先週の暗号資産市場の動向

先週の暗号資産市場は、BTCで95,000ドル~98,000ドル(円ベースで1,450万円~1,500万円)のレンジで推移し、ETHも小幅のレンジの動きとなりました。その中でXRPは現物ETFへの申請がSECに受理された事を好感して週末に上昇しています。

市場の主要な動き

週初の市場動向

週初2月10日(月)は全ての鉄鋼とアルミニウムへの25%関税が実施されるとの発表から重苦しいムードで始まりましたが、株式市場で鉄鋼株とAI関連株が買われ堅調な動きを見せたことにより、BTCは96,000ドル近辺から始まり、98,000ドル近辺(1,490万円台)まで買われる場面も見せました。

米国経済指標の影響

翌11日(火)には上院銀行委員会でのパウエルFRB議長の議会証言があり、緊張感を持って状況を見守りましたが、議長からの証言は最近のトーンから変わることがなく、各市場は平静な展開となりました。しかし、12日(水)に発表された米国消費者物価指数(CPI)1月が前月比+0.5%、前年同月比+3.0%と2023年8月以来の大幅な伸びとなり、各市場は大きく揺れる展開となりました。

週後半の市場回復

13日(木)に入ると心配されていた相互関税がただちに実施されないとの話題を好感し、各市場持ち直す動きとなり、BTCは一時98,000ドル近辺まで買われました。その後96,000ドル程度まで下押しし、14日(金)は96,000ドル近辺でのもみ合いに終始し週を終えています。ETHは週を通じて2,630ドル(40万円)~2,770ドル(42万円)の狭いレンジでの動きでしたが、XRPは360円台半ばから始まり、グレースケールから出された現物ETFの申請をSECが受理した事を受けて14日に418円近辺まで上昇して週を終えています。

経済指標

今週の重要イベントと市場の注目点

ワシントン誕生日による市場の動き

今週は2月17日(月)がワシントン誕生日で休日となり、週のイベントでは、NY連銀とフィラデルフィア連銀の景気指数やミシガン大学の消費者信頼感指数が注目されます。また1月に開催したFOMCの議事録が19日に公表されます。

FOMC議事録の公表と市場の反応

FOMC議事録では、米国経済ならびに金融当局の置かれている現在の状況やFOMCメンバーの考え方が確認できますが、利下げに対して慎重なスタンスとなっている大きな要因として考えられるトランプ大統領の政策について、どの程度の警戒感を持っているのか注目されます。

経済指標の発表と市場の動向

各連銀などの発表結果は、先週発表されている消費者物価指数や生産者物価指数が上昇気味であった事から注目されます。そして7日に速報値の結果が嫌気されたミシガン大学消費者信頼感指数がどのようになったのかも注目されます。

神経質な相場の動きのイメージ

直近の経済指標と市場の展望

インフレ懸念と市場の反応

直近の経済指標の状況はインフレ懸念を示唆する内容が強まっているだけに、これらのデータに神経質に反応する市場展開になりそうです。特に株式市場は長期債利回りが上昇したにもかかわらず、NASDAQが最高値を更新したほか、NYダウ平均とS&P500もこれまでの最高値近辺に位置しており、高値での波乱になりやすい状況ですので、価格動向には十分に注意が必要です。

暗号資産市場への影響

暗号資産市場はこうした金融市場の動向に影響を受けやすい場面と思われますので、今週も経済指標の発表及び結果と、その後の各市場の動きには注意をしていただきたいと思います。

トランプ政権の政策と暗号資産

また、現時点でトランプ大統領が抱える喫緊の課題としてはウクライナとイスラエル問題、そして関税問題が挙げられ、トランプ政権による暗号資産への政策発動は、日程的にもまだ先になるものと思われます。政策としての優先順位が後になると考えられますので、支援材料として期待ができない時期が続くと思われます。

ビットコインとイーサリアムとリップルの旗

XRPのETFと暗号資産市場の展望

暗号資産市場において、XRPの現物ETFが実現する可能性は、大きな注目を集めています。ETFの承認は機関投資家の参入を促し、市場流動性を向上させる要因となるため、XRPの価格にも影響を及ぼす可能性があります。しかし、その実現には依然としていくつかの課題が存在します。

特に、リップル社と米国証券取引委員会(SEC)との長年にわたる訴訟問題が重要なポイントとなっています。少なくとも、旧体制のSECはXRPを証券とみなして規制の対象に含めるべきだと主張しており、この法的な不確実性がETFの承認に影響を与える可能性があります。一方で、リップル社はすでにいくつかの訴訟で有利な判決を得ており、市場の期待感も高まっています。

さらに、暗号資産市場全体の環境もXRPのETF実現に大きくかかわっています。米国の金融規制の動向や、機関投資家の暗号資産への関心の高まり、ビットコインETFの成功事例などがXRP ETFの承認プロセスに影響を与えるでしょう。

こうした状況を踏まえると、XRPのETFの進展は慎重に見守る必要があります。市場は常に変動するため、今後の規制や市場環境を十分に考慮し、適切な対応を取ることが重要です。

BTC積立企画

2023年6月から月毎に10万円分の暗号資産を実際に積み立てていき、そのポートフォリオを公開する企画です。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、日本の取引所でも取り扱われており、米ドルとペッグ(連動)するステーブルコインであるダイ(DAI)を対象としています。

これまでの暗号資産積み立ての状況
Accumulation Status

[期間:2023.06.05 〜 2025.04.19]

ポートフォリオの現在の資産価値
 円

含み益(現在の資産価値 - 合計積立金額)
 円

利益率
%

積み立て回数
16 回

合計積立金額
1,600,000 円

ポートフォリオの構成

    ポートフォリオ

    銘柄 シンボル 対円レート 保有数量 日本円換算 構成比
    ビットコイン BTC [BTC/JPY] 0.1523 BTC %
    イーサリアム ETH [ETH/JPY] 1.8884 ETH %
    ダイ DAI [DAI/JPY] 80 DAI %
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