国内最大級のWeb3.0カンファレンス「WebX」
2023.08.03
まずは、Iolite(アイオライト)Vol.3の発売日を無事に迎えられたことに感謝したい。メディアでは日常の光景かもしれないが、締切日前には常軌を逸したタスクが降ってくる。
そんな時に「量質転化」について考え直す機会があった。思えば、編集者として雑誌の編集業務に携わるようになったのは2021年。文章を“編集”することについては、素人同然であったと思う。編集部のメンバーに助けられ、雑誌の発行を繰り返すうちに中面の記事も徐々にクオリティが上がっていることは編集者として嬉しい限りだ。
大量の文章を編集したことは事実としてあるものの、果たして「編集の量が編集の質を生むのか」と思い返せば、あまり寄与していない気もした。編集者になる前と後で大きく変わったことは、名著と呼ばれる本をより一層読み込むようになったこと。
量質転化の本質的な意味とはどこにあるのか気になりネットサーフィンをしていると、「稽古」という言葉は「古(いにしえ)を稽(かんが)える」と捉えることができて、既に確立された正しいやり方を学ぶことが稽古であるといえるのではないか、という記述をみつけた。
つまり、玉石混交の大量のインプットは必ずしも成果につながるわけではなく、既に確立された良いものから大量のインプットを受けて、良質なアウトプットにつなげるということが量質転化の本質なのではないかと思った。
国内最大級のWeb3.0カンファレンス「WebX」
組織においては、それぞれに役目があると思う。私が飲食店に勤めていた時、一度だけオーナーに「今はあなたの出番ではない」と叱責されたことがあった。昔はやんちゃしていたオーナーだったので、実際に彼からいわれた言葉はここには書けないような表現であり、当時学生だった私は震え上がっていたがここでは当時の罵倒は割愛させてもらう。
ある時、一緒に働いていた後輩のご友人が10名ほどで来店された。堀りごたつ式の座敷のような造りになっていた40名ほど座れる座敷の一部を10名ほどで予約されていた。200席近くあった大きめの店舗だったが、3年ほど勤めていてお店を任されていたこともあり、レジに流れてくる伝票とインカムで席が見えていなくてもなんとなく遅延が起こりそうな席、提供に時間がかかりそうな料理、そのほかホールの状況はわかる。
前述した40名の座敷に来店された後輩のご友人のほかに、当然のことながらほかのお客様も入られた。通常1人で請け負う範囲ではあったが、パンクしそうな気配を感じサポートに入るため座敷に上がった。滞りなく接客が進むようにサポートに入ったつもりが、座敷を下りた途端に居合わせたオーナーに罵倒に近い叱責を受ける。
オーナーの主張は、「後輩の友人がわざわざ後輩の勤務中にお店に来店されるということは、仕事中の後輩の姿を見たくて来ている可能性があることも想定するべき」という内容だった。お店を円滑に回すことも私の役目であり、環境や状況に合わせて主役を理解し立てることも私の役目であると伝えてくれたのだろう。
学生ながらに場の空気を読むことと組織における役割を学んだ。空気を読むという点では、いまだに出席したイベントやカンファレンスで、「あの時なぜこうできなかったのだろう」と悔やみ苦しむこともあるが、これは生涯勉強することの1つかもしれない。
近頃はWeb3.0領域のカンファレンスも多く、さまざまなイベントに足を運ぶこともある。先日国際フォーラムで行われたWebXにも参加させていただき、セッションやWeb3.0関連事業者のブースにお邪魔させてもらった。
各ブースではチームとして来場者を迎えて、その場における主役を理解するように努め、役目を全うするチームの姿が垣間見える。現場でしか感じられない雰囲気もあるが、Ioliteのイベントレポートで会場の雰囲気を覗き見てほしい。
[Iolite記事]
国内最大級のWeb3.0カンファレンスとして存在感示す 「WebX」イベントレポート