【2026年】ビットコインキャッシュ(BCH)の今後と将来性|価格予想・半減期後の見通し
監修:株式会社J-CAM 金融アドバイザー AFP認定者 倉本 佳光 Yoshimitsu Kuramoto
慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。その後、メリルリンチ日本証券株式会社マネージメント・コミッティーメンバー、岡三アセットマネジメント株式会社理事などを歴任。
執筆:BitLending編集部 更新日:2026年9月14日
ビットコインキャッシュ(BCH)は、2017年にビットコイン(BTC)からハードフォークして誕生した「決済志向」の暗号資産です。「ビットコインキャッシュ 今後」「オワコン」「上がらない理由」といった検索が多いことからも分かるように、技術的な進化を続けている一方で、価格面では伸び悩んでいると感じている方が少なくありません。
結論として、BCHの発行や開発が止まっているわけではありませんが、決済分野での競合激化やビットコインとのハッシュレート差といった構造的な要因が重なり、価格が伸び悩みやすい状況にあるのは事実です。この記事では、「オワコン」と言われる理由の実態、2026年5月に実施されたネットワークアップグレード、Mt.Gox弁済など需給を左右する要因、そしてビットコインとの違いや投資判断のポイントを、一次情報にもとづいて整理します。
目次
- 【BCH/BCCとは】ビットコインキャッシュ(BCH)とは?誕生の背景と基本情報
- 【本音で回答】ビットコインキャッシュは「オワコン」「上がらない」と言われる理由
- 【価格予想】BCH価格の今後シナリオ|強気・中立・弱気の3パターン
- 【リアルタイム】現在価格とチャートの見方
- 【需給要因】需給を左右する2大要因|Mt.Gox弁済とEDX Marketsの動き
- 【技術進化】半減期後の技術進化|ABLA・CashTokens・2026年5月アップグレード
- 【徹底比較】ビットコイン(BTC)との違いを徹底比較
- 【投資判断】投資判断で押さえるべきメリットとリスク
- 【始め方】BCHの始め方|取引所選びとウォレット管理
- 【FAQ】よくある質問
免責事項(投資助言ではありません)
本記事は、仮想通貨(暗号資産)に関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。
利益相反に関する開示:本記事を掲載するBitLendingは、暗号資産レンディングサービスを提供しています。記事内には当社サービスへの導線が含まれる場合がありますが、特定の投資行動や暗号資産の貸出を推奨するものではありません。
ビットコインキャッシュ(BCH)とは?誕生の背景と基本情報
ビットコインキャッシュ(BCH)は、2017年8月1日にビットコイン(BTC)からハードフォークして誕生した暗号資産です。BTCが抱えていたブロックサイズの上限(当時1MB)による送金詰まりや手数料高騰といった課題に対し、ブロックサイズを拡大することで解決しようとする立場のコミュニティが分岐して生まれました。BTCが「価値の保存(デジタルゴールド)」としての性格を強めていったのに対し、BCHは一貫して「日常的な決済手段(エレクトロニックキャッシュ)」としての利用を重視する設計思想を貫いています。
発行上限はBTCと同じ2,100万枚(21,000,000 BCH)で、分岐した時点のビットコインの取引履歴と残高をそのまま引き継いでいます。マイニングの仕組みもBTCと同じPoW(Proof of Work)方式です。
BCH/BCCという呼び方について
ビットコインキャッシュは、日本国内の一部取引所や資料で「BCC」という略称が使われていた時期があります。現在は「BCH」という表記がほぼ統一されており、BCCという表記を見かけた場合も同じ通貨を指していると考えて問題ありません。
💡 用語解説:ハードフォークとは? ▼ 開く
■ ハードフォークとは?
ブロックチェーンのルール(プロトコル)を大きく変更し、変更前のルールとの互換性がなくなる形でチェーンを分岐させることです。分岐した時点の取引履歴と残高は、新旧どちらのチェーンにも引き継がれます。
- 確認点:BCHはBTCのハードフォークによって誕生し、分岐時点のBTC保有者はBCHも同量保有する形になりました。
- 注意点:ハードフォークが起きたからといって、分岐前の通貨(この場合はBTC)の価値や存続が損なわれるわけではありません。
この記事での読み方
本記事では、BCHがBTCと共通のルーツを持ちながら、その後は別の設計思想のもとで独自に開発が続けられている通貨であることを前提に解説します。
ビットコインキャッシュは「オワコン」「上がらない」と言われる理由
「ビットコインキャッシュ 上がらない理由」「ビットコインキャッシュ オワコン」という検索が一定数あります。結論としては、BCHの開発自体が止まっているわけではありませんが、決済分野での競合激化とビットコイン対比でのハッシュレート(マイニング規模)の差という、構造的な要因が価格の伸び悩みにつながっていると考えられます。それぞれの要因を確認しましょう。
決済ユースケースを巡る競合の激化
BCHが目指す「低手数料・高速な決済」という役割は、現在ではステーブルコイン(USDT・USDCなど)や、Solana・XRPのような高速処理を強みとする他のブロックチェーンとも競合しています。決済という用途そのものの選択肢が増えたことで、BCHが単独で担っていた領域が相対的に縮小していることが、伸び悩みの一因と考えられます。
ビットコイン対比でのハッシュレートの差
ハッシュレートとは、ネットワークの計算能力(マイニングの規模)を示す指標で、一般にハッシュレートが高いほど、悪意ある攻撃に対する耐性(セキュリティ強度)が高いとされています。BCHのハッシュレートはBTCに比べて大幅に小さく、この差はここ数年縮まっていません。最新の比較値は、以下の出典から随時確認できます。
《出典》
CoinWarz|Bitcoin Cash Hashrate Chart
BitInfoCharts|Bitcoin Cash Hashrate
過去のチェーン分裂が残したイメージ
BCHは2017年にBTCから分岐した後、2018年11月にはBCH自体からさらにビットコインSV(BSV)が分岐するという、コミュニティ内の対立(いわゆる「ハッシュウォー」)を経験しています。分裂そのものは技術的な意見の相違によるガバナンス上の出来事であり、BCHの発行や送金の安全性を損なうものではありませんが、こうした経緯が「分裂を繰り返す通貨」という印象につながっている面はあります。
価格が動く一般的な要因については、以下でも整理しています。
一方で、BCHは技術面では現在も継続してアップグレードが行われています。具体的な内容は後述の「技術進化」で確認します。
BCH価格の今後シナリオ|強気・中立・弱気の3パターン
ビットコインキャッシュの価格動向を考えるうえでは、単なる期待値ではなく、以下の変動要因(ファンダメンタルズ)を確認しておくことが重要です。
- マクロ経済とBTC相場:米国の金利政策や暗号資産市場全体のトレンド。BTC価格との連動性は依然として高い傾向にあります。
- 決済利用の拡大:実店舗やEコマースでの導入数、送金件数の増加推移。
- 規制環境:米国ではSEC(証券)・CFTC(商品)などのスタンスや制度整備が、投資家心理と流動性に影響しやすい状況です。
《出典》
Federal Reserve|FOMC & Monetary Policy
SEC|Crypto Newsroom
今後の中期シナリオ
| シナリオ | 想定される状況 |
|---|---|
| 強気シナリオ | BTCの価格動向に追随し、さらにCashTokensエコシステムが成長。決済需要やトークン需要が実需として定着した場合、過去の高値圏を試す展開もあり得ます。 |
| 中立・レンジ | 一定の決済需要はあるものの、競合(ステーブルコインや決済系L1/L2)とのシェア争いが続く状態。特定の価格帯での推移が継続するケースです。 |
| 弱気シナリオ | 市場全体の冷え込みに加え、Mt.Gox弁済などの大口売り圧力が意識され、一時的に需給が悪化するケースです。 |
これらはあくまで可能性の整理であり、将来の価格を保証するものではありません。BTC相場全体の動向は、以下で毎週更新しています。
現在価格とチャートの見方
現在のビットコインキャッシュ(BCH/JPY)の価格チャートです。
チャートを見るポイント
- トレンド判断:移動平均線(チャート上の線)が上向きか下向きかを確認します。
- 出来高:価格変動時に出来高(棒グラフ)が増加している場合、そのトレンドは強いと判断されます。
- 直近の節目:過去に何度も反発したり上昇が止まったりしている価格帯は、今後も意識される重要なラインです。
需給を左右する2大要因|Mt.Gox弁済とEDX Marketsの動き
BCHの需給バランスを見るうえで、避けて通れない2つのトピックがあります。
1. Mt.Gox(マウントゴックス)の弁済
かつて破綻した取引所Mt.Goxの債権者に対する弁済プロセスが進行中です。弁済資産にはBTCだけでなくBCHも含まれており、これを受け取った債権者が市場で売却した場合、売り圧力となる可能性があります。
- 再生管財人により、弁済期限は2025年10月27日付で2026年10月31日まで延長されています。本記事の確認時点(2026年9月14日)で、期限まで残り約6週間です。
- 2026年6月には、管財人によるビットコインの大口移動が報じられましたが、これは弁済に向けた準備的な処理であり、直ちに市場での売却を意味するものではないと報じられています。
- 一度に全てのBCHが売られるわけではありませんが、期限に向けて断続的な売り圧力が発生する可能性は引き続き織り込んでおく必要があります。
《出典》
Mt.Gox|Notice Concerning Change of Repayments Deadline(PDF)
Mt. Gox moves 10,422 bitcoin worth $739 million to a new wallet as deadline nears|CoinDesk
2. 米国機関投資家向け取引所「EDX Markets」
EDX Marketsは機関投資家向けの取引インフラとして注目され、ローンチ当初はBTC・ETH・LTC・BCHの4銘柄での提供が報じられました(ローンチ時点)。その後の提供資産はアップデートされうるため、最新の公式発表もあわせて確認しておくのが安全です。2026年4月には、EDX Marketsが米国の信託認可(トラストチャーター)を申請したと報じられており、機関投資家向けインフラとしての基盤整備が進んでいます。
《出典》
EDX(Bloomberg)|EDX goes live(ローンチ時の取扱い)
EDX Markets applies for U.S. trust charter to expand institutional crypto services|CoinDesk
半減期後の技術進化|ABLA・CashTokens・2026年5月アップグレード
BCHは、価格の伸び悩みとは別に、現在も継続的にアップグレードが行われています。
2024年半減期の完了
2024年4月、BCHは2回目の半減期を完了し、マイニング報酬が3.125 BCHに減少しました。これにより新規発行ペースが減速し、供給面での希少性が高まる構造になっています。
《出典》
Bitcoin Cash Sends Bitcoin Traders Warning Sign About Halving|CoinDesk
ABLA(適応型ブロックサイズ制限アルゴリズム)
2024年のアップグレードで導入された機能です。ネットワークの需要に応じてブロックサイズの上限を自動的に調整・拡張する仕組みで、将来的に取引量が急増しても、低手数料・高速送金という設計思想を維持するための技術的基盤になっています。
《出典》
2024-05-15 Network Upgrade Specification(ABLA)|Bitcoin Cash Node
CashTokens(キャッシュトークン)
2023年5月のアップグレードで実装されました。BCHのチェーン上で独自のトークンやNFTを発行できるようになった機能で、UTXOモデル(ビットコインと同じデータ構造)の効率性を活かした、安価で堅牢なトークンエコシステムの構築が進められています。
《出典》
2023-05-15 Network Upgrade Specification(CashTokens)|Bitcoin Cash Node
2026年5月のネットワークアップグレード
2026年5月15日には、新しいネットワークアップグレードが実施されました(一部メディアでは「Layla」とも呼ばれています)。スクリプトが処理を繰り返し実行できる「ループ」機能、再利用可能な関数を定義・呼び出しできる「関数」機能(OP_DEFINE/OP_INVOKE)、ロックスクリプトを直接扱える「Pay to Script(P2S)」、ビット演算命令の追加などが導入され、CashTokensを含むスクリプトの表現力がさらに強化されました。通常の資金移動には影響がなく、ノードやマイニング、取引所側の検証ソフトウェアが対応する形で実施されています。
《出典》
2025-05-15 Network Upgrade Specification|Bitcoin Cash Node
2026-05-15 Network Upgrade Specification|Bitcoin Cash Node
ビットコイン(BTC)との違いを徹底比較
ビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)の主な違いを整理しました。
| 項目 | ビットコイン(BTC) | ビットコインキャッシュ(BCH) |
|---|---|---|
| 主な目的 | 価値の保存(デジタルゴールド) | 日常決済(エレクトロニックキャッシュ) |
| スケーリング方針 | Layer2(ライトニングネットワーク等)を活用 | オンチェーン(ブロックサイズ拡大)で対応 |
| ブロックサイズ | 1MB(SegWitにより実質拡張) | 32MB+ABLAによる自動拡張 |
| スマートコントラクト | 限定的 | CashTokensにより機能を拡張 |
| 発行上限 | 2,100万枚 | 2,100万枚(分岐時点のBTCの設計を継承) |
《出典》
Bitcoin Cash Research|Technical Specifications
Bitcoin BIPs|BIP-0141(SegWit)
投資判断で押さえるべきメリットとリスク
投資を検討する際は、リターンだけでなくリスクを正しく理解することが不可欠です。
メリット
- 決済の実用性:送金手数料が低く、即時決済に適しています(ネットワークの混雑状況により変動します)。
- 非中央集権性:特定の管理者が存在せず、ビットコインと同じPoW(Proof of Work)の仕組みを継承しています。
デメリット・リスク
- ハッシュレートの差:BTCに比べてマイニング規模が小さいため、理論上のセキュリティ強度はBTCより低くなります(詳しくは前述)。
- 競争の激化:高速決済分野ではSolanaやXRP、ステーブルコイン(USDT/USDC)などの競合が多く存在します。
- 価格変動リスク:BTCと比較して時価総額が小さいため、市場環境によっては価格変動(ボラティリティ)が大きくなる傾向があります。
保有したBCHを売買以外の方法で活用する選択肢として、第三者に貸し出して利息を得る「レンディング」というサービスもあります。
仮想通貨レンディング完全ガイド2026最新版|デメリット・比較ポイント・リスク・サービスの選び方を解説
暗号資産に共通するリスクの全体像は、以下でも整理しています。
BCHの始め方|取引所選びとウォレット管理
BCHは、日本国内の複数の暗号資産取引所で購入できます。
1. 取引所の口座開設
用途に合わせて取引所を選ぶのが一般的です。Coincheck・GMOコイン・bitFlyerなど、複数の国内取引所がBCHを取り扱っています。取引所ごとに手数料やアプリの使いやすさが異なるため、比較したうえで選ぶことをおすすめします。
2. ウォレットでの管理
取引所に預けたままにすることも可能ですが、自己管理を行う場合は以下のウォレットが代表的です。
- Bitcoin.com Wallet:BCHの利用に最適化されたモバイルウォレットの一つです。
- Electron Cash:PC向けの多機能ウォレット。CashFusion(プライバシー機能)などの高度な機能を利用したいユーザー向けです。
購入後にやっておきたいウォレット・記録の管理については、以下でも解説しています。
ビットコインを買った後にやること|ウォレット・記録・税金の確認ポイント
《出典》
Coincheck|ビットコインキャッシュ(BCH)の今後は?2026〜2030年の動向と将来性を解説
Bitcoin.com|Bitcoin.com Wallet
Electron Cash|公式ドキュメント
よくある質問
ここまでの内容を、よくある質問の形で簡潔に整理します。
BCHの手数料は常に安いのですか?
基本的には安価で推移しやすい設計ですが、ネットワークが極端に混雑した場合は上昇する可能性があります。ABLA(自動ブロックサイズ調整)により、長期的な混雑・手数料高騰を抑制する方向の仕組みが導入されています。
「0承認(0-conf)」での決済は安全ですか?
少額決済においては実用上問題ないケースが多い一方、ブロックチェーンに記録が確定する前であるため理論上のリスクはゼロではありません。高額取引の場合は、数回の承認(Confirmation)を待つことが推奨されます。
次回の半減期はいつですか?
ビットコインキャッシュの半減期は約4年ごとに発生します。前回は2024年4月だったため、次回は2028年頃になる見込みですが、確定した日時は公表されていません。BTCなど他の通貨とあわせた半減期の比較は、以下で確認できます。
CashTokensでは何ができて、何ができませんか?
独自トークンやNFTの発行などが可能です。ただし、イーサリアムのような汎用的なEVM(Ethereum Virtual Machine)とは異なる仕組みのため、既存のイーサリアム系アプリをそのまま動かせるわけではありません。
BCHはレンディングできますか?
暗号資産を第三者に貸し出し、利息を得る「レンディング」というサービスがあります。取扱銘柄はサービスによって異なるため、BCHが対象かどうかは利用するサービスの公式情報で確認してください。レンディングの仕組みや選び方は、以下で詳しく解説しています。
BCHの税金はどうなりますか?
BCHを売却するなどして利益が出た場合、他の暗号資産と同様に課税対象になります。税率や計算方法、確定申告の流れは、以下で詳しく解説しています。