BitLending|最高利率10% 預けて増やす暗号資産レンディング
倉本の国際経済の見どころ|国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説

倉本の国際経済の見どころ   

株式会社J-CAM金融コンサルタントの倉本佳光が40年以上金融業に従事してきた経験を元に国際経済の重要な出来事や抑えておくべきポイントを取り上げてわかりやすく解説するコラムです。刻々と変化する相場のモメンタムをキャッチアップしていきます。

FOMCは金利を据え置きに

FOMCは金利を据え置きに

FOMC開催
2023年6月14日

6月14日にFOMCが開催され、今会合での金利据え置きを決定しました。 しかし今後年内での2回の利上げを示唆しました。現在FF金利は5.0%~5.25%の水準ですがFOMC参加者による予想値では中央値が5.6%となり5.50%~5.75%がFF金利の到達点とみられます。

こうしたタカ派的な発表を受けて年内の利下げも想定していた株式市場は一時NYダウ平均で400ドル下落を見せましたが、最終的には232ドル安で終えています。タカ派的な発表となった割には比較的冷静な動きとなったのは、前日に発表された5月の消費者物価指数(CPI)が前年比+4.0%と4月の+4.9%から減速した事が影響しているかと思われます。

CPIの更に詳細


しかし、CPIについてその内訳を見るとエネルギー価格と食品価格の落ち着きが全体の減速を牽引していると考えられますが、住宅価格は底打ちとも見える動きを見せており、家賃についても反転して上昇を始めた様子があります。またサービス価格のインフレは根強いものがあり、コアインフレを見ると4月の+5.0%から5月は+5.4%と大きく上昇しました。

米国でのインフレは、株式市場などが考えているよりも根強く続きそうであり、先週ダリオ氏がコメントしたように金利水準は高止まりしていく可能性があります。

今後、年後半に向けて経済の減速に留意した見方を継続します。