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倉本の国際経済の見どころ|国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説

倉本の国際経済の見どころ   

株式会社J-CAM金融コンサルタントの倉本佳光が40年以上金融業に従事してきた経験を元に国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説するコラムです。刻々と変化する相場のモメンタムをキャッチアップしていきます。

米CPI大きく鈍化 インフレとの戦いにゴールが見え始めた?

米CPI大きく鈍化 インフレとの戦いにゴールが見え始めた?

注目の米国6月CPI大きく鈍化

今週12日(水)に注目された米国のCPI(消費者物価指数)6月の発表がありました。

結果は前年同月比+3.0%と5月の+4.0%から大きく鈍化し、2021年3月以来の低水準となりました。前月比は+0.2%で5月は+0.1%でした。落ち着いた動きになっています。

変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は、前年同月比+4.8%と5月の+5.3%から鈍化しています。前月比でも+0.2%で5月の+0.4%から改善した内容でした。これは2021年終盤以来の低水準です。

インフレとの戦いのゴールが見え始めた?

総合CPIが大きく鈍化したのは、前年同月である2022年6月と比較していることが注意するべきポイントになります。当時はロシアのウクライナ侵攻を受けてエネルギー価格が急上昇し、インフレを40年ぶりの高水準に押し上げていました。WTIの価格も2022年6月に120ドル台の高値を付け、その後も100ドル台で推移しています。今年6月のWTIは70ドル近辺での動きでした。

原油価格の上昇は昨年6月をピークに下落へ転じており、今後7月以降のCPIなどインフレに関する発表は低い数字との対比となり、どんどん鈍化していくような状況にはならないと思われます。

マーケットは今回のCPIの結果を受けて、「FRBの利上げが7月の1回で終わる」との見方を強め、金利低下、株高、ドル安へ動いています。当面はこの流れで動いていくと考えられますが、8月以降に発表されるインフレ指標の結果によっては、改めて金融引締めが意識される可能性があり、「金融引締め、景気減速、企業業績悪化、株価下落」のシナリオは保持しておくべきと考えています。

慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート、その後メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバーに就任、岡三アセットマネジメント株式会社では理事を務めた。これまでに国内大手証券会社及び米系証券会社にてリテール及び機関投資家への営業、上場企業の資金調達、IPO、M&Aなどの業務を担当し、現在では「株式会社J-CAM」にて総合的な金融コンサルタントとして活躍している。

倉本 佳光
Yoshimitsu Kuramoto
株式会社J-CAM
金融アドバイザー

慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート、その後メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバーに就任、岡三アセットマネジメント株式会社では理事を務めた。これまでに国内大手証券会社及び米系証券会社にてリテール及び機関投資家への営業、上場企業の資金調達、IPO、M&Aなどの業務を担当し、現在では「株式会社J-CAM」にて総合的な金融コンサルタントとして活躍している。

倉本 佳光
Yoshimitsu Kuramoto
株式会社J-CAM
金融アドバイザー