KEKKAI Web3.0領域のセキュリティという新たな課題をテクノロジーで解決する挑戦
2024.02.14
Web3.0領域のプロジェクトも、さまざまな社会的課題を解決するために多くの事業者が日々努力をしている。世界に目を向ければ、自国通貨の信用不安からウォレットやステーブルコインがあたらしい価値を社会に提供しているともいえるだろう。
一方で、領域の課題として依然として問題視されているのがハッキング等の被害だ。世界的にはSIMカードの権限を別のSIMカードに移すことで、SMS認証を突破するような手法が流行っており、記憶にあたらしいビットコイン現物ETF承認までの過程で起こった米SEC公式Xのハッキングについても同様の手口で行われたとされている。
ハッカーの思惑としては、価格操作によって利益を得ようとしていたといわれているが、これらのハッキングの動機は、暗号資産市場だけではなく多岐に渡るだろう。強固なセキュリティを実現したブロックチェーンを活用した暗号資産も、ブロックチェーンそのものに対するハッキングではなく、付随したサービスやプロダクトが標的となり問題が多発している。
先日、Web3.0専門のセキュリティ会社「KEKKAI」がシードラウンドで2.3億円の資金調達を発表した。SBIやアニモカブランズらが出資するファンドからの資金調達もあるということは、それだけWeb3.0領域のセキュリティに対する重要性と期待の現れであると思う。
KEKKAIは今回、Web3.0セキュリティを標準搭載したブラウザアプリ「KEKKAI Mobile」をリリースしたことも発表した。「KEKKAI Mobile」は無料のブラウザアプリ。個人のユーザーを暗号資産のハッキングや流出被害から守ることを目的として、トランザクションの実行時や署名時にその内容を詳細にシミュレーション・分析し、その取引の内容やリスクをユーザーに通知する機能を搭載している。
代表のDanny氏とは3年ほどのお付き合いもあって、同社のプレスリリースがある前日のプレイベントにご招待いただいた。イベント会場では3,000以上のNFTを保有しているユーザーが、実際にKEKKAIのサービスによってハッキング被害を逃れることができたという話も直接聞くことができて、同社のサービスが領域で認められ発展している事を身をもって感じ感動を覚えた。
[Iolite記事]
KEKKAI、SBIら出資ファンド等から2.3億円を資金調達 新サービス「KEKKAI Mobile」も発表
—- https://iolite.net/web3/kekkai-raises-funds-new-services/