なぜビットコインの価格が上昇したり下落したりするのか、気になりませんか?「ビットコインの価格のどのような要因で上昇するの?」、「ビットコインが半減期を迎えると、なぜ価格は上昇するの?」、こんな疑問を持っているかもしれません。 この記事ではビットコインの価格が上昇する5つの要因について解説します。また、これまでのビットコインの半減期の値動きを解説しながら、2024年4月20日に迎えた4回目の半減期がビットコインの価格に与える影響を考えます。 この記事を読んで、ビットコインの価格がなぜ上昇するのかについて詳しくなりましょう。 ビットコイン価格が上昇するチャート

ビットコインが上昇する5つの要因

ビットコインの価格が上昇する要因には何があるのでしょうか。代表的な5つの要因について解説します。

決済手段として普及

ビットコインが決済手段として普及すると、価格は上昇します。たとえば、ビックカメラが2017年4月にビットコイン決済を採用すると、ビットコインの価格が約1000ドルから、たったの2ヶ月で2.6倍の2600ドルまで上昇しました。 このように、ビットコインを通貨として利用する人が増えると、価格上昇に大きな影響を与えます。

報道による知名度の上昇

ビットコインの知名度が上がるたびに、価格は上昇します。これまでも、2021年4月に、100年以上の歴史を持つ米TIME誌がビットコインを保有する計画を発表したところ、ビットコインの価格は5万ドル付近から5万7000ドル付近まで上昇しました。 つまり、ビットコインに関心を持つ人が増えると、新たに購入する人が増えるので値上がりに寄与します。

半減期の影響

ビットコインは半減期を迎えるたびに、価格が上昇してきました。半減期を迎えると、新たに発行されるビットの量が半分になり供給量が減るので、価格が跳ね上がる傾向にあります。 実際に、2023年までにビットコインの半減期は3回あり、全ての半減期のあとに、ビットコインは値上がりしました。このようにビットコインは半減期を迎えるたびに、最高値を更新してきたのです。 そして、2024年4月20日にビットコインは4回目の半減期を迎えました。過去の半減期に関する詳しい情報はこちらも参考にしてみてください。

資産の逃避先として購入

資産の逃避先としてビットコインが選択されることが増えると、価格が上昇します。 例えば、2013年3月16日に発生した「キプロス・ショック」では、法定通貨であるユーロを保有していると重税が課されるため、ビットコインに資産を避難する人が続出しました。そのため、当時50ドルだったビットコインの価格が約4倍の190ドルまで急騰しました。 このように、各国の中央銀行が発行する法定通貨の信用が低下したときに、代替資産としてビットコインが買われると、価格が暴騰する可能性があります。

法定通貨として利用する国の出現

ビットコインを法定通貨として採用する国が出現するとビットコインの価格は上昇します。 実際に、2021年9月にエルサルバドルでビットコインを法定通貨として認める法律が可決された際には、当時5万1000ドルだった価格が、たったの2ヶ月で6万6000ドルまで上昇しました。 つまり、ビットコインが法定通貨として採用すると、信用力が上がり、決済として使用されるため、価格が上昇しやすいのです。 ビットコインの価格が下落するチャート

ビットコインが下落する3つの要因

ビットコインの価格はどのようなときに下落するのでしょうか。代表的な3つの要因について解説します。

仮想通貨(暗号資産)に対する法規制の変化

仮想通貨(暗号資産)に対する法規制が厳しくなると、ビットコインの価格は下落します。実際に、2021年5月に中国政府がマイニング禁止令を出した時には、5万6000ドルだった価格が3万1000ドルまで急落しました。 仮想通貨(暗号資産)の法規制が厳しくなると、売買できる人が減ってしまい、需要が減少し値下がりする可能性が高いのです。

仮想通貨(暗号資産)業界の信用を揺るがす事件の発生

仮想通貨(暗号資産)取引所に対するハッキングや、不正取引に伴う破綻など業界を揺るがす事件が起こると価格は下落します。 代表的な事件に、2014年2月に発生したマウント・ゴックス事件があります。マウント・ゴックス事件とは、4億7000万ドル相当の85万枚のビットコインが仮想通貨(暗号資産)取引所から流出した事件です。 当時約800ドルだったビットコインの価格が、たった2ヶ月で半分の400ドルにまで低下しました。 このように、大事件が起こると、仮想通貨(暗号資産)の業界全体への信用が低下してしまい、ビットコインの価格に悪影響が出ます。 仮想通貨(暗号資産)業界は、過去のこういった出来事を踏まえて、セキュリティをより高めていますが、ご自身で複数の取引所に資産を分散させることも1つの選択肢です。

他の仮想通貨(暗号資産)銘柄による影響

特定の銘柄に対する信用がなくなると、ビットコインの価格も下落します。 例えば、2022年5月に発生したテラショックがあります。テラUSDというステーブルコインが暴落することで、600億ドル相当の価値が消えました。この暴落の影響でビットコインは3万ドルから、2ヶ月で1万9000ドルまで下落しました。 このように、特定の銘柄の信用がなくなると、仮想通貨(暗号資産)全体の信用が低下してしまい、ビットコインが値下がりしてしまいます。 日本だけでなく、世界の仮想通貨(暗号資産)情報に注目することで、下落にスピーディーに対応しやすくなります。仮想通貨(暗号資産)に関する情報は、日頃からしっかりとチェックしておきましょう。 ビットコインの半減期のイメージ

ビットコインは半減期の後に価格が上昇するって本当?

ビットコインの価格が上昇する要因に半減期がありました。ここでは、ビットコインの半減期について解説します。半減期の歴史を振り返りながら、ビットコインの価格に与える影響を考えてみましょう。

半減期とは

回数 日付 価格 最高値 上昇率 最高値までの日数
1回目 2012年11月28日 $12 $1,046 87倍 370日
2回目 2016年7月9日 $650 $19,106 29倍 527日
3回目 2020年5月11日 $9,271 $66,002 7倍 528日
4回目 2024年4月20日 $63,851 $150,000 ? 2倍 ? 500日?

ビットコインの半減期と価格への影響(CoinMarketCapの週足チャートより作成)

半減期とは、4年に一度起こるように設計されていて、マイニングに伴い新規発行されるビットコインの量が半分になることです。マイニングとは、ビットコインの取引を承認して、新たに発行されるビットコインを入手することです。

2008年にビットコインの取引が始まって以来、これまで3回の半減期を迎えました。そして2024年4月20日には4回目の半減期を迎えたばかりです。

これまでの半減期がビットコインの価格に与えた傾向

歴史から読み取れる傾向は2つあります。

1つ目は、ビットコインが半減期を迎えると、価格は上昇するということです。たとえば、3回目の半減期では約7倍のに高騰しています。

2つ目は、半減期を重ねるごとに、上昇幅は少なくなってきているということです。たとえば、2012年の1回目の半減期の上昇は約87倍でしたが、2020年の3回目の半減期では7倍まで上昇率は低下しています。

このように、ビットコインの新規発行量が低下することと、認知度が上がることで、半減期のたびに価格は着実に上がってきました。

ビットコインの価格は、いつまでに、いくらまで上がるの?

ビットコインの最高値は2025年後半15万ドルを越えるという予想が多いです。

仮想通貨(暗号資産)取引所で、世界2位のビットコインを保有するBitfinexの予想によると、2025年6月までにビットコイン価格は1.6倍まで上昇し、最大16万9000ドルまで上昇すると予想しています。

つまり、4回目の半減期を迎えたビットコインの価格は、これから1年以上かけて乱高下しながら徐々に上昇していく可能性が高いのです。

ビットコインと未来的イメージ

ビットコインの将来性は?

最後に、ビットコインの将来性について解説します。2024年現在の世界の経済動向国際情勢の観点から考えてみましょう。

米国でビットコイン現物ETFが承認された影響

2024年1月に米国でビットコイン現物ETFが承認され、ビットコインが安心して投資でき、将来性がある金融商品になりました。つまり、ETFとして発売されることで、これまで投資できなかった大口の機関投資家がビットコインの取引に参加できるようになったのです。

機関投資家が投資に参加するようになると、莫大な資金が仮想通貨(暗号資産)市場に流入します。流入する資金が増えればビットコインの価格が安定し、今後も通貨としての価値を維持することが可能になります。

米国の経済動向

米国の経済動向が後退すると、投資先としてビットコインに資金が流入する可能性があります。米国の経済が悪化すると、景気を刺激するために、連邦準備制度理事会(FRB)が金利の引き下げを行うからです。

金利が下がると、機関投資家は債券より株式や仮想通貨(暗号資産)など、高リスク・高リターンな金融商品に資金を移動します。つまり、ビットコインを初めとした仮想通貨(暗号資産)に資金が流入し、市場が拡大する可能性が高いのです。

世界情勢の変化

世界情勢が不安定になると、価値保存のためにビットコインの購入が増えます。実際、2022年2月にロシア・ウクライナ戦争が勃発した際には、ビットコインの需要が増えたため、ビットコインの価格は1ヶ月で4万ドルから4万6000ドルに上昇しました。

このように、政情が不安定だと、法定通貨の価値が下落するリスクが高まるため、投資家は中央銀行の政策や、政治的影響が少ないビットコインに資産を避難させる傾向にあります。つまり、ビットコインは、有事の際の安全な価値保存手段として期待されています。

黄金に輝くビットコイン

まとめ

この記事ではビットコインが上昇する5つの要因と、下落する3つの要因について解説しました。そして、ビットコインは半減期を迎えるたびに価格が上昇するという歴史も学びました。

2024年はビットコイン現物ETFが承認されたり、米国の利下げも予想されているので、今年はビットコインの値動きから目を離せなくなる年になるでしょう。これからも積極的に情報を収集していきましょう。

ビットコインの歴史将来性をもっと詳しく知りたい方はこちらの記事で情報をお伝えしています。

ビットコインの歴史:

https://bitlending.jp/crypto-media/bitcoin-history/

ビットコインの将来性:

https://bitlending.jp/crypto-media/btc-future/

これを機会に仮想通貨(暗号資産)への投資に興味が出た方は、下記の記事も参考にしてみてください。

仮想通貨(暗号資産)の始め方:

https://bitlending.jp/crypto-media/the-basic-knowledge-of-cryptocurrencies/