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倉本の国際経済の見どころ|国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説

倉本の国際経済の見どころ   

株式会社J-CAM金融コンサルタントの倉本佳光が40年以上金融業に従事してきた経験を元に国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説するコラムです。刻々と変化する相場のモメンタムをキャッチアップしていきます。

警戒される円高ドル安局面

警戒される円高ドル安局面

FRB

FRB0.25%利上げへ

 7月26日にFOMC(米国連邦公開市場委員会)が開催され、FRB(米国連邦準備制度理事会)は政策金利を0.25%引き上げました。FFレートの誘導目標は5.25%~5.50%となり、2001年以来22年ぶりの水準となります。量的引き締めは継続されます。

FRBは景気の判断について「緩やかに拡大している」と前回の判断から若干の上方修正をしました。今後については「会合ごとにデータに基づいて判断し決定する」とし「利上げも据え置きも選択する可能性がある」と示唆し、 利下げについては「年内はないだろう」とコメントしています。

先日発表された6月のCPI(消費者物価指数)は3.0%と縮小しており、インフレの勢いは収まりつつあります。しかしパウエル議長は「インフレは依然として高い、目標である2.0%に戻すには、まだ長い道のりがある」と述べています。

リセッション懸念

リセッション懸念

 

 しかし、マーケットでは、今月24日に発表された米国購買担当者景気指数(PMI)が前月比1.2ポイント下がり、52.0と5ヶ月ぶりの低水準で特に景気を牽引していたサービス業が2ヶ月連続で低下したことや製造業が3ヶ月連続で50を割れたことなどから、「米国内の需要は低迷しており、年内のリセッション懸念は消えない」とする考えも強くありました。

 このようなインフレの低下と景気の減速傾向から利上げの終了、そして利下げがいつ始まるのか?といった観測が強まっており、ドルについてやや弱気な動きが再度出始めています。

円高ドル安への警戒

 日本銀行の金融政策決定会合が開かれており、日銀の政策変更について注目が集まっています。今回は変更しないとしても「いずれは変更を行う」という見方は多く、日米金利差の縮小を意識した円高ドル安への警戒が続いていくと思われます。