WebXの舞台裏:ブロックチェーンゲームの成功に必要なマーケティング戦略とは?
2024.09.18
9/13(金)ブロックチェーンゲームのマーケティングの正解はいかに?
人生で最も仕事に明け暮れ、寝食を忘れてあたったWebXまでの約1ヵ月。弊社J-CAMのブースでは、さまざまな領域で第一線を走る有識者の方々やアーティスト、アイドルに至るまで多くの方々のサポートを受けて、2日間で8回以上のセッションを実施。
WebXのメインステージでは、関口メンディーさん、Aww社代表の守屋さん、CoinDesk Japanの神本さんとのセッション登壇や、WHITE SCORPION スペシャルライブのディレクションまで携わらせていただいた。そのほか、コンパニオンさんの手配や増刊号の発行など、さまざまなタスクを多くの方々のサポートを受けながらWebXに集約することができた。
私事で恐縮だが同時期に第一子が誕生した。通常と変わらない雑誌の制作スケジュールを踏みながら、これらの事に当たるのは骨が折れるどころか、砕けるような体験であったが、己の限界と向き合いながら、開催の日が近づくにつれ、頭のネジが外れたのか徐々に面白くなっていった。
そんなこともあって、少しメルマガの更新が止まってしまったが、今週から継続投稿できるように改めて頑張りたい。
説明責任と利害関係の不一致
華やかな舞台の裏では、日夜いざこざも起こっている。業界内で起こる問題は概ねX(旧Twitter)を眺めていると、大体把握できるが、ちょうどWebX期間中に賛否の声があがる出来事があった。
若者向けのソーシャルメディアアプリYay!から、SocialFiを広める一環でリリースされたステーキングサービスが、パブリック開始後3分で1,000ETHの枠を埋めた。一見すると、多くのユーザーが参加したように思えるが実態は少し複雑だったようだ。現状、私が把握できている情報でYay!のステーキングサービスリリースまでの流れをおさらいしたい。
- Yay!は海外の事例を参考にアーリーアクセス制度を構築。時差を考慮して、パブリックの1日前から各国の協力者に対して、ダッシュボードへのアクセスを解放した。
- 約1時間で700ETHほどの枠を埋めた多くのウォレットはLaserCatNFTのホルダーが多かった。
- 公式Xのフォロワーは中国の方々が多く、ユーザーの属性は中国の方々が主であった。
この時点で、国内のコミュニティへの周知及び、KOLからの大きな案内は見受けられなかった。Yay!を運営する石濵氏が後日、自身のXで声明を出した通り、アーリーアクセスに関する情報の周知は行われていなかったようだ。
ロゴ引用元:https://yay.space/
これらの動きにより、8月28日のパブリック開始時には190ETHほどの枠しか残っていなかった可能性がある。枠の規模が小さくなっていることもあって、約3分で埋まるということが起こった。
ここに賛否の声が集まったというわけだ。ステーキングを1日早く体験できるというメリットに、投機色の強い資金が流れ込んだと想定できるが、ETHを集めたユーザーにとっては苦虫を噛む状況だったことは間違いない。そのほか、アーリーアクセスに関する情報の周知が行われていなかったことが問題をさらに大きくした。
もともとSNSの運用をしていたこともあり、既存企業の炎上に至った実例とその後の対応を見てきた。炎上には良い側面と悪い側面があり、その比率がどちらに偏るかが結果に影響する。
今回のYay!の件では、事業者が計画したアーリーアクセス制度に関する事前周知を怠ったが、結果として「ステーキングの枠を埋める」という目標が早期に達成されたため、一定の話題性は獲得できた。
私自身もすべてのトランザクションを追いかけられたわけではないが、さまざまな意見があり、すべてはブロックチェーンが知っていることが、この業界の良いところだ。
[Iolite記事]
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