中国人民銀行が12月7日に外貨準備高を発表しました。

11月末の外貨準備高は3兆1175億ドルで10月末の3兆520億ドルから655億ドルの増加となりました。またその内訳を見ると金準備高が10月末の6,264万オンスから6,367万オンスへ増加しています。

 その結果、中国の金の保有量は、約1,980トンと10月末から約32トン程度(約1.6%)増加しています。世界各国の金保有は、10月末時点で米国8,133トン、ドイツ3,355トン、イタリア2,451トン、フランス2,436トン、ロシア2,298トン、中国1948トン、スイス1,040トン、日本845トンでした。中国は世界第6位の保有国となっています。

 中国は今年に入りドル依存への警戒を強めていると見られ、保有資産の入れ替えを行っています。米国債の売却を進め、代わりに分散投資を進めていると見られ、その一つとして金を積極的に購入していると思われます。

 一方でロシアは金の売却を行っており、中国はその有力な購入先となっています。

 金価格は、その値動きについてドルと逆相関にあると考えられています。ここに来てドル高の動きに変化が見られ始めており、今後金価格の上昇に繋がる素地ができはじめているように思われます。

 有力な買い手として中国の金購入が金価格を下支えする事になるとも考えられ、今後の金相場に対して注目が高まりそうです。