金の動向
2023.08.03
今週11月22日(火)の日本経済新聞朝刊に「中銀、金買い最大ペース」の見出しで金の売買動向に関する記事が掲載されていました。「国際調査機関によれば2022年の金購入量は1960年代以降の最高ペースになっているが、どの中央銀行が購入したのか不明な購入量も異例の水準まで膨らんでいる。」というものです。
インフレに強い物として注目される金は、2019年から2020年夏頃まで堅調な動きで価格が上昇していましたが、2020年夏以降は新型コロナの影響があったのか今年の3月頃まで1700ドルから2000ドルでのボックス相場の動きとなっていました。米国の利上げ以降、ドル高が強まり金価格は1620ドル前後まで下落し、秋以降は下値を固める動きになっていました。
11月に入りドル高の勢いが弱まると、金価格に堅調な動きが見られ始めました。現在金価格は1750ドル近辺での動きとなっています。
日本経済新聞の記事では、「不明な購入先について中国が売却をした米国債の資金で金購入を行ったのではないか。」と記事で書いていますが、今年に入りトルコ・ウズベキスタン・インドなどが判明した購入国として名前があがっています。
今後徐々にドル高が落ち着く中で各国中央銀行による脱ドルの動きが強まり、中央銀行による金購入が増えれば金価格の下支えとなります。今後のインフレの進展とともに金価格の上値が注目を集めるのではないでしょうか。