06 23 22:45 米国 製造業・サービス業PMI(速報値)6月 ★★★★★
06 23 23:00 米国 リッチモンド連銀製造業指数 6月 ★★★☆☆
06 24 21:30 米国 経常収支 第1四半期 ★★★★☆
06 24 23:00 米国 新築住宅販売件数 5月 ★★★★☆
06 24 23:30 米国 週間石油在庫統計(原油・ガソリン・留出油) ★★★☆☆
06 25 21:30 米国 新規失業保険申請件数 ★★★☆☆
06 25 21:30 米国 個人所得・個人支出 5月 ★★★☆☆
06 25 21:30 米国 PCE価格指数(コアPCE含む)5月 ★★★★★
06 25 21:30 米国 実質GDP(確報値)第1四半期 ★★★★☆
06 25 21:30 米国 耐久財受注(速報値)5月 ★★★★☆
06 26 08:30 日本 東京消費者物価指数(CPI)6月 ★★★☆☆
06 26 23:00 米国 ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)6月 ★★★☆☆
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今週注目すべきポイント

中東情勢は、19日のスイス署名見送りに続き、20日にはイラン軍が「ホルムズ海峡の再閉鎖」を表明し、米国がこれを否定するなど、合意の安定度を巡る不透明感が再燃しています。合意は60日間の協議期間を前提とした枠組み(覚書)にとどまり、核問題など主要論点は未解決のままです。今週は、海峡情勢が実際の原油フローや価格にどう反映されるかを見極める必要があります。

注目材料 市場が見るポイント BTCへの影響
中東情勢(ホルムズ海峡) イランが表明した海峡「再閉鎖」が実際に履行されるか、停戦が維持されるか 緊張再燃ならリスクオフでBTCに逆風。沈静化なら反発材料
原油価格 合意で下落した原油が、海峡情勢を受けて再び上昇に転じないか 原油安はインフレ懸念を和らげ、BTCを含むリスク資産にプラス
5月の米PCE(25日) FRBが最も重視するインフレ指標。上振れなら「より長く高金利」観測を補強 上振れはBTCに逆風。鈍化なら利下げ期待の再浮上で追い風
米国ビットコインETF FOMC後に膨らんだ資金流出が一服し、純流入に転じるか 純流入回復はBTC需給の改善シグナル
為替(円相場) 日銀利上げ後の円安・円高の方向感、追加利上げ観測の強弱 円高進行はBTC/JPYの上値を抑える可能性

出典:
政策金利1.00%への引き上げ ~2026年6月の日銀金融政策決定会合~|第一生命経済研究所
Summary of Economic Projections, June 17, 2026|Federal Reserve Board
What to Look Out for in Economic Data This Week (June 22-26)|Kiplinger
2025–2026 Iran–United States negotiations|Wikipedia

今週のビットコイン見通し:反発シナリオと注意点

底入れ期待は引き続き意識されていますが、本格的な反発に移れるかは、レンジ上限の突破とETFへの資金回帰を確認できるかにかかっています。

上昇シナリオとしては、ホルムズ海峡を巡る緊張が再び沈静化して原油価格が下落し、25日のPCEがインフレ鈍化を示す流れです。この場合、タカ派化したFRBの見通しが和らぐとの期待から、株式市場と暗号資産市場にリスクオンの動きが広がる可能性があります。

BTCについては、まず64,350ドル(先週FOMC前に支持線として機能し、その後は抵抗線に転じた水準)を回復し、64,000ドル台を固められるかが焦点になります。これを上抜けて66,000ドルを回復・定着できれば、短期筋の買い戻しに加え、ETF経由の資金流入期待も重なり、次の上値を試す展開が見えてきます。

一方で、25日のPCEが上振れし、FRBの「より長く高金利」姿勢が一段と意識される場合は、BTCの上値は再び重くなる可能性があります。また、ホルムズ海峡が実際に封鎖されるなど中東情勢が再悪化し、原油価格が急騰する場合も、リスク資産全体には調整圧力がかかりやすくなります。

下値では、63,000ドル前後を維持できるかが当面の目安となり、さらにその先では今サイクルの底とされる59,000ドル近辺が重要な支持帯です。仮に63,000ドルを明確に割り込むようであれば、ケンドリック氏が指摘した「底入れ」の見方にも再検証が必要になります。

出典:
Bitcoin hit bottom at $59,000 marking end to the crypto winter, says Standard Chartered analyst|CoinDesk

  • 反発が続きやすい条件:中東情勢が再び沈静化し原油価格が下落する、5月PCEがインフレ鈍化を示す、ETFが純流入に転じる、Strategy社によるBTC取得が継続する、米金利が落ち着く。
  • 下落が続きやすい条件:ホルムズ海峡封鎖など中東情勢が再悪化する、原油価格が急騰する、5月PCEが上振れし利下げ観測がさらに後退する、ETFからの資金流出が続く、日銀の追加利上げ観測で円高が進行する。

今週のBTC相場は、「中東情勢」「原油価格」「5月PCE」「ETF資金流入」「為替(円相場)」の5つが重なる重要局面です。金融政策の大きな山は越えましたが、本格的な反発局面に入るには、66,000ドルの回復とETFへの資金回帰を確認したいところです。

詳細なテクニカル分析や2026年以降の将来性は別ページで解説

本記事は、マクロ環境と週次の相場材料の整理を目的としています。さらに専門的なチャート分析や、2026年以降のビットコインの将来性・リスクの詳細については、以下のページをあわせてご確認ください。

ビットコインの今後は?直近のマーケットの見方と2026年以降の将来性・リスクをやさしく徹底解説

まとめ:金融政策の山は越えたが、中東情勢とPCE通過までは慎重姿勢も必要

先週のビットコイン市場は、米国とイランの合意成立を好感した買いで一時65,900ドル台まで上昇したものの、FOMCのタカ派化を受けて反落し、週末は64,000ドル近辺で方向感を欠いたまま着地しました。

日銀は政策金利を1.00%へ引き上げ、FOMCは据え置きとなりましたが、FRBがドットチャートと物価見通しを大幅に上方修正し、年内利下げ観測が後退した点が、暗号資産を含むリスク資産には逆風となりました。

一方で、BTCの底入れを示す条件として挙げられる「StrategyによるBTC取得の継続」「米国ビットコインETFへの純流入回復」「原油価格の落ち着き」の3点は、依然として今後の反発を見極めるうえでの重要なチェックポイントです。特に中東情勢が再び落ち着き、原油価格が下落に向かえば、インフレ懸念の後退を通じてBTCには追い風となる可能性があります。

今週は大きな金融政策イベントが一巡し、相場の主役は中東情勢と25日の5月PCEに移ります。ホルムズ海峡を巡る不透明感が残るなか、原油価格とインフレ指標の動向次第では、株式市場や暗号資産市場の流れが大きく変わる可能性があります。

BTCはすでに底入れに近い位置にある可能性がありますが、今週は中東情勢の安定とインフレ指標の結果を確認することが重要です。66,000ドルの回復、ETFへの資金流入、原油価格の落ち着きがそろえば、ビットコインは本格的な反発局面へ進む可能性があります。

短期的には中東情勢と米インフレ指標に左右される展開が続きそうですが、需給面とマクロ環境が改善すれば、BTCの上昇シナリオは再び意識されやすくなるでしょう。

本記事は一般的な情報提供であり、特定銘柄の売買推奨ではありません。投資判断は自己責任で行ってください。暗号資産は価格変動リスクが大きく、元本保証ではありません。

出典:
Bitcoin ETF Flow (US$m)|Farside Investors
政策金利1.00%への引き上げ ~2026年6月の日銀金融政策決定会合~|第一生命経済研究所
Fed Dot Plot Flips to Hikes Under Warsh: What It Means for Bitcoin|TFTC

BTC積立企画

2023年6月から月毎に10万円分の暗号資産を実際に積み立てていき、そのポートフォリオを公開する企画です。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、日本の取引所でも取り扱われており、米ドルとペッグ(連動)するステーブルコインであるダイ(DAI)を対象としています。

これまでの暗号資産積み立ての状況
Accumulation Status

[期間:2023.06.05 〜 2026.06.30]

ポートフォリオの現在の資産価値
 円

含み益(現在の資産価値 - 合計積立金額)
 円

利益率
%

積み立て回数
16 回

合計積立金額
1,600,000 円

ポートフォリオの構成

    ポートフォリオ

    銘柄 シンボル 対円レート 保有数量 日本円換算 構成比
    ビットコイン BTC [BTC/JPY] 0.1523 BTC %
    イーサリアム ETH [ETH/JPY] 1.8884 ETH %
    ダイ DAI [DAI/JPY] 80 DAI %
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