トロン(TRX、TRON)は、国内取引所ではBITPOINTが初めて取り扱いを開始した仮想通貨(暗号資産)です。トロン(TRX、TRON)を基軸通貨としているトロンプラットフォームは、動画や音楽などのクリエイターの利益を正当に還元できる仕組みを提供しています。他のブロックチェーンにはないユニークな思想を掲げており、将来が期待できる仮想通貨(暗号資産)です。

この記事では、トロン(TRX、TRON)の特徴や将来性、買い方を解説します。

トロンをイメージした公式サイトの画像

引用:https://tron.network/index?lng=jap

トロン(TRX、TRON)とは?

項目 内容
銘柄名(通貨単位) トロン(TRX、TRON)
時価総額ランキング 10位
時価総額 2,934,039,407,753 円
価格 33.99 円
発行上限 上限なし
公式サイト https://tron.network/index?lng=jap

最終更新:2024/11/23

トロン(TRX、TRON)とは、実業家のジャスティン・サン氏が率いるトロン財団が2017年8月にローンチした仮想通貨(暗号資産)です。開発された目的は、クリエイターが既存のプラットフォームに依存せずコンテンツを公開し、収益化できる環境を提供することです。

トロン(TRX、TRON)は明確なロードマップを打ち出し、着実に計画を実行し、これまでの仮想通貨(暗号資産)にはない独自のプラットフォームを提供しているとして、今後の動向に注目が集まっています。

ピンクに染まる金属性の球体

トロン(TRX、TRON)の特徴

トロン(TRX、TRON)の特徴は以下の4つがあります。

  • デジタルコンテンツをメインにしたプラットフォーム
  • ブロックチェーンの処理速度が速い
  • DAOによって運営されている
  • 個人でもICOが可能

なお、ご紹介する内容は、仮想通貨(暗号資産)のトロン(TRX、TRON)、およびプラットフォームである「TRONプラットフォーム」を含む内容になっています。

デジタルコンテンツをメインにしたプラットフォーム

トロン(TRX、TRON)は、動画や音楽といったデジタルコンテンツに強いプラットフォームです。トロン(TRX、TRON)は従来のような中央集権的な管理を必要とせず、クリエイターとユーザーが直接取引できる環境を提供しています。そのため、クリエイターはユーザーから得た収益を直接受け取れます。

また、従来の動画配信のような広告収入ではなく、コンテンツをメインとした収益モデルを目指しており、トロン(TRX、TRON)は決済や投げ銭として利用されています。TRONプラットフォームでは、この他に分散型金融やブロックチェーンゲームといったサービスも提供しており需要の高まりが期待されています。

ブロックチェーンの処理速度が速い

トロン(TRX、TRON)は、コンセンサスアルゴリズムとして「DPos」を取り入れており、ブロックチェーンの処理速度が速い、という特徴があります。「DPos」とは、ブロックチェーンの取引や履歴を管理するルールの一つで、仮想通貨(暗号資産)の保有者の中から投票で代表者を決め、その代表者が承認や管理をする仕組みのことです。

代表者を限定することで、承認までの工数が削減でき、処理時間の短縮を実現しています。代表的なブロックチェーンの処理件数は以下のとおりです。

ブロックチェーン 処理件数(1秒あたり)
ビットコイン(BTC) 約7件
イーサリアム(ETH) 約25件
リップル(XRP) 約1,500件
トロン(TRX、TRON) 約2,000件

トロン(TRX、TRON)は1秒あたり約2,000件となっており、他のブロックチェーンと比較するとその速さがわかります。

DAOによって運営されている

記事冒頭でも触れたように、トロン(TRX、TRON)はトロン財団がローンチしましたが、2022年7月に財団は解散しており、現在はDAOが運営しています。「DAO」とは、Decentralized Autonomous Organizationの頭文字を取った名称で、日本語に訳すと分散型自立組織となります。

DAOの特徴は、従来の組織にあるようなリーダー的な存在がなく、運営方針の決定を参加者の投票で決める、といったことがあげられます。特定の人物に権限を与えないので、利益の独占や権力の乱用を防ぐことが可能です。また、運営方針を決める投票内容はブロックチェーン上に記録されており、参加者は全員確認できるので透明性が確保されています。

個人でもICOが可能

トロン(TRX、TRON)はクリエイター自身がICOが可能です。「ICO」とは、ブロックチェーン上で独自の仮想通貨(暗号資産)を発行し、資金を調達する仕組みのことです。ICOのメリットは、クリエイターは調達した資金を活動に充てられますし、クリエイターの人気が高まれば仮想通貨(暗号資産)の価値が高まるので、購入したユーザーが恩恵を受けられることです。

トロン(TRX、TRON)のチャート・価格動向

トロン(TRX、TRON)の価格動向を見てみましょう。ローンチ後の2018年初頭にはビットコインバブルの影響で、一時的に23円まで高騰しました。しかし、すぐに急落し、2020年末まで大きな変動を見せることなく横ばい状態が続きました。

2021年には10円代後半まで上昇し徐々に価格を上げていきました。これは、コロナ禍の経済活動を維持するための金融緩和が影響していると考えられます。2023年から2024年にかけて、数値は右肩上がりとなっており、ビットコインを含む仮想通貨(暗号資産)市場全体の需要の高まりが要因となっています。

机に座りスマホを操作する男性

トロン(TRX、TRON)の買い方

ここでは、トロン(TRX、TRON)の買い方を解説します。

  • 仮想通貨(暗号資産)取引所で口座開設する
  • 口座に日本円を入金する
  • トロン(TRX、TRON)を購入する

今回は国内の仮想通貨(暗号資産)取引所のBITPOINTを例に説明します。

仮想通貨(暗号資産)取引所で口座開設する

まず、BITPOINT公式サイトにアクセスして口座を開設します。口座開設に必要なものは以下のとおりです。

  • メールアドレス
  • スマートフォン
  • 本人確認書類(免許証やマイナンバーカードなど)

口座開設の申し込みは以下の手順で行います。

  • メールアドレスや基本情報の登録
  • 本人確認
  • 審査通過後、口座開設完了

個人のユーザーはスマートフォンのカメラにて本人確認を行います。審査通過までの時間が早いので、すぐに取引を始めたい方におすすめです。また、より詳しい仮想通貨(暗号資産)の始め方はこちらの記事を参照してみてください。

口座に日本円を入金する

口座開設が完了したら、口座にトロン(TRX、TRON)購入用の日本円を入金します。BITPOINTの日本円入金方法は、「即時入金」、「銀行振込」の2通りあります。「即時入金」は、PayPay銀行と住信SBIネット銀行のインターネットバンキングを利用して24時間入金可能です。「銀行振込」は、指定の口座に普段利用している金融機関から振り込む方法です。即時入金は振込後、即時反映されるのでスムーズに取引をしたい方は利用してみると良いでしょう。

トロン(TRX、TRON)を購入する

トレード口座に日本円を振り替えたら、希望の数量を入力してトロン(TRX、TRON)を購入しましょう。購入したトロン(TRX、TRON)は、保有資産から確認できます。

奥へと続く道

トロン(TRX、TRON)の将来性

続いて、トロン(TRX、TRON)の将来性について解説します。

  • 計画的にロードマップが進行している
  • 法定通貨として採用されている
  • 企業との連携に力を入れている

時価総額ランキング10位にランクインしている人気の要因や、その見通しを見てみましょう。

計画的にロードマップが進行している

トロン(TRX、TRON)は、明確なロードマップが設定されており、約10年という長期的な時間をかけて完成する予定です。

  • Exodus【2017年8月〜2018年12月】
  • Odyssey 【2019年1月〜2020年6月】
  • Great Voyage【2020年7月〜2021年7月】
  • Apollo【2021年8月〜2023年3月】
  • Star Trek【2023年4月〜2025年9月】
  • Eternity【2025年4月〜2027年9月】

たとえば、「Odyssey」ではクリエイターが報酬を得られるシステムを導入し、「Great Voyage」では個人によるICOが可能となるアップデートを実施しました。2024年現在の「Star Trek」は、分散型オンラインゲームプラットフォームを自由に構築できるアップデートを予定しています。

ロードマップを掲げるプロジェクトはいくつもありますが、予定通りに進んでいないプロジェクトがあるのが現状です。そんななか、堅実に計画を進めていることはトロン(TRX、TRON)を評価できるポイントです。

法定通貨として採用されている

2022年10月、ドミニカ共和国政府が国家のブロックチェーン基盤として、トロンプロトコルを採用しました。これにより、トロン(TRX、TRON)に関連する7つの銘柄がドミニカ共和国の公式デジタル通貨として扱われるようになり、決済や税金の支払いで利用可能となりました。

過去には、2021年にエルサルバドルが法定通貨としてビットコインを導入したことが話題となりました。今後も仮想通貨(暗号資産)を法定通貨として扱う国は増えてくる可能性があります。ドミニカ共和国に習いトロン(TRX、TRON)が採用されれば市場での需要が高まるでしょう

企業との連携に力を入れている

トロン(TRX、TRON)は、基盤の拡大を図るため、さまざまな企業との連携を行っています。

  • サムスン(韓国の電子機器企業)
  • Opera(ノルウェーのソフトウェア企業)
  • oBike(シンガポールの自転車シェアリングサービス)

たとえば、サムスンのブロックチェーンプラットフォームでは、トロン(TRX、TRON)の分散型アプリケーションが利用可能となっています。企業との連携はトロン(TRX、TRON)の認知拡大につながり、利用者の増加が期待できます。

スマートフォンを使って取引をする男性の指先

トロン(TRX、TRON)を購入できる取引所

さいごに、トロン(TRX、TRON)を購入できる国内の仮想通貨(暗号資産)取引所を2つご紹介します。先程のトロン(TRX、TRON)の買い方で少し触れましたが、改めて取引所の情報を確認してみましょう。

  • BITPOINT
  • DMM Bitcoin

DMM Bitcoinの暗号資産の不正流出後のサービスの状況

利用制限中のサービス

  • 新規口座開設の審査
  • 暗号資産の出庫処理
  • 現物取引の買い注文を停止(売却のみ受け付け)
  • レバレッジ取引の新規建玉注文を停止(決済注文のみ受け付け)

[2024/10/31時点]

最新の取引状況については、DMM Bitcoinの公式サイトにてご確認ください

取引所での口座開設はどちらも無料でできます。トロン(TRX、TRON)の取引を始める際の参考にしてください。

BITPOINT

BITPOINTのイメージ

ロゴ引用元:https://www.bitpoint.co.jp/

項目 内容
取り扱い通貨数 22種類
取引の種類 現物取引
トロン(TRX、TRON)の最小取引量 500円(販売所) 0.01TRX(取引所)
仮想通貨(暗号資産)の送金手数料 無料
公式HP https://www.bitpoint.co.jp/

2024年5月時点

BITPOINTは、株式会社ビットポイントジャパンが運営する仮想通貨(暗号資産)取引所です。新しい銘柄を取り扱うことに注力しており、今回紹介したトロン(TRX、TRON)をはじめ、エイダ(ADA)やディープコイン(DEP)といった銘柄は、国内取引所の中ではBITPOINTが最初に取り扱いを開始しています。

BITPOINTについての詳しい内容はこちらをご覧ください。

DMM Bitcoin

コインを手に持つ女性
項目 内容
取り扱い通貨数 38種類
取引の種類 現物取引、レバレッジ取引
トロン(TRX、TRON)の最小取引量 10TRX(販売所)、 100TRX(BitMatch注文)
仮想通貨(暗号資産)の送金手数料 無料
公式HP https://bitcoin.dmm.com/

2024年5月時点

DMM Bitcoinは、大手インターネット企業DMM.comグループが運営する仮想通貨(暗号資産)取引所です。BitMatch注文という、ユーザー同士が直接取引できるサービスを提供しており、ユーザーが自由に価格を設定でき、取引コストを抑えられるという特徴があります。

また、レバレッジ取引も可能です。レバレッジ取引とは、口座に預けた資金を担保にし、より大きな金額で取引する手法のことです。効率的に投資したい方は利用を検討してみると良いでしょう。

DMM Bitcoinについての詳しい内容はこちらをご覧ください。

積み重なったコイン

まとめ

今回は、トロン(TRX、TRON)の特徴や買い方、将来性について解説しました。トロン(TRX、TRON)はデジタルコンテンツに強く、個人でもICOを行える人気の仮想通貨(暗号資産)です。ロードマップを着実に実行し、企業との連携も行っているため、今後さらなる需要が見込まれるので、興味がある方はトロン(TRX、TRON)を購入してみてください。