仮想通貨(暗号資産)のエアドロップとは?メリットやデメリット、貰い方を解説
2024.11.01
仮想通貨の取引をしていると、「エアドロップ」という言葉を見聞きする機会があると思います。なかにはエアドロップがどのようなものなのか、分からない方もみえるのではないでしょうか。
本記事ではエアドロップどういったものなのかについて解説します。また、エアドロップのメリットやデメリット、貰い方についても説明しますので参考にしてください。
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップについて
エアドロップは、新規で発行した仮想通貨(暗号資産)の知名度を高め、広く認知してもらい購入を促進する目的で実施されるイベントです。条件を満たしたユーザーは無料で仮想通貨(暗号資産)をもらえます。
また、大型アップデートによって既存の仮想通貨(暗号資産)から新規の仮想通貨(暗号資産)が誕生した時にも実施される場合があります。たとえば、2022年2月のネム(XEM)のアップデート時には新規通貨のシンボル(XYM)がエアドロップされました。
エアドロップに参加するための条件
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップへの参加には、主に以下のような条件が設定されています。
- スナップショット時に指定の仮想通貨(暗号資産)を保有する
- SNSでの投稿
- 指定された期間内に特定のサービスを利用する
「スナップショット」とは、指定された期間のブロックチェーンの内容を記録することです。エアドロップ主催者は、スナップショットを行うことで、ユーザーの仮想通貨(暗号資産)保有状況を把握します。
そのため、スナップショットが参加条件となっている場合は、指定された仮想通貨(暗号資産)と数量を期間内に保有しておく必要があります。 また、主催者の公式SNSのフォローや特定の投稿を拡散するといった条件が提示される場合もあります。
エアドロップのメリット
つづいて、エアドロップのメリットをみてみましょう。
- 仮想通貨(暗号資産)を無料でもらえる
- もらった仮想通貨(暗号資産)の価値が高くなる可能性がある
エアドロップのメリットを理解することで、仮想通貨(暗号資産)を始めるきっかけにもつながります。
仮想通貨(暗号資産)を無料でもらえる
エアドロップに参加すれば、無料で仮想通貨(暗号資産)をもらえます。 さきほど紹介したような条件をクリアすれば、金銭的なリスクを負わずに仮想通貨(暗号資産)を手に入れられます。 受け取れる仮想通貨(暗号資産)の量はそれほど多くありませんが、無料でもらえるのは大きなメリットです。
貰った仮想通貨(暗号資産)の価値が高くなる可能性がある
貰った仮想通貨(暗号資産)は価値が高くなる可能性があります。 参加条件が「特定の仮想通貨(暗号資産)の保有」であれば、参加者がその仮想通貨(暗号資産)を購入するので、必然的に価値が高くなります。
エアドロップは、仮想通貨(暗号資産)の知名度を高めるために行われるので、市場での注目度が高くなり価格が上昇する傾向にあります。 もし、エアドロップされた時点の価格が低かったとしても、取引所への上場で知名度が上がり、その後に価値が上昇する可能性もあります。
エアドロップのデメリット
つぎはデメリットをみてみましょう。エアドロップは無料でもらえるというメリットが目立ちますが、デメリットが無いわけではありません。
- 詐欺目的で開催される場合がある
- 個人情報が悪用される場合がある
安全にエアドロップを活用するためにも、デメリットを知ることが重要です。
詐欺目的で開催される場合がある
これまでにエアドロップによる詐欺被害が多数報告されています。手口としては、秘密鍵の情報を求めたりメールアドレスの入力を促す場合があります。
メールアドレスはフィッシング詐欺として悪用される可能性があり、偽サイトのURLが記載されたメールを送り付けられる場合があります。また、偽サイトにアクセスするとクレジットカード情報などが盗み取られる危険もあるのです。
そして、ウォレットの秘密鍵を聞き出し、ウォレット内の仮想通貨(暗号資産)を盗む詐欺も発生しています。
偽サイトは本物そっくりに巧妙に作られていたり、サイトURLも一文字だけ変更して簡単には判別できないようになっています。そのため、サイトにアクセスする場合などは公式サイトによるものかどうかを確認する必要があります。
個人情報が悪用される危険がある
つぎのデメリットは、個人情報が悪用される可能性がある点です。先述したように、エアドロップは詐欺目的で開催される場合もあります。もちろん、すべてのエアドロップが危険でありませんが、参加にはメールアドレスの入力を求めらえる場合が多くあります。
メールアドレスを教えてしまうとスパムメールの対象となる可能性が高くなります。そのため、エアドロップ参加時は信頼できる先かどうかを確認しましょう。
仮想通貨(暗号資産)をエアドロップで貰う方法
ここでは、仮想通貨(暗号資産)をエアドロップで貰う方法を解説します。
- エアドロップ情報を収集する
- 仮想通貨(暗号資産)取引所で口座開設する
- エアドロップ参加条件を満たす
仮想通貨(暗号資産)をやっていない方は、エアドロップからスタートするのも1つの選択肢です。基本的な部分は仮想通貨(暗号資産)を始めるのと同じため、下記の情報を参考に仮想通貨(暗号資産)の世界をスタートしてみましょう。
エアドロップ情報を収集する
まずは、エアドロップに関する情報を収集しましょう。エアドロップに関しては主に以下の方法で収集可能です。
- プロジェクト公式サイト
- プロジェクト公式SNS
- 取引所のお知らせページ
- 仮想通貨(暗号資産)のニュースメディア
エアドロップの開催時期や参加条件などの詳細は、まず公式サイトで公表されるのが一般的です。また、公式SNSでも通知される場合もあります。公式サイトを常にチェックするのは大変なので、SNSアカウントをフォローして情報収集するといいでしょう。その他に、取引所のお知らせページや、CoinMarketCapやCoinGeckoなどのニュースメディアでもエアドロップ情報を発信しています。
取引所で口座開設する
エアドロップの条件は、仮想通貨(暗号資産)の保有が設定されている場合が多いので、取引所で口座を持っていない方は、事前に口座開設しておきましょう。国内の取引所は主に以下があります。
- Coincheck
- DMM Bitcoin
- bitbank
国内の取引所は他にも複数ありますが、どれを選んでいいか迷う方は上記のいずれかから選ぶといいでしょう。初心者の方は下記の記事を参考に口座開設に必要な手順をチェックしてみてください。
https://bitlending.jp/crypto-media/the-basic-knowledge-of-cryptocurrencies/
エアドロップ参加条件を満たす
さいごに、エアドロップで仮想通貨(暗号資産)を貰うための条件を満たしましょう。参加条件は各エアドロップによって異なりますが、多くはスナップショットが条件となっているケースが多くあります。
たとえば、2022年2月に行われたCoincheckのエアドロップは、NEM保有者を対象に行われました。配布枚数は1NEM=1XYMとなっていたため、NEMの保有数と同数のXYMが配られました。エアドロップ参加時は、事前に条件を確認しておきましょう。
エアドロップの注意点
無料でもらえるエアドロップは魅力的な部分がありますが、以下の点には注意が必要です。
- 秘密鍵やパスワードは教えない
- 価値が付くとは限らない
- 税金の支払いが必要な場合がある
秘密鍵やパスワードは教えない
エアドロップ参加時には、ウォレットのパスワードや秘密鍵を教えてはいけません。なぜなら、ウォレット内の仮想通貨(暗号資産)が盗まれてしまうからです。パスワードや秘密鍵の入力を求められた場合は、詐欺だと判断してエアドロップへの参加はやめましょう。
価値が付くとは限らない
エアドロップでもらった仮想通貨(暗号資産)は必ず価値が付くとは限りません。仮想通貨(暗号資産)の種類は20,000以上ありますが、その全てが高価値とはいえず、需要が無ければ価値は下がってしまいます。無料でもらえるので金銭的リスクはありませんが、過度な期待は控えるようにしましょう。
税金の支払いが必要な場合がある
エアドロップによって得た仮想通貨(暗号資産)を売却して利益を得た場合、課税対象になる場合があります。仮想通貨(暗号資産)による利益は雑所得として計上され、年間20万円以上を超えた場合は確定申告が必要になります。
仮想通貨(暗号資産)に関する法律は日々更新されているので、最新の情報を参考にしてください。仮想通貨(暗号資産)の税金についてはこちらをご覧ください。
https://bitlending.jp/crypto-media/cryptocurrency-tax/
今後予定されているエアドロップ情報
2024年4月時点で今後予定されるエアドロップを2つ「ブラスト(Blast)」と「ドリフト(Drift)」ご紹介します。
ブラスト(Blast)とドリフト(Drift)
ブラスト(Blast)は、イーサリアムのレイヤー2で開発された仮想通貨で、ETHやUSDTを保有しているだけで利回りが得られるという特徴があります。エアドロップは5月に予定されており、参加するには招待コードが必要となります。招待コードはブラスト(Blast)に関する情報サイトなどで取得可能です。
4月16日、ソラナ(Solana)はブロックチェーン基盤上の独自トークンであるドリフト(Drift)のエアドロップ開催を発表しました。開催日やスナップショット日などの詳細は確定していないので続報を待ちましょう。
それぞれの公式サイトは以下になります。
ブラスト(Blast):https://blast.io/ja/airdrop/sign-up
ドリフト(Drift):https://app.drift.trade/
これまでに開催されたエアドロップ情報
さいごに、過去に開催された仮想通貨(暗号資産)のエアドロップについて紹介します。
- フレア(FLR)
- シンボル(XYM)
- ボバ(BOBA)
フレア(FLR)
項目 | 内容 |
銘柄名(通貨単位) | フレア(FLR) |
時価総額ランキング | 83位 |
価格 | 4.67円 |
時価総額 | 180,642,008,565円 |
スナップショット日 | 2020年12月 |
公式サイト |
https://ja.flare.network/ |
(2024年4月29日時点)
フレア(FLR)は、異なるブロックチェーン間で交換ができない仮想通貨(暗号資産)の中継役として、相互運用を目的として開発されました。エアドロップは、2023年1月にCoincheckで行われ、2020年12月のスナップショット時のXRP保有者を対象に配布されました。
シンボル(XYM)
項目 | 内容 |
銘柄名(通貨単位) | シンボル(XYM) |
時価総額ランキング | 360位 |
価格 | 3.53円 |
時価総額 | 20,811,522,251円 |
スナップショット日 | 2021年3月 |
公式サイト | https://docs.symbol.dev/ja/ |
(2024年4月29日時点)
シンボル(XYM)は、既存の仮想通貨(暗号資産)であるNEM(ネム)の大型アップデートによってリリースされました。個人や開発者向けのサービスに特化したNEM(ネム)に対し、シンボル(XYM)は企業や公的機関などを対象に開発されました。エアドロップ時には、保有しているNEM(ネム)の数量と同量のシンボル(XYM)が配布されました。
ボバ(BOBA)
項目 | 内容 |
銘柄名(通貨単位) | ボバ(BOBA) |
時価総額ランキング | 534位 |
価格 | 60.60円 |
時価総額 | 10,399,587,719円 |
スナップショット日 | 2021年11月 |
公式サイト | https://boba.network/ |
(2024年4月29日時点)
ボバ(BOBA)は、イーサリアムの決済時間の遅延や容量不足といった問題を解決するために開発されました。イーサリアムのレイヤー1とは異なるレイヤー2で開発され、低コストでの運用が可能となっています。エアドロップは、2022年3月にbitbankにて行われ、OMG保有者に対して同量のボバ(BOBA)が配布されました。
まとめ
今回は、仮想通貨(暗号資産)のエアドロップについて、メリットやデメリット、貰い方を解説しました。エアドロップは条件をクリアすれば誰でも無料で仮想通貨(暗号資産)をもらえるイベントです。
自費での仮想通貨(暗号資産)購入に抵抗がある方は、エアドロップに参加して取引を体験してみてもいいでしょう。仮想通貨(暗号資産)の始め方や注意点について知りたい方はこちらをご覧ください。
https://bitlending.jp/crypto-media/the-basic-knowledge-of-cryptocurrencies/