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倉本の国際経済の見どころ|国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説

倉本の国際経済の見どころ   

株式会社J-CAM金融コンサルタントの倉本佳光が40年以上金融業に従事してきた経験を元に国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説するコラムです。刻々と変化する相場のモメンタムをキャッチアップしていきます。

どうみる?植田日銀 金融政策決定会合

どうみる?植田日銀 金融政策決定会合

先週4月13日に5月のFOMCに向けてドル安円高に向けて足下を固める方向としましたが、その後の展開はドル高へ進んでいます。
これは4月14日(金)に発表されたミシガン大学消費者マインド調査の結果が63.5と3月の62.0から上昇し、1年先のインフレ期待も3月の3.6%から4月4.6%と上昇したのを受けて米国債利回りが大きく上昇しドルが買われる動きとなった事に起因しています。
続いて今週17日(月)にはNY連銀の製造業景況指数の発表があり、こちらも前月の-24.6から10.8と大きく上昇し、マーケットの大方の予想であった-18とは大きく異なる結果となり、ドル高を支援するものとなりました。
さらに今月末に開催される日本銀行の金融政策決定会合では「金融引締めへの政策修正へ動くとの見方」が後退しており、日米の金利差拡大としてドル高円安の動きが強まりました。
一方、先週ご紹介したチャートによる26週移動平均線は135円台から134.74円まで進んでおり、これからこの影響を受けるものと見ています。
また中長期のドル需要に関連するものとして、ブラジルのルラ大統領が中国を訪問し、BRICSが設立した「新開発銀行」の上海本部で「BRICS各国による自国通貨での決済」を呼びかけています。すでに中国はサウジアラビアなどと石油取引の決済等に人民元を使う事を提案するなど新興国でのドル離れが加速する方向にあります。
世界的なドル決済の減少が始まっていると見られ、今後の大きなドル安の要因として徐々に効果が現れると考えられます。
5月早々のFOMCに向けて今週および来週のドルの動きが注目されます。