暗号資産市場は期待から調整局面へ?注目のポイントを解説!|ビットコイン予測 今週のBTCの動きは2024.11/18-24
2024.11.18
暗号資産市場の先週の動向
先週の暗号資産市場は、銘柄ごとに材料に振れる展開となりました。
BTC(ビットコイン)の動向
BTCは11日(月)にドルベース80,000ドル近辺(円ベース1,230万円近辺)から始まり、力強い動きを見せて88,600ドル台まで上昇しました。(円ベース1,360万円台)
12日(火)はもみ合いとなりました。13日(水)は米国消費者物価指数(CPI)10月が前年同月比+2.6%、前月比+0.2%と上昇しましたが、市場の予想通りであったことから安心感が広がり、BTCは93,500ドル近辺(円ベース1,440万円台)まで上昇しました。
ただその後は利食いに押される動きとなり、14日(木)にあったパウエルFRB議長の講演を受けて(87,300ドル近辺(円ベース1,370万円近辺)まで下落しています。15日(金)にはNY連銀製造業指数11月が31.2で(前月比+43.1)大きく上昇した事や米国小売売上高10月が+0.4と堅調な事などを受けて上昇し、90,000ドル台に乗せて終了しています。(円ベースで1,400万円近辺)
Data by TradingView
XRP(リップル)の急上昇
XRPがSECのゲイリー・ゲンスラー委員長の辞任示唆のニュースから週を通じて大きく上昇しました。11日(月)に90円近辺から95円台半ばへ、12日(火)には109円台へ進み、13日(水)は利食いに押されましたが、14日(木)に121円台半ば、そして15日(金)には137円台半ばで週を終えています。
ETH(イーサリアム)の動き
ETHは11日(月)こそBTCやXRPに連れる動きにより52万円台まで上昇しましたが、その後は材料不足から利食いに押され、15日(金)は47万円台半ばで週を終えました。
米国金融市場の動向と影響
米国金融市場では、引き続き新政権による財政への負担を懸念するムードが高まり、米国10年国債利回りが4.3%台から4.4%台半ばへ上昇しました。この金利上昇を受けて米国株式市場は上値の重い展開となりました。
パウエルFRB議長の講演要点
また14日(木)にパウエルFRB議長がタカ派的とも言える講演を行いました。
- 個人消費支出(PCE)価格指数は10月に前年比2.3%上昇する見込み
- コアPCE価格指数は同2.8%上昇する見込み
- FRBはこれらが最近のレンジ内で変動し続けると予想し、注意深く監視していく
- インフレ率は「時には困難な」道筋をたどりながら、2%目標に向かって引き続き低下すると予想
- FRBはインフレ対策を完遂することに全力を尽くす
- 労働市場は堅調、インフレは2%への持続可能な軌道に乗っている
- 労働市場はもはや大きなインフレ圧力の源とはならないところまで鎮静化している
そして結論的な部分のコメントが次の内容です。
- 最近の米国経済の動向は極めて良好
- 金融政策は時間をかけて中立へと向かい、利下げペースを落とす可能性がある
- 経済はFRBが金利引き下げを急ぐ必要があるといういかなるシグナルも送っていない
- 我々が目にしている米国経済の強さにより、金融当局は慎重な決定を行う事が可能になってきている
暗号資産市場の今後の展望
先週発表された物価指標では、米国消費者物価指数は市場予想と一致したことから前月比+0.2%と7ヶ月ぶりに上昇したもののインフレの懸念材料とは見られませんでした。
しかし、翌日発表された生産者物価において前年同月比+2.4%と市場予想の+2.3%や前月の+1.9%を上回りました。前月比でも+0.2%と市場予想と一致はしたものの前月の+0.1%を上回りました。生産者物価の上昇は後に消費者物価へ影響を及ぼす可能性が高く、今回の生産者物価指数に上昇についてはインフレ再加速を示唆するものと考えられ、これまでのインフレ抑制策の効果が切れ始めた可能性があります。
また先週のパウエルFRB議長の講演内容から年内の利下げについて?が発生し、長期金利の高止まりは続くと思われ、トランプ効果の息切れが言われる株式市場はその影響を受けて上値の重い展開となるのではないでしょうか。
ただ11月20日に株式市場が注目しているエヌヴィディアの決算発表があり、その結果を受けた株式市場の反応が注目されます。今週後半の株式市場はエヌヴィディアによる反応次第と言えるのではないでしょうか。
暗号資産市場もトランプ政権による暗号資産市場への期待感から上昇をしていますので、そろそろ息切れも考えられ、もみ合いの週となるのではないでしょうか。
暗号資産市場の今後の上昇に向けては、やはりトランプ新政権による政策の具体的な内容の確定と政策としての決定が待たれる段階に入り始めると思われます。
投資家へのメッセージ
新政権がスタートする来年1月下旬までの期間が、暗号資産市場での値固めの時期と捉えていただき、投資家のみなさまには来年に向けたポジションの設定を検討していただくタイミングになると考えています。
もちろん北朝鮮の参戦によるウクライナの戦闘拡大や中東情勢のイランを含めた問題など地政学リスクや米国でのインフレ再燃などのリスクも考えられ、多くの点についての注意が必要です。
投資家のみなさまには、こうした様々なリスクに注意を払うとともに暗号資産の価格状況を十分に注視していただき、機会を捉えていただければと思います。
今週の経済イベントカレンダー
Calendar of Economic Events This Week
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月 | 日 | 曜日 | 日本時間 | 国 | 経済イベント | 重要度 |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 19 | 火 | 19:00 | 欧州 | ユーロ圏消費者物価指数(HICP)10月 | ★★☆☆☆ |
11 | 19 | 火 | 22:30 | 米国 | 住宅着工件数10月 | ★★★☆☆ |
11 | 21 | 木 | 22:30 | 米国 | フィラデルフィア連銀景況指数11月 | ★★★★☆ |
11 | 21 | 木 | 24:00 | 米国 | 中古住宅販売件数10月 | ★★★★☆ |
11 | 22 | 金 | 08:30 | 日本 | 全国消費者物価指数(CPI)10月 | ★★★☆☆ |
11 | 22 | 金 | 18:00 | 欧州 | ユーロ圏PMI(購買担当者景気指数)製造業、非製造業 11月 | ★★★☆☆ |
11 | 22 | 金 | 23:45 | 米国 | PMI製造業、非製造業11月 | ★★★★★ |
11 | 22 | 金 | 24:00 | 米国 | ミシガン大学消費者信頼感指数11月 | ★★★☆☆ |
これまでの暗号資産積み立ての状況
Accumulation Status
[期間:2023.06.05 〜 2024.12.27]
2023年6月から月毎に10万円分の暗号資産を実際に積み立てていき、そのポートフォリオを公開する企画です。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、日本の取引所でも取り扱われており、米ドルとペッグ〔連動〕するステーブルコインであるダイ(DAI)を対象としています。
ポートフォリオの現在の資産価値
円
含み益(現在の資産価値 - 合計積立金額)
円
利益率
%
積み立て回数
16回
合計積立金額
1,600,000円
ポートフォリオの構成
ポートフォリオ
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銘柄 | シンボル | 対円レート | 保有数量 | 日本円換算 | 構成比 |
---|---|---|---|---|---|
ビットコイン | BTC | [BTC/JPY]円 | 0.1523 BTC | 円 | % |
イーサリアム | ETH | [ETH/JPY]円 | 1.8884 ETH | 円 | % |
ダイ | DAI | [DAI/JPY]円 | 80 DAI | 円 | % |