有名企業がWEB3.0事業に続々と参入している中、大手電気通信事業者KDDIがWEB3.0 walletサービスを展開することで話題になりました。

NFTや仮想通貨(暗号資産)を管理する上で重要なWEB3.0 walletですが、機能や特徴も様々で選ぶ基準に悩んでいる人も多いはず。

本記事ではWEB3.0 walletの中でもαU walletの使い方から関連サービスまでをわかりやすく解説します。αU walletに興味がある方はぜひこの記事を参考にしてみてください。

αU walletの文字と携帯画像

ロゴ出典:https://web.wallet.kddi.com/intro.html

「αU wallet」とは?

αU walletは、KDDIが提供するメタバース・Web3.0対応の統合ウォレットアプリです。

NFTや仮想通貨(暗号資産)の管理機能を備え、後述するαUエコシステム内にあるαUマーケットプレイスで取引されるデジタルアセットの保管や送受信が行えます。

法定通貨による決済機能も搭載されており、クレジットカードやauかんたん決済を利用してNFTや仮想通貨(暗号資産)の購入が可能です。

はじめてNFTや仮想通貨(暗号資産)を扱う方でも、直感的な操作で利用できるのが特徴であり、KDDIがメタバース施策の中核に位置付けるサービスとして、今後の発展が期待されるウォレットです。

αU walletでできること

出典:https://web.wallet.kddi.com/intro.html

αU walletでできること

αU walletには、NFTや仮想通貨(暗号資産)を安全に管理するための機能が備わっています。主な機能は以下のとおりです。

NFTと仮想通貨(暗号資産)の管理

αU walletではNFTと仮想通貨(暗号資産)の保管・管理が可能です。

αU marketやαU dotadpで購入したNFTはウォレットに自動で転送され、簡単に保管できます。仮想通貨(暗号資産)に関しても主要通貨の送受信が行えます。

<対応通貨>

  • Polygon(MATIC)
  • Palette(PLT)
  • Oasys(OAS)※HOME Verseを含む

アプリ内でNFTのコレクションを一覧表示することもできるため、所有するデジタルアセットの確認が容易です。

セキュリティ機能

αU walletは高度なセキュリティ対策を講じており、デジタルアセットを安全に管理できます。

<主なセキュリティ対策>

①生体認証を必須とすることで不正アクセスを防ぎ、複数のコンピューターに電子署名を分散させるマルチシグ機能を搭載

②不審なサイトへのアクセスをブロックするフィルタリング機能があり、ハッキングやフィッシング詐欺などの被害を最小限に抑えることが可能

③パスワードやバックアップコードを設定できるため、万が一トラブルに見舞われても、ウォレットの復旧が可能

以上の観点から、シンプルな操作性と高いセキュリティを両立した、利便性の高いウォレットと言えるでしょう。

また、NFTと仮想通貨(暗号資産)の関係性についてより詳しく知りたい方は以下の記事もご参照ください。

αU walletの使い方

右にαU walletのアプリアイコン、左に「αU walletの使い方」の文字

出典:https://alpha-u.io/

αU walletは初心者でも簡単に利用できるよう、分かりやすいUIデザインと手順で設計されています。本項では、アカウント作成からセキュリティ設定の重要性までを簡単にまとめています。

αU walletのアカウント作成

アプリストアからαU walletアプリをダウンロードし、以下の手順でアカウントを作成します。

なお、ストアはApp StoreとGoogle Playに対応しています。

  1. ウォレット作成の案内に従い、利用規約に同意します。
  2. 生体認証(Face ID・Touch ID)の設定を行います。生体認証未対応の場合はパスコードを設定します。
  3. バックアップを設定し、秘密のリカバリーフレーズを控えておきます。
  4. auIDなどのソーシャルIDでログインします。
  5. 携帯電話番号を登録し、SMS認証を行います。
  6. 最後に基本情報(氏名・生年月日など)を入力する。

以上でαU walletアカウントの登録完了です。

セキュリティ設定とバックアップの重要性

αU walletにはセキュリティ対策が施されていますが、ユーザー自身でも生体認証の設定と秘密のリカバリーフレーズのバックアップが必須となります。

通常、WEB3.0 walletではリカバリーフレーズを控えずに紛失すると、ウォレットの復元ができなくなり、NFTや仮想通貨(暗号資産)にアクセスできなくなる危険があります。

しかしながら、αU walletはバックアップ機能を設定しておくことで万が一リカバリーフレーズを紛失してもウォレットを復元することができます。

このように、ユーザー側のリスクを軽減する仕様は、初心者がウォレット作成を検討する上で非常に重要な要素と考えられます。

NFTの探し方と購入方法

NFTは「αU market」や「αU dotadp」のCollectionsページから探すことができ、気に入ったNFTがあれば、アプリ内で簡単に購入できます。

  1. 詳細ページで「購入する」ボタンを押します。
  2. 支払い方法(auかんたん決済・クレジットカード等)を選択します。
  3. 購入内容を確認し、ウォレットアプリで決済を完了させます。

スマホでなくPC上での購入時は、QRコードを読み取りウォレットと連携させる必要があります。

購入が完了すると、NFTをマイページで確認することができます。

仮想通貨(暗号資産)の送受金方法

αU walletでは主要な仮想通貨(暗号資産)の送受金が可能です。

送金する場合は受取先のウォレットアドレスを指定し、受取の際は公開アドレスを確認して相手に伝えます。

仮想通貨(暗号資産)の移動にはガス代と呼ばれる一定の手数料がかかりますが、その代わり銀行送金等に比べシームレスな操作で素早い送受信が可能となります。

αU walletでは安全性の高い主要チェーンでの取引となっていますが、通常のウォレットと同様各チェーンによりガス代が発生する可能性があります。

仮想通貨(暗号資産)を送受金する際は、あらかじめ発生するガス代を確認しておくことをおすすめします。

αU walletの将来性

左にVR画像、右に「αU walletの将来性」の文字

出典:https://alpha-u.io/

αU walletはKDDIが展開するメタバース施策やαUエコシステムとの連携により、今後さらに発展が期待されています。メタバース施策やエコシステムの詳細については、以下のとおりとなります。

KDDIが展開するメタバース施策

KDDIはメタバース分野に注力しており、αU walletはその中核的な役割を担う予定です。

「αU metaverse」:バーチャル空間でのエンターテイメントや交流の場を提供。NFTによるデジタルコンテンツの創造・共有が可能です。

「αU live」:仮想空間内でライブやイベントを体験できるプラットフォーム。αU walletで発行される仮想通貨(暗号資産)を使ってアクセスします。

「αU place」:ユーザーが自由に作れる個人・企業向けの仮想スペース。オンラインでの店舗運営やイベント開催などが可能です。

αU walletは上記メタバースサービスの中核的な存在として機能し、ユーザーの認証や決済、NFTの保管などを担います。

αUエコシステムとの連携

αU walletはKDDIのαUエコシステムとも密接に連携しており、さまざまなサービスでの利用が見込まれています

「αU market」:デジタルアート、アバターアイテムなどを取引できるマーケットプレイス。αU walletでNFTの保管・決済が可能です。

「KKDI Commerce」:ECモールでの決済にも利用可能。ポイント連携などの機能拡張も予定されています。

「auかんたん決済」:NFC決済と相互運用性を持つため、実店舗での利用シーンも想定されています。

このように、αUエコシステム内での利用範囲が今後広がることで、ユーザーの利便性向上が期待できます。

メタバース領域への本格参入と各種サービスとの連携により、αU walletの存在感は高まっていくでしょう。

最終的には、仮想空間でのエンターテイメント・ショッピングなど、新たなライフスタイルの実現に向けた中核的役割を担うことが予想されます。

他社ウォレットとの比較

本項では他社ウォレットの特徴を紹介し、αU walletとの比較をしていきます。

メタマスク

メタマスクはWEB3.0 walletの代表的なサービスです。対応チェーンが多く実装機能も多様です。

αU walletはαUエコシステムに特化していますが、メタマスクは各エコシステムにマルチに対応できます。

以下の記事にメタマスクの詳細を載せておりますので、詳しく知りたい方は併せてご参照ください。

https://bitlending.jp/crypto-media/whatismetamask/

scramberry WALLET

KDDIの競合他社であるNTTドコモの子会社「NTT Digit」が2024年3月12日より提供を開始しているWEB3.0 walletです。

対応チェーンはイーサリアム、ポリゴン、アバランチ、アスターの4チェーンであり、電話番号のみで初期登録ができる特をもちます。

NTTグループ内ではメタバース開発をしており、おそらくαU walletと同様エコシステムに特化して展開していくことが予想されます。

まとめ

左にαUエコシステムの画像、右に「まとめ」の文字

出典:gizmodo.jp/2023/03/kddi-alpha-u.html

αU walletは、NFTや仮想通貨(暗号資産)の管理に特化した非常にシンプルで使いやすいウォレットアプリです。初心者の方でも安心してご利用いただけます。

主な特徴は以下の通りです。

  • NFTの購入・所有・譲渡がスムーズに行える
  • 主要な仮想通貨(暗号資産)の送受信と残高管理が可能
  • 高度なセキュリティ機能を搭載し、資産を安全に保護
  • アカウント作成から運用までわかりやすいガイダンスが搭載

また、KDDIが展開するメタバース施策やαUエコシステムと密接に連携することで、今後さらなる発展が見込まれています。

初めてNFTや仮想通貨(暗号資産)の活用を検討される方も、αU walletを起点に安心して新しいWEB3.0体験を楽しめるでしょう。