本記事では、ビットコインを積立投資する方法の基本と、毎日と毎月の積立方法がそれぞれどのような特徴を持つのかを紹介します。ビットコインの積立投資に興味を持つきっかけとなるような情報を提供し、積立方法選びの初歩的な理解を深めることが目的です。

金の豚の貯金箱

ビットコイン積立の基本

ビットコインの基礎知識と、積立投資の一般的なメリットについて説明します。仮想通貨(暗号資産)としてのビットコインの特性、市場での振る舞い、そして積立投資がなぜ有効なのかを述べます。

ビットコインの基礎知識

ビットコインは2009年に誕生したデジタル通貨で、中央銀行や特定の金融機関に依存しない分散型電子マネーシステムです。ビットコインの最大の特徴は、 その発行枚数が2,100万枚に限られている点 です。この限定供給により、インフレリスクが抑えられます。

また、グローバルに取引されるビットコインの価格は、需要と供給のバランスによって決まり、これが価格の大きな変動をもたらす主要な要因です。ビットコインの2015年から現在までの価格動向を示します。

ビットコインの詳細については、こちらの記事で詳しく紹介しています。興味あれば、ぜひ以下のサイトを参考にしてください。

半減期とは、マイニング「仮想通貨(暗号資産)取引の検証作業」を通じて、マイナ―(マイニングを行う人)が得られる報酬が半分になる現象です。

この半減期は、仮想通貨(暗号資産)の新規供給量を制御し、その希少価値を高める効果があり、通常約4年ごとに訪れます。最近では、 2024年4月20日に4回目の半減期を迎えました

過去の例にならえば、供給の減少が需要に対して相対的に価格上昇を引き起こす可能性があります。半減期の前後では、市場の投機的な活動が増加することも予想され、 高いボラティリティが発生する かもしれません。ボラティリティとは価格変動率を意味し、リスクを考える際の参考になる要素です。

ビットコインの半減期については、こちらの記事で詳しく紹介しています。興味あれば、ぜひ以下のサイトを参考にしてください。

積立投資の基本と特徴

積立投資は、一定額を定期的に投資する方法で、ドルコスト平均法により、市場の変動リスクを平均コスト効果によって分散させるメリットがあります。積立投資を行うことで、 高価な時期の購入リスクを避け、長期的に見た投資成績を安定させる ことができます。

とくに、一般的な投資商品よりも価格変動が激しいビットコインに対しては、積立投資の効果が大きいです。また、近年では自動的に積み立てするシステムを提供している取引所も多くあり、そこを利用することで負担なく積み立て投資が可能になります。

毎日積立のメリットとデメリット

積立貯蓄のイメージ

毎日積立を行うことのメリットとして、価格の波が激しい市場において、より細かい価格変動を利用できる点を解説します。一方で、デメリットとして取引手数料がかかることや、投資の柔軟性が落ちる可能性がある点についても触れます。

毎日積立のメリット

毎日積立投資のメリットは、とくにビットコインのような価格変動が激しい資産において顕著です。毎日少額を投資することで、一度に大きな金額を投入するリスクを避け、 市場の急激な下落による大損を防げます

また、ボラティリティの大きなビットコインにおいて、 毎月積立に比べてドルコスト平均法をより有効利用でき 、長期的に安定した投資成績を期待できます。これにより、高値で買いすぎるリスクを減らし、結果的には資産の増加が期待できるため、長期投資にはとくに有効です。

毎日積立のデメリット

毎日の投資では、取引ごとに手数料(スプレッドを含む)が発生します。とくに手数料率が高い取引所では、 投資総コストが増加するリスクがあります 。この問題を避けるためには、低手数料の取引所の選択が重要です。

また、ビットコインの価格が低下した際に、そのチャンスを利用して大量に購入することが困難です。毎日一定額を積立てるため、価格が安い時に大きく買い増すという戦略を取りにくく、 投資の柔軟性が制限されます

貯金箱にビットコインを入れている様子

毎月積立のメリットとデメリット

毎月積立のメリットとして、計画的な投資が可能であり、投資チャンスを最大化できる点を解説します。一方で、デメリットとして急峻な市場の動きを捉えきれない可能性があることを述べます。

毎月積立のメリット

毎月積立では、日々の価格変動に左右されることなく、長期的な視点で資産を形成することが可能です。毎月積立では月に一度の積立となるため、シンプルで理解しやすく、 計画的に投資を進めることができます

また、毎月一定のタイミングで投資を行うことで、市場の予測不能な変動から一定の距離を保ち、積極的に資産を増やすことができます。 積立日がビットコインの価格が低い時期と重なった場合、そのチャンスを最大限に利用でき 、毎日積立よりも資産を大きく増やせる可能性があります。

毎月積立のデメリット

毎月の積立では、毎月一定の日にのみ投資するため、市場価格がその時点で高い場合、 毎日積立と比べて平均取得価格が上昇してしまうリスクがあります

また、積立が毎月特定の日にのみ行われるため、その日の市場価格に大きく依存することになります。ビットコインのように価格変動が激しい市場では、 市場の低迷期に十分な購入を行えない場合があり 、その場合には毎日積立よりも効率的な資産運用が難しくなる可能性があります。

取引所アプリと暗号通貨

実際に積立を行う際のポイント

実際にビットコインの積立を始めるために、いくつかの取引所を紹介します。また、積立設定の例を挙げ、それぞれの効果を解説します。

取引所の選び方と比較

ビットコインの積立を行うにあたり、積立に特化した機能を提供する主要な取引所の特徴を紹介し、それぞれのメリットを比較します。また、各取引所の詳細を説明した記事も記載しておきます。

Coincheck

Coincheckでは、日額300円からの少額投資が可能で、時間を分散して投資することで市場のリスクを低減できます。資金の引き落としから購入までが自動で行われるため、初心者でも簡単に積立をスタートできます。

bitFlyer

bitFlyerでは、1円単位で積立金額を自由に設定可能です。自動購入システムが導入されており、購入のタイミングを考える必要がありません。設定後は最短で翌日から積立が始まります。

BITPOINT

BITPOINTでは、好きなパックを選んで積立を開始できます。入金から購入までが自動で行われ、手数料がかからず、積み立てた暗号資産の売却や出金に制限がないため、柔軟な資産管理が可能です。

積立設定の具体例とその効果

ビットコインの「毎日積立」と「毎月積立」の二つの方法について、シミュレーションをすることでそれぞれの効果を示します。

毎日積立のシミュレーション

毎日500円でビットコインを購入する設定で考えます。以下に2023年から1年間積み立てた場合の結果を示します。結果、元本36.6万円が67.3万円になり、1.84倍に増加しました。これは、投資期間中にビットコイン価格が上昇したため、毎日の小額投資が大きなリターンにつながったことを示しています。

毎日積立のシミュレーション結果

参照:https://coin.z.com/jp/corp/product/info/tsumitate/

毎月積立のシミュレーション

毎日積立と近い元本になるように、毎月10日に3万円でビットコインを購入する設定で考えます。以下に2023年から1年間積み立てた場合の結果を示します。結果、元本36万円が63.8万円になり、1.77倍に増加しました。

毎月積立のシミュレーション結果

参照:https://coin.z.com/jp/corp/product/info/tsumitate/

今回の結果では、1年間に12回ビットコインを積み立てるか365回積み立てるかで、資産の増え方に差が生まれることがわかります。今回のように 価格が増加傾向にある場合、毎日積み立ての方が増加幅が大きい ことがわかります。

どちらの積立設定においても価格変動リスクを低減し、投資成果を安定的に増加できていることがわかります。また、自動積立機能を活用することで、市場の日々の動きに振り回されることなく、一貫した投資戦略を維持できます。

分かれ道に立っている女性

まとめ

この記事ではビットコインの積立に関して、毎日積立と毎月積立のメリットとデメリットを詳細に掘り下げました。どちらの方法が適しているかは、個々のライフスタイルや投資目的によって異なります。

毎日積立は市場の日々の変動を利用し、積極的に投資する戦略です。小さな価格変動を利用して 平均コスト効果を最大化できる 一方で、 取引手数料や管理の手間がかかる 点を考慮する必要があります。

毎月積立は長期的な視点で計画的に資産を形成する戦略です。大きな市場の変動から一定の距離を保ちつつ、 一貫した投資が行えます が、 市場の急激な動きを捉える機会を逃す リスクもあります。

このようにビットコインの積立を始める際は、それぞれの特徴を踏まえて、 自分の投資スタイルと目的を明確にし、適切な取引所を選ぶことが重要 です。そして、自動積立の設定を利用することで、管理の手間を減らしながら効果的に資産を増やしましょう。