暗号資産市場、BTCは堅調か⁉︎ 先週の動きと今週の展望|ビットコイン予測 今週のポイント2025.1/13-19
2025.01.14
先週は1月8日(水)にFOMC(12月)議事録公表、9日(木)にカーター米国元大統領の国葬そして週末10日(金)に米国雇用統計の発表と大きなイベントの続く週となりました。
暗号資産市場の動向
暗号資産市場は、1月6日(月)BTCを中心に新年相場の期待感から買い注文が入り、堅調な展開となりました。BTCが10万ドルを回復し円ベースでも1,600万円台に乗せました。しかし、翌7日(火)はイベントを控えての利益確定売りから軟調な展開となり、BTCの結果を受けて米国金融市場は大荒れの状況となりましたが、暗号資産市場はかえって堅調さが戻る展開で、BTCが1,500万円前後、ETHが51万円台後半、XRPが372円前後で週を終えています。
市場で注目された話題
先週、暗号資産市場での話題として、ロシア政府が2023年にハッカーグループから押収したBTCなどの資産の一部の売却を始めたとの発表がありました。金額は16億円程度と見られています。またリップルのステーブルコイン(RLUSD)の立ち上げを好感してXRPが週末上昇しています。
米国金融市場の動向
米国金融市場では、イベントの発表結果を受けての神経質な1週間となりました。
1月6日(月)週初のNY株式市場はマイクロソフト社によるAI向けデータセンターへの800億ドル投資や台湾の鴻海精密工業の第4四半期決算が市場予想を上回ったことなどを好感して半導体株を中心にNASDAQが上昇しましたが、NYダウ平均は25ドル安でした。
経済指標の発表と市場の反応
翌7日(火)には経済指標の発表が2件あり、これらの発表に反応する展開となりました。ひとつはJOLTS求人件数11月で市場予想の774万件や前月の774.4万件を大きく上回る809.8万件となりました。さらにISM非製造業景気指数が54.1と前月の52.1から+2.0と上昇し、市場予想の53.5も上回りました。
こうした発表により米国景気の底堅さ、インフレの根強さが確認され、年内の利下げ予想の後退とともに株式市場は下落し、債券市場では利回りが上昇しました。
8日(水)のFOMC議事録公表では、FOMC参加者によるインフレに対する警戒感からの利下げへの慎重さがうかがえる内容が確認されましたが、JOLTSやISMの発表ですでに材料として織り込んでおり、市場は落ち着いた動きに終始しました。
雇用統計の発表による影響
しかし、10日(金)に発表された雇用統計12月は衝撃を与えました。非農業部門就業者数は+25.6万人で市場予想の+16万人を大きく上回り、失業率は4.1%で前月の4.2%から低下し、平均時給は前月比+0.3%、前年同月比+3.9%でした。
この結果、景気の底堅さやインフレ懸念が再確認され、株式市場は大きく下落し、債券市場では利回りが上昇しました。
週末のNY株式市場は、NYダウ平均が696ドル安、S&P500がマイナス91、NASDAQがマイナス317となり、米国10年国債利回りは4.76%で終わっています。
今週の注目ポイント
米国金融政策と経済指標
今週は米国の金融政策へ影響を与える大きな経済指標として消費者物価指数の発表がありますが、米国金融当局の当面の政策スタンスは先週公表されたFOMC議事録や発表された雇用統計の結果によりほぼ形が見えてしまったと思われます。
それだけに株式市場はこれから調整場面を迎えるのか?債券市場では米国10年国債利回りはどこまで上昇するのか?といった方向感と水準のメドを探る週になるのではないでしょうか。
暗号資産市場の展望
一方、暗号資産市場については先週次のようにコメントしています。「インフレが高止まりする局面では、価値の保存手段としてのビットコインの需要が増加することが見込まれ、特に、法定通貨の購買力が低下する懸念が広がる中で、ビットコインが「デジタルゴールド」としての地位をさらに確立する可能性があります。また、労働市場の改善や消費の増加が続くことで、リスク資産としての暗号資産への資金流入が増えるという見方もあります。」と。
今週は、暗号資産市場が金融市場の動きから離れ、金と同じように新たな独自の市場展開を創造していく週になるかもしれません。1月20日のトランプ新大統領の就任式に向けて非常に注目される週となりそうです。
今週の経済イベントカレンダー
Calendar of Economic Events This Week
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月 | 日 | 曜日 | 日本時間 | 国 | 経済イベント | 重要度 |
---|---|---|---|---|---|---|
01 | 14 | 火 | 08:50 | 日本 | 国際収支(経常収支、貿易収支)11月 | ★★★☆☆ |
01 | 14 | 火 | 22:30 | 米国 | 生産者物価指数(PPI)12月 | ★★★☆☆ |
01 | 15 | 水 | 22:30 | 米国 | 消費者物価指数(CPI)12月 | ★★★★☆ |
01 | 15 | 水 | 22:30 | 米国 | NY連銀製造業景気指数1月 | ★★★★☆ |
01 | 16 | 木 | 22:30 | 米国 | 小売売上高12月 | ★★★★★ |
01 | 16 | 木 | 22:30 | 米国 | フィラデルフィア連銀税操業景況指数1月 | ★★★★☆ |
01 | 16 | 木 | 22:30 | 米国 | 失業保険申請件数12/29-1/4 | ★★★☆☆ |
01 | 17 | 金 | 10:30 | 中国 | 新築住宅販売価格12月 | ★★★☆☆ |
01 | 17 | 金 | 11:00 | 中国 | 2024年第4四半期GDP成長率 | ★★★★☆ |
01 | 17 | 金 | 11:00 | 中国 | 鉱工業生産指数12月 | ★★★☆☆ |
01 | 17 | 金 | 11:00 | 中国 | 小売売上高12月 | ★★★☆☆ |
01 | 17 | 金 | 19:00 | 欧州 | ユーロ圏消費者物価上昇率(HICP)12月 | ★★☆☆☆ |
01 | 17 | 金 | 22:30 | 米国 | 住宅着工件数12月 | ★★★☆☆ |
01 | 17 | 金 | 23:15 | 米国 | 鉱工業生産指数、設備稼働率12月 | ★★★★☆ |
これまでの暗号資産積み立ての状況
Accumulation Status
[期間:2023.06.05 〜 2025.01.15]
2023年6月から月毎に10万円分の暗号資産を実際に積み立てていき、そのポートフォリオを公開する企画です。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、日本の取引所でも取り扱われており、米ドルとペッグ〔連動〕するステーブルコインであるダイ(DAI)を対象としています。
ポートフォリオの現在の資産価値
円
含み益(現在の資産価値 - 合計積立金額)
円
利益率
%
積み立て回数
16回
合計積立金額
1,600,000円
ポートフォリオの構成
ポートフォリオ
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銘柄 | シンボル | 対円レート | 保有数量 | 日本円換算 | 構成比 |
---|---|---|---|---|---|
ビットコイン | BTC | [BTC/JPY]円 | 0.1523 BTC | 円 | % |
イーサリアム | ETH | [ETH/JPY]円 | 1.8884 ETH | 円 | % |
ダイ | DAI | [DAI/JPY]円 | 80 DAI | 円 | % |