ジャクソンホール会議2023

 8月24日~26日に米国ワイオミング州ジャクソンホールでカンサスシティ連銀主催のシンポジウムが開催されます。この会議には世界の中央銀行トップが参加し、植田日本銀行総裁も出席します。

ジャクソンホール会議は1978年8月に始まり1982年からジャクソンホールで開催されています。この会議はリーマンショック以降に注目されるようになりました。特に2010年に当時のバーナンキFRB議長がQE2(量的緩和第2弾)の実施について示唆する発言を行い、重要な政策決定を市場に織り込ませるステージとなったことが、この会合の注目度を高めることになりました。

昨年もパウエルFRB議長がハト派からタカ派へ豹変し、インフレファイターとして強いメッセージを市場に発信しています。

 このような過去の経緯から今回もパウエルFRB議長がどのような講演を行うのかに注目が集まっています。基本的には「景気の上振れを意識して引締めに積極的な姿勢を示す」と考えられていますが、「今後の追加利上げの是非をFRBがどのように判断するのか。またその先にある利下げに転じる時期をどのように決定するのか概略を示すのではないか。」との観測も出ています。

いずれにしても今後の米国の金融政策の方向性が示されると思われ、今週末の世界の金融市場は波乱含みとなっています。尚、パウエルFRB議長の講演は日本時間で25日午後11時5分から行われる予定です。