監修:株式会社J-CAM 金融アドバイザー AFP認定者 倉本 佳光 Yoshimitsu Kuramoto

慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。その後、メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバー、岡三アセットマネジメント株式会社理事などを歴任。
執筆:BitLending編集部 更新日:2026年9月16日

倉本 佳光

Xと仮想通貨の結論

X Moneyは、米国の一部ユーザー向けに提供が始まっている決済・口座サービスです。ただし、公式ページで案内されている中心機能は、米ドルの送金、口座、カード、給与受取などです。X Moneyの提供開始と、BTC・DOGEなどの暗号資産決済の実装は同じ意味ではありません。

「Xでドージコイン決済が始まった」「Xが独自コインを発行する」といった情報を見たときは、X公式の発表、公式ヘルプ・規約、アプリ内の実際の導線を確認しましょう。イーロン・マスク氏の発言が市場の話題になることはあっても、それだけでサービス実装や資産価値が確定するわけではありません。

確認したいこと 現状の整理 確認先
X Money 米国の一部ユーザー向けに段階提供 X Money公式・Xヘルプ
BTC・DOGE決済 本記事執筆時点で、X Moneyの公式案内に対応通貨としての確認情報はない 公式プロダクト案内・規約
X独自トークン 公式の発行計画は確認できない X公式発表・公式アカウント

マスク氏の話題だけで価格を判断せず、仮想通貨価格が動く主な要因もあわせて確認してください。

《出典》
X Money|X
X Money FAQs|X Help

免責事項(投資助言ではありません)

本記事は、暗号資産に関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。

利益相反に関する開示:本記事を掲載するBitLendingは、暗号資産レンディングサービスを提供しています。記事内には当社サービスへの導線が含まれる場合がありますが、特定の投資行動や暗号資産の貸出を推奨するものではありません。

X Moneyとデジタル決済のイメージ

X Moneyの提供状況と機能

X Moneyは、Xアプリ内でお金を管理・送金するためのサービスです。公式案内では、米国の一部ユーザーを対象に展開されており、利用対象は段階的に広がる可能性があります。日本居住者が利用できるとは限らないため、SNS上の画面だけで利用可否を判断しないことが大切です。

現時点の説明で中心となるのは、ユーザー間送金、銀行機能との連携、デビットカードなどの法定通貨を扱う金融機能です。X内に決済機能があることと、暗号資産の保管・交換・送金に対応していることは別に確認する必要があります。

《出典》
X Money|X
Cross River Powers X Money|Cross River

利用できるかを確認する3つの場所

利用対象、機能、条件は変更されることがあります。確認する際は、次の順で情報を見ましょう。

  • X Money公式ページ:対象地域、提供段階、主な機能を確認する
  • X公式ヘルプと利用規約:本人確認、手数料、対象者、制限を確認する
  • 自分のXアプリ:公式の設定・決済導線が表示されるかを確認する

第三者の紹介ページだけで、利用開始や入金を判断しないことが重要です。公式ページにない「先行登録」「暗号資産を送れば利用枠が得られる」といった案内は、詐欺を疑ってください。

イーロン・マスク氏と仮想通貨の関係

マスク氏と仮想通貨の関係を理解するには、個人の発言、Teslaなど企業の開示、Xの実際の機能を分けて見る必要があります。発言や投稿は短期的な注目を集めやすい一方、企業が保有している資産やサービスとして提供している機能は、公式資料で確認できます。

ビットコインについては、TeslaがSEC提出書類で保有を開示しています。2026年6月30日時点の10-Qでは、同社のデジタル資産の大半が11,509 BTCであることが記載されています。ただし、これはTeslaの保有状況であり、マスク氏個人の保有量や、Xでのビットコイン決済導入を示すものではありません。

企業によるBTC保有のニュースを読むときは、価格ではなく、ビットコインの価値を支える要素と、開示日・保有主体・保有目的を切り分けると判断しやすくなります。

《出典》
Tesla, Inc. Form 10-Q(2026年6月30日終了四半期)|SEC

💡 用語解説:企業保有と決済導入は何が違う? ▼ 開く

■ 企業保有と決済導入は別の事実です

企業がBTCを保有することは財務上の判断であり、その企業や関連サービスでBTCを決済に使えることを意味しません。

  • 企業保有:決算書・有価証券報告書などで確認する
  • 決済導入:公式の決済画面、対象通貨、対象地域、規約で確認する

X独自コインの噂は公式情報で確認する

「X Coin」「X Token」などの名称を使うトークンが存在しても、それだけでXやマスク氏との関係は証明されません。過去には、マスク氏がXの暗号資産トークン発行計画を否定した経緯があります。

公式発表、公式規約、公式アプリ内の導線がそろわないトークンは、X公式のものとして扱わないでください。特にプレセールやGiveawayを理由に送金を求めるものは、取引前に立ち止まる必要があります。

《出典》
Elon Musk says X will “never” launch a crypto token|The Block

Xとデジタル決済のイメージ

Xの決済通貨は何か

「X決済通貨」と検索したとき、まず確認したいのは、サービスの名称ではなく、公式ページにどの通貨・どの機能・どの地域が明記されているかです。X Moneyの公式案内は、米ドルを前提にした金融機能を案内しており、BTCやDOGEをX Money内で決済通貨として使えるという公式案内は確認できません。

将来の暗号資産対応を予測して特定銘柄を選ぶより、正式に対応した場合に「対象地域」「対応通貨」「保管方法」「手数料」「交換・送金の可否」が公開されるかを確認するほうが実務的です。暗号資産の利用を検討する場合は、仮想通貨を始める前に知るべき基本から、購入・保管・送金の仕組みを確認しておきましょう。

《出典》
X Money|X
X Money FAQs|X Help

DOGEを連想させるミームのイメージ

XとDOGEニュースの読み方

マスク氏のDOGEに関する言及や、名称にDOGEを含むニュースは注目を集めやすく、短期的な価格変動につながることがあります。しかし、話題になったことと、ドージコインの利用先が増えたこと、Xで決済が実装されたことは同じではありません。

たとえば米国の政府効率化に関する「DOGE」という名称は、ドージコインそのものではありません。名称の一致やSNS上の連想だけで、採用・提携・決済導入と読み替えないことが重要です。

《出典》
Establishing and Implementing the President’s “Department of Government Efficiency”|The White House

ニュースを見たときの確認順序

価格チャートより先に、次の順番で確認すると、話題性と実装事実を混同しにくくなります。

  1. 誰が発表したか:X、決済事業者、取引所、行政機関などの一次情報か
  2. 何が実装されたか:提携、計画、試験提供、一般提供のどれに当たるか
  3. 利用条件は何か:対象地域、対応通貨、本人確認、手数料、上限を確認する
  4. 資産価値と結び付くか:実需・利用者・収益への影響を、憶測と分けて考える

話題になったニュースだけでは、暗号資産の価値や利用拡大を判断できません。値動きの大きい暗号資産には、発行体・保管・流動性など複数のリスクがあります。暗号資産で先に確認したい主なリスクも把握しておきましょう。

スマートフォンとSNSのイメージ

X関連の仮想通貨情報で詐欺を避ける手順

Xの知名度やマスク氏の画像・動画を利用し、偽のトークン販売、Giveaway、投資グループへの勧誘を行う事例があります。公式らしいロゴや認証済み風の表示があっても、送金先やURLが正しいとは限りません。

「先に暗号資産を送れば増やして返す」「限定のX公式プレセール」「本人が推奨した」という入金要求は、まず詐欺を疑うことが基本です。ブロックチェーン上の送金は取り消しにくいため、送付前の確認が特に重要です。

《出典》
Common Scams|Investor.gov
Cryptocurrency Investment Fraud|FBI

ミームコインのイメージ

本物かを判断する3条件

  • 公式ドメイン:検索広告や似た文字のURLではなく、X公式サイトからたどる
  • 公式規約・ヘルプ:対象通貨、対象地域、本人確認、手数料が明記されているか確認する
  • アプリ内導線:外部サイトだけでなく、自分のアプリ内に公式機能として表示されるか確認する

不審なURLを開いた、または送金してしまった場合は、追加送金をせず、利用した取引所・ウォレット事業者へ連絡してください。仮想通貨投資詐欺の具体的な手口も確認し、同様の被害を避けましょう。

マスク氏関連の仮想通貨ニュースを判断するポイント

イーロン・マスク氏に関する投稿やニュースは、情報の拡散速度が速い一方、実装前の期待や憶測も混ざりやすい領域です。特定銘柄の売買を急ぐのではなく、情報の段階を確認し、資産全体に対して許容できる価格変動かを考えてください。

情報の段階 判断時の注意
投稿・報道・うわさ 一次情報に戻り、実装や契約の事実があるか確認する
提携・計画の発表 開始時期、対象者、対応通貨、利用条件を確認する
試験提供・段階展開 自分の居住地・アカウントが対象かを確認する
一般提供 規約、手数料、保管方法、税務上の扱いを確認する

暗号資産を購入・送金・貸出する前には、本人確認、保管方法、送金先の確認が欠かせません。購入や送金の前に済ませる安全確認を行ってください。

保有だけでなく、貸し出す場合は別のリスクを確認する

暗号資産を保有するだけでなく、レンディングで第三者へ貸し出す場合は、価格変動に加え、事業者・返還・運用条件などのリスクを確認する必要があります。SNS上の話題性や将来の決済期待を、貸出判断の根拠にしないことが大切です。

検討する場合は、仮想通貨を貸し出す前に確認したいリスクと仕組みを読み、サービス条件と自身の許容範囲を照らし合わせてください。

イーロン・マスクとX・仮想通貨に関するよくある質問

Q. X Moneyは日本で使えますか?

A. X Money公式ページでは、米国の一部ユーザー向けに提供中と案内されています。本記事執筆時点で、日本居住者が利用できるとは確認できません。利用可否は、X Money公式ページ、公式ヘルプ、アプリ内表示で確認してください。

Q. X Moneyでビットコインやドージコインは使えますか?

A. X Moneyの公式案内で中心となっているのは法定通貨ベースの送金・口座・カード機能です。本記事執筆時点で、BTCやDOGEをX Moneyの決済通貨として使えるという公式案内は確認できません。

Q. X独自の仮想通貨・X Coinは発行されますか?

A. 公式の発行計画は確認できません。過去にはマスク氏がXの暗号資産トークン発行計画を否定した経緯があります。名称だけで公式と判断せず、公式発表、規約、アプリ内導線を確認してください。

Q. イーロン・マスク氏の発言でDOGEは上がりますか?

A. 発言や関連ニュースが短期的な話題になることはありますが、価格上昇を保証するものではありません。話題性と、決済導入・利用者増加などの実装事実を分けて判断してください。

Q. Teslaは今もビットコインを保有していますか?

A. Teslaの2026年6月30日時点の10-Qでは、同社のデジタル資産の大半が11,509 BTCであることが開示されています。保有量は将来変わる可能性があるため、最新のSEC提出書類で確認してください。

Q. X関連の仮想通貨詐欺を避けるには?

A. 公式ドメイン、公式規約・ヘルプ、アプリ内導線の3点を確認してください。「送金すれば増やして返す」「X公式の限定プレセール」といった入金要求は、まず詐欺を疑い、送金しないでください。

まとめ

  • X Money:米国の一部ユーザー向けに提供が始まっているが、公式案内の中心は法定通貨ベースの金融機能です。
  • BTC・DOGE決済:X Moneyでの公式な対応情報を確認してから判断し、話題やうわさと混同しないことが重要です。
  • X独自コイン:名称だけでは公式性を示しません。公式発表・規約・アプリ内導線のない入金要求は詐欺を疑ってください。

Xと仮想通貨に関する情報は変化しやすいため、公式発表、利用規約、実際のプロダクト画面を確認し、マスク氏関連のニュースだけで投資判断を急がないようにしましょう。